お題…『みつめてナイト(PS)
 
 (高任的に)ゲーム大豊作の年だった1998年の春、日本全国に切なさを炸裂させた『センチメンタルグラフィティ』の後を追うようにして(笑)発売されたこのゲームも前評判が高いモノでした。
 ときメモによってギャルゲーというジャンルを確立したコナミと、あのレッドカンパニーがタッグを組んで(実状ははちょっと違うとのことですが)のゲーム。
 神経を張り巡らせた細かな設定による(無駄に)優秀な世界観とシナリオ、円熟味を増したシステム……間違いなく傑作と呼ぶにふさわしい出来なのですが、惜しむらくはときメモ以降粗製濫造されたギャルゲーまがいによって市場が(主にゲーマーの心が)荒らされていたのと、『センチメンタルグラフィティ』の悪どさには遠く及ばないにしても、発売前からのコナミによるマーチャンダイジング(関連商品の販売)によって、ユーザーの中に飽食感および嫌悪感と言ったモノが流れていたのが巡り合わせが悪かったのかと、高任は推測しています。
 それともう一つ、主人公が剣1つで身を立てようとする傭兵で、また世界観が殺伐とした時代の変革期であり、シナリオの底流にかなり硬派な雰囲気が漂っていてライトユーザーへの求心力に欠けていたような気がします。
 それなのに、このゲームのキャッチフレーズと来たら
 
 東洋から南欧ドルファン王国に、聖騎士を志す傭兵がやってきた。自らの力量を試し、また王国で知り合った女の子と結ばれるために与えられた期間は3年。さあ、恋あり戦ありの3年が、今、幕を開ける……
 
 ってな感じで、かなり軽い雰囲気を醸し出していたり。(笑)
 キャッチコピーによる集客層とゲームの内容による集客層のズレの結果、発売直後に『このゲームはいまいち…』という評判が流れたりすると、この国ってのはそれを取り返すのが困難な国で……やり込んだ人間の間ではかなり評価が高いのですが、いかんせん絶対数が少なかったせいかゲームの関連商品の売り上げも芳しくなかったとか。(笑)
 あ、1つ忘れてはいけないのが『みつめてナイトR 大冒険編』というゲームソフトで、これがまたえっらい殺伐とした世界観とめちゃめちゃライトなイベントおよび、女の子の着せ替えシステム等というめちゃめちゃディープな内容がメルトダウンを起こしており、ごく一部の、『この殺伐としたシナリオがたまんねっす!』とか『ライズのぶるま姿最高ッスよ!』などと意気あがる方々を除き、このゲームに終止符をうってしまった感があります。
 
 一言で言えば、自業自得とも言いますが。(『R』に関してはコナミの単独開発…?)
 
