お題……『キミキス』（ＰＳ２）
　
　ゲームショップに行き、ギャルゲーの棚をのぞいてみれば、どいつもこいつもエロゲーの移植ゲーばっかり……という状況で、ギャルゲー最後の砦ともいうべきこのゲーム。
　
　……いや、冷静に考えると本当に最後の砦ですね。
　高任の近所のゲームショップ（やや小さめで、かなり昔…ファミコンの頃から生き残ってきた店舗らしい）へ行って、ギャルゲーの棚に並んでるゲームでコンシューマーオリジナルのモノを数えてみたら、片手で事足りちゃったじゃないですか。（笑）
　ＰＳ２のギャルゲーの棚は、数年前より増えたのに……これはどうしたことだろう。
　
　まあ、ゲームの内容は対談で語ります。
　
　
吉　井：「ギャルゲーです」
ラオウ：「ギャルゲーだな」
高　任：「ギャルゲーですか、これ？（笑）」
吉　井：「って、高任さん（笑）」
高　任：「いや、ゲームの出来云々じゃなくて…なんというか、印象としてはエロゲー崩れで、まさになんちゃってギャルゲーなんですけど（爆笑）」
ラオウ：「失礼な（笑）」
高　任：「まあ、半分は冗談にしても……こう、何というか妙にエロネタというか、下品なネタが多いというか、まあ、そう感じる俺自身がアレなんかも知れないけど（笑）」
吉　井：「確かに、膝小僧にキスで、『なんでやねんっ！』とかツッコミは入れたくなりますが（笑）」
ラオウ：「基本的に、ＴＬＳシリーズの続編というか、後継シリーズになるんだろうけど……やっぱり、前作から明らかにシナリオのベクトルが違うよね」
高　任：「というか、前作より『さらに』ベクトルが違う（笑）」
吉　井：「ちなみに、膝小僧にキスは、某スタッフに並々ならぬ思い入れがあったようで、このイベントに関しては変更を認めません…ぐらいの勢いで書いちゃったとか、攻略本に書いてありました（笑）」
ラオウ：「むう」
高　任：「いや、膝小僧にキス……で、昔摩央が膝に怪我をして、主人公がそういうことした…みたいなイベントがあるなら、それはそれで必然性が伴ってくるけど……『いや、膝がいい、ぜひそこで』…とか、主人公が言うでしょ。その時点でもう、エロ親父モードというか（笑）」
ラオウ：「まあ、なんというか……既に、キス以外の何かに魂を奪われてるとしか思えないよな（笑）」
高　任：「摩央ねーちゃん、スカート短いし（笑）」
吉　井：「そもそもゲームのオープニングが、『キスってどんな感じなんだろう…』なんですけどね」
　
高　任：「つーか、内容のベクトルがベクトルだけに、『くはあ、可愛い彼女が欲しいぜっ、ついでにちょっとエッチなことも経験したいっ！』ってなライトエロゲー主人公の方がよっぽど違和感ないと思うが（大爆笑）」
　
ラオウ：「地雷原に突撃する勇者に、敬礼（笑）」
吉　井：「かなりの人間を敵に回したよ、今の」
高　任：「コンシューマーにおける、久々のオリジナルギャルゲーという意味では評価するけどさ……俺には、コンシューマーのなんちゃってギャルゲーの中で売れ行きの良いゲームにベクトルを合わせて制作されたゲームのような気がしてならないです」
ラオウ：「ほう」
高　任：「もちろん、作るからには売れなきゃ仕方がないんだけど……俺の独断と偏見だが、制作者自ら『ＴＬＳ』のようなゲームでは利益を見込めない……と、半ば白旗を挙げてしまってるような気がして、『ＴＬＳ』シリーズのファンとしては気分が悪いというか」
ラオウ：「初っぱなから飛ばしとるの…」
高　任：「アメデオと同じで、俺の中で『ＴＬＳ』シリーズってのは特別なんですよ。正直、こんなゲームならまったく別のシステムで作って欲しかったってのが本音ですね」
吉　井：「ず、随分と評価が辛いね…」
高　任：「いや、別にゲームの出来という面では水準とは思いますよ……まあ、１０点満点で、７点や８点はあげられるというか」
ラオウ：「ふむ」
高　任：「でもね……対談始まったばかりで結論っぽい言いぐさですが、水準以上に作り込まれたゲームではあるものの、１０点満点で７点なり８点の出来のゲームってだけなんですよ。こう、他人に理解されるかどうかわかりませんが、ＴＬＳシリーズってのは他のゲームで代替出来ない味わいがあったけど、さて、この『キミキス』はどうなのよって話で」
ラオウ：「またえらくハードルが高いな（笑）」
高　任：「いや、ハードルが高いってのはちょっと語弊が……誤解を承知で言うと、ゲームの完成度や面白さにばらつきはあれど、ＴＬＳシリーズ（１．２．３）はとにかくＴＬＳだったと思うんですよ。でもね、この『キミキス』は敢えてＴＬＳシリーズから脱却させようとしたはずなのに、システムはＴＬＳシリーズを踏襲したような形だし、内容に関しても……ねえ（笑）」
吉　井：「……えっと、早い話が、『キミキス』は『キミキス』としての独自の味わいがない、と？」
高　任：「そんな感じですかね……ＴＬＳは、ＴＬＳでしか楽しめないモノがありましたが、『キミキス』に関しては、別に他のゲームでいいやって感じで。それに、１０点満点で７点や８点のぐらいのゲームぐらいなら他にもあるでしょうし、これだったら俺はエンターブレインの次の作品は買わないですよ多分」
ラオウ：「言いたいことはわかるが…はたしてそれは（笑）」
高　任：「まあ、それはそれとして……ゲームの内容について話していきますか。とりあえず、俺は最初に自分のスタンスを語っただけなんで」
吉　井：「また、えらく評価のわかれた対談になりそうだね…」
ラオウ：「ということは、吉井さんの評価は高い？」
吉　井：「そりゃ…」
高　任：「いや、俺が言うのも何ですがいきなり結論から語らんでも（笑）」
　
　ちょい脱線。
　
高　任：「前作…というか、『４』というか『Ｓ』のは、おまけで一度見たエンディングが見られましたけど、今回は風でスカートがめくれるイベントのみ再現可能という、こう、男として拍手を送った方がいいのが、呆れた方がいいのか迷ってしまう感じでしたが（笑）」
ラオウ：「風でスカートがめくれるのは、ＴＬＳシリーズの伝統ですからね」
吉　井：「いや、アルバムモードの再現パターンはキャラによってまちまちなんですが……確か、スカートがめくれるのとは別に一つぐらい再生モードが」
高　任：「どらどら…（ゲーム起ち上げて確認作業中）……あぁ、ほんとだ……何か、他のキャラは２つなのに、瑛理子（えりこ）だけが４つあるが」
ラオウ：「……」
吉　井：「……」
高　任：「……どうしました？」
吉　井：「いや…全キャラ、全イベントクリアしてるんだね（笑）」
ラオウ：「さすが高任さん」
高　任：「いや、確か１つか２つ見てないＣＧが……っつーか、好きルートと仲良しルートをクリアすれば、大抵のイベントは埋まりますやん？」
吉　井：「いや、好きルートと仲良しルートのどちらかではクリアしてるけど、両ルートを全員クリアとまでは…」
ラオウ：「……（部屋の隅に積んであった漫画を読み出す）」
高　任：「ラオウさん……主要キャラのエンディングをそれぞれ一回はクリアしてないと、妹キャラである奈々の攻略に入れないんですが」
