お題…『Backlash』(PS2)
 
 
 1000分の1秒に命を賭ける男の世界……
  そして、染まりゆく女心。
 
 と、パッケージの煽り文句を読んでも意味がさっぱりなのが某パブリッシャーの乙女ゲームラインナップの特徴というか。(笑)
 ちなみに、放課後のラブビートの場合、『ハードでハートなビートをゲット』……普通、煽り文句ってのは、手に取った人間に興味を持たせるというか、購入意欲を沸き立たせるためにあるんですが……少なくとも、ザリガニのようにひく人の方が多いと思います。
 ただ、それはそれでバカゲーとか好きな人間にとって違う意味で興味がわきますが。
 ちなみに、このゲームって最初パソゲーか何かで発売されました……PS2に移植するにあたって、個人エンドやシナリオを追加したとのことだったのですが……。
 
 同じような繰り返しの毎日に飽き飽きしていた主人公(デフォルト名、香西ひとみ)が……何かを変えてみたくて、ダメ元で応募した女性雑誌の読者リポーターに選ばれてしまうところから話は始まります。
 読者リポーターとして採用された主人公は、レーシングチーム『チームオングストローム』のレースを観戦したり、ドライバーやメカニックを取材したりして記事を書かなければいけないのですが……生憎と主人公、車のこともレースのことも何一つさっぱり知りません。
 不安な気持ちのまま赴いた先で知り合うのは、魅力的な大人の男性達……チームリーダーの男性は、半年ほど前にハムスターを譲ってもらった人だったりするのはさておき……とにかく、取材を通じて恋愛感情というか……以下略。
 
 
ラオウ:「……もっと他のゲームはなかったのかね(笑)」
高 任:「ラオウさん、初っぱなからオチがばれる発言は勘弁してください(笑)」
吉 井:「一応、アメデオの新作に合わせて夏頃に出るゲーム……って事で相談してたので」
ラオウ:「今回も、延びに延びましたなあ(笑)」
高 任:「ふふふ、締め切りはのばせばのびるゴムのよう(笑)」
吉 井:「おお、575」
ラオウ:「いや、確かにのびることもあるが切れるぞ」
吉 井:「何が切れるんですか?」
ラオウ:「編集の堪忍袋の緒とか、連載そのものとか(笑)」
高 任:「(話題をねじ曲げるように)…ち、ちなみに、もう一つの対談候補は『フルハウスキス』だったんですが……何というか、コラボと言うか漫画の連載とか始まっちゃってるから、対談やるまでそれをも追いかけるのはちょっと面倒かなと。ぶっちゃけた話ですが(笑)」
吉 井:「高任君、ぶっちゃけ過ぎ」
ラオウ:「まあ、いいんですけど……ダメなゲームにはダメ出しするだけですから」
高 任:「というか、もう一つ理由がありまして」
ラオウ:「と、いうと?」
高 任:「吉井さんって、F1とかWRCとか車のレースが好きな人なんですよ」
ラオウ:「ああ、そんな話を聞いたことあるような」
高 任:「で」
ラオウ:「で?」
吉 井:「レースの話書くならちっと取材ぐらいしろやっ!」
ラオウ:「……」
高 任:「と、吉井さんったらこのゲームをプレイして、精神的に煮え煮えなんですわ(笑)」
ラオウ:「なるほど…じゃあ、俺の最初の発言の方向で間違ってないやん」
 
