お題……「Phantom」(WIN)
何というか、毎回毎回ゲームの内容を簡略に説明するのも結構骨なので、とりあえずパッケージの裏の説明文を抜粋します。(笑)
超リアルな本格ハードボイルドストーリー
生と死の狭間で育む純愛
……緻密な世界設定、ハードボイルド小説顔負けの重厚シナリオ
暗黒街で相次いで発生したマフィア幹部暗殺事件。その影で囁かれる謎の組織『インフェルノ』と組織最強の暗殺者である『ファントム』の噂…
1人旅でアメリカを訪れた主人公の少年は、ある事件で偶然にもファントムに遭遇。その正体は自分と歳が変わらない少女だった!?
それまでの記憶を消され、ファントムの元で数々の暗殺術を学ぶ内に、いつしか主人公は組織最高の暗殺者にまで成長していく……
陰謀渦巻く、凶暴で無法な世界に芽生える純愛の行方は何処へ……
ああ、めっちゃ楽チン。(笑)
内容と、パッケージの煽り文句というか説明文が一致するゲームなんてなかなか無いですからね。
陰謀と裏切り、生と死、混じり合う紫煙と硝煙……血も涙もない、そんな世界に生きているからこそ血と涙を求めてしまうのか……なんつー煽り文句を高任ならパッケージに付けちゃう話です……一応18禁。
ラオウ:「……ネタがないから古いゲームでごまかすのかという話は抜きにして」
高 任:「頼むから抜きにしてくれ(笑)」
吉 井:「これって、コンシューマー移植されたんでしたっけ?」
高 任:「んー、何かノベルが出たとかは知ってますけど……そういや、ゲーム屋にポスターが貼ってあったような気がするから移植されたのかもな」
ラオウ:「いや、それはどうでもいいんだが……始めに言っておくが、これってめちゃめちゃ対談しづらいネタだぞ。お二人さんならわかるよね?ねっ?(笑)」
等と不安要素たっぷりで始まったこの対談。
対談としては失敗かも知れませんが(笑)、ネタとしてはなかなか楽しめるような気がしないでもないのです。
ラオウ:「んー『ファントム』『ヴェドゴニア』『鬼哭街』の、一部でハードボイルド3部作と呼ばれる最初の作品ですな」
高 任:「言いたいことはわかるけど、ハードボイルド3部作というくくり方はどうかと。『鬼哭街』は香港映画でおなじみの武侠がベースだし、前二つに関してはシナリオの舞台はともかく、中身はめちゃめちゃウエットな内容だし」
ラオウ:「先生、とりあえずハードボイルドに対する思い入れは捨ててください。話が進みませんので(笑)」
高 任:「……その3つってちょうど1年1作品のペースでしたっけ?」
ラオウ:「うん、そんなモンだろ」
吉 井:「(ぼそりと)……『鬼哭街』の後に出たのが『ハローワールド』でしたよね(一同大爆笑)」
ラオウ:「いやあ、あのゲームのパッケージを見た瞬間『狂ったか、ニトロプラス』とか心の中で叫びましたよ(爆笑)」
高 任:「アレは、シナリオが別人というか……まあ、俺としては無かったことに(爆笑)」
吉 井:「高任君、渇いた話が好きだもんね……やっぱり、アレは無かったことにしたいですか」
高 任:「いや、渇いたとか潤んだとかいう問題じゃなくて…(笑)」
ラオウ:「俺は止めんぞ。力一杯無かったことにしてくれ(爆笑)」
高 任:「……同じような内容のゲームを作っているとね、ふと意識が悲鳴を上げてまるっきり正反対の内容に逝っちゃうんじゃないですかね。ほら……凌辱一直線からいきなり純愛ゲーム出したりするメーカーって多いでしょう(一同大爆笑)」
ラオウ:「……何かしらんが、今日の高任さんの発言は安全ネジが2本ほど抜けちゃってる気がするぞ」
吉 井:「こういう時の高任君は要注意です(笑)」
ラオウ:「じゃ、話を戻すというか……この対談を台無しにしてしまうかも知れないけど言うぞ(笑)」
高 任:「よし、こい(笑)」
