お題……『きまぐれストロベリーカフェ』(PS2)
 
 
 ごく一部(笑)で大好評を博した『おまカフェ』の女性版……と書くと、激しい非難を浴びそうなので言い直します。
 システムはほとんど『おまカフェ』。
 シナリオは、ごく真面目な恋愛シュミレーション。
 ちなみに、このゲームは某パブリッシャーの乙女ゲームラインナップの1つ。
 
 主人公水原苺(名前変更可能)の両親は喫茶店を経営しているわけですが……そんな両親がある日突然事故にあって……というのは『おまカフェ』ですが、この『気まぐれ』の場合は、喫茶店を娘に任せて両親が世界一周旅行へと旅立ってしまいます。
『ちょ、ちょっと…店はどうするのよ?』
『大丈夫、苺なら出来るわ』
 などと、根拠のない説得が飛び交った挙げ句……結局、苺は高校3年生という貴重な1年間を喫茶店経営に費やすことになるのでした。
 
 ……人手が足りない分は幼なじみとその後輩をバイトさせたり……という風に、まあ5人の男の子キャラと共にがんばっていきまショー(まろみ風)……という感じのストーリーで。
 
ラオウ:「……当初、女性向け『おまカフェ』とか聞いてすごく期待してたんですが(一同大爆笑)」
吉 井:「気持ちは分かります」
ラオウ:「なんか昔、高任さんあたりが掲示板で書いたでしょ?それ読んで、『ああ、なんだあ…』って、期待かしおいしおとしぼんでしまい(笑)」
吉 井:「……ラオウさんは、基本的に高任君のゲーム批評を自分の評価として取り込んでるんですか?」
ラオウ:「んー、ジャンルによって多少の食い違いはありますが……おおむね、高任さんのゲーム観は俺個人にとって信用に足ると思ってますよ……」
高 任:「……たまに、狐と狸の化かし合いになりますけど(一同大爆笑)」
ラオウ:「というわけで、この前お勧めしたゲームはどうだったかね?」
高 任:「はっはっはっ、非常に貴重な経験をさせてもらったよ……今に目にもの見せてくれるわ、コンチキショー(爆笑)」
吉 井:「な、なかなか良い関係ですね(笑)」
ラオウ:「これがね、ダメなゲームばっかりお勧めしてるとダメージがいかないんですよ……良作やら秀作やらを勧めておいて、たまに毒を潜ませるというか(大爆笑)」
高 任:「そういう意味では、ラオウさんもなかなか良い毒を発見してくるよね……一見良さそうなゲームなのに、中身ダメすぎとか、オチが最悪とか(笑)」
ラオウ:「高任さんは、一見毒としか思えない良作を発見してくるのが得意だから、バランスがとれてるやん……つーか、一見毒としか思えないゲームを勧めてくるから、本当に毒を混ぜられてもカムフラージュ完璧というか(一同大爆笑)」
高 任:「ぐふふ…『あれ、そんなはずは…いや、多分この後から面白くなってくるはず…』とか首をひねりながら、毒を食らわば皿まで食い尽くしてから騙されたことに気付くのだよ(爆笑)」
ラオウ:「……はまるとダメージでかすぎ(笑)」
吉 井:「……出来ることなら、2人で殴り合ってて下さいね(笑)」
高 任:「男という生き物は、殴り合う拳でしか語り合うことが出来ない哀しい運命を背負ってるんですなあ…(大爆笑)」
ラオウ:「まあ、俺と高任さんの場合ゲームに限ったことではないですが(笑)」
 
