今月のお題『レンズの向こう側』(WIN)
 ・・・パソコンの18禁ゲームである。眼鏡娘好きのためのゲームらしいのだが・・?
 
 
 高任・・「んちゃーす、お久しぶりです・・・あ、吉井さんとラオウさんって初対面でしたよね。えーとこちらが瀕死連合の小金井支部、支部長のラオウさんです。」
 ラオウ・「勝手に支部長にしないで頂きたい・・どうもラオウです。」
 吉井・・「あ、吉井です・・始めまして・・・いつの間に我が瀕死連合に小金井支部なんてものができたんですか?」
 高・「一度一緒に同人誌作ったら構成員みたいなもんです。しかもどのサークルにも所属していないはぐれ同人野郎ですし・・。」
 ラオウ氏、哀れみのこもった視線で吉井氏を見る。吉井氏はその視線を受けて静かに首を左右に振った。
 どうやら、高任という人間に振り回されている立場の仲間として一瞬で解り合えたようである。
 吉・「はぐれ同人って・・・なんか経験値高そうですね?」
 ラ・「いや、ドラクエとちゃうんですから・・」
 高・「さて、挨拶はそのぐらいで、今日は忙しいんですから。しかし、ゲストとしてこのゲームをお題にもってきますか・・・よりによって。」
 ラ・「いやあ、吉井さんと高任さんって眼鏡娘好きでしょ・・だったら。」
 吉・高・「(二人同時に)このゲームはくそじゃあっ!」
 ラ・「え?・・・というよりやっぱり二人ともやってるわけですか?(笑)」
 吉・「すいません、僕はゲームの途中であきれ果ててそれきりやってません。・・・だから本当の意味で説明できないんですけど・・」
 高・「・・・俺はやった。数少ない眼鏡娘のゲームだけに、どこか良いところを見つけてやろうと思って隅から隅まで完全にやり尽くしたさ、ああ、やり尽くしたとも!」
 やおら立ち上がってエキサイトする高任氏。こうなると怒りに燃えたオームのように誰も止められない。
 高・「こ、このゲームはなあ、『眼鏡ファンをとことんまで馬鹿にしたゲーム』なんじゃあ!くっそー今思い出してもむかむかするわっ!俺があのゲームに費やしたお金と時間を利息をそろえて今すぐ返せ!」
 ラ・「高任さん、ちょっと『がんぱれ』入ってますよ。」
 吉・「加藤ですね?」
 高・「うむ、わかってくれてありがとう。とりあえずその対談は後でしますのでちょっとおいといて下さい。今はこのどうしようもない喧嘩上等ゲームのことについて・・」
 ラ・「(ぼそっと)このお題・・まずかったですか?」
 吉・「(小声で)・・いや、高任さんはああなったときの方が面白いですし・・。」
 高・「しかも、某雑誌で『眼鏡娘好きのためのこの一本』なんちゅー紹介しやがって、ちゃんとした眼鏡好きの人間に批評を書かせろ!」
 吉・「普通、雑誌でゲームの悪口は書けんでしょう?」
 高・「それでもやっ!日本全国に散らばる眼鏡娘好きの誰かがそんな紹介文に騙されてこのゲームの毒牙にかかることを思うと・・・」
 ラ・「(独り言)どのみちその紹介文を見るまでもなく毒牙にかかってるようだが?」
 吉・「まあ、僕はオーパーツってところでかなりくじけたけど・・・そこまでの怒りは感じなかったな・・。」
 ラ・「んーと・・結局この中でやりこんでるのは高任さんだけか・・じゃあ高任さん、このゲームどこがいかんの?」
 高・「・・・まあ、座れや。」
 二人とも座ってます。(笑)
 高・「絵柄は人それぞれの好みがあるから関係ない・・・俺も絵柄だけなら気に入ってるし。とりあえずこのゲームで問題なんはなあ、制作者の姿勢や!このゲームの制作者って絶対眼鏡好きと違うで・・・途中で眼鏡娘に対するアプローチがどこかずれてる!こいつら単に可愛い女の子が眼鏡かけたらいいとだけ思ってるんや!」
 (注・・高任が崩れた関西弁を使い出したら逆らってはいけません。)
 ラ・「あー・・私は眼鏡属性を持ってないのであれですが・・それが問題と違うの?」
 吉・高・「違うっ!」
 ラ・「あ、そうすか・・・どうぞ続きを・・私は拝聴させていただきますので。」
 一番年上のくせにとことん腰の低いラオウ氏である。
 高・「大体やなあ、オープニングでつぼを押さえてるくせにあの展開はなんじゃあっ!オープニングを見て思わず身を乗り出してしまった自分が情けないわっ!・・・くそっ、絶対あいつら確信犯や。絶対コンタクト連合のまわしもんに違いない!」
 ・・・そんな組織は存在しません。
 ラ・「・・・いや、そう言われても訳わからないんすけど・・」
 高・「何がダメかって・・・とにかくこのゲームはくそじゃあっ!」
 どうやら憤りのあまり、言語中枢が上手く機能していないみたいなのでしばらく休憩。
 しかし、そこまで激しい感情をわき上がらせるというのはある意味凄いゲームなのかもしれない・・・。
 