ラオウ:「便宜上3部作と呼ぶけどさ、作品として一番出来が良かったのは『ヴェドゴニア』だと思うんだわ」
吉 井:「それは、総合的にって事で?」
ラオウ:「いや、シナリオ……まあ、総合的に比べたら『ヴェドゴニア』が突き抜けた出来でしょ……あの年度のベストゲームは間違いないと思うが」
吉 井:「『ヴェドゴニア』はこれ以上に対談にならないような…」
高 任:「別にあの年度のゲームを全部プレイしたワケじゃないが、俺はアリスソフトの『夜が来る』がベストゲームだと思ったぞ」
吉 井:「……それ、ホントに年度合ってますか?(笑)」
高 任:「両方とも、2001年度じゃなかったっけ?」
ラオウ:「……チョコキスって2001年度じゃ?(笑)」
高 任:「アレは傑作ではあるが、ベストゲームではないねん……ベストゲームってのは私情をすてて判断すべきものだから(一同大爆笑)」
ラオウ:「吉井さん……どこから突っ込んだらいいと思います?(笑)」
吉 井:「ボクは、放置が一番良いと思いますが(笑)」
ラオウ:「……俺の記憶では、『ヴェドゴニア』も『夜が来る』も2001年の2月とか3月で、2000年度だったと思うのだが」
高 任:「男が細かいことごちゃごちゃ言うなや」
ラオウ:「お前の発言が巨大すぎるからだ、バカ野郎(笑)」
吉 井:「……何か、話してる内容がさっきの雑談と変わってないような…?」
ラオウ:「で、世間の評判……と言っても、ある意味狭い世間(笑)でしかないんだけどね。3部作の中で『鬼哭街』の評価はやっぱり落ちて、『ファントム』と『ヴェドゴニア』で票が割れてるみたいな感じだが」
高 任:「え、そうなん?」
吉 井:「そうみたいですよ」
高 任:「……ああ、でもわかるような気がする。だって、『ヴェドゴニア』の眼鏡娘の扱いっていうか、エンディングひどかったし。ただの付け足しだよねアレは(爆笑)」
ラオウ:「先生、ユーザーの全部が全部眼鏡属性という考えは捨てて(笑)」
吉 井:「人ならぬ存在の2人のエンディングに比べて、あの眼鏡娘のエンディングはないですよね……あれなら、最初の二つのエンディングだけで終わってくれた方がむしろ後味がいいというか」
ラオウ:「……」
高 任:「ラオウさん、3人中2人の過半数がこういう事言ってますけど?(笑)」
ラオウ:「高任さん、それは数の暴力というモノだ(笑)」
高 任:「まあ吉井さんの言ったように、俺も『ヴェドゴニア』の人間サイドのエンディングは余分だと思いますな」
ラオウ:「それについては同感なんだが……今はそういう話をしているワケじゃないよな?(笑)」
高 任:「まあ、一応『ファントム』の対談ということだし(笑)」
吉 井:「眼鏡娘いないですけど(笑)」
高 任:「それはそれでいいんですよ」
ラオウ:「(ひどく意外そうに)え、いいの?」
高 任:「まあ、『人類の半分は眼鏡娘である』とか、俺も散々馬鹿な事言ってますけど。俺はね、『眼鏡娘=ヨゴレ役』という風潮がイヤなんですよ」
ラオウ:「はあ…」
高 任:「それがたまにだったらいいんですよ!認めたくはないですけど、ゲームの仕様によっては汚れ役が必須な事もありますし!」
吉 井:「(唐突に)眼鏡娘との出会いは必ず主人公とぶつかってスカートの中身全開のパターンを繰り返す某メーカーとかね(笑)」
ラオウ:「……それは、いかにもな妹キャラが攻略できなかったりする某メーカーですか(笑)」
吉 井:「多分そうですわ、ラオウさん」
ラオウ:「許せませんよね、あそこ」
吉 井:「あのメーカーは、俺の生涯の敵です」
高 任:「……違った主張を持つ人間がお互いの心を1つにした貴重な瞬間ですな」
ラオウ:「……だから、『ファントム』のネタを(笑)」