 大脱線。
 
高 任:「さて……はてしなく話が逸れましたが(笑)」
吉 井:「逸れすぎです」
ラオウ:「確か…『おまカフェ』がどうのこうので、期待感がどうのこうのの話の途中だった筈だが?」
高 任:「ああ、そうでしたね……で、『女性版おまカフェ』と聞いてたので、さあどれだけ笑わせてくれるのかっ……とか、思ったんですけどね」
ラオウ:「ふつーでしたね」
吉 井:「ふつーでした」
高 任:「ふつーとか言うとゲームの評価そのものと誤解されそうですが、こう、期待していたのとは違ったベクトルだったという意味合いですんで(笑)」
ラオウ:「だから、誰に説明してるんだキミは(笑)」
高 任:「しかし……女性版『おまカフェ』だったとして、あのテイストの女性向けってのはどういう形になるんですかね?」
ラオウ:「……いや、それが想像できなかったから期待してたんですが(大爆笑)」
吉 井:「やっぱり、主人公の苺自らがウエイターの制服とか徹夜で作ってですね…(爆笑)」
高 任:「いや、少女漫画というか女性漫画のなかにも確かにそういうのはありますけど……それって、結局は女性キャラのオヤジ化全開というか……はたしてそれは男性向けに対しての女性向けのテイストなのかというとちと疑問があって」
吉 井:「なかなか興味深いお題ではあると思いますが、対談の主旨から第2宇宙速度で離れていってるような気がしますよ(笑)」
高 任:「なんせ『7ヶ月ぶりの対談』ですからね。あんまり久しぶりだと対談の切り口を模索してしまうと言うか(笑)」
ラオウ:「どこを切っても金太郎とか(笑)」
吉 井:「やですね、そんな対談……というか、誰がやっても同じような対談しかできないゲームの方がイヤですけど」
高 任:「……(タバコをふかす仕草をして)……ワシらが若い頃は、1年に7回も対談したもんじゃったがのう(一同大爆笑)」
吉 井:「え、7回もしてましたか俺ら?」
ラオウ:「去年なんか、2回ですからね(爆笑)」
高 任:「獅〇王とまではいかなくても、せめてグリ〇ォンレベルにとどめておきたい(笑)」
ラオウ:「それ、意味が分かる人間ってどのぐらいいるかなあ?」
吉 井:「結局、グ〇フォンって売れなかったから休刊になったんですかね、それともあ〇り先生の『ラジ〇マン』の内容がやばすぎたから休刊になったんですかね?(大爆笑)」
 