 ラ・「えーと・・眼鏡娘の扱いが悪いとかストーリーの問題じゃないわけでしょ?」
 吉・高・「くそおっ!どうしてちまたにあふれているゲームの中では眼鏡娘がこんなひどい扱いを受け続けているんだ!」
 責任感の強いラオウ氏、なんとか話をまとめようとするのだが逆効果。
 高・「眼鏡の種類が固定の三種類しか無いとか、出てくる女の子全員が眼鏡をかける訳じゃないとかいろいろあるけど、このゲームの許せんところは、主人公自身は眼鏡そのものの美しさを信じ切っていて、自ら伊達眼鏡をかけているぐらいなのに、女の子に無理矢理眼鏡をかけようとしているところだ!」
 吉・「・・・一貫性が欠けてますね、それは。」
 ラ・「・・・は?」
 高・「しかも、結局ハッピーエンドは主人公のために女の子が眼鏡をかけて登場する・・・それではいかんやろ!」
 ラ・「・・・・え?」
 高・「いや、つまりやな・・・このゲームのハッピーエンドって言うのは、女の子が眼鏡をかけるのはあくまで主人公が眼鏡を好きだからかけてくるんであって、その時点で主人公の信念と女の子との考えの間に深い亀裂があるんだ・・・」
 ラ・「(頷いている吉井氏を見ながら)・・・もしもし?」
 高・「確かにこの主人公の性格付けが単に眼鏡をかけていたらどうでもいいというんやったらそれでいいかもしれない・・・でもこれは違う!この主人公は単なるピエロとして踊らされている存在になっている!・・・つまり、この主人公は制作者達に馬鹿にされてるねん!」
 吉・「・・・なるほど・・高任さんがこのゲームを『眼鏡娘好きをとことんまで馬鹿にしたゲーム』と言ったわけがわかったような気がする・・。」
 ラ・「えーと・・・・真面目に言ってます?」
 高・「何故、明敏なラオウさんなのにわからないんだ!」
 ラ・「・・・多分人類史上最高の頭脳を持つと言われるアインシュタインでも理解しかねると思いますが?」
 再びエキサイトしかけた高任の肩をぽんと押さえた吉井氏、慌てず騒がず・・・
 吉・「つまりこのゲームの問題は、眼鏡をかけとったらいいという問題ではないことを最初に提起しておきながら、おそらくそれを制作者自らが放棄しているところなんですよ。」
 高・「そう、それっ!つまりこのゲームの作り手はこれを真面目に作る気がなかったか、もしくは主人公の存在を笑い者にすることで『眼鏡娘好きの人間をあざ笑う』ことを目的としているとしか考えられないわけだ!」
 ラ・「(うわごとの様に)わからない、何を言ってるのかさっぱりわからない。(笑)」
 吉・「・・まあ、そこらはこだわりがないとわからないと思いますが。僕らも自分の価値観を他人に押しつけようとは思わないし・・・。」
 高・「でも、このゲームは『眼鏡娘好きの人のため』といううたい文句で俺の価値観の中にづかづかと土足で入り込んで、挙げ句の果てに馬鹿にしていった・・・だからこのゲームに対して凄い腹が立てているわけなんですよ。」
 ラ・「・・んじゃ、これが単に眼鏡というオプションに限定されない、小物とかから好きに選択できるゲームだったら別にどうも思わない?」
 吉・「んー、その場合だったらたとえ主人公がそういう扱いを受けても、『あー、こんな風にされてるよ・・』としか感じないかな・・。」
 高・「あくまで眼鏡というオプションを選ぶかどうかはユーザーの勝手なんでしょ?だったら眼鏡を選択したことでゲームの中でそういう扱いを受けても納得できるなあ。ま、多少怒るかもしれないけど。(笑)」
 ラ・「・・・納得いかねえ・・・全然納得いかないよ・・。」
 吉・「大体『眼鏡娘好き』っていってもピンからキリまであるし・・・それをひとくくりにしようってのがそもそもの間違いでしょ・・。」
 高・「・・確かに。僕もこんなこと言ってるけど眼鏡かけてないと絶対ダメっていうレベルじゃないし・・。コンタクトをしている自分の彼女に眼鏡をプレゼントしたりするような領域まで踏み込んでない。(笑)眼鏡が似合う人と似合わない人がいるって事ぐらいはわかるつもり・・。」
 ラ・「・・・え、そうなんですか?私はてっきり、眼鏡以外は無視!みたいな事かと思ってましたが・・・。」
 高・「ゲームのお気に入りキャラを書き連ねたら、多少の・・・いや、結構な偏りがあるかもしれないけど(笑)ちゃんと眼鏡をかけていないキャラが出てきますよ。」
 吉・「・・・ちなみにどのぐらいの割合で?(笑)」
 高・「・・・五割ぐらいかな・・・眼鏡はかけているか、かけていないかの二者択一だから確率通りじゃないですか?」
 吉・「でたっ!高任理論!・・・でも、そこから眼鏡娘の登場していないゲームを除いてみると、あら不思議。」
 高・「・・・二、三割ぐらいかな?(爆笑)」
 ラ・「でも、ゲームの中で眼鏡娘の割合って一割や二割ぐらいだから・・・(考えている)一応二割とすると、高任さんは9割以上の確率で眼鏡娘にはまっていることに・・(一同大爆笑)」
 吉・「その偏りって少しじゃない!絶対少しじゃないよ!」
 ラ・「・・・神の領域ですね。」
 高・「確率や計算で物事を捉えようとするなんて・・・これだから理系の人間は・・。」
 (注)このメンツの中では高任だけが文系出身なのである。 
 高・「時間も押してるし、このぐらいで次のお題に・・・・とその前にこのゲームに対してのまとめを・・・」
 高・吉・「眼鏡好きは手を出さない方がいいかも・・・でも、眼鏡をかけた可愛い女の子が何となく好きぐらいなら絵柄さえお気に入りならやってみても良いと思います。まあ、どのみちストーリーは・・・・ですけど。」
 ラ・「・・・結局何もわからないし理解できないままだったか・・・。(笑)」
 