高 任:「いや、個人的にはどこまで脱線できるか限界を極めてみたかったり(爆笑)」
吉 井:「……高任君、この本って何?」
高 任:「ああ、どこかの会社で20年ほど消費者のクレームに対処し続けてきた人が出した本らしいけど、面白いというか、身につまるっす(笑)」
ラオウ:「……わざとらしいです、吉井さん」
吉 井:「……やっぱりわざとらしいですか?」
高 任:「吉井さん、脱線するときはもう少しさりげなさを装ってですねえ…相手の矛先をかわすんじゃなくて、相手が乗ってくる話題というか、相手の力を利用するんですよ」
ラオウ:「いらんテクニックを伝授するなっ!(爆笑)」
高 任:「ラオウさん、俺だって別に脱線したくて脱線してるんじゃないんですよ」
ラオウ:「悪いけど、お米の国の建前上の開戦理由ぐらい信用できねえ(笑)」
高 任:「そういや、イラク油田の権益配分が行われましたね……日本企業は、アメリカの意向で閉め出されるらしいけど」
ラオウ:「アメリカの意向と言うより、テキサスの石油会社の意向じゃねえの?(笑)」
高 任:「……と言う感じに、さり気なくデスよ吉井さん」
吉 井:「なるほど(笑)」
ラオウ:「俺、帰っていい?」
高 任:「うむ、軽い冗談だ、これからは真面目にやらせて貰うよ」
吉 井:「……高任君、ラオウさんをストレス解消に使ってない?」
高 任:「吉井さん、ラオウさんもそれがわかってるからわざとからかわれてくれてるんですよ、ラオウさんは人間の器が大きいですからね」
ラオウ:「……」
高 任:「反論しないの?」
ラオウ:「なんか本当に荒んでるっぽいみたいだから、回復した時に2.5倍ぐらいにして返してやる(笑)」
高 任:「そういやこのゲーム、登場する銃器は30種類以上とかいってましたね(笑)」
ラオウ:「生憎、銃には興味ないしな」
吉 井:「同じく」
高 任:「ま、まあそれはそれとして。ミッションというか、どの武器を持っていくかの主人公の選択があるじゃないですか」
ラオウ:「まあ、『ヴェドゴニア』でもそうだが」
高 任:「アレって、選択した武器によって結果が変化する……というか、シナリオに影響を及ぼさないんじゃ意味ないと思いません?」
吉 井:「おいおい、その任務で本当にその銃を持っていくんですかってなツッコミ所は満載……というか、主人公自身がツッコミ入れてますけどね」
ラオウ:「ゴル〇はあまり武器を選ばないぞ(笑)」
高 任:「ラオウさん、ゴ〇ゴはめちゃめちゃ武器選んでますよ!ちゃんとコミックス読んでますか?(爆笑)」
吉 井:「え、そうなの?」
ラオウ:「ま、それはそれとして」
高 任:「…ちっ」
ラオウ:「今、『ちっ』とか言わんかったか?」
高 任:「気のせいちゃうか?」
ラオウ:「……まあこのゲームの場合、最初アインに銃の扱い方を学ぶときの選択で使用できる銃器の選択が限られるからな。銃の選択は、そういうのが好きな人のためのオプションと考えるのが公平な見方だろう」
高 任:「まあ…ね」
吉 井:「しかし、主人公に施された記憶処理って一体(笑)」
ラオウ:「なんか自分のパスポート見て記憶取り戻してるしな……暗示による記憶ブロックとかじゃないことは確かだし、そもそも記憶つーかニューロンつーか……」
高 任:「ラオウさん、そこらは俺らの知らない世界と言うことで(笑)」
ラオウ:「まあね。そういう事ができる……っていう前提じゃないと、物語が進まないし。世界設定がしっかりしてるってのは大事だけどさ、設定ってのは物語に奉仕しなきゃ意味無いからね。それを無視して、ここが変、アレが変……なんて言うのは、本質が見えてない人間のやる事だね(笑)」
吉 井:「……俺らって、対談で結構そういうことやってません?(笑)」
高 任:「一応、怒りに我を忘れてない限り(笑)そういうしょーもない言いがかりはしてないと思いますが」