 
ラオウ:「で、なんでいまさら『みつめてナイト』なのよ?(笑)」
高 任:「いや、『シエスタ』特集の後で『ガールズサイド』なんて対談でやった日にゃあ、かなり偏ってしまうなあと思い、ベクトルをギャルゲーに向けつつ、さらに制作メーカーが同じな上に不遇な名作を取り上げるという本来の主旨に舞い戻る見事なチョイスなんだよ(笑)」
吉 井:「高任君のSSもちょうど一周した事ですし…」
高 任:「と言うか、HPを開設した直後から一ヶ月に1人のペースで書き始めてマジで2年かけてしまいました(爆笑)」
ラオウ:「もう一周するのはさらに2年後かね?」
高 任:「いや、これからは自分の気に入りのキャラを不定期に書くつもり……っていうか、やっぱりこのゲーム面白いって。あそこまで世界観の骨組みがきちんとできている作品ってのは、ゲームに限らずいわゆる仮想世界を描いた小説や漫画を含めて滅多にないと思う」
ラオウ:「……ただ、何気なくゲームをプレイしていると、その世界観も活用されてるのは一割ぐらいのものだが(大爆笑)」
吉 井:「いつも高任君はこのゲームについてそんな事言うけどさ、そんなたいそうな世界観なんて情報としてユーザーに示されてたっけ?」
高 任:「情報アイコン選択すると、ウイークリートピックスって項目がありますが…つまるところドルファン王国内の週刊誌みたいなモノなんですけどね。あれって、毎週毎週更新されるんですけど、その中に国内状況や世界情勢、文化面や軍事、政治面に関しての記事がえっらいあるんですわ」
吉 井:「……ごめん、100人中99人ぐらいはそんな面倒なモノ読まないと思う(笑)」
高 任:「ラオウさん、読みました?
ラオウ:「読みましたけど?
高 任:「ほら、3人中2人が目を通している(笑)」
吉 井:「すいません、その統計はめちゃめちゃ偏ってると思います……って言うか、絶対違う(爆笑)」
高 任:「まあ確かに簡潔な記事とは言え、3年分の要点だけを書き写したらノートの半分ぐらいは文字で埋まったし(笑)
吉 井:「そんなにあるんかいっ!(笑)」
高 任:「でもね、あれを読んでると例えば教会の神父が殺された事も推測できて、じゃあ今の神父は?とか、ゲームで語られる各キャラシナリオの真実を組み立てる材料が散りばめられてるんですよ」
吉 井:「いや、別にそんなの読まずにプレイしてもちゃんとシナリオは完結してます」
高 任:「目に見えるモノが全ての真実ではないという来須の言葉を吉井さんに贈りましょう(笑)」
ラオウ:「プリシラやライズ、セーラはもちろん、リンダにメネシス……記事の内容にあんまり関係ないのって半分もいないんじゃないの?」
吉 井:「……設定オタク2人に囲まれるのって結構辛いですね(笑)」
ラオウ:「ギャルゲーがお題とは思えませんな(一同大爆笑)
高 任:「まあ、設定云々は単なる前置きに過ぎないので単なるギャルゲーとして楽しむことも十分に可能ですが……ただ、世界の状況としてはロシアの雷帝からエカテリーナに至るまでの拡大政策に周辺国が戦々恐々としていた時代プラス、第一次世界大戦のヨーロッパの火薬庫と呼ばれていたバルカン半島の状況をミックスして、北と東西から大きな圧迫を受けている小アジア半島のなかの小国家……が主人公が赴くドルファンという国であることぐらいは理解しておいた方が(笑)」
吉 井:「ごめん、それってさらと流していい状況なの?(爆笑)」
ラオウ:「周辺の小国家の圧力にくわえて、背後に控える強国の策謀が仕掛けられまくってますからね……そりゃ、高任さんにとって創作意欲のそそられる状況ですわな(笑)」
高 任:「しかも、剣の時代から重火器へと移行しつつある設定ですからね……どう考えてもこのドルファンという国は消滅するしかない運命で、最高のシチュエーションです!(爆笑)」
吉 井:「いや、だからこれギャルゲーだってば(笑)」
高 任:「この設定があるからこそ、主人公と女の子の間にドラマが生まれるんですってば。リンダの家が破産するのなんてシベリアの策謀の結果ですからね……っていうか、破産させないとリンダとのエンディングが迎えられない(一同大爆笑)」
 
 ゲームの設定についてかなりマニアックに、しかも長時間に渡って脱線し、吉井さんに泣きがはいったり。(笑)
 