　
ラオウ：「（漫画を読みながら）いや、そこは力技で何とかしたよ（爆笑）」
　
高　任：「力技って…」
吉　井：「ふ、深くは追求しない方が良さそうですね……」
高　任：「それにしても、基本的に全クリアまでやりこめないゲームってのは、どこかそこまでモチベーションが持続してないって事じゃないですかね？」
吉　井：「いや、俺は最近のゲームにしてはやり込んだ方かなあ（笑）」
高　任：「全エンディングのクリアしてないんでしょ？」
吉　井：「これはよさそうかな…というキャラのエンディングだけ見て、後は放置…というゲームは少なくないよ（笑）」
高　任：「そ、そーなんですか？」
吉　井：「うん、だからこれに関してはやり込んだ方」
ラオウ：「それ以前に、やりこむだけの時間がないんだが（笑）」
高　任：「ま、それはそれとして……正直なところ、俺はこのゲームを全部クリアするのがちょっと苦痛でした」
吉　井：「それなのに、全部クリアを（笑）」
　
高　任：「俺がクリアしてこなかったら、二人ともクリアしてこないでしょうがっ！（大爆笑）」
　
ラオウ：「うん、人間社会というのはある種限られた人間の責任感で回ってるところがあるからなあ（笑）」
高　任：「いや、わかってるなら、ちょっと自分でもそれなりにやり込んでこようとか思わない？思わないかな？（笑）」
ラオウ：「重ねて言うが、時間がないんだ」
高　任：「……敢えて聞かなかったが、今、ラオウさんは、ここにいていい状況なの？」
　
ラオウ：「高任さん…人間ってのは、今を精一杯生きてさえいれば良いんですよ（爆笑）」
　
吉　井：「た、高任君…ラオウさん、無理矢理呼びました？」
高　任：「いや、なんか電話で話してたら、現実から逃避したい気配がぷんぷんしてたので、つい（笑）」
吉　井：「ついって…」
ラオウ：「まあ、人間たまに自分を限界まで追いつめないとぬるくなるし（笑）」
吉　井：「そ、そうですか？本当にそうですかラオウさん？」
高　任：「ゲームは１日１時間といいますが、１日１時間ゲームで遊ぶ時間を持てないというのは、健康で文化的な生活を送っていないと言うことだよ、ラオウさん」
吉　井：「高任君、それちょっと意味違うよ（笑）」
　
高　任：「吉井さん、あれは１日最低１時間はゲームで遊びなさいという意味です（大爆笑）」
　
吉　井：「そ、それは…」
高　任：「というかですね……作業効率がどうの、生産効率がどうのと資本主義の本質は、社会に必要なサービスや財をより短い時間で生産し、それによって生み出された時間で、高いレベルの財を生み出す、もしくは余暇を利用して各個人が精神的な高みに駆け上がるためでしょう」
ラオウ：「む、むう」
高　任：「１日に１時間、ゲームをプレイする時間が割けないような状況で、豊かさがどうのこうの語る視覚はないっ！っていうか、なんでこんなに忙しいんだ、こんちきしょー！このゲームクリアするために、先週、先々週の平均睡眠時間２時間切ったぞ、俺は！（爆笑）」
ラオウ：「た、高任さん、もう若くないんだから…」
高　任：「っていうか…夜に電車とか乗ってておかしいと思わない？昔、おれらが子供の頃は、夜の電車に乗ってる大人はちょっと帰りがけに一杯やって…みたいな感じの大人が多かったやん。それがさ、今は帰る時間は同じなのに、みな素面で疲れ切った感じの人ばっかりで……それは、結局のところあれだろ？余暇というか、そういう部分まで仕事が食い込んできてるだけというか…」
ラオウ：「またこの男は、わざわざ誰かをだまくらかそうとしてるな……というか、それ聞いて素直に頷いてしまう人間はやばいぞ（笑）」
吉　井：「…う、頷いてしまいたい（笑）」
ラオウ：「いや、頷いちゃダメですよ。高任さんもわかってて言ってるでしょうが、今の発言には大きな落とし穴があるんで」
高　任：「ラオウさんは冷静でつまらんなー（笑）」
　
　脱線。
　
高　任：「なんというか、こう、主人公の動機というか、これまで流されるように生きてきたはずなのに、なにがどうして積極的に生きようと思ったのか意味不明……ってあたりは、結局前作の『Ｓ』とまるっきり同じなんで、そのあたりはパスしましょう（笑）」
ラオウ：「そうだね」
吉　井：「……」
高　任：「さて、今作では『ほめる』『見つめる』『手を握る』の３種の神器に、『微笑む』『格好つける』が加わったわけですが（笑）」
ラオウ：「あんまり使い道ないけど（笑）」
高　任：「と、いうか……会話パターンにあれだけ情熱燃やしてるのに、今作に関して言えば、３種の神器プラス２つの扱いがぞんざいだったというか……工夫が足りなかったような気がします」
吉　井：「工夫というと？」
高　任：「いや、会話データが膨大に…とか言ってるけど、結局話題の数と、パターンの違いを作っただけで、キャラの反応や、会話そのものは前のシステムより薄くなってるような…」
ラオウ：「そのあたりは人それぞれだろうけど、薄いと言うより、会話がぶつ切れというか、こまぎれというか…妹キャラなんか、そもそも会話になってませんし」
吉　井：「……」
高　任：「好きポイントとか仲良しポイント稼ぐためには、大抵決まった話題を振らなきゃいけないでしょう……会話を楽しむというか、会話データを確認するためには、バッドエンド覚悟で臨まなきゃいけませんし……それは、やりこみ要素じゃないような」
吉　井：「いや、だから工夫というと？（笑）」
高　任：「システムとして実現可能かどうかはさておき、こちらが話題を選んで投げかける……のは会話の始まりだけにするとかね。こちらの質問に対して相手が何かを応える……に対してこっちがリアクションを返す、もしくはその話題に関連する話題を振って会話を進める……そんな感じに、会話としての戦略性を楽しむというか……今作の会話って、会話と会話の間に何のつながりもないから、すげえ味気ないというか……こう、たとえて言うなら、合コンの相手を前にして延々と話題を探し続けているような（爆笑）」
吉　井：「そ、それは寒い…（笑）」
高　任：「そりゃ、会話パターン制覇したわけじゃないですけど……部活の話して、甘いモノの話して、イタリア語の話して、相手を誉めて、アタックする……って、会話の流れもへったくれもなくめちゃめちゃ作業チックじゃないですか？（大爆笑）」
ラオウ：「い、今のはどのキャラに対する攻略だ？（笑）」
吉　井：「あーでも、言われてみると…攻略本片手に、自分の進んでいるルートに準じた話題を機械的に選択して……とかやってると、確かにめちゃめちゃ味気ないかも」
高　任：「もちろん下校会話から日常会話になったせいで、時間の経過って概念を除外しようとしたんでしょうけど……これまでの、あたり障りのない会話でテンションあげて、ちょっと踏み込んだ会話に、それでうまくいけばさらに踏み込んだ会話に……ってのと何が根本的に違うかというと、基本的にこのゲームの会話はただの絵合わせ作業というか、パズルに過ぎないわけで」
ラオウ：「なるほど」