ラオウ:「物語が破綻するような設定を恥ずかしげも無く世に晒すような奴は、とことんまで叩いてやらんと」
吉 井:「……作品の出来云々じゃなくて、このシナリオってごくまともですよね?」
ラオウ:「まともですね。緻密……ってのは語弊があると思うけど、設定そのものがきちんとシナリオにフィードバックされてるし、問題ないと思いますよ」
高 任:「……」
ラオウ:「何か言いたそうやな(笑)」
高 任:「いや、世界設定というか舞台設定はいいんだけどね……キャラの行動規範というか、性格と反応がちょいと納得いかなかったり」
吉 井:「……というと?」
高 任:「うん、多分美学の問題レベルなんだろうけどね……アインは事情が事情だから良しとして、キャルとクロウディアが個人的には納得がいかんす」
ラオウ:「まあ、クロウディアは結局最後まで謎だったな……屈折した事情がある事を述べてはいるんだけど、それがプレイヤーに伝わってこないから」
高 任:「『鬼哭街』をプレイした後に思ったんだけどさ……あのゲームって、前二作に比べて人物の内面に踏み込んだ描写が多かったよね。というか、人物の内面に踏み込むことで物語を進めていったというか」
ラオウ:「まあね」
高 任:「でも、全体としてみれば……何故この人物がこういう行動に出たかという条件付けというか、必然性みたいなモノがユーザーにきっちりと伝わってなかったように思うのよ……そのあたりが、評価が落ちた原因ではないかと」
吉 井:「何か、難しい話になってきたね(笑)」
ラオウ:「えーと、つまり物語の構成力に比べて、人物の価値観および掘り下げの描写力がやや劣っていると?」
高 任:「うん、自分でもえらそうなこと言ってるなとは思うけど、そっち方面がちょっと不得手な人なんだと思う。人がこう動く……それに対しての理由付けが自分の中で当たり前すぎてその必要性を感じてないだけかも知れないけど」
ラオウ:「……鏡を見ながらもう一度(笑)」
高 任:「はいはい、自分の事棚上げにしてえらそうな口をきいて申し訳ございません(笑)」
ラオウ:「……他人の文章はよく見えてるのに、どうして自分の文章になるとその分析力が発揮されないのか理解に苦しむな」
高 任:「わかるって事と、できるって事の間には巨大な壁があるのだよ」
吉 井:「納得がいかない……って、具体的な例は?」
高 任:「んー、キャル……じゃなくてあのシーンではドライか。ドライと主人公の対決というか……キャルの生い立ちのせいか、主人公との出会いで『嘘つきはすぐにわかる』ってなアレがあったでしょ」
ラオウ:「……(何か笑ってる)」
高 任:「で、よ……普通に考えたらキャルはマスターが嘘をついているって事に気付くはずなんだわ。自分が騙されているとわかっているにも関わらず、暗殺者としての道を選んだのは……」
ラオウ:「ドライって、洗脳というか記憶消去はされてないけど、憎悪の心をかき立てることで暴力性を突出させたとか言ってたから性格に影響でてるんじゃないの?(笑)」
高 任:「うん、それはもちろん考えた。でもね、主人公とのエンディングがある……と言うことはさ、主人公の事をもちろん恨んでいる。でも、オセロの白と黒が入れ替わるように、何か起こるたびにそれは愛となり、憎悪となり……マスターに敢えて騙されることで、主人公に会うことができるはず……そう言った設定の方が俺的には物語にふくらみが出る筈なんだわ」
吉 井:「いや、それめちゃめちゃ高任君の趣味が入ってると思う(笑)」
高 任:「その自覚はありますけどね、そうしておけばあの対決のシーンで生と死以外の結末もあり得たと思うんですよ。撃つといったが本当は撃つ気の無かった主人公の真意を見抜いて……『アンタ、相変わらず嘘が下手なんだ…』とか呟かせたら、いろいろとエンディングが見えてきたりしませんか?(笑)」