 以下、オタクな馬鹿話続くので略。
 
高 任:「さて……『母さんはもう死んでる』の名言のオープニングを経て喫茶店を引き継がなくてはいけなかった『おまカフェ』の主人公と、『世界一周旅行に行ってきま〜す』で喫茶店を任された今作の主人公(笑)」
吉 井:「……なんか、さっきからずっとそこで話が止まってる気がするんだけど(笑)」
高 任:「ラオウさん、進めて(笑)」
ラオウ:「えーと……そうして言葉にしてみると、確かにこのゲームは『おまカフェの女性版』とまではいかずとも、亜流ぐらいにはお笑い設定だな(笑)」
高 任:「あ、そっちで行くのね」
ラオウ:「なるほど、ネタがないんじゃなくて話の切り口を探してだけか(笑)」
吉 井:「しかし、進路の岐路に立たされた娘を置いて世界旅行に行ってきますとは、ひどい親というか」
高 任:「いや、確か勉強がレベル6とか8までいかないと受験失敗するじゃないですか……で、主人公ってゲーム開始時はレベル1ですよね」
ラオウ:「何が言いたい?」
高 任:「……主人公の両親は、娘に言い訳の余地を与えるために世界旅行に行ったってのは考えすぎですか?(爆笑)」
吉 井:「それはそれでイヤな親です」
ラオウ:「まあ、言い訳の余地があるから生きていけるってのは確かにありますよね(笑)」
高 任:「高校入試やら大学入試やらで、テストの点数だけで合否を決めるのは……とかいう意見があるじゃないですか。もし仮に、あれがテストの点数じゃなくて、いろんな能力やら人間性まで完全に加味した基準で合否が決まるとしたら……落ちたらマジでツライですよ。言い訳の余地がないというか、己の存在価値を賭けたまさに戦争になってしまうというか(笑)」
ラオウ:「だよねえ」
吉 井:「やな世界ですね、それ」
高 任:「……俺、人間性まで加味されたら絶対進学できなかったっす(一同大爆笑)」
ラオウ:「高任さん、学力だけでも一度失敗してるやんけ(爆笑)」
吉 井:「ラオウさん、結構容赦ないですね」
高 任:「まあ、ラオウさんも人間味まで加味されたら進学できない人だからかまわないですよ(笑)」
ラオウ:「何を失礼な…俺なんか、人間性だけで間違いなく特待生扱いですよ(笑)」
高 任:「えっと、特待生ってのは、特別扱いをされる受験生ってことですか?」
ラオウ:「何やらひっかかる物言いですな……吉井さんも、地味に悶絶しない(笑)」
吉 井:「……そ、そういう会話ってのは、T県の義務教育で教えてるんですか?」
高 任:「義務教育というか、幼稚園で教えるんですよ(大爆笑)」
ラオウ:「T県出身者が迷惑するからな、そういうネタはやめようね」
高 任:「……と言うわけで、ある意味この主人公は自分好みの喫茶店に変えちゃって良かったわけでしょ?」
吉 井:「また、何事もなかったように話を本題に戻すね(笑)」
ラオウ:「……というか、喫茶店の名前を変えて良いってところで、『ええっ、変えて良いのっ!?』とツッコミ入れたのは俺だけですか?(笑)」
吉 井:「ラオウさんも、何事もなかったようについていくし(笑)」
ラオウ:「これがつき合いの長さというモノです」
高 任:「とりあえず、当然俺もゲームしながらツッコミは入れましたよ」
吉 井:「両親、びっくりしたでしょうね……旅行から帰ってきたら、喫茶店の名前変わってるし(笑)」
ラオウ:「あれ?両親が名前変えて良いよって許可出したんでわ?」
吉 井:「普通、本当に変えるとは思わないでしょう(爆笑)」
高 任:「常連客がいるというのに、容赦なく名前を変える……なかなか出来る事じゃないです」
ラオウ:「まあ、このゲームの登場人物だと、主人公の苺が一番男前というか(笑)」
高 任:「女の子と言うよりは、一緒に酒でも飲みたいようなキャラというか(爆笑)」
吉 井:「多分、誉め言葉として使ってるんだろうけど、それは誉めてないよ高任君」
高 任:「……そういえば、経営失敗したら喫茶店ってつぶれるんですかね?生憎、『おまカフェ』も含めて潰したことないんですけど?」
ラオウ:「両親が旅行から帰ってくる……と、喫茶店がなかったりしてな(爆笑)」
吉 井:「いや、それはそれで自業自得でしょ(笑)」
高 任:「なんか、店潰すエンディングが見たくなってきた(笑)」
ラオウ:「結局、経営のレベルをあげなきゃいいんだろ?」
高 任:「確か……センスをあげると売り上げが増えて、経営をあげると経費が減るんだったんじゃなかったかな?」
吉 井:「じゃあ、ずっと勉強ばっかりしてれば……あ、でも勉強は経営レベルがあがったような…」
 
 注:単にゲームオーバーになるだけです。
 というか、狙ってプレイしない限り絶対に無理かと。なんせ、バイトのシフトに誰1人入れてないのに、店回転しますし。(笑)
 ちなみにずっと勉強コマンド、疲労が溜まって休む以外の選択肢が無くなるまで勉強し続けたら大体8月末でゲームオーバー。(特にエンディングはなし)
 