吉 井:「……このゲームって攻略可能キャラが16人なんですけど、随分多いですよね」
ラオウ:「普通、それだけキャラを登場させるとかぶるんですけどね」
高 任:「学園モノとかのギャルゲーと違って、キャラの特質と言うよりキャラの立場や世界状況を利用してますからそれが可能に。もちろん、それぞれのキャラは十分魅力的に描き出せてますし」
ラオウ:「……高任さん曰く、『ギャルゲーの中でトップ3に入る根性悪ヒロイン』のソフィアも魅力的なのか?(爆笑)」
高 任:「んー、あれは個人的に画竜点睛を欠いてたというか、シナリオとキャラの性格のベクトルが不一致だったと思うわけで……そりゃ、教会から花嫁を連れ去るシチュエーションとかはなかなかグッとくるんですが…」
吉 井:「グッとくるんですかっ!?(爆笑)」
高 任:「でも、その過程が気に入らないと言うか……あのエンディングを活かすならば、もっと……こう、なんというか運命に叩き伏せられる悲哀というモノをもっと濃厚に滲ませて欲しいなあ、なんて(一同大爆笑)」
ラオウ:「全然関係ないけど、古い映画とかで教会の扉を開けて花嫁に呼びかけるシチュエーションって結構あるじゃないですか……あれって花嫁が応じなかったらすっげえ寒いんでしょうなあ(大爆笑)」
高 任:「このゲームなら、『ソフィアァッ!』とか呼びかけたのに、素知らぬ顔で誓いの言葉とか指輪交換とかされたりするんですか
ラオウ:「ウルトラクイズの準優勝者と一緒で、放置プレイにも程がある(爆笑)」
吉 井:「仮装大賞で、煽るだけ煽って一票も入らなかった様なモノですよね(笑)」
高 任:「それはともかく、ソフィアには父親が勝手に決めたとはいえ婚約者がいるわけで……どこかでね、主人公を拒絶するイベントが必要不可欠だと思うんです。そうじゃないと言行不一致も甚だしいでしょ?」
ラオウ:「高任さんには負けると思いますが(笑)」
高 任:「いやあ、それほどでも(爆笑)」
ラオウ:「誉めてねえよ」
吉 井:「俺としては、ソフィアのエンディングの方が気になったんですが?教会から逃げ出して、シアターの舞台でソフィアが歌を歌う……で、その後どうすんのよお前らって感じで(大爆笑)」
高 任:「そうなんですよねー、このゲームって周辺国家や時代変遷の設定云々は素晴らしいんですけどエンディングでオチの付いてないキャラが多すぎるというかなんというか(笑)」
ラオウ:「おそらく唯一にして最大の欠点だろうけど……俺なんかは、ひょっとするとこの点が発売直後の評判の悪さになったのかなあとか思ったんだけどね」
吉 井:「そう言えば高任君、このゲームのエンディングにも主人公に拒否権があるんだけどそれはいいの?」
高 任:「全然オッケー…と言うより、このゲームには拒否権がないと駄目」
吉 井:「は?」
高 任:「主人公は国を出ていくただの傭兵で……あの場面でね、女の子の告白を拒絶するのは主人公の不器用な優しさなんですよ。自分を傷つけることでしか他人に優しくできない男の浪漫なんですよ(爆笑)」
ラオウ:「そ、そうか。俺には良くわからないが男の浪漫なのか?(笑)」
高 任:「女に背を向け、剣を片手にさすらいの荒野に向かう。これですよこれが男の浪漫!
ラオウ:「じゃあ、ギャルゲーやるなよ(一同大爆笑)」
高 任:「状況が全然違うって……第一、このゲームって女の子と1人も知り合いにならずに聖騎士になって1人孤独に旅立つエンディングもありますけど、あれってめちゃめちゃ渋く仕上がってるじゃないですか(笑)」
ラオウ:「確かに、あれは格好良い」
高 任:「とするとね、おそらく開発者はそういうハードボイルドプレイをも視野に入れてこのゲームを作ってるんだよ。だから問題なし!」
吉 井:「ゲームとしては問題ないかも知れないけど、やっぱり高任君の人間性には問題があると思う(爆笑)」
高 任:「そういや、ソフィアはともかく(笑)、このゲームのヒロインってプリシラとライズ、そしてアンの3人だと思うんですが」
ラオウ:「アンはあのエンディングからして裏のヒロインだろうね……ライズは、プリシラと表裏一体のヒロインの様にシナリオが仕上がってる」
吉 井:「ライズですか……最初、好感度が足りなくて自決されちゃいましたよ(笑)」
高 任:「あの、自分の精神の未熟さを隠そうとする強烈な決意にクラクラきますよね……やっぱりあの手のキャラに俺はめっぽう弱いです(笑)」
ラオウ:「レズリーが一番のお気に入りとか言ってなかったか?」
高 任:「あの手のキャラにもめっぽう弱いんですよ俺は(一同大爆笑)」
吉 井:「ちなみに、僕もレズリーがお気に入りなんですが」
ラオウ:「唯一の眼鏡娘であるセーラは無視ですか?」
吉 井:「いまいち」
高 任:「同感」
ラオウ:「……自分で言ってから気付くのも間抜けなんですが、メネシスを眼鏡娘とは思ってないんですか?
高 任:「エンディングでなんの脈絡もなく眼鏡を外すようなキャラは眼鏡娘と違うわあっ!
吉 井:「世の中には、お風呂にはいるときでさえ眼鏡を外さないキャラもいるというのに(一同大爆笑)」
高 任:「まあ、メネシスというキャラ自体は結構好きなんですけどね…」
ラオウ:「はあ……で、セーラなんですけど、エンディングが意味不明だからですか?」
高 任:「いや、名前がセーラとか眼鏡娘で病弱とかいうのはともかくね…(笑)」
吉 井:「個人的には、声優さんもポイント高かったですが(笑)」
高 任:「このキャラって、ただ何かを待ってるだけでしょう?どこかのゲームの妹みたいに事ある毎に『くすんくすん…』とか泣きこそしませんが、自立心というか能動的なところがいっさい無いというか……」
ラオウ:「おい、今さり気なく何言うた?(笑)」
高 任:「亞〇亞ちゃんってかわいいよね(棒読み)」
ラオウ:「ギャルゲーのキャラと妹とを同じ視点で語ることが間違っている。妹に対する兄の立場としては保護者に近いわけでだな、つまり妹はその前提にして兄にワガママを言うわけなんだわかるか?」
高 任:「じいやをはじめとしていろんな人にワガママ言いまくっとるやないけ」
ラオウ:「ついでに、俺はあのゲームが好きなだけで特定のキャラを気に入ってるというわけでは…」
吉 井:「ラオウさん、多分弁明すればするほど高任君の思うつぼです(笑)」
 