ラオウ:「お前って、なまじ喋りに説得力があるから始末におえんよな(笑)」
吉 井:「なんかマジで景色が見えてきそうです(笑)」
ラオウ:「その表現力を何故文章に反映できん」
高 任:「稟性が無いんだろう」
ラオウ:「んな、一言で(笑)」
高 任:「他人を陥れるようなゴシップ文章には自信があるのだが(大爆笑)」
ラオウ:「確かにな」
吉 井:「それって、イヤな能力だよ(笑)」
ラオウ:「人物の行動規範と言えば……シナリオによっては志賀が梧桐を殺すよね。アレって、よくよく考えてみるとおかしくない?」
吉 井:「微妙なラインでは?」
高 任:「元々、梧桐組に関してゲームの中であまり情報がないですし。ただ、梧桐を殺すことで覚醒剤のルートが確保できるって事は理解できるんですが、元々梧桐自身がこっちに来た理由付けと、組の存続って所で動機がすれ違ってるっぽいのは確かですが」
ラオウ:「だとすると、物語への必然性って事になるんだが……マスターが組織に戻る、志賀が梧桐組の若頭になる、組織提携……もうちょっと無理のない形でできるような気もするが」
高 任:「物語の完成度という点では、やっぱり『ヴェドゴニア』の方が数段上に来るでしょう」
ラオウ:「……なんで、人気が別れてるのかな?ビジュアルとかサウンドは抜きにして、シナリオが気に入った……って意見は『ファントム』に多いらしいけど」
吉 井:「……ラオウさん、それって悩むようなことですか?」
高 任:「ラオウさんはある意味、人間離れしてるから」
ラオウ:「そりゃ、どういう意味よ?」
高 任:「いや、『ヴェドゴニア』も『ファントム』も人というか普通の生活には戻れないという悲哀がシナリオ全体を通して流れてるだろ。でも、潤いという点では『ファントム』の方が遙かに優ってますから」
ラオウ:「(考えている)……えっちシーンが多いって事?(一同大爆笑)」
吉 井:「ラオウさん、アンタって人は…(笑)」
高 任:「人に戻れる喜びというか……失った何かを取り戻す、渇いた心が満たされるといったね、そういうイベントというかエンディングというか。『ヴェドゴニア』でユーザーは感嘆できる……でも、感動する部分が少ないだろうから」
ラオウ:「ゴメン、言ってる意味が良くわからない」
高 任:「……例えば、ある1人の少年が努力に努力を重ねて、波瀾万丈の道を辿りながら夢を叶える……その話を誰かが文章にしたのを読む。さて、文章の巧みさに感動するのか、それとも物語の内容に感動するのか……どっち?」
ラオウ:「え、それって…?」
高 任:「すまん、たとえが悪かった(笑)」
吉 井:「悪すぎ(笑)」
高 任:「……外見がきらびやかで、お化けが見事な演出で出てくるお化け屋敷と、外見は普通だけどいっぱいお化けが出てくるお化け屋敷」
ラオウ:「は?」
吉 井:「このたとえもダメすぎる…(笑)」
高 任:「えーと、お化け屋敷は怖がるところであって、すごいなーとか感心する所ではないねんと思う人間が多いんだ」
ラオウ:「あ、なんかちょっとわかったような気がする(笑)」
吉 井:「……時々、お二人がとんでもなくバカなんじゃないかと思うんですが」
高 任:「まあ、違う意味で常識無いですからね」
ラオウ:「お前が言うな(笑)」
吉 井:「『ヴェドゴニア』って、物語自体は綺麗ですけど、ある意味救いがないですからね。多分、そのあたりでしょう」
高 任:「頑張ってれば必ず救われる……なんて18歳にもなって甘っちょろい人生観持ってる奴がいるんですか(爆笑)」
ラオウ:「それについては同感なんだが……そういう精神構造で、何で最後はハッピーエンドの甘々ストーリーを書くことができるのかね、君は(笑)」