高　任：「もちろん、テンションがどうのこうののペナルティが存在するネタもあるけどさ、基本的に『さて、この話題はマッチングするかなあ…』という感じの、まあ、ババ抜きみたいなモノですよね。それこそ、マッチングさえすれば、いきなり将来について語り出そうが、エッチな話題をふろうが問題なしの……麻雀が、ドンジャラになったような（爆笑）」
吉　井：「いや、そのたとえって麻雀やってない人間にはわからないかと」
高　任：「そうですか？我ながら、うまい説明だったと思ったんですが（笑）」
ラオウ：「いや、うまいというか、確かに言い得て妙ではあるんだが……キミの説明は、あまり一般的には通用しないというか」
高　任：「ま、まあ、それはそれとして……このゲームって、主人公も含めてコミュニケーション能力に問題のあるキャラ多いですが、会話システムそのものに反映されてるってのは深読みしすぎですかね。会話の流れとか考慮せずに、自分の好きなことだけ喋る…という感じの」
ラオウ：「……とりあえず、キミのコミュニケーション能力にも問題はあると思うが（爆笑）」
高　任：「まあ、否定はしないけど……とにかく、このゲームの会話は味気ない」
ラオウ：「それは認めよう……でも、それはある意味一方向からの視点だな」
高　任：「というと？」
ラオウ：「別にエロゲーやギャルゲーに限ったことではないが、一部のコアなユーザーをのぞけば、手間のかかる、もしくは難しいゲームは敬遠されるという傾向に最近はあるわけだ。ゲームとして、ライト感覚な、手軽なモノへのシフト……ってのは、これは当然制作者としては認識しておかなければいけない…わかるね？」
高　任：「むう」
吉　井：「つまり…制作者の怠慢とか、能力不足とかじゃなくて……資本主義的な圧力が働いた結果かも知れないと？」
ラオウ：「当然その可能性はありますよね。少なくとも、売れるモノを作らなきゃいけないわけだし……ユーザーの潜在的要求に応えつつ、その上で面白く…というバランスが問題になってくるわけだけど、高任さんみたく一方的に非難する気持ちは分かるが、ユーザーに責任があるケースも少なくはないわけだし」
高　任：「ふむ……で、ラオウさんは本気でそう思ってます？」
　
ラオウ：「いや、全然（大爆笑）」
　
吉　井：「ラ、ラオウさん…（笑）」
ラオウ：「まあ、高任さんに対するアンチテーゼを提示しておくのが一応義務かなあ、と。ユーザーにはゲームを批判する権利があるのは認めるけど、最近その権利を過剰に行使するユーザーが多いような気がするので。まあ、高任さんがわかった上で言ってるのは理解してますが（笑）」
高　任：「建前はともかく本音は？」
ラオウ：「ん、ちょっと高任さんの勢いをそいでおこうかと（笑）」
吉　井：「いつも感心しますが、いいコンビですね…」
高　任：「……えーと、会話だけじゃなくて、前作の『Ｓ』と同じく、目当てのキャラとあって、イベントを順番通り起こして……という流れでしょう？それに加えて会話までこうなったら…おいおい、それはちょっとシステム偏りすぎ…と、俺は思うんですけどね」
吉　井：「あ、ちょっと高任君の勢いがゆるまってる（笑）」
ラオウ：「狙い通り（笑）……でもまあ、それは一理あるな。確かに、イベントもほとんどチェーンイベントで、会話も含めて決まったスケジュールに従う事をプレイヤーが強制されてるような圧力を感じないと言うと嘘になる」
高　任：「何というか……会話のパターンが多いのはともかく、システムの関係上会話の自由度が狭められて、その上行動に関しても、前作『Ｓ』の作業テイスト全開のイベントに近い作りになってるから……こう、閉塞感がみしみしと（笑）」
吉　井：「まあ、下校会話じゃなくて日常会話になっちまいましたし」
ラオウ：「さっき高任さんが言ったけど、好感度を稼ぐための手段……は前からだけど、今作は、それが露骨と言えば露骨な形になってるから」
高　任：「ついでに言うと、プレイヤーがもてる話題の数に限りがあるから、あるキャラに特化した話題の持ち方をすると、他のキャラと話せなくてさっさと逃げ出すか、そもそも他のキャラには関わらないようにするしか（笑）」
ラオウ：「まあ、浮気はめーということで（笑）」
吉　井：「懐かしいですね」
高　任：「ま、それはそれとして……ちょっとしたことで、印象は結構変わると思うんですけどね」
ラオウ：「たとえば？（笑）」
高　任：「いや、１日に４回行き先を選ぶわけだけど、１日で３回出会ったら、『今日はなんだかよく出会うね』とか、相手の特別会話が始まるとか。基本的に一人の女の子を追いかけなきゃならないシステムなんだから、そういう部分で遊び心が必要というか、モチベーションを与えてもいいんとちゃうの？」
吉　井：「あ、いいかも（笑）」
高　任：「で、それこそキャラによって会話に変化を付けたり、レベルの違いによって変化させたり……レベルの低いうちは、たとえば瑛理子だったら、『…ストーキング？』とか言ってたのが、レベルあがってくると、ちょっと困惑したように『ひょっとして…私に会いに来てる？』とか反応されたら俺はとりあえずダメです（笑）」
ラオウ：「しかし、次から次へと、色々とアイデアが出るよな」
高　任：「引き出しの数が違うので」
　
　ちょっと脱線。
　
高　任：「教室で出会って、ほめる、見つめる、手を握るっ、さあ、カモンッ！（爆笑）」
ラオウ：「何をよ（笑）」
吉　井：「実際にそれやったら、二人の世界というか、バカップルというか」
高　任：「というか…主人公にしろ攻略キャラにしろ、人前でキスとかしまくってますが（爆笑）」
吉　井：「あ、高任君もそう思った？」
高　任：「だって、『大丈夫、誰も見てないから…』とか言いながら、まわりに生徒とかいまくりますやン……おいおい、それはこの主人公のキャラと違うだろって（笑）」
ラオウ：「学校の廊下で、教室で、背景に生徒が（笑）」
高　任：「まあ、冷静に考えると……そんな状況に陥ったら、周囲の状況を認識するだけの冷静さも失うかも知れないが（笑）」
吉　井：「これが若さか（笑）」
ラオウ：「いや、ここで言うなら…認めたくないものだな、若さ故の過ちというモノは…の方じゃないかと（笑）」
吉　井：「実際問題、ほめる、見つめる、手を握るは、テンションゲージがある程度上がってないとペナルティ発生する場合がありますが……周りの人間からすればこいつら一体何やッてんだってとこでしょうね」
高　任：「このゲームって、ＳＳ書こうとするとめちゃめちゃ手間かかりますわ……会話の中でキャラ情報とか出てくるから、全ての恋愛レベルにおいて全パターンの会話をマッチングが必要になってきますし（笑）」
ラオウ：「いや、そこまでやらんでも」
高　任：「真面目に書くなら、そこまでやらんと」
吉　井：「いや、真面目じゃなくても良いからもりもり書いてよ」
ラオウ：「まあ…高任さんの場合、気合いが入りすぎるとアレですが、適当に書かせると酷い出来になるからそれはどうかと」
高　任：「ラオウさん、アンタもたまには何か書かんか？」
ラオウ：「（遠い眼差しで）…時間がないんだ」
吉　井：「……」