 
高 任:「とりあえずゲームの内容はおいといて(笑)」
ラオウ:「内容おいといたら、ゲーム対談違うやん(笑)」
高 任:「この、『チームオングストローム』って、結局耐久レース専門のレーシングチームなんですかね?」
吉 井:「レーシングチームとしてあの構成はありえません」
高 任:「あり得ませんか?」
吉 井:「何というか、ワークスチームの感覚とプライベートチームの感覚がごちゃ混ぜというか……まあ、根本的にゲームの内容にレースが関係ないんですけど、レースがシナリオに何の影響を及ぼさないならわざわざ不勉強なレースの世界を題材にすることないですよね
高 任:「……そ、そうですね(曖昧に頷く)」
ラオウ:「……(曖昧に頷き、ひそひそと)……高任さん、レースとかわかります?」
高 任:「(ひそひそと)…バイクのレースなら、昔は結構好きだったんですけど、車はちょっと…ラリーも含めて、精々、スポーツ新聞レベルですね」
吉 井:「いや、別に俺だって単に好きなだけのレベルに留まってますよ(笑)」
高 任:「そうですか、本当にそうですか?」
吉 井:「というか……このゲーム作った人間というと語弊があるかも知れませんが、シナリオやCG担当はレースや車を知らない以前に、ちょっと考えたらすぐにわかる不自然さに気付いてないのが問題というか
ラオウ:「ピットが狭すぎるとか?(爆笑)」
吉 井:「車入れたら一杯じゃないですかあれ……タイヤ交換なり燃料補給するスペースもないですよあれ。しかも、隣のピットとの境目が…(笑)」
高 任:「まあ、そのあたりは使い回しのきくCG処理のためかも」
吉 井:「あれはピットじゃなくて、精々一般家庭のガレージですって(笑)」
高 任:「俺としては、ピットの奥に応接室があるってとこに腰が砕けましたが(大爆笑)」
ラオウ:「あるわけない……ですよね?」
吉 井:「あるわけないです……そりゃ、サーキット全体で言うなら関係者室ぐらいはあるでしょうけど、あれって各ピットに1つずつあるような書き方でしたし(笑)」
ラオウ:「というか、ピットに応接室なんか必要ないでしょ」
吉 井:「多分、F1の放送でたまにでてくる……チームの司令室かなんかと勘違いしてるんだと思います」
高 任:「なるほど」
ラオウ:「そういうのって……あくまでチームが各自でどうにかしてるんであって、サーキットの固定施設じゃないんですよね」
吉 井:「というか……このゲームのレースの規模が良くわからないと言うか。精々草レース程度だと思うんですけど」
高 任:「えっと、いわゆる市販車をベースにしたクラスかなんかですよね」
ラオウ:「……これ以上、その手のことでつっこんでも仕方ないと思いますけど」
高 任:「むう」
吉 井:「でも、これだけはつっこませてください」
ラオウ:「何ですか?」
吉 井:「レーシングチームが山のペンションだかなんだかに泊まり込んで何の合宿をするんですか?(一同大爆笑)」
ラオウ:「そーいえばそうですね」
吉 井:「気付いてなかったんですかラオウさん(笑)」
ラオウ:「いや、申し訳ないけどオープニングの段階で真面目にプレイする気持ちが綺麗さっぱり消え失せましたので…」
高 任:「(ラオウさんの言葉を遮って)……山のペンションじゃ、車のセッティング調整もへったくれもありませんわな」
ラオウ:「いや、親睦を深めるためだな(笑)」
吉 井:「これって、主人公が車やレースのことを知らない以前に、シナリオ担当者が何も知らないと言うか、取材すらしてないですって……それで、1000分の1秒に命を賭ける男の世界……なんてなめた言葉をどの口が言うかなどと、怒りで胸がいっぱいになりました(笑)
ラオウ:「まあ……レースとか興味のない俺が見ても、適当なこと書いてるなあと思うんだから、すっごいんでしょうね(笑)」
吉 井:「すごいですよ(笑)」
高 任:「まあ、そういうツッコミ入れてたら日が暮れるというか……シナリオにとって、レース云々は全く関係ないですから意味ないですし(笑)」
 