高 任:「ああ、そういう話を書くときは右脳を使ってるから(一同爆笑)」
吉 井:「その手の学者に殴られそうですが、渇いた話は左脳を使うの?」
ラオウ:「冗談はそのぐらいにしておいた方が(笑)」
高 任:「まあ、人間の性格はいろんな要素が複雑に絡み合ってるモンですから」
高 任:「いろいろとエンディングがあるけど、ドライとのエンディングって『俺達に明日はない』みたいだよね?(笑)」
ラオウ:「所詮最後は蜂の巣(笑)」
吉 井:「あの映画の元になった2人って、アメリカ犯罪史上最悪の……とか言われてるけど、被害金額は大したことないんですよね、確か。数が多いけど、一回での最大被害金額は精々百数十ドルってな話を聞いたような」
高 任:「……第二次世界大戦前でしたっけ、あの2人?」
ラオウ:「……アインと主人公が逃亡前にかっぱらったのって、500万ドルでしたっけ?(笑)」
高 任:「んー、でも戸籍を買ったりいろいろ逃亡したり……ってな事を考えると、2年過ぎたらもう手元には半分も残ってないと思うけどね」
吉 井:「……もしもし?(笑)」
高 任:「吉井さんはさっきエンディングに救いがあるとか言ったけど、それは単なる見た目だけで、その後予想される展開には恐ろしいほど救いがない筈なんですが。結局、主人公にしてもアインにしても一般社会に戻りきれないと思うし」
ラオウ:「ごく当たり前に過ごしていた世界から外れてしまった……という根本的な哀しみは解決しないよね?そういうこと考えると、『ヴェドゴニア』のリャノーンとのエンディングが最もおさまりがいいというか」
吉 井:「……この2人、嫌い(笑)」
高 任:「『ファントム』で言うと、俺はアインとのエンディングが一番好きですね。状況とかじゃなくて、アレは人間として救いのある名シーンだと思いますわ」
ラオウ:「まあ、そのあたりは人それぞれだろうね……まあ、ノベルタイプのゲームの場合、人それぞれってな部分が多いから」
吉 井:「それを言われると…(笑)」
ラオウ:「このゲームの場合、物語がまとまってるから後は趣味に合う、合わない……というレベルの問題に過ぎないってのがある」
高 任:「……じゃあ、『ハローワールド』はユーザーに媚びて失敗したんですか(一同大爆笑)」
ラオウ:「失敗って言うな(笑)」
吉 井:「安全ネジが5本ほど抜けた発言はちょっと…(笑)」
ラオウ:「ハードボイルドが好きで、陰惨っぽい歴史物が好きで、スポ根が好きで、身をよじりたくなるような恥ずかしい話が好きで、馬鹿話が好きで、眼鏡娘がすきな高任さん(笑)」
高 任:「何が言いたいんだ貴様」
ラオウ:「いや、お前ぐらい守備範囲が広いユーザーばっかりだったらどうなるのかなと思って(笑)」
高 任:「おもろいもんはおもろい。それでええんとちゃうの?」
吉 井:「ラオウさんも十分に守備範囲広そうですけど(笑)」
高 任:「いや、ラオウさんの場合面白いモノは面白いと認めるから守備範囲は広そうですが、本当の意味では狭いです」
ラオウ:「おいおい」
高 任:「この前、某ゲームを始めて最初の20行ぐらいテキストを読んだ瞬間にアンインストールを敢行したとか言ってなかったか?(爆笑)」
ラオウ:「読むに値しないテキストだったからな」
吉 井:「なるほど……狭そうですね(笑)」
高 任:「なんか『ファントム』の対談と言うより、メーカー『ニトロプラス』の対談みたいになってるような…(笑)」
ラオウ:「つーか、どういうゲームなのか全然語ってないぞ」
吉 井:「ノベルで内容語るのは論外だと思います」
高 任:「……んー、なんだかんだ言っても銃を撃ったことがないからな、内容云々と言っても…」
