お題:『THE恋愛シミュレーション2 ふれあい』(SIMPLE1500シリーズ・Vol.71)(PS)
 
 大学受験に失敗した19の夏、ただ流れるように時を過ごす主人公、矢萩俊平(やはぎしゅんぺい)。
 ふとしたきっかけで(笑)、姉の経営する塾で夏期講習のアルバイトをすることになった主人公は、そこでかわいい女の子達と出会うことになります。
 彼女たちとの出会い、そしてふれあっていく中で芽生える絆をちょっぴり切ない恋愛物語で描きますとのことなんですが……そういう注意書きは無視してかかりましょう。(笑)
 何というか、オープニングおよびプロローグに漂う雰囲気と中身がここまで違う作品も珍しいですので。
 あくまで噂ですが、元々エロ同人ゲームとして作ろうとしていたのを無理矢理恋愛シミュレーションゲーム物として制作してしまったとか。(真偽ははもちろん不明)
 
 まずここで注目すべきは、このゲームが知る人ぞ知る『ファーストKiss☆物語』のスタッフが企画、シナリオを担当したという一点のみです。
 どんなゲームだったかというと、身体がむず痒くなるようなドラマティックなシナリオ展開と、欠点が巨大すぎてかえってなかなか気付かずにいた超巨大おでこ少女達の織りなす傑作だったのですがあまり話題にはのぼらなかったようです。
 
 
ラオウ:「主人公は浪人生……時節柄まずくないですか?(笑)」
吉 井:「まあ、この対談が更新される頃は桜も咲き始めて合否通知が出てるでしょうから平気でしょう(笑)」
高 任:「いや、当人にとっては合否通知が出てる方がつらいと思いますけど……」
ラオウ:「……吉井さんは現役合格ですか?」
吉 井:「ええ、まあ…」
ラオウ:「……というわけで、負け組は高任さんだけだな(爆笑)」
高 任:「ま、負け組て、アンタ……」
ラオウ:「で、正直な話、落ちた瞬間はどうでした?当時はからかうだけからかっただけで、そういうことは聞いたことがなかったし(爆笑)」
吉 井:「からかう……って、何されたんですか?」
高 任:「いや、ちょっと耳元で『(ぴー)』とか連呼されただけです(爆笑)」
吉 井:「ラオウさん、性格悪すぎですよ、それ…(笑)」
ラオウ:「この男は、そうやって無理矢理に自覚させとかないと、いつまで経っても自覚しませんからね……で、落ちた瞬間ってどんな気持ちに?」
高 任:「どんな気持ちも何も……二次試験の試験問題を見た瞬間には落ちたってわかってたしなあ(笑)」
ラオウ:「速っ!(爆笑)」
高 任:「最後の科目なんかやるだけ無駄だなと思って、帰りの船の時間に間に合うようにさっさと退出したし」
吉 井:「速っ!ごっつ見切り速っ!」
ラオウ:「わからなかったの?」
高 任:「いや、例年より簡単だったんですよ……センターで大失敗してたもんで、難しい問題じゃないと挽回できないと思ってましたし。なんせ、足切りすれすれでしたから」
ラオウ:「さ、最後まであきらめないという考えは?」
高 任:「いや、別に白紙で提出したわけでは(笑)」
吉 井:「そりゃ、名前ぐらいは書かないと(爆笑)」
高 任:「ちゃんと答えも書きましたって。そんで、予想通り落ちてたから別にショックとかはあんまり感じなかったですね……」
ラオウ:「ほら、この男はこういう性格だから誰かが思い知らせてやらないと…(爆笑)」
高 任:「何ヶ月か時間が経つとね、自分の部屋の中でふと思ったりしましたよ、『何故俺はこんな所にいるんだろう?』とか(一同大爆笑)」
吉 井:「そりゃ、落ちたからでしょう(笑)」
ラオウ:「どうも、高任さんがこせこせと受験勉強してた姿が想像できないんだけど?」
高 任:「失礼な……まあ、当たらずとも遠からずだけど(爆笑)」
 