高　任：「……」
　
　ちょっと気まずい沈黙。
　
吉　井：「しかし…いつの間にか、オープニングがなくなりましたね、このシリーズ（注：キミキスはＴＬＳシリーズじゃないけど、そういう感覚で喋ってます）」
高　任：「まあ、会話にもりもりと情熱を注いでいるせいでデータ量がにっちもさっちもいかない……あたりが原因なのかどうかは知りませんが、なくなってますね」
ラオウ：「ＴＬＳ２なんか、１学期、２学期、３学期の３枚組でそれぞれ学期ごとに別のオープニング作ってたのになあ…（笑）」
吉　井：「あの頃、ギャルゲー界は最後の輝きを見せてましたし（笑）」
高　任：「『２』は気合い入ってましたよね……世間的評価はさておき、ゲームのシステムやバランス云々でいえば、個人的に『２』が一番出来がいいと思ってますよ、俺は」
吉　井：「同感…って、『３』はオープニングありましたっけ？」
高　任：「ありましたよ。えっと、さびの部分で雀だかなんだか、小鳥が飛んで『大事なこと、いまはまだ見えない〜夢だけが宝物だね…』とかそんな感じの」
吉　井：「そういわれると、そんなような…」
ラオウ：「初代は…」
吉　井：「『元気でね〜がんばってね〜』で、雪の舞い落ちる空を見上げて、弥生が回るんですよ。俺は、あのシーンが大好きです（笑）」
高　任：「そういや、昔そんなこと言ってましたね」
ラオウ：「あれ……『キミが教えてくれたこと〜』って初代じゃなかったっけ？」
高　任：「あれは『Ｒ』ですよ。何故か、『Ｒ』のオープニングでは本田さんがカットされてるのが謎でしたが（笑）」
ラオウ：「あ、そうか…初代と、『Ｒ』のオープニング別物でしたねえ」
吉　井：「まあ、初代の主題歌歌った人が芸能人としてブレイクして、ギャルゲーに関わった過去を抹殺したかった……とかいう黒い噂も流れましたが（大爆笑）」
高　任：「なるほど……そういやあの頃、ゲーセンでポスタードリームとかありましたよね。同級生とか、ＴＬＳとかで」
吉　井：「あったあった（笑）」
　
　激しく昔話に突入。
　
高　任：「……という感じにね、初代とか『２』とかってかなり印象に残ってるでしょ？その事をふまえた上で、この『キミキス』って、今から６年なり８年経って、そんな風に語れるほど印象に残りますかね？俺ははっきり言って疑問ですが」
ラオウ：「ふむ、そっちの路線で来たか…」
吉　井：「俺、『キミキス』の結美を攻略してたら、なんか『２』の中里さんを思いだして……それで、『２』をプレイしたらやっぱり面白いんですよ、これが」
高　任：「『キミキス』より？（笑）」
吉　井：「正直なところ、かなり（笑）」
ラオウ：「なんかこの対談、台無しっぽい意見ですね（笑）」
吉　井：「いや…個人的に、俺もシリーズの中では『２』の評価が一番高いですし」
高　任：「キャラ云々の話をのぞけば、多分大抵の人間は『２』の評価が高いんじゃないですかね？初代のボリューム不足感の解消に、ゲームアビリティの向上……ある意味、あれは１つの完成形で、『３』は新しい事に挑戦して不完全形、『Ｓ』も今ひとつ不完全…『キミキス』のシステムはまだ今ひとつな上に、ゲームとしてのベクトルと喧嘩してる気がするし……」
ラオウ：「なんか、高任さんの話を聞いてると、なんかゲームとしてどんどんダメになってるような（笑）」
吉　井：「（遠い目をして）…昔はね、眼鏡娘が二人もいたんですよ、ラオウさん」
高　任：「それがいつしか１人減り、２人減り…ついにはサブキャラになり、ただのヨゴレキャラになり…」
ラオウ：「ゴメン、ちょっと冷静になろうか、君たち」
高　任：「（遠い目をして）……河の水質汚染が進むとね、鮭が帰ってこないのよ」
ラオウ：「いきなり、何の話よ？」
高　任：「カンバックサーモンというか、自然保護というか、現実として資本主義的打算が入り交じった上で、鮭が帰ってくる河の姿に戻そうと努力する人々がいるわけで」
ラオウ：「だから、何の話か？」
　
高　任：「つまりあれかなあ……眼鏡娘が帰ってこないのは、ギャルゲーなり、エロゲーなりの水質汚染が進んでいるせいなのかなあ…」
　
ラオウ：「こ、この男……また、対応の難しいネタを（笑）」
吉　井：「いや、ある部分ですごく真実をえぐり出した言葉ですよ、ラオウさん」
ラオウ：「だから対応が難しいんです（笑）」
高　任：「というか、水質汚染が進みすぎて、眼鏡娘どころか、ギャルゲーが帰ってこない状況だし…」
ラオウ：「いつまで引っ張るつもり？（笑）」
高　任：「いや、久々に言わせて貰うけど不自然だろ？コントローラーを捨てて、街に出てみ？右を向いても左を向いても、眼鏡かけた人間ごろごろしてるやん？」
ラオウ：「禁断症状でも出てるのかこの男（笑）」
吉　井：「そ、そうか…既に書を捨てて街に出よの時代ではなく、コントローラーを捨てて街に出よの時代に（笑）」
高　任：「そうか、どっかの王女はこんな状況で、『眼鏡娘がいなければ、他のキャラを攻略すればいいじゃない』とか言ったのか…殺されて当然だな（笑）」
吉　井：「当然ですね」
ラオウ：「いや、言ってないし（笑）」
　
　ちょい脱線。
　
高　任：「まあ、何はともあれギャルゲーらしく、キャラについて語っていきますか（笑）」
ラオウ：「……そうですね、延々と眼鏡娘について語られるより１００倍マシですし」
吉　井：「ヒロインは霧島先生と言いたいところだけど、まあ、結美なんでしょうね」
ラオウ：「は、霧島？」
吉　井：「眼鏡かけた補導員の先生です」
高　任：「ああ、あのキャラ良いですよねえ」
ラオウ：「（有無を言わせぬ口調で）結美についてですが」
高　任：「……おとなしめというか、地味めのヒロインは伝統ですか」
吉　井：「地味というか……お薦めの本で、哲学書を薦めてくるあたり結構痛いキャラのような（爆笑）」
高　任：「まあ、もうすぐ転校するから勇気を出して……って、ＴＬＳの主人公の役どころですよね（笑）」
ラオウ：「宿題忘れた振りして、主人公と二人で廊下に立たされるとかのイベントに代表されるように、ヒロインというか、キャラとしての狙いはわかるんだけど……」
　
高　任：「確かに、そこはかとなく怖いですよね、この娘（爆笑）」
　
吉　井：「そ、そう？」
高　任：「いや、『Ｓ』の眼鏡娘と同じ根っこを感じるというか……イベント一つ一つを取り上げるとそうでもないですが、全体を通してみると……どことなく変人？（笑）」
ラオウ：「と、いうか……悪い男に捕まったら、とことんまでぼろぼろにされるタイプのような（大爆笑）」
高　任：「まあ、主人公に騙されてますけど」
吉　井：「いや、えっと、あれ？」
ラオウ：「おや、吉井さん的にはこのキャラのポイントは高い？」
吉　井：「わりと……こう、一回クリアして転校の話題を手に入れて、会話でそのネタ振ったときの動揺ッぷりとか可愛いというか」
高　任：「ああ、アレですか……そりゃ、本人必死で転校のこと隠してるのに、いきなり主人公が『そういえば転校って…』とか脈絡もなく話題振ってきたら、そりゃ動揺もするでしょう（笑）」