高 任:「結局……各キャラに応じた数値レベルを上げ、各キャラの好きなケーキを開発して味見させる……ってのがぶっちゃけた攻略方法ですが」
吉 井:「一応、必須イベントがあったような」
高 任:「バイトのシフトに注意して、後は選択肢で全部そのキャラ選んだらいいから問題なしでしょう」
ラオウ:「そりゃそーだが」
高 任:「こう……全体的に、イベントが薄くないですか」
ラオウ:「印象が?(笑)」
吉 井:「ラオウさん、間違ってないけど、間違ってます(笑)」
高 任:「というか……攻略対象のキャラがあんまり立ってないと言うか、一番立ってるのが主人公ってのは間違ってないけど、この手のゲームとしてはすごく間違ってませんか?」
ラオウ:「ところで……この主人公って甘いモノがダメですよね」
高 任:「ケーキは作るけど。自分で味見が出来ない……って、冷静に考えるとすごいなそれ」
吉 井:「女性キャラとしては結構珍しいというか…」
ラオウ:「いや、そうじゃなくて……甘いモノがダメってどういう状態なんですか?」
吉 井:「どういう状態……とは?」
ラオウ:「俺は、甘いモノも辛いモノも全然大丈夫なのでピンとこないというか……高任さんは辛いモノが全然ダメだけど、それは辛くて味がわからないというか、要するに辛みという刺激を身体が受け付けないわけなんですよね?」
高 任:「あ、うん…そうなのかな……」
ラオウ:「それと同じだとすると、甘みという刺激を受け付けない身体ってのがどうもピンとこなくて……食べたら後で胸焼けするからとかじゃないんですよね?」
吉 井:「ラオウさん、それは考えすぎ……というか、甘いモノが苦手な人間は大抵胸焼けするからだと思うんですけど」
ラオウ:「胸焼けするって事は、その場で食べられることは食べられるわけでしょう?」
高 任:「甘みの刺激に敏感すぎて、甘くて甘くて味がわからなくなるような感じじゃないのかな……俺は辛いモノ食べると、痛いだけですけど(笑)」
吉 井:「チリ味のポテトチップ5枚ぐらいが限界だったっけ?」
高 任:「2枚です……大学の頃にちょっと特訓して、一時は水なしで10枚まで耐えられるようになったんですけど…また元に戻りましたわ」
吉 井:「……デス〇インって知ってる?」
高 任:「知らないけど、名前からしてすごそうだから絶対イヤです(笑)」
ラオウ:「俺は甘辛両刀……と言っても、辛いのには限界あるけど」
高 任:「どう考えても酒飲みなのに、酒は嫌いなんだよね」
ラオウ:「人の倍ぐらい飲んでも平気だけどさ、結局酔うまで飲むとすれば、体調をおかしくするだけの飲み物に高い金払うのは馬鹿げてるとしか俺には思えないが……」
吉 井:「それはまた珍しい意見かと(笑)」
高 任:「まあ、一般的には酔うと楽しいらしいよ」
ラオウ:「酔っても楽しくない」
吉 井:「イヤなことを忘れたりとか」
ラオウ:「……酔っても気分が悪くなるだけというか、体調は悪くなっても思考そのものは変わらないです」
高 任:「じゃあ、飲む必要ないわ」
ラオウ:「だろ?」
吉 井:「食品として楽しむという選択肢は?」
 