 本題にはいるまでにかなり脱線
 
ラオウ:「最初に気になったのはね、この主人公って浪人生のくせになんでぶらぶらしてるわけ?勉強は?予備校は?(笑)」
高 任:「そりゃあ、ぶらぶらしたかったからだろう(大爆笑)」
吉 井:「……(笑)」
ラオウ:「そう言われるとどう言葉を返していいものやら(笑)」
高 任:「浪人するとぶらぶらしたいんだよ!大体1年間も勉強ばっかりできるかっての!(一同大爆笑)」
吉 井:「なるほど、浪人するとぶらぶらしたくなるんですか(笑)」
高 任:「そりゃ人にもよるでしょうけど、僕は勉強が4ヶ月で飽きると計算しましたから」
ラオウ:「計算してどうする(爆笑)」
高 任:「だから、僕は秋になるまで勉強なんかこれっぽっちもしませんでしたよ、せいぜいが模擬テストを2回ほど受けて採点したぐらいのはず。そして秋からは4ヶ月かけて大いなる計画を実行しようとしたんですが(笑)」
吉 井:「できなかったと…?」
高 任:「ええ、初手から思いっきり計画倒れになりましたが(爆笑)」
ラオウ:「ま、次に気になったのは浪人生が高校生の夏期講習のアシスタントをするのって無理がないですか……この主人公、頭悪そうだし(爆笑)」
高 任:「ラオウさん、ラオウさん」
ラオウ:「何?」
高 任:「気にしたら負け。これは馬鹿ゲーとして温かい目で見守ってあげないと(大爆笑)」
ラオウ:「馬鹿ゲーか。これは馬鹿ゲーなのか?
吉 井:「というか、塾を舞台にしてるのに実はストーリーに全く関係ないというあたりが、いっそ清々しい(笑)」
高 任:「舞台設定とストーリーが全く関係ないんだから、考えるだけ無駄です(笑)」
ラオウ:「……なるほど、まあ他にもプロローグと内容が全然違うとか、オープニングがやけに18禁チックとかツッコミ所は満載だが、一番不思議に思ったのは…」
高 任:「一番不思議なのは?」
ラオウ:「なんでこんなどれもこれもそこそこ最低水準ぎりぎりクリアな出来のゲームの対談をしなきゃならんのだって事だ!(一同大爆笑)」
高 任:「違いますよラオウさん、このゲームは『昔好きだった人に誉められたからと言う理由の伊達眼鏡キャラ』という新しいジャンルを切り開こうとする意欲作で……
ラオウ:「そんなジャンル、燃えないゴミの日に捨ててこいっ!いや、埋めたら駄目だ、何か腐った挙げ句違うものができてしまいそうだから燃やせ!(大爆笑)」
 
 ラオウさん初手からご立腹。(笑)
 
吉 井:「いや、本当の理由は……」
高 任:「先月『おかえりっ!』の対談したでしょ?同じ価格のギャルゲーを題材に持ってくることで、あれはコストパフォーマンス良過ぎということを強調してみようかと(笑)」
ラオウ:「んー、なんか高任さんに言われると何かをごまかされている様な気がしてならないのだが(笑)」
高 任:「こらこら、人聞きの悪い。信じるものは救われると言うじゃないか」
ラオウ:「足下をな(笑)」
吉 井:「荒んでる、この二人なんか荒んでるよ!(爆笑)」
高 任:「いや、いつも通りですが(笑)」
ラオウ:「いつものことです(笑)」
吉 井:「……」
高 任:「ま、ラオウさんの場合この手の安価ソフトって手を出したこと無いでしょ?敢えて言うと、このゲームってのは他のゲームと比べたら値段相応というか、コストパフォーマンス的には良い部類に入るんだなこれが。まあ、それが免罪符になるとは限らんが(笑)」
吉 井:「まあ、2500円までは出しても良いゲームだと思う(爆笑)」
高 任:「おや、随分と甘い採点ですね。僕は1500円でも首をひねりそうなラインでしたが」
ラオウ:「そういう問題かなあ?こんな対談するぐらいなら『エイジ・オブ・エンパイア2』の対談をする方が65535倍ほど有意義じゃないのかなあ?(爆笑)」
吉 井:「おや、買ったんですか?」
ラオウ:「いや、私は既にパソコン版でげっぷが出るぐらい楽しみましたからコンシューマーでやるつもりは……どうした、そこの負け犬?(爆笑)」
高 任:「アンタ、悪魔だよ!」
吉 井:「……対戦ですか?ラオウさんって破壊的に強そうですよね、そういうの……ってどうやって?」
高 任:「いや、ラオウさんの家で家庭内LANを駆使して……もう二度とあのゲームはしたくないです。と言うより、もうずいぶん昔のことだからやり方忘れましたが(笑)」
ラオウ:「誤解の無いように言っておきますが、高任さんにはちゃんとシングルモードで3ヶ月ほど修練する時間を与えてから対戦しましたからね」
 