 
高 任:「とりあえずどのキャラも、主人公とキャラがくっつく、主人公とチームの仲間との関係を疑い男性キャラがへそを曲げる、そして仲直り、で、相手キャラの精神的掘り下げというか起承転結の転にあたるイベントがあって、最後にハッピーエンド…ですね」
ラオウ:「どいつもこいつも同じ展開でしたからね(笑)」
高 任:「まあ、後半のイベントはちょっと違いますし、俺はそこまでは言いませんよ(笑)」
吉 井:「……というか、相手キャラが主人公に告白するのめちゃくちゃ早くないですか?(爆笑)」
高 任:「取材で数回会って、後はメール数回で『好きだ!』ですからね……さすが、1000分の1秒に命賭けてるだけあります(一同大爆笑)」
ラオウ:「まあ、主人公の取材期間は2ヶ月で、取材そのものは週末だけだからシナリオ展開的に仕方ないんでしょうけど……あの金太郎飴のようなシナリオはあんまりではないかと(笑)」
高 任:「いやあ、このゲーム、バッドエンドはなかなか良いですよ(大爆笑)」
吉 井:「た、高任君…」
高 任:「というか…1人のキャラとつき合いだしてから、他の誰かの誘いがかかったりするじゃないですか……なんというか、修羅場プレイというとアレなんで、小悪魔プレイに徹するとこのゲームはなかなかアツイと思います(大爆笑)」
吉 井:「小悪魔プレイ(笑)」
ラオウ:「あ、アンタはまた勝手な日本語を作る…」
高 任:「攻略キャラにもよりますけど、主人公の行動でチームの人間がバラバラになっていくというか……ある意味、ギャルゲーやエロゲーにはない面白みがあるというか(笑)」
ラオウ:「たしかに、そういうプレイはしてないけどさ」
吉 井:「というか、バッドエンドを見てない」
高 任:「まあ、攻略そのものは簡単ですからね……そこを敢えて失敗してみたり、全員の誘いに乗ってみたりして、ゲームの隅から隅まで楽しんでみないと……っていうか、そのあたりにしか楽しめる部分がなかったというとぶっちゃけ過ぎですか(爆笑)」
吉 井:「ど、どうかしたの高任君?今日はぶっちゃっけてばっかりですが(笑)」
高 任:「いやあのね、仮面ライダー響鬼を見て精神的にひどくやさぐれたのですよ(大爆笑)」
吉 井:「……一応、ビデオには撮ったけどそういうの聞くと」
高 任:「まあ、それはおいといて……ギャルゲーなりエロゲーなりで二股三股かけて修羅場になったときって、大体プレイヤーにすごい罰が与えられるような展開になりますやん」
吉 井:「……?」
高 任:「なんかね、このゲーム違うんですよ。錯覚かも知れないけど、妙にテキストに罪悪感を感じさせないと言うか……確かに主人公は自分が悪かったみたいなこと口にするし、もちろんバッドエンドになるんですけど、テキストからは正反対のモノを感じるというか(爆笑)」
ラオウ:「高任さん、それは読んではいけない行間を読んでないか?(笑)」
高 任:「読んではいけない行間というと、某調教ゲームで、ご主人様が『なんだその挨拶は、そんな心にもないような挨拶をするのはコンビニの店員ぐらいのモノだっ!』とか絶叫するんですけど…うわ、何があったんだろ…ってなアレですか?(一同大爆笑)」
ラオウ:「……多分シナリオ書きでやさぐれているときに、コンビニ買い出しとか行って不愉快な目にあったんでしょうなあ(笑)」
吉 井:「でしょうねえ(笑)」
高 任:「なんか、ゲームとかやってて、そういう行間を目の当たりにするとほろりときますよね(笑)」
ラオウ:「それは、多分かなり行き着いたゲームの楽しみ方だと思うが」
高 任:「というわけで……あくまでも想像ですが、このテキスト書いた人って多分こういう格好いいにーちゃんを自分の手のひらで踊らせてみたいという願望があるのではないかと…(一同大爆笑)」
吉 井:「また失礼な想像を…」
ラオウ:「というか、女性が書いたかどうかわからんだろ」
高 任:「……じゃあ、男性が書いたとしたら、こういう格好いいにーちゃんに対してのどす黒い悪意が(大爆笑)」
ラオウ:「失礼にも程があるわ」
 