 脱線。
 
高 任:「話を戻しますけど、このゲームって、初回限定版を購入すると特典として漫画というか、同人誌みたいなのがついてくるんですが…?」
吉 井:「俺のも初回限定版ですけど」
ラオウ:「私、この対談のために購入しましたが、いくつか回ったゲーム屋に置いてあったのは全部初回限定版でした(爆笑)」
高 任:「……えっと、それは追加プレスがかからなかっただけだろうから、そっとしといたげ(笑)」
ラオウ:「で、それが何よ?」
高 任:「いや……個人的には、同人誌の方のキャラ設定でやって欲しかったなと(笑)」
ラオウ:「……どんなんだっけ?」
高 任:「はい……(ラオウさんに手渡す)」
ラオウ:「(読みながら)……つまり何か、高任さんとしては眼鏡キャラはこういうんじゃないとダメなのか?(笑)」
高 任:「いや……ゲームのキャラ5人って、みんないい子じゃないですか。1人ぐらい攻め責めキャラがいた方がバリエーションがあっていいでしょう」
吉 井:「せめせめキャラ…というと?」
高 任:「……おおきなおねえさんに聞いてください(笑)」
ラオウ:「全員クリアしてないから大きな事は言えないけど……」
高 任:「クリアしろよ……つーか、何やってたんですかこの4ヶ月」
ラオウ:「仕事(笑)」
吉 井:「まあ、ラオウさんあまり気にしないで」
高 任:「吉井さんもデスか(笑)」
ラオウ:「こう……ゲームの内容よりも、この同人誌の方がよっぽどキャラの掘り下げが深いような気がするな」
高 任:「なんかそれ読むと色々設定考えてたみたいだけど、ゲームのシナリオにほとんど反映されてませんやん」
吉 井:「んー」
高 任:「シナリオに反映できなかっただけなのか、それとも書き手の頭の中で補完されてて、設定が読者に伝わっていると勘違いしたのかはわかりませんが(笑)」
ラオウ:「おいおい」
高 任:「いや、色々と設定を練ってるとあるじゃないですか……読み手に説明どころかヒントも与えてないのに、自分はわかってるからそのまま書いちゃうとか(爆笑)」
吉 井:「そ、そうなんだ…」
高 任:「と、そういう現象がこのゲームのシナリオ書きにもあったのかなあと」
ラオウ:「もしそうだとしても、ありすぎだろ(笑)」
高 任:「まあ、この同人誌みたいなのにはオリジナルストーリーって書かれてるけどさ……明らかに、こっちの方がキャラ立ってるヤン」
吉 井:「うわ、言い切った」
ラオウ:「まあ、間違ってはないでしょう……ただ、漫画なり小説でキャラを立たせるのと、ゲームのキャラの立たせ方は違うし、そのあたりもあるかも」
高 任:「なんかね……俺の個人的な嗜好がアメデオベクトルなせいもあるだろうけど……って、どうしました2人とも?」
ラオウ:「…アメデオベクトルって、お前」
吉 井:「た、高任君がまた適当な日本語を作ってる…」
高 任:「いやあ、そんな事言うけど……女性の嗜好のベクトルって、男性のそれとは比べモノにならないぐらい細分化されてると俺は思ってるけど……それは当然、ゲームにも反映されてくると言うか」
ラオウ:「よ、よーするに……このゲームのベクトルは、アメデオベクトルとは違うと」
高 任:「なんというか……上手く言えないけど、このゲームの場合は友達づきあいというか、ダラダラと同じ時間を過ごして、『つき合おっか』みたいな……早い話、3年ほど同棲して『そろそろ結婚しようか』……みたいな……確かに、そういう春の日溜まりというか秋の穏やかな海のような話はアリだと思うし、好きなんだけど……」
吉 井:「はあ…」
高 任:「こう、山あり谷ありのジェットコースターの、『ああっ、もう私達つき合うしかないわねっ』という、有無を言わせぬドラマッぷりが大好きなんだよ、俺は(爆笑)」
吉 井:「言葉の意味は良くわからないのに、何故か言いたいことがすごく理解できるのはどうしてだろう(笑)」
ラオウ:「いや、まあそれは高任さんのある種の才能というか…」
高 任:「と言うわけで、俺の嗜好はアメデオベクトルなんです」
ラオウ:「うん、それは良くわかった(笑)」
高 任:「ま、それはそれとして……このゲーム、山場というか、谷場というか……そういうのがなさ過ぎるような気がしません?
吉 井:「んー」
高 任:「いや、アメデオはアメデオである意味特殊なのはわかってますが……ごく普通のゲームに比べても、多分山場谷場が少ないというか、アップダウンなさ過ぎというか……俺は、その点で物足りなく思うのですよ」
吉 井:「こういう時って、俺は大体高任君に洗脳されてるからなあ(笑)」
ラオウ:「まあ、高任さんの言いたいことはなんとなくわかるよ」
吉 井:「わかるんですか?(笑)」
ラオウ:「いや、アップダウンとかじゃなくて……キャラクターの心の揺れの表現というか、ラブコメならキャラが暴走する、恋愛モノならキャラがちょっとしたことで一喜一憂するというか……そのあたりのキャラの浮き沈みの表現手段がまずかったのではないかと」
高 任:「ほう」
ラオウ:「ただ、それが表現方法を間違ったのか、それとも作り手がある意味リアルな恋愛模様を表現したかったのかはわからないよ……で、高任さんはそれを物足りなく思った、とりあえずはそれだけ(笑)」
吉 井:「立て板に水を流すように…(笑)」
ラオウ:「小説なり漫画なり、現実では体験できないようなことを表現するか、それともリアルで勝負するかは正しい正しくないの問題じゃなくて、個人の趣味というか嗜好の問題だから一概には言えないので……というところで、どうかね?」
高 任:「は、ごもっともで(笑)」
 