 『エイジ・オブ・エンパイア2』…PCゲームとしてかなり有名なリアルタイムSLGがPS2に移植、2月14日に発売されました。
 深い戦略性に富み、その手のファンにはたまらない一品ですが……どうも知人から聞いた話ではこの移植は失敗してるとの事。なので、PC版でプレイするのがお勧めです。
 もちろん、1人用プレイでも寝食を忘れて楽しめますのでご心配なく。
 注意点としては、性格が悪くて容赦なく強い人間と対戦しないことです。(笑)
 
吉 井:「……で、話を戻しますが、このゲームどうでした?ラオウさんの忌憚のない意見を聞いてみたいのですが」
ラオウ:「何というか、ツッコミたい所はいっぱいあるけど、何が納得いかないかって、フラグ立ての選択肢が凄く納得いかない(笑)」
高 任:「あはは、選択肢に意味がないですよね……一緒に遊びに行くと攻略が不可能になるとか、その選択肢でフラグが潰れるどんな理由があったのか全く謎なままでしょ」
ラオウ:「あみだくじと違うんですから、トリッキーな選択については何故駄目だったのかということがシナリオの流れの中で語られないとユーザーとしてはたまらんでしょう(笑)」
吉 井:「容赦ないですね(笑)」
高 任:「『ファーストKiss☆物語』を彷彿とさせるシナリオを期待してたんですが、まるっきり期待はずれでしたな(爆笑)」
ラオウ:「プレイしてないので良くわからないが、あの巨大な頭は知っている(爆笑)」
吉 井:「あれに比べたら全体的に非常に地味なシナリオでしたな……日記でも書きましたが、攻略記事を読むまで愛思(あいし)がヒロインなんて思ってませんでしたよ」
高 任:「千絵のシナリオなんて、起承転結で言うとせいぜい『起承』の部分で終わってるじゃないですか。まつののシナリオは『まだ何か隠している』という部分が結局最後まで語られなくてどうしようかと思いましたし(笑)」
ラオウ:「地味とかそういう問題の前に、全体的に未完成作品っぽいですよね。前半部分はそれなりに楽しいんですが、後半になるとシナリオとか各キャラの絡みがばらばらになってますし」
高 任:「……と言うか、オープニングのモノローグが示す方向性とシナリオが一致してませんよね」
吉 井:「そう言われると……そんな気がしてきました(大爆笑)」
高 任:「吉井さん、心が押し切られてる。それは心が押し切られてますよ(爆笑)」
ラオウ:「思いっきり押し切ろうとしてる人間の台詞じゃないなそれは(笑)」
高 任:「いや、自覚のない片割れにそんなこと言われても…」
ラオウ:「(とぼけて)…まあ、おまけキャラとか遊穂(ゆほ)のシナリオはそれなりにどうにかなってた様な気もしますが」
高 任:「……どうにかって、遊穂に関しては、完成してると言うより、声優さんも含めてもう手がつけられんという意味で面白かったの間違いでは?(爆笑)」
ラオウ:「いきなり魔法少女の話になった瞬間はどうしようかと思いましたよ(大爆笑)」
吉 井:「確かに……モノローグでは『偽りの世界に翻弄されてしまった自分』とか言ってたから、自閉症的なキャラを想像してたんですが」
高 任:「翻弄されるも何も、初手から正真正銘の魔法少女やないけ(爆笑)」
吉 井:「これが、ひょんな事から魔法の力を授けられたという話ならまだ納得もできるのだが…(笑)」
高 任:「誰が何を納得するんですか?(大爆笑)」
ラオウ:「遊穂にかぎらず、あのモノローグとシナリオがそれなりに一致してるのって、ほとんどいないですからね(笑)」
高 任:……しかし、魔法少女は何故わざわざ人間世界に修行しに来るんでしょうか?(一同大爆笑)」
吉 井:「それを言ったら大概の魔法少女モノは……」
ラオウ:「そりゃ、魔法が失敗しても自分たちの世界に被害が及ばないからでしょう(大爆笑)」
吉 井:「ラオウさん、その意見は黒すぎるので却下します!(笑)」
高 任:「魔法少女ねえ……『ナイルなトトメス』とかのシリーズも魔法少女に分類されるんだろうか(大爆笑)」
ラオウ:「また唐突にわけの分からないことを」
吉 井:「んー、『シュシュトリアン』とかは違うでしょう……って、何歳限定ですかこのネタ?(笑)」
高 任:「大学生の頃にローカルで再放送してましたから多分大丈夫ですよ……って言うか、大学生になるまであんな笑えるシリーズがあったことを知りませんでしたから」
ラオウ:「絶対大丈夫じゃないって、俺わからんもん(大爆笑)」
吉 井:「『ちゅうかなぱいぱい』とか…(笑)」
高 任:「何かの同人誌でちらっと見ただけですが、『ポワトリン』とか言うのもあのシリーズですか?(爆笑)」
ラオウ:「すいません、寂しくてウサギが死んでしまいそうなんですが…(笑)」
 