 注・あくまでゲーム版の設定です。(笑)
 
吉 井:「まあ、お約束のおもしろトークはおいといて、兄の飼っていたインコが死んで『私も死ぬのよ!』とか言って自殺しようとしたり、セーラってのは名前に似合わずかなり精神的に弱いですよね」
ラオウ:「弱虫は庭に咲くひまわりに笑われますよね(爆笑)」
吉 井:「……好きなんですか、名作劇場?
ラオウ:「まあ、そのあたりまでは一応見てたという点では」
高 任:「話を戻すけどさ、たとえば病弱な身体をおして主人公に家にやってくるとかのイベントがあるだけで随分印象違うと思うんですよ。『どうしてこんな無茶を!』とか聞かれて、『先生に…会いたくなって』とか呟かれたら、俺はもう駄目です(一同大爆笑)」
ラオウ:「確かに、いろんな意味で人間として駄目そうだぞお前(爆笑)」
高 任:「いや、かなりてんぱってるのは自覚してるから……」
ラオウ:「ま、あんまり無理はしないように」
吉 井:「……部屋のあちこちに散らばってる白い原稿が痛々しい(笑)」
高 任:「……えーと、なんだっけ?あ、そうそう。『気に入った女の子を世界中のあらゆる災厄から守りたいっ!』ってな価値観の持ち主なら話は別でしょうが、俺のスタンスはそうじゃないですから。ただ、俺的には気にいらんと言ってるだけで、このキャラが一般的にどうだとか言うつもりもありません」
ラオウ:「自分の意見は一般的ではないと?(爆笑)」
高 任:「ラオウさん、本来普通とか平均とかいう言葉は数多くの特殊な価値観の分布から生まれた言葉に過ぎないわけで」
吉 井:「ラオウさんも充分普通じゃないと思いますが」
ラオウ:「吉井さん、普通という言葉は共分散における上下レーティングを除いた……(大爆笑)」
吉 井:「……この人達って(笑)」
高 任:「馬鹿話はともかく、このゲームのキャラを言うならクレアだけは確実に取り上げないといけないでしょう(笑)」
ラオウ:「えろゲならともかく(笑)ギャルゲーとしてはかなりの冒険ですよね」
吉 井:「未亡人で30才(エンディング時)……ある意味、好きな人にはたまらないシチュエーションなんでしょうけど……
高 任:「俺、この手のキャラにはめっぽう…
ラオウ:「弱くないキャラはないのか、弱くないキャラはっ!(一同大爆笑)」
高 任:「そういうこと言われると、まるで僕が見境無しの人間みたいじゃないですか(笑)」
ラオウ:「黙って聞いてると、それ以外の何ものでもないと思うぞ(笑)」
高 任:「んー、ちょっと言葉が足らなかったか……何というか、俺はこの手のシチュエーションに弱いんです。ライズとかもそうだし(笑)」
吉 井:「このゲームのキャラって、いわゆる『いかにも作られたキャラ』って感じじゃないよね……そういう意味ではギャルゲーの中では少数派かも」
高 任:「性格はそのままで、キャラ同士のシチュエーションを交換しても多分シナリオはほとんど破綻しないと思います」
ラオウ:「まあ、多少の例外はあるよな……メネシスとかリンダとかセーラとか(笑)」
高 任:「少なくとも、『占いで出たからあなたは私のダーリン』とか言って、りゅんりゅん言いながら跳ね回るようなキャラはいないぞ(一同大爆笑)」
吉 井:「あのゲームって、なんでPSに移植されたんですかね?」
ラオウ:「さあ、いろいろ大人の事情ってやつがあったんじゃないですかね……少なくともあのオープニングだけは傑作だし(笑)」
 