ラオウ:「以前、アメリカに行く予定があって……あいた時間で、射撃場で撃って撃って撃ちまくってやろうと思ってたんですけどアメリカ行き自体が中止になりまして(笑)」
吉 井:「そりゃまたどうしてですか?」
ラオウ:「いや、例のテロ事件の余波で」
高 任:「うわあ(笑)」
吉 井:「射撃場って、お値段が結構するって聞きましたが」
ラオウ:「じっくりと感触を確かめつつ、撃って撃って撃ちまくってやろうと思ってたんですよ(爆笑)」
高 任:「ジャ、ジャパンマネーの底力ですか?(笑)」
ラオウ:「ある意味貴重な体験ですからね……そういう文章を書くときの財産になるじゃないですか」
高 任:「俺はね、金があったら日本刀と日本刀をぶつけ合ってみたいんですよ……もちろん、日本刀の耐久力ってのはいろんな人が認めるところなんですが、剣線とは違う方向からの衝撃を受け止めると、いくら重ねが厚くてもやっぱりダメになる筈なんですよね……そのダメになるはずというのと、実際ダメだったっていう認識の違いは絶対文章に現れるはずですし」
吉 井:「日本刀って、安いので1本数十万するんだっけ?」
ラオウ:「また贅沢な望みだな(笑)」
高 任:「でもおかしいと思わん?刀で刀を払いのけるって行為はさ、よほどの達人じゃない限り自分の武器を使い物にならなくする危険が高いと思うのよ。とすると、剣道と違って真剣勝負の場合は剣と剣が触れあう事は珍しいんじゃないかな……とか」
吉 井:「日本刀って持ったことあるの?」
高 任:「うん、一応。軽い事は軽いけどさ……振り回すとやっぱり重心が低くないとダメっぽい」
ラオウ:「というか、刃物の構造上、剣道の打ち方では人は斬れんだろう」
高 任:「俺、中学校の剣道の授業で、思いっきり相手の胴を引ききろうとして竹刀を折りかけました(爆笑)」
吉 井:「またそんな無茶を」
高 任:「それで、ああ、剣道ってのは動きそのものはともかく刀を使うための習練じゃないんだなって理解した……手のひらの上に豆腐を置いて包丁で切るのと同じ原理だし」
ラオウ:「……いや、手のひらの上で豆腐を切ろうとして包丁を滑らせて切ったお茶目さんが居るという話を聞いたことがある」
吉 井:「……」
高 任:「……」
ラオウ:「血染めの豆腐(爆笑)」
高 任:「きょうふのみそ汁別バージョンですか(笑)」
吉 井:「血が綺麗な人は心も…(笑)」
高 任:「あの眼鏡娘の話を書こうとするとね、どうしても告白でナイフを振りかざすシーンを想像してしまうんですが(一同大爆笑)」
ラオウ:「血の海に沈む主人公を見下ろしながら、『よかった、あなたは私を虐めたりしない…』とか呟いたりとか?(爆笑)」
吉 井:「そりゃ、虐めたりはできないでしょ」
高 任:「死んでるしな(笑)」
大脱線後、そのままなし崩し的に終了。(笑)
お買い得度…… 9
音楽…………… 6
操作性………… 7
再プレイ度…… 8(シナリオによってがらりと変わるので新鮮)
エロ度………… 2(求めないように)
絶対値評価…… 4
キャラとかシナリオによりますけど、そういうのが好きな人にはグッと来るシーンは結構多いです。
ただ、めちゃめちゃこだわりのある人の場合は……既に自分自身の美学をお持ちでしょうから時たま首を傾げたりする事になるかも知れませんが。
まあ、この手の話は世間に背を向けて生きる悲哀と雰囲気にひたり、自分自身の幸福を噛みしめて楽しむモノだ……ってな事を、昔誰かが言ってたようなな気がするのでそういう事にしときましょう。
個人的には『男達の挽歌』みたいな死に様のバッドエンディングとかにもグッと来ましたが……後は、二挺拳銃キャラとか欲しかったですね。(笑)
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