 
高 任:「さて、真面目な話ですが」
吉 井:「これまでは不真面目だったと?」
ラオウ:「まあ、こう言ったらアレですがこのゲームって真面目に叩く価値もないと思います」
高 任:「んー……いや、目に余る部分があるのはともかくとして、一応シナリオの流れは基本に忠実じゃないですか。シナリオを要約してみれば、きちんとしたアイデアにはなっているという感じで(笑)」
吉 井:「そ、そうかなあ…なんかイベントが唐突というか…」
ラオウ:「唐突というよりは、シナリオのプロットに対するゲーム仕様がアンバランスだったという事でしょう」
吉 井:「……と言うと?」
ラオウ:「週末の取材と、やりとりするメールだけが接触回数で……そのシナリオをこなすだけの絶対的なイベント数が不足してるんです」
高 任:「ですねえ」
吉 井:「よーするに、シナリオの規模とゲームシステムが合ってないって事ですか?」
ラオウ:「もしくは、シナリオ展開の技術不足というか」
高 任:「イベント数が増えるようにゲーム仕様を変えるか、シナリオの規模を小さくするかの二択になると思いますけどね……まあ、大抵はシナリオの方にしわ寄せが来ますね……『3日で全部書き直してよ。もちろん追加CGとかでないから矛盾のないようにね』とか(大爆笑)」
ラオウ:「いい話だなあ(笑)」
吉 井:「ほろりときますね(笑)」
高 任:「お二人さんは知らないと思いますが、このゲームって元々パソゲーとして発売されたんですわ。人気があったわけでもないのにわざわざイベントなりエンディングを追加してPS2に移植したんですよ……」
ラオウ:「ほう」
高 任:「だからね、考えるじゃないですか。ああ、これはシナリオの規模に合わせてゲーム仕様から作り直した渾身のリベンジ作品なんだろうかって(爆笑)」
ラオウ:「考えすぎ」
吉 井:「移植に夢を見すぎだよそれは」
高 任:「……と言うわけでね、移植してもダメだったんです」
ラオウ:「そんなオチかい」
吉 井:「というか……このゲームって、いわゆるキャラゲーの類じゃないですかね?キャラだけ用意して、後はプレイヤーが自由に脳内で補完してねって感じの」
高 任:「んー?」
吉 井:「その手のゲームがラオウさんや高任君と相性悪いのはこれまでの対談で明らかですし」
高 任:「そうかなあ……乙女ゲーキャラゲーってのはありなのかなあ……こう、恐ろしくソリッドな設定とデコレイトしまくったシチュエーションでユーザーのハートを激しく連打して身悶えさせなきゃイカンのじゃないのかなあ
ラオウ:「なんとなく、女の子向け恋愛シミュレーションという意味合いで使われてるッぽいですが…」
高 任:「(ぶつぶつと)……違うよなあ、乙女ゲーってのはどこかノスタルジックで、それでいながらどこか新しくて、ドラマティックで……」
ラオウ:「なんか難しい事言い始めたな」
吉 井:「……そろそろ噴火するんじゃないでしょうか」
高 任:「ダメだ、俺はこのゲームは乙女ゲームとは認めねえ……つーか、これを乙女ゲームと言って販売するのは認めない(大爆笑)」
ラオウ:「何様だお前」
 
 
 
 お買い得度…… 2
 音 楽………… 6
 操作性………… 8
 再プレイ度…… 2
 乙女ゲー度…… 面汚し。
 絶対値評価…… 0
 
 
 まあ……地味なゲームというか。
 作り込みの甘さが目立ちすぎるゲーム。

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