吉　井：「『な、なんでいきなりそんな話…』とか（笑）」
ラオウ：「性格悪いな、キミら（笑）」
高　任：「いや、ゲームシステムがここまで作業テイスト全開だと、敢えて自爆プレイでもしないと。もう、相手の嫌がる話題フリまくり（爆笑）」
吉　井：「というか、なんで『エッチ』の話題の効果音が列車の警笛なんだか」
高　任：「なんか知らないけど、俺、あれがつぼにはまって大笑いしました」
ラオウ：「なんでよ？」
高　任：「いや、『シュポー』とかいいながら話題が飛んでいくのがなぜか笑えて（笑）」
吉　井：「……既に、ギャルゲーの楽しみ方じゃないような」
高　任：「まあ、それはそれとして……さっき吉井さんも触れてましたが、基本的に、結美は『２』の中里さんとキャラかぶりすぎというか」
ラオウ：「まあ、図書委員で引っ込み思案で、主人公に助けられつつ何かを頑張る……むう、そのまんまか（笑）」
高　任：「まあ、ギャルゲーの宿命というかそのあたりは仕方のない事ですが……結美の性格設定からして、キスの連発とかは、もうちょっと心的描写というか、イベントなんかでどうにかせんと無理シナリオというか。転校だけでは弱いような気がしますが」
吉　井：「……ヒロインの評価も辛いね（笑）」
高　任：「タイトルが『キミキス』だし、キスにいたる過程じゃなくて、いろんなシチュエーションでのキスという行為そのものに主題をおいてるような感じだから仕方ない……ですませるには、どのキャラも同じようなゲーム進行というか……各キャラの性格設定を置き去りにしすぎだと思う」
ラオウ：「高任さん……本気で評価が辛いな、おい（笑）」
高　任：「いや、最初からゆーてますやん（笑）」
　
　
高　任：「準ヒロイン（？）っぽい、摩央ねーちゃん……は、なんちゃって眼鏡キャラということで？（笑）」
ラオウ：「なんでもかんでも、なんちゃってをつければいいと言うモノでも（笑）」
高　任：「というか、出会いシーンの選択肢で『悪いけど、年上には興味ないんだ』とかありましたやん？あれ、『年上』を『コンタクト娘』に置き換えたらすげーしっくりきますわ（大爆笑）」
ラオウ：「いやいやいや、ちょっと待てよお前（笑）」
高　任：「いや、多分主人公は子供の頃から『摩央ねーちゃん頭いい…』『摩央ねーちゃんこの本読んで〜』とか言いつつ、摩央ねーちゃんの目を酷使させて、計算通り眼鏡娘にさせたんよきっと（大爆笑）」
ラオウ：「ないっ、それはないっ」
吉　井：「…（悶絶中）」
高　任：「で、せっかく眼鏡娘にクラスチェンジさせたのに、高校入っていきなりコンタクトにしたら、そりゃ口も聞きたくなくなるというか（笑）」
吉　井：「ラ、ラオウさん？高任さんの身近に、そんな幼なじみいないでしょうね？」
ラオウ：「い、いやそもそも幼なじみがいないぐらい田舎だし」
高　任：「いかん、ちょっとそういう設定でＳＳ書きたくなった（笑）」
ラオウ：「好きにしてくれ…」
吉　井：「コンタクト云々はさておき……やっぱり高校入学してから１年間以上も接触しなかった……ってのはそれなりの理由付けが欲しいですよね？」
ラオウ：「まあ…確かに」
高　任：「システム的に不可能なシナリオだけど、主人公は摩央ねーちゃんと離れたくなくて受験失敗を願ったことがある……とかだったら、かなりそれっぽいストーリーになりますが」
吉　井：「おお、なるほど」
ラオウ：「……それはそうだが、確かにこのシステムだと無理があるな、そのシナリオ」
高　任：「まあ、クマのぬいぐるみにウルトラチョップですから」
吉　井：「高任君、わけわからないよ」
ラオウ：「あれ……このキャラって、仲良しルートで最後に眼鏡かけたのでは？」
高　任：「あのてきとーさに、ちょっと殺意が（笑）」
吉　井：「『レンズの向こう側』のエンディングを思い出したのは俺だけですか（笑）」
ラオウ：「ごめん、もうそのネタには触れないから」
高　任：「つーか、摩央ねーちゃんも、主人公のことをにくからず思ってたのに、１年以上も、接触してこなかったのは何でよ？」
吉　井：「……言われてみれば確かに」
ラオウ：「主人公が同じ高校に上がって、話しかけようと思ったら無視されて、その後何となく……ぐらいでいいのでは？」
吉　井：「なるほど」
高　任：「いや、やっぱ主人公って眼鏡属性なんよ、きっと（笑）」
　
　
吉　井：「で、明日夏ですか？」
高　任：「後藤さん？（笑）」
ラオウ：「そんな今さらのツッコミを（笑）」
高　任：「っていうか、後藤さんやん？まんま後藤さんやん？いや、俺は後藤さん好きだからかまわんけど」
ラオウ：「かまわんのかよっ！（笑）」
吉　井：「そういや、高任君は初代で一番好きなキャラ後藤さんでしたっけ？」
高　任：「うい。次が草薙先輩で、その次が水谷さん」
ラオウ：「……草薙先輩と聞くと、なんとなくアメデオの某ゲームを思い出してしまいますが（爆笑）」
高　任：「名字の草薙は、ゲームではごろごろしてるですよ。いや、むしろ後藤という、一見ありふれた名字の方がゲームの中では少ないでしょう（笑）」
ラオウ：「まあな…あれ？明日夏って、名字なんだったっけ？」
高　任：「……（笑）」
吉　井：「咲野です」
高　任：「ああ、そういえばそんな…でも、俺の頭の中では後藤さんやし（笑）」
吉　井：「陸上じゃなくて、サッカー少女ですけど」
高　任：「サッカーねえ…日本の場合、Ｌリーグとかあるけど、中学なり高校なりで、選手としての受け口ってあるんですかね？」
ラオウ：「あるとこにはあるんだろうけど…まあ、厳しいだろうね」
吉　井：「そういや結局、明日夏ターンって何だったんでしょう？」
高　任：「明日夏たん？」
吉　井：「高任君、そのネタは多用されてるから」
高　任：「そうですか」
ラオウ：「まあ、多分某ルーレットあたりをイメージしてるんだろうけど……」
高　任：「つーか、テキスト読む限りじゃ、あれはつかえんのとちがう？」
ラオウ：「まあ、細かいツッコミはおいとけ。多分、サッカー以前に、スポーツのことを良く知らない人間がシナリオ書いて、ＣＧ描いてるだろうから」
吉　井：「そもそも、シナリオにサッカー関係ないですし」
ラオウ：「基本的に、サッカーのディフェンスは時間を稼げば良いんです。パスコースを限定させる、勢いを殺す、隅へ追いつめる……相手の自由度を減少させることだけに専念すれば、そんなひどいことにはならないと言うか」
高　任：「サッカーにはあんまり良い思い出がないなあ……小学校の時は、一度も勝てなかったし」
吉　井：「え、サッカー？」
ラオウ：「いや、こいつの小学校全校生徒が６０人ぐらいのくせに、ソフトとか、サッカーとか、卓球とかバトミントンとか相撲とか、陸上とかいろんな試合に出場してくるとことこで…スポーツ少年団とかいう名前だったっけ？（笑）」
高　任：「小さい学校だったからね、多分、いろんなモノに興味を持たせたり、いろんな事を経験させようという方針だったんでしょう……確かにマワシを締める経験した人間はそう多くはあるまい（笑）」
ラオウ：「あれって、なんか痛そうなんだけど？」