 (注)眼鏡好きにもいろいろな種類があります。眼鏡をかけてないとダメという方から文字を読むときだけ眼鏡をかけるのが好きと言う方まで千差万別です。
 この『レンズの向こう側』と言うゲームをプレイして「最高や!」と言う方もいるでしょうけど、世の中にはこういう反応を示す人間もいます。それを全部ひっくるめて眼鏡娘好きのためのゲームというのはいかがなものでしょうか?
 私個人としては、このゲームの主人公はどう見ても雰囲気的に笑われ者として扱われているような気がします。言うなれば悲しいピエロとしてのその姿が自らに投影されてしまう1人のユーザとしての魂の発露としての発言であることを最初に断って・・って最後なのか・・・
「このゲームはくそです!・・・以上だ。」
 
 『レンズの向こう側』
 お買い得度・・・1
 音楽・・・・・・7
 操作性・・・・・8
 再プレイ度・・・2
 エロ・・・・・・6
 絶対値評価・・・−5(笑)

補足(文:吉井幸長)
高任君が遠い世界にイってしまったので簡単にゲームのストーリー紹介をば.

主人公がオーパーツであるところの不思議な眼鏡を手に入れて,それを女の子に かけさせると,あ〜ら不思議.女の子がエロエロアッハ〜ンな状態に.やったね! 明日はホームランだ!











なめとんかコラァ!

いくらCARNELIANが眼鏡でブルマでも許されんことは或るんじゃあ!
貴様には地獄すら生ぬるいわ!
やってられるか!ファッキン!
こんなイカレタ連中の戯言は無視して前のページに戻る