 脱線。
 
高 任:「……何というか、このゲームってデート時の何気ない会話が世界観というか、時代や自分の立場というか……キャラが、ゲームの世界の中できっちりと根付いているとでもいえばいいのか…」
ラオウ:「……世界設定から浮いてない」
高 任:「うん、そう……キャラの呼吸が聞こえてくるような感じですよね」
ラオウ:「まあ、いわゆる仮想世界構築系のこの手のゲームってのは設定がほとんどなってませんからね……ゲームの中の価値観と、我々が持つ現実世界の価値観を混同させてるというか」
吉 井:「というか、仮想世界を本気で構築しようと思ったら生態系はもちろんあらゆる方面の知識が必要じゃないですか……」
ラオウ:「そりゃ、『指輪物語』のトールキンみたいに、エルフ語とか仮想言語まで考えろとか言いませんって(笑)」
高 任:「でも、言語学的にはあの物語のエルフ族の生態を考えると植物に対する語彙が貧弱すぎると友人が不満を漏らしていたが(笑)」
ラオウ:「そういうマニアックな意見は無視しなさい(笑)」
吉 井:「映画見ましたか?」
ラオウ:「いや、別に……評判が高いのは知ってますが、自分の中のハードルがかなり高いので原作がけがされると感じてしまうのが恐くて」
吉 井:「…いい出来でしたよ?」
高 任:「吉井さん、この人『〇てしない物語』でトラウマが(爆笑)」
ラオウ:「あれは……ねえ(笑)」
高 任:「なんつーか、主人公の成長が主題の筈なのに最後は竜に乗っていじめっ子に仕返しですからね。そりゃ、裁判沙汰になっても仕方がないかと(笑)」
ラオウ:「つい最近でいうと、『バトルフィールド〇ース』でかなりのトラウマを……と言っても一年前の話ですが(爆笑)」
高 任:「あれも、『指輪物語』と同じく全六巻でしたっけ?」
ラオウ:「名作なんだけどね、版権をとったとこが潰れちゃったせいで、幻のサ〇リオ文庫……(以下略)」
吉 井:「……って、話が逸れてます」
 
 脱線。
 『バ〇ルフィールドアース』……小説は面白いですが、映画はクソです。
 
ラオウ:「まあ、世界設定や女の子キャラ云々はともかくとして……このゲームもシステムはある意味ときメモなんですよね(笑)」
高 任:「……レベルアップシステムや、経験値曲線あたりが大分というか、全然違うような気もしますが。と言うか、一週間毎にスケジュール決めて……とかいうシステムはみんなときメモと思ってないか?(笑)」
吉 井:「第一、女の子との出会いに対して主人公に拒否権があるじゃないですか(一同大爆笑)」
高 任:「あれは珍しいですよね。なんせ、ヒロインのソフィアに対しても拒否権がありますし(笑)」
ラオウ:「ちんぴらに絡まれているソフィアを強制的に助けなきゃいけなかった時はアレでしたが、『あ、あの、お名前は?』とか聞かれて、『貴様に教える名前などあるものか!』とかいうナイスな選択があったら絶対選んでしまいます(大爆笑)」
高 任:「やっぱりね、出会いに対する拒否権ってのは、開発者も心のどこかでユーザーにハードボイルドプレイを期待してたんですよ、きっと(笑)」
吉 井:「お祭りとかで誘える知り合いの女の子がいなかったときの、『君ってさ、もしかしなくても孤独な人?』の台詞が最高です(笑)」
高 任:「女の子とお知り合いにならなくてもゲームとしては面白いですからね……あの戦闘システムなんかは、『コナミの底力見せて貰ったぜ』って感じですし」
ラオウ:「つーか、さっきの『ガールズサイド』でも思ったが、ミニゲームに対してこだわりを見せてますよね?(爆笑)」
高 任:「『ガールズサイド』ではミニゲームが5つの…えーと『みつめてナイト』は……7つだっけ?」
吉 井:「個人的には、ときメモ2のミニゲームが一番充実してたと思うけど」
高 任:「金魚すくいにかたぬき、騎馬戦に棒倒しにシューティング……間違いなく本編より面白い(大爆笑)」
吉 井:「高任君、それはちょっと言い過ぎ(笑)」
ラオウ:「ときメモ2はまともにやってないからわからないです…」
高 任:「金魚すくいで巨大電気ナマズをすくうんです(笑)」
ラオウ:「なんですかそれは?(笑)」
吉 井:「……あれってすくえるんですか?」
高 任:「すくえるらしいです(笑)」
ラオウ:「金魚すくいねえ……あれって、結局わっかさえあれば網なんて必要ないんだよね。あれは網で救うんじゃなくてわっかにひっかけて入れ物の中に落とすわけだから」
高 任:「いや、現実の金魚すくいの話はおいとけ(笑)」
ラオウ:「ちなみにかたぬきとかはさ、鋼線を金槌で平たく叩きつぶしたモノを手のひらに忍ばせておいて……」
吉 井:「こうせん?」
ラオウ:「鋼でできてて、まあちょっとやそっとじゃ曲がらないぐらい剛性があって……まあ、あれを鋭く尖らせたらかたぬきなんて一発ですよ(爆笑)」
高 任:「一発で反則やっちゅーに(笑)」
ラオウ:「世の中には、ペナルティエリア内でバックチャージを受けた方が何故か退場させられたりするような不条理がまかり通っているじゃあないか(爆笑)」
高 任:「……審判はミスジャッジをする生き物だからアレなんだけどさ、あのレーザ光攻撃は問題になってないのか?(大爆笑)」
 