 
高 任:「そういえばね……このゲームのキャッチコピーって『ショートケーキみたいな恋しちゃおうよ』だったじゃないですか」
ラオウ:「そこまで覚えてねえよ(笑)」
吉 井:「それが?」
高 任:「いや、俺が言うのもなんだけど『ショートケーキみたいな』って形容詞に首をひねりませんでしたか?」
ラオウ:「お前が使ってるマイ日本語程じゃないと思うが(笑)」
高 任:「そうじゃなくて……ゲームのキャッチコピーって事は、『ショートケーキみたいな恋』というのはプラスのベクトルじゃなきゃダメですよね」
ラオウ:「……?」
高 任:「というわけで、クイズ、男性17人ぐらいに聞きました(爆笑)」
吉 井:「な、懐かしー(笑)」
ラオウ:「相変わらず、若い子にはわからないネタを」
高 任:「『ショートケーキみたいな』という言葉を聞いて、連想するのは何でしょう?」
ラオウ:「あるあるある…とか言わないとイカンのか?(笑)」
高 任:「でだ……1位は『ちょっと物足りない』(一同大爆笑)」
ラオウ:「ごふっごふっごふっ(ツボにはまったらしい)」
吉 井:「そ、そうか…物足りないのか(笑)」
高 任:「で、2位は『小さい』とか『可愛い』とか……で、3位にやっと狙ってたはずの『甘い』が入ってくるんだわこれが(笑)」
ラオウ:「げふっげふっげふっ…(悶絶中)」
高 任:「これはつまり、『このゲームは男性ユーザーにとっては物足りないよ』と言う意味の深いキャッチコピーだったんですよ(爆笑)」
ラオウ:「ちょっと待てお前(笑)」
高 任:「何かな?」
ラオウ:「その統計ちょっと問題ないか?」
高 任:「うむ、統計結果はいじってないぞ、いいがかりはやめてもらいたい」
ラオウ:「確かにお前のことだから統計結果はいじってないかもしれん……が、そういう答えが返ってきそうな奴を選んで質問してないか?」
高 任:「やだなあラオウさん……そのぐらいのこと、テレビのニュースでもやってるじゃないですか(大爆笑)」
吉 井:「やったんですか(笑)」
高 任:「いや、なんかね……ゲーム終わって、このキャッチコピー見たときに、そういう統計が出たら良いネタになるなあと思って(笑)」
ラオウ:「そりゃ確かにテレビでもやってるよ……高校生へのアンケートとか言いながら小さく『繁華街で出会った』とか注意書きしてるとか」
高 任:「まず結論ありきで、その結論に沿うような資料を求めてアンケート対象を限定するなんてトンデモない事ですよね(笑)」
ラオウ:「お前が言うなっ」
吉 井:「食いしん坊でも選んだんですか(笑)」
高 任:「まあ、ウケはとれたし目的は達したよ……まあ、俺の場合は目的が目的だし、テレビでやってるような恥知らずと一緒にされるのはちょっと心外」
ラオウ:「というか……ああいうアンケートでいわゆる知識人面した人間が偉そうなこと言いますよね。あれって、自分が統計のトリックに気付いてないバカか、それともテレビと一緒に視聴者を騙そうとしてる詐欺師ですっで主張するようなもんでしょ?」
高 任:「どんな神経してるんですかね」
ラオウ:「だから、お前が言うな(笑)」
高 任:「と言うわけで女性8人ほどにも聞いてみましたが」
吉 井:「おお」
高 任:「1位はやっぱり『甘い』でしたわ(笑)」
ラオウ:「なるほど」
高 任:「でもやっぱり、『物足りない』と答えた剛の者が1人(一同大爆笑)」
吉 井:「やっぱり物足りないのかっ!」
高 任:「結局、このゲームのキャッチコピーの真の意味を決めるのはキミだ……という感じですかね……ちなみに俺は『物足りない』」
吉 井:「ちょっと物足りない」
ラオウ:「……やはり、ここで俺は『物足りない』と言わないとネタ的にまずいのか?」
 
 
 お買い得度…… 7
 音楽…………… 7
 操作性………… 8
 再プレイ度…… 4
 絶対値評価…… 2
 
 
 まあ、外れではないというか万人受けしつつも、熱狂的なファンが出来ないゲーム……の典型のように感じました。
 高任なら、5人のキャラそれぞれに人格を深く掘り下げるような設定をつけて、仲良くなってきた頃に問題が出てバイトに来られなくなる……みたいなイベントをシナリオに混ぜた作りにするのですが。
 

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