高　任：「二人がかりで引っ張ったりするから、手元というか、ポジションが狂うと悲惨な事になるときも…つーか、慣れてないと危険だ。タマがつぶれそうになる（笑）」
ラオウ：「それは怖いな」
吉　井：「なんか、高任君の話を聞いてると、すごく楽しい小学校だよね」
高　任：「ろくに練習もせずに……精々体育の授業レベルの練習で試合に出るってのは、ある意味真剣にやってる相手に対しての侮辱のような気もしますが（笑）」
ラオウ：「ま、まあ、小学生の大会はピンからキリまでってのはお約束だし」
高　任：「それに、個人競技はまだ希望があるんですが、団体競技は……サッカーだと、４年、５年、６年を集めないと、男子１１人そろいませんからね……まともなサッカークラブに勝てるわけねえって（笑）」
ラオウ：「小学校の１年の体力差は大きいからな」
高　任：「ええ。しかも、普通のクラブは運動が出来る奴が集まりますが、俺らは全員参加みたいなものだから、まさにピンからキリまでの烏合の衆じゃけんのお（爆笑）」
ラオウ：「うーん（笑）」
高　任：「２０分ハーフで７対０とか、もう屈辱以外の何モノでもないというか」
吉　井：「もし、明日夏みたいな女子がいたら、戦力に（笑）」
高　任：「というか、ハーフウェーラインよりちょっと前進した位置から適当にゴールに向かって蹴られた山なりシュートの半分が入ってしまうようなゴールキーパーではどうにも（笑）」
ラオウ：「お前がキーパーやれよ」
高　任：「俺がキーパーやったら、ディフェンスの誰一人相手のドリブル止められないんだよ。主力はみんな攻撃しにいって絶対に戻ってこないから（笑）」
ラオウ：「そんなチームが試合に出るな」
高　任：「俺もそう思う」
吉　井：「よく７対０で収まったね（笑）」
高　任：「……って、俺の昔話じゃなくて明日夏の話に戻しましょう」
ラオウ：「うむ」
高　任：「まあ、何はともあれ……なんというか、明日夏はＴＬＳシリーズの名残雪のようなキャラでしたか」
ラオウ：「名残雪って（笑）」
高　任：「いや、主人公のエロ親父モードが発動しなかったの、明日夏ぐらいじゃなかったですか？」
吉　井：「まあ、恋愛話に持っていきにくいキャラだったせいじゃないかと」
ラオウ：「ああ、言われてみるとそうですね」
高　任：「ただ、エンディングというか……ラストシーンが、結構寒かったですけど（笑）」
吉　井：「う、うーん（笑）」
高　任：「でも、わりと好きなキャラです」
ラオウ：「ほう」
高　任：「ただ、考えれば考えるほど、後藤さんに似てるから好き……という理由付けのような気がしてならないですが（笑）」
吉　井：「うわあ」
高　任：「でも、吉井さんの結美への評価も、『２』の中里さんに引きずられてませんか？」
吉　井：「んー、否めない（笑）」
　
　
高　任：「さて、ラオウさんのために順番早めて妹の奈々をいってみますか」
ラオウ：「ふむ、人としてそういう心配りは大事だな」
吉　井：「……」
高　任：「でも奈々との会話って……日常会話じゃなくて、こっちから話題を投げる会話は、会話になってませんよね？」
ラオウ：「ああ、主人公が何言っても基本的に『うんっ♪』とか答えるだけですから」
高　任：「なんかあの返事が、犬の鳴き声に聞こえて仕方なかったです（笑）」
吉　井：「まあ、大きく分けたら犬キャラでしょう、奈々は（笑）」
ラオウ：「つーか、奈々のシナリオより、なるみのシナリオで嫉妬する奈々の方がポイント高いというか、あれでちょっと期待したんですけどね…」
高　任：「何を？（笑）」
ラオウ：「いや、シナリオを（笑）」
吉　井：「それにしても……妹の着替えは絶対にのぞかなきゃいけないんですかね」
高　任：「ギャルゲーの……というか、ここのメーカのギャルゲーの宿命ですから」
ラオウ：「いやな宿命やな」
吉　井：「というか、麻雀の訓練って…」
高　任：「俺は麻雀牌買って、一人うちを１６時間ほどやってある程度システムをつかみましたが」
ラオウ：「キミも大概やな（笑）」
高　任：「まあ、金なんか賭けなくても面白いですよ麻雀は」
吉　井：「お金を賭けたら？」
高　任：「もっと面白いかも知れませんが（爆笑）」
ラオウ：「おいおい」
高　任：「いや、俺は基本的に弱いですから……だから、もっと弱い人とうつ（笑）」
吉　井：「高任君、さいてー（笑）」
高　任：「いや、もう何年も牌は握ってませんよ。にしても、チャイナドレス持ってて、それを生徒に貸す川田先生も謎ですな」
吉　井：「確かに…」
ラオウ：「何はともあれ……主人公と奈々は仲が良いですよね」
高　任：「良過ぎ……というか、個人的には狙いすぎの感じが」
ラオウ：「狙い過ぎも何も、狙わんとどうにもならんだろ？（笑）」
高　任：「いや、なんというかやっぱり初代のみさきのようなキャラの方が、俺はいいです」
　
　ちょっと脱線。
　
吉　井：「さて、ご主人様ときましたよ（笑）」
高　任：「いやな時代ですね…」
ラオウ：「読み手に誤解を招くような発言を（笑）」
高　任：「というわけで、深月です。お嬢様です、箱入りです、純粋培養です」
吉　井：「ここまで純粋培養お嬢様なのに、なんでこの学校に通ってるんでしょうか？」
ラオウ：「そりゃ、家から近かったからでしょう（爆笑）」
吉　井：「その時点でもう、ちょっとお嬢様キャラとは違うような…」
ラオウ：「まあ、リムジンで登校とかしてますし」
高　任：「家から近かったんじゃなかったんですか？（爆笑）」
ラオウ：「いや、その、あれだ……家までは近いけど、そこから遠いとか。ほら、家の敷地の広さが半端じゃないとか言ってたし」
吉　井：「なるほど」
高　任：「まあ、お嬢様キャラというと、タカビー系、おっとり系、世間知らず系の大体３つに分類されますが、深月はおっとり系と世間知らず系の複合系みたいな感じで」
吉　井：「主人公を婚約者と勘違いして……と、やりたい放題ですからね」
高　任：「なんか、制作者の狙いはわかるんだけど……わかりすぎてかえって辛い」
ラオウ：「人それぞれと違うの？俺は、そんなに嫌いじゃないけど」
高　任：「まあ、おっとり系と世間知らず系の複合ですし」
ラオウ：「……高任さん、言いたいことははっきり言おうか」
高　任：「ラオウさん、思ったことや、知ってることを全部が全部話したら人間関係は滅茶苦茶になるもんです」
ラオウ：「お前、これまで何回滅茶苦茶にしてきたよ（笑）」
高　任：「壊れそうなモノは、いっそのこと壊した方が……っていうか、基本的に俺はカウンターを使っただけで。最初に壊そうとしたのは相手の方（笑）」
吉　井：「いや、スラッシュトークはそのぐらいで」
高　任：「まあ、深月のシナリオは若い二人が暴走してて微笑ましいよね（笑）」
吉　井：「なんか微妙に棘を感じるけど…？」
高　任：「いや、設定の深刻さがほとんどシナリオに活かされてない気がしまして……なんかね、『キミキス』って、キャラはそれなりに出来てるのに、シナリオがいまいちというか……少なくとも俺はそう感じます」