 韓国・イタリア戦の後半36分過ぎ、トッティの顔面を襲った一筋の赤いレーザー光線のほうがよっぽど問題があるような気がします。
 
吉 井:「ところで、『みつめてナイト』といえば、『R 大冒険編』の話題は避けて通れないと思うんですけど(爆笑)」
高 任:「……あれはすごかった(一同大爆笑)」
ラオウ:「オープニング見た瞬間に、『キャラ違うぞ!』とかツッコミ入れちゃいましたが(笑)」
高 任:「個人的に二周目のシナリオとかは好きなんですが……血の涙を流しながら恋人である女の子を斬って復讐に挑む主人公が最高です(笑)」
ラオウ:「斬ったのか?なんのためらいもなく斬ったのか!?」
高 任:「いやあ、俺の二周目プレイってソフィアだったんすよ(一同大爆笑)」
吉 井:「……情に脆いくせに、高任君って、そのあたりめちゃめちゃ冷酷だよね」
高 任:「まあ、なんにせよ一周10時間ほどかかるゲームをほぼ同じゲーム進行で3周プレイしなきゃエンディングにたどり着けない前提が、ユーザーに対して喧嘩上等でしたよね」
吉 井:「というか、シナリオや服装をコンプリートしようと思ったら11周程プレイしなきゃいけない計算になるんですが……もちろん、俺はそこまで人間できてませんし(笑)」
高 任:「一応、7周までは耐えました(笑)」
ラオウ:「……俺、2周目の途中で投げ出して高任さんの家に遊びに行ったついでにゲームソフトをこっそりと置いて帰りました(笑)」
高 任:「ラオウさんが帰った後、何気なく部屋の中に対戦車地雷が仕掛けられてからなあ、びっくりしたよ(大爆笑)」
吉 井:「いや、7周まで頑張ったんなら充分でしょう」
高 任:「つーか、パートナーとして選べるキャラが5人しかいないってのも、どうゆう人選だったのか?それを決めた責任者とサシで向かい合って小一時間ほど問いつめてみたいね俺は(爆笑)」
吉 井:「高任君、それは拷問です(笑)」
ラオウ:「レズリー・ソフィア・ライズ・リンダ・ハンナの5人……人気順って事もないよね?」
高 任:「……何というか、それ以外のキャラもゲームの中に出てくるんだけど、キャラクターをぶち壊すというか下世話なイベントが多くて閉口しました」
ラオウ:「下世話?」
高 任:「いやあ、テディとかクレアとかまるっきりアレだし……ついでに言えば、アンなんか養殖場の中で魚と一緒に魚の餌を食べたりしてるからなあ。ときメモの如月さんといい、どうしてここの会社はそういうファンの神経を逆なでするような真似ができるのか」
吉 井:「……名目はともかく『R』はコナミ単独制作でしょ?」
ラオウ:「それを言うなら、『みつめてナイト』はほとんどレッドカンパニーが手がけたという話だが」
高 任:「……所詮は他人が作ったゲームって事ですか。まあ、このゲームも一部の人間には異常に受けてたみたいですけどね」
吉 服装を着替えることで戦闘力が変化する……のはいいんですが、水着とか体操服とかネグリジェはもちろん、全身タイツにレオタード、チャイナ服をはじめとしたやたらマニアックな服装が揃ってる上に、着替えさせながら虫眼鏡で身体の各部分をじっくり観察して『見ないで、恥ずかしい…』などという反応を返すキャラクター……悪趣味以外の何ものでもないでしょう
ラオウ:「パソコン版『プリンセスメーカー』で、某キーを押しながら着替えコマンドに入って娘を裸にする父親の心境と似たものがあるかも知れませんな(一同大爆笑)」
吉 井:「そんな裏技があったんですか?」
ラオウ:「あったんですね、これが(笑)」
高 任:「それはともかく、『うおおおっ、ライズのぶるま姿ァッ!』などと叫んでた知人が高任にはいますので感想は控えたいです(爆笑)」
ラオウ:「まあ、このゲームは着せ替えさせなければいいだけの話ですけどね…」
高 任:「女の子の好感度はともかく、レベルは持ち越しですから、結局は全然必要ないです……って言うか、みつめてナイトのキャラを使う必然性が全くないんですが?(怒)」
 