 脱線しずぎ。(笑)
 
高 任:「……何というか、この対談って脱線しまくってません?」
ラオウ:「もちろん例外はあるけど、脱線の時間とゲームの内容の薄さってのはおおむね比例関係にあるからな(大爆笑)」
高 任:「内容の濃さと脱線の時間も比例関係にあるような気もしますが(笑)」
吉 井:「つまり、脱線は避けられないと言うことですか?」
ラオウ:「……いや、脱線するにしてもその内容が違うと思います」
高 任:「ゲーム内容に則した脱線と、そうでない脱線……つまりこれは(笑)」
吉 井:「言いたいことはわかるけど、1500円の値段を考えると、これは合格ラインと思いますが」
高 任:「……手間暇考えると、1500円で元が取れるのかという心配をしてしまうのは俺だけですか?」
吉 井:「は?」
高 任:「仮に出荷数が1万本として、定価が1500円から中間マージンをさっ引くと……」
ラオウ:「高任さん、そういう現実的なお話はやめなさい(爆笑)」
高 任:「スタッフが何人かは知りませんが、開発期間は下手をすると1ヶ月がデッドラインですよ」
ラオウ:「やめろと言っている(笑)」
高 任:「ふう…歳は取りたくないねえ。いらん事を考えすぎてしまう(爆笑)」
吉 井:「いや、高任君だけと思う(笑)」
ラオウ:「……この対談終わりましょう。これ以上はきっと無意味です」
吉 井:「じゃあ、まとめますか。んー、『昔好きだった人に誉められたからと言う理由での伊達眼鏡キャラ』という新しいジャンルを知るために、購入するのが人の道ではないかと……(笑)」
ラオウ:「しつこいですな……って、それ以外にウリはないんですか?(笑)」
吉 井:「安い、それとそこそこ仕上がってる事(笑)」
高 任:「まあ、一言で言うと……おかえりっ!』は1500円で売ってはいけないゲームだった(大爆笑)」
吉 井:「高任君、すり替わってる!話がすり替わってるよ!(爆笑)」
高 任:「吉井さん……こんな時こそ某ゲームのヒロインの名言を思い出してください。『黙ってればわからないよ!』という名言を!(爆笑)」
ラオウ:「何それ?」
吉 井:「今度生まれてくるときは鳥になりたい、とか呟いてヒロインの1人である眼鏡娘と屋上から投身自殺する素敵な馬鹿ゲーです(一同大爆笑)」
高 任:「もう5年も前のゲームですけど、ヒロインの3人がそれぞれ素敵すぎ(笑)」
ラオウ:「……そのゲームが、この対談に何か関係でも?」
高 任:「これっぽっちもありませんな(笑)」
ラオウ:「……いくら1500円でも、このゲームはお勧めしません。さっきも言いましたが、このゲームは未完成作品と判断せざるを得ませんので
高 任:「うお、何事もなかったかの様に話を進めている(笑)」
吉 井:「根本的に責任感が強いですよね」
 
 
 対談後の一コマ……
 
ラオウ:「ところで、吉井さん。メロンと牛肉どっちが好きですか?」
吉 井:「は?」
ラオウ:「もうちっと正確に言うと、メロンは1玉1万円相当の高級モノで、牛肉は国産松阪牛のグラム4桁相当のステーキ肉ですが」
吉 井:「ビーフッ!(大爆笑)」
高 任:「まあ、大概はそうですよね……」
吉 井:「……って、何の話ですか?」
ラオウ:「(吉井さんの両肩に手を置いて)……今度食べさせてあげますから、対談で取り上げたいゲームがあるんですけど?」
吉 井:「ば、買収ですか?たかだかこんな対談で、買収を敢行するんですか……って、そんなコトしないと、俺がうんって頷かないゲームなのですね?(一同大爆笑)」
 
 ……次の対談をお楽しみに、フフフ。(高任も買収されました)
 
 
 お買い得度…… 6(安いから)
 操作性………… 6
 音楽…………… 6
 再プレイ度…… 3
 絶対値評価…… 0
 
 
 まあ、このゲームは何というか……『所詮ゲームなんてこんなもんよ!』という感じのゲームです。
 あくまで高任主観ですが、全体を通して熱が感じられない作品で、多分誰に聞いても『まあ、そこそこ…』とか『こんなもんでしょ』とかの興味のなさそうな感想が返ってくるはずです。

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