ラオウ：「辛いなあ」
高　任：「さっきも言ったけど、シナリオがゲームシステムに縛られすぎというか……かといって、シナリオそのものをシステムに合わせてるわけでもないと言うか、馴染んでないような印象を受けます」
吉　井：「キスにこだわりすぎ？」
ラオウ：「まあ、それはタイトルからして仕方がないかと」
高　任：「いや、キスにこだわるのは構わないし、それに準じたシナリオは当然なんだけど……それに準じたキャラ設定が出来てませんやン？多分、このゲームって最初にキャラメイクしたんじゃないですかね？それからシナリオを書いちゃったというか……だったら、キャラメイクに準じたシナリオを書き、それからシステムに馴染ませるべきでしょ？結局、シナリオがシステムよりで、キャラとシナリオとシステムがきちんとつながってないような感じが」
ラオウ：「正論ではあるが」
吉　井：「なんか、思ってたよりいろんな部分で、このゲームに不満を感じてるみたいだね？」
高　任：「多少感情論はいってますけど、俺としては結構冷静に評価した上で、このゲームを非難してるつもりですよ。作りが杜撰でも独自のウリがあったらアレですが、独自のウリがなくて、作りが杜撰なら、そりゃ当然評価は下がるでしょう」
吉　井：「…ラオウさん」
ラオウ：「はい？」
吉　井：「なんか、高任君の話を聞いてると、どんどん引きずられていきそうになるんですが（笑）」
ラオウ：「……理論武装か、感情で抵抗してください（笑）」
　
　
ラオウ：「さて、天才、孤独系キャラ……とくれば高任さんの好みだよな？（笑）」
吉　井：「え、高任君といえば元気系プラス眼鏡でしょう？」
高　任：「……何だろう？言い返せない自分の人生にちょっと疑問を感じてしまいましたが（爆笑）」
吉　井：「というわけで、知能指数１９０以上を誇る、二見瑛理子が見参ですが」
ラオウ：「知能指数ね……あれの出し方って結局分母の年齢が…（以下略）」
高　任：「まあ、頭良いけど、音痴で、味音痴で、運動音痴で美的感覚もちょっと変で、体もあんまり強くなくて……結構、不器用な生き方を強いられそうな…（笑）」
吉　井：「単に、結美とは違った意味で、コミュニケーション能力に問題のあるキャラですかね」
ラオウ：「ゲームやってると、なんか頭良さそうには思えないんですけどね、このキャラ」
高　任：「……このキャラ嫌い？」
ラオウ：「ちょっとな」
高　任：「なんか、珍しいなこの対談」
ラオウ：「何が？」
高　任：「いや、ゲームの評価はともかく、キャラの評価まで３人が３人とも綺麗に意見が分かれてるような（笑）」
ラオウ：「そう言われるとそうかもな…」
吉　井：「いや、ある意味対談としては正しい姿じゃないんですか、それ？」
高　任：「まあ、それはそれとして……俺としては、このキャラもったいないな、と」
ラオウ：「それはようするに、シナリオやイベントに不満があると？」
高　任：「ありまくり。つーか、このキャラに限らず、ちょっと頑張るだけで、どいつもこいつももっとキラキラと魅力アップすると思うんだけど」
ラオウ：「いやまあ、それはキミにとって魅力的なだけで、世間一般的にはどうだろう？（笑）」
高　任：「俺が楽しめないより１００倍マシです」
吉　井：「……なんか、昔そんなやりとりを聞いたことがあったような…」
高　任：「つーか、基本的に瑛理子のイベントってほとんど主人公受け身ですやん。キスとかも無理矢理される…みたいな」
ラオウ：「まあな」
高　任：「レベル４のアタックとかで、一ひねり入れるだけでだいぶ変わってきますよ。主人公の顔をじっと見つめるか、そっぽを向くかして、『あなたは、私にキスしたいとか思わないの…？』とか言わせてみ？たったそれだけで、キャラに深みが出るというか、キャラの心境の変化をダイレクトに伝えられるわけだから」
吉　井：「む、むう…」
ラオウ：「吉井さん、引きずられてる引きずられてる（笑）」
高　任：「あくまでもキスにこだわるなら、キスのシチュエーションの違いでキャラの心境変化なんか表現しようとするべきでしょう。全部が全部じゃないけど、キスがただのイベントにしかなってないのが多すぎます。結局、キスというアイデアだけで満足して、それをどう活かしてゲームの中に組み込むか……の部分で頑張った形跡が見られないと言うか」
ラオウ：「語る、語る（笑）」
高　任：「会話システムも同じで、話題をいっぱい作りました……だけのような感じが。会話の種類を増やした……だけで、そこから先を放棄したような印象ありません？」
吉　井：「そ、それは考えすぎというか、言い過ぎでは…」
ラオウ：「さ、次のキャラいこか（笑）」
　
　
吉　井：「……なるみ」
高　任：「なるみですねえ」
ラオウ：「まあ、好きな人は好きなんでしょうけど、俺はちょっと」
高　任：「奢らせてもらうよ、ラオウさん（笑）」
吉　井：「こんなことで３人の意見が一致しても…（笑）」
高　任：「まあ、うどん同好会というか……讃岐うどんはさておき、小さい煮干しをいりこと呼ぶ云々は、違うような」
ラオウ：「高任さん、うどん好きやもんなあ」
高　任：「美味しいうどんは、そのまま食べても美味しいですから」
吉　井：「え、そのまま？」
高　任：「いや、うどんの麺を、スナック菓子のようにもりもりと（爆笑）」
吉　井：「そ、それは…」
高　任：「じゃなくて、美味しいうどんは、本当にそんな風に食べられるんです、軽くゆがいたのを寿司みたく、生醤油につけて食べるとか…」
ラオウ：「まあ、俺と高任さんの田舎は、讃岐うどんの本場の近所ですし（笑）」
吉　井：「なるほど、近所ですか」
高　任：「別に讃岐うどんがどうこういう前に、日本の場合麺類の製法が発達する条件を備えた地域は多いですからね。別に讃岐うどん以外にも美味しいうどんはいっぱいありますし」
ラオウ：「また、マニアな話題に…」
高　任：「うどんの話は長くなるので話を戻しますが……なるみというキャラは、うどん以外の設定をあんまり詰めてないような気が…」
吉　井：「攻略本によると、一度うどん娘をやってみたかった……てなこと言ってましたが」
ラオウ：「……それだけ？」
吉　井：「まあ、そう書いてあるだけで、本音を全部語ってるわけじゃないでしょうし」
高　任：「つーか、なれなれしくべたべたしてくるわ、いきなり泣き出すわ……個人的には結構迷惑なキャラと思うんですが」
ラオウ：「こらこら、なるみファンを敵に回すぞ」
高　任：「もう、この時点で『キミキス』ファンを敵に回してると思うので、いまさらそのぐらい（笑）」
吉　井：「うわあ」
高　任：「まあ、俺の好みには合わないだけの話です……というか、イメージ的に元気で人なつっこい犬というか……こう、こっちの状況は無視して飛びついてきて、じゃれ回って、遊んで、散歩しよ、かまってくれ……という、無防備な愛情の津波を叩き付けてくる犬はあんまり好きになれないというか（笑）」
ラオウ：「…言われてみると、確かにそういう犬そのまんまのキャラやな（笑）」