 女の子の好きな服装に着替えさせれば好感度が上がります……まあ、早い話主人公とラブラブになると、恋愛魔法が使用でき、パートナーとして連れている2人の女の子とラブラブになったら三位一体魔法が……いや、冗談じゃなくてマジで。(笑)
 
高 任:「……と言うわけで、間違って『R』を買ったりしてはいけません(笑)」
吉 井:「誰に話してるんですか?
高 任:「いや、何となく…」
ラオウ:「もし、敢えてこれを買うというのなら、地雷原を突っ切るぐらいの覚悟を決めてから(大爆笑)」
高 任:「いや、コンセプトはともかく、基本的には良くできてるゲームなんだよこれって……実際、オープニングとかは結構好きだし」
吉 井:「だからといってこれは……基本的に『みつめてナイト』をプレイしたという前提でしょ?」
ラオウ:「ユーザーに向かっての宣戦布告だよな(笑)」
高 任:「ゲームが発売されてから一年後にこんなのが出た日にゃあ(笑)……不憫だ」
ラオウ:「まあ、関連商品の販売戦略に自ら終止符を打った潔さは良しとしよう(爆笑)」
 
 
高 任:「……ただいま『みつめてナイト』は中古価格が非常にお手頃になっております。未プレイであるならば、まず損はしない出来だと思うのですが
吉 井:「ただ、同じように非常にリーズナブルな価格設定になっている『R』はかなりプレイヤーを選ぶと思いますので間違って購入しない方が(笑)」
ラオウ:「ゲームの完成度という点では間違いなくトップクラス……ただ、主人公が傭兵という事や、世界の状況設定がやや硬派な点がきがかり
高 任:「まあ、自分が異邦人であるという悲哀がシナリオの根底に流れてますから……でも、一度はハードボイルドに決めていただきたい。聖騎士となって孤独の旅立ちエンディングも渋いですが、グスタフが見送りに来るエンディングや、ルーナが見送りに来るエンディングなんかも世界設定から推理するとかなり泣ける…かも」
 
 
 お買い得度……10
 操作性………… 9
 音楽…………… 9
 再プレイ度…… 9
 絶対値評価…… 5
 
 
 ギャルゲーとして、このゲームについての高任の評価は最上位です。
 ゲームの完成度という点ではほぼ申し分のない出来と断言します……ただ、なにかずば抜けたモノがあるかと言われると少し言葉に詰まるのがアレですが。(笑)
 ただ、こう……各キャラのイベント1つ1つが裏よみできて(そのための推理材料はほぼ揃ってます)、やり込めば違った味わいが出るのが心憎いというか。
 自分がどこまで強くなれるかに挑戦したり、傭兵として技を極めたりと、かなり特殊な遊び方もできるのも嬉しいところです。

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