高　任：「だから、犬と猫どっちが好きか……で、なるみを気に入る人は大抵犬好きの方ではないかと。もちろん、犬っていっても性格は色々あるんですが」
吉　井：「犬キャラ元気系ですか……でも、犬キャラといえば、こう、ビ〇ターの犬っぽいイメージの、『あれ、遊んでくれない…寂しいな』という感じのキャラは？」
高　任：「ああ、あれなら大丈夫です……えっと、『２』のかすみなんかはその系統ですよね」
ラオウ：「……その分類でいくと、チョコキスのちびっこはお前の嫌いな、犬キャラ元気系じゃないのか？」
高　任：「や、ちびっこはちゃんと内面に闇を抱えてるから……つーか、今思うとなるみって、ある意味悩みとかなさそうなキャラですね。まあ、おじいちゃん云々はあるでしょうけど」
　
　
高　任：「まあ……次のキャラ行きましょうか（笑）」
吉　井：「というか、残りは隠しキャラの恵しかいないよ」
高　任：「風紀委員で、柔道娘……狙ってますよね」
ラオウ：「狙ってるなあ」
高　任：「いい狙いだ」
ラオウ：「お気に入りなのか？（笑）」
高　任：「いや、キャラが惜しいという意味で」
吉　井：「そんなんばっかりだね」
高　任：「というか、ゲームやりながら『あーもったいないな、このイベント』とかいう感じに違う意味でもストレスが（笑）」
ラオウ：「業の深い男よ…」
高　任：「つーか、あれだね。このキャラって、主人公が誰かとキスをしたら出てくる……という感じの隠しキャラにしたら面白かったかも」
吉　井：「え、『不純異性交遊発見っ！』とか物陰から飛び出してくるの？（爆笑）」
高　任：「で、『天誅っ！』とか叫んで主人公を投げ飛ばして去っていく（笑）」
ラオウ：「その場に残された女の子はたまらんな」
高　任：「いや、恵の走り去った方角を見つめながら、『敵か味方か…』とか呟くねん（笑）」
ラオウ：「何のネタ？」
高　任：「ごめん、忘れて（笑）」　
ラオウ：「まあ、漫画とかＳＳのネタとしては面白いかも知れないけど、このゲームシステムではそもそも無理があるというか」
高　任：「いやいや、そこでゲームを進めていって……ちょっと頬を赤らめながら、『あなたが、他の人とキスするのなんて見たくなかったもの…』とか囁かれると、とりあえず俺はもうダメです（爆笑）」
ラオウ：「いや、だからシステム的に無理があるよ…つーか、高任さんならわかってるだろ」
高　任：「わかってはいるが、こんなもったいないゲームをやると妄想が止まらなくてね……つーか、もったいないお化けが出るよ（笑）」
吉　井：「懐かしい」
高　任：「つーか、キャラがもったいない、シナリオがもったいない、システムがもったいない……もったいないの三重苦で、それなりのゲームに仕上げてるのは大したモノですが（笑）」
ラオウ：「好意的に解釈すれば、受け口を広くするために、敢えて中途半端な作り方をしたと考えられなくもないが」
吉　井：「中途半端なことは否定しないんですね…」
ラオウ：「いや、なんかこのゲームのコミカライズというか色々あるみたいだし……こう、特化した作りには出来なかった事情があるのかも知れない」
高　任：「なるほど……で、本気でそう思ってますか、ラオウさん？」
ラオウ：「いや、これぽっちも（爆笑）」
吉　井：「……」
高　任：「あ、そういえば…誉める部分を忘れてた」
吉　井：「なになに？」
高　任：「いや、敢えて同時攻略の修羅の道を突き進むと、他の女の子とキスしてる場面を目撃されるという、結構ディープなシステムが（笑）」
ラオウ：「あ、そうなん？でも、同時攻略しようとすると、会話のネタを切り替えたりするのが面倒そうだが」
高　任：「あ、違う違う、まだ続きがあるって。別に他の女の子と仲良くしてるところを目撃されるのは前からあったし」
吉　井：「そうだけど…？」
高　任：「このゲームね、１回目に目撃された相手とは別の相手とキスしてる場面を目撃されると、それを目撃してしまったキャラの台詞が変わるンよ。これは良くできてる点というか、丁寧に作り込まれてると評価してあげる部分だと思う」
ラオウ：「……好きだよねえ、修羅場」
吉　井：「台詞が変わるって…？」
高　任：「もちろんキャラによって違いますが……そりゃ、特定の相手との場面を二回見たときと、それぞれ違う相手の場面を見たときなら、そりゃ、主人公に対するアレも変わってきますよね。摩央ねーちゃんやら、深月あたりの反応が楽しいったら……まだ、恵とか奈々のは見てないけど（笑）」
吉　井：「高任君さいてー」
高　任：「最低と呼ばれてもいい、俺は面白くゲームがやりたい（笑）」
ラオウ：「いや、格好良く決めようとしても無理だから（笑）」
高　任：「いや、何かに熱中してる人は輝いているとかいいますやン。高校野球なら賞賛されて、ゲームならダメなんですか？（笑）」
ラオウ：「わかってていうなよ、お前」
　
　
高　任：「……と、いうわけで俺はこのゲームに関して高評価はあげられないと言うか、むしろ低評価に」
ラオウ：「いや、それはよくわかった」
吉　井：「ちなみにラオウさんは？」
ラオウ：「まあ、ふつー（笑）」
吉　井：「ふつーですか」
ラオウ：「少なくとも、このゲームおすすめ……と紹介できるほどの出来ではないと」
吉　井：「うーん…」
高　任：「吉井さん、反論するなら理論的、かつ感情的にお願いします（笑）」
ラオウ：「いや、矛盾してるぞ、それ（笑）」
吉　井：「俺としては、わりと面白かったんですが……何故か対談を進めていくうちに、評価が下落傾向に（笑）」
高　任：「むう」
ラオウ：「まあ、それはそれとして……間違いなく言えるのは、プレイヤーとして自由度が極端に低くなったってとこですかね」
高　任：「まあ、キャラを選ぶ自由しかないというか（笑）」
吉　井：「……」
高　任：「でもそれはギャルゲーの宿命だからさておき、やっぱり俺としてはシナリオなり、イベントなりの作りが甘いというか……発売前は確実に前作の『Ｓ』を上回るモノを期待してたのに…」
ラオウ：「そういや、もうＴＬＳシリーズって打ち切りですか？」
吉　井：「さあ？」
高　任：「まあ、ギャルゲーなりエロゲーなりは、３作か４作で限界来ますし。シナリオとかキャラとか（笑）」
ラオウ：「まあ、それは…なあ」
高　任：「しかし……『キミキス』シリーズですか？システムと主題を練り直さないと、同じようなゲームが出来るだけの気がしますが」
　
　
　お買い得度……　７
　音　楽…………　８
　操作性…………　７（操作性というか、ゲームのおまけに関して前作よりダウン）
　再プレイ度……　３
　キス度…………　８（数は多いが、シチュエーションはそう多くない）
　絶対値評価……　１
　
　
　ゲームを始めた頃はそれほど悪くなかったんですが……こう、プレイ時間が進むにつれて作りが杜撰というか、荒い部分がじわじわと。
　ついでにいうと、もう一回やってみよう……と、あまり思わせないと言うか。
　個人的にはえらく頼りない最後の砦のような。（笑）
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