お題…『ANGEL BULLET』(WIN)
 
 19世紀末、アメリカ西部……血と硝煙の香り、そして乾いた風。
 フロンティア精神の名の下に、西へ西へ、大統領命令を受けて、誇り高きインディアン各部族を大虐殺してその領土を膨張させ続けたアメリカの暗黒歴史の最後の(あくまでもアメリカ大陸において)舞台。
 
 ……とは、ちょおっと違ってて。(笑)
 
 19世紀末……アメリカ西部には普通の銃弾が効かない魔物達が現れ始め、ゲーム開始時の1889年にはすっかり人外魔境と化していた。
 もちろん、魔物達が跋扈する人外魔境……などという情報はある程度制限されており、実際に西部に住む住民ならともかく、そこから遠く離れた東部の住民は……ましてや、ダイムノベルに描かれた西部劇に心躍らせる世間知らずな少女が知っているはずもなく。
 行方不明の父親を西部で見かけたという情報をこれ幸いに、ひそかに鍛練を積んだ拳銃二丁を手に、西部へと旅立つ少女の名は、セーラ・ウインタース。
 鉄道に乗るお金がないので、貨物の中に隠れて無賃乗車で旅だったのは内緒だ。(笑)
 
 さて、その一方で……このまま首を落とされても文句は言いませんという意志を示す、最大級の誠意の形である土下座。
 東洋の島国、日本に伝わるその土下座を使いこなす男が、セーラの乗った汽車に乗り合わせていたのは偶然かそれとも必然なのか……その男の名は、クラウス・スタージェス。
 この男、見た目はちょっと気弱でインテリを気取る柔和な牧師さんなのだが……実は、キリスト教の中では異端も異端……性的興奮状態において、神の声を聞くことが出来るといった、宗教裁判にかけられたら間違いなく……の男だったり。
 ちなみに、クラウスが胸にかけている十字架をよおく観察すると、磔にされたキリストさんの股間が、とても人には言えないような状態になっていたりするから現実って奴は油断がならない。(笑)
 
 さて、銃の腕は文句なしのセーラなのだが、普通の銃撃では魔物達を倒せない。
 ここで神の声が聞こえるというか、魔力を込める事が出来るクラウスがいるわけで……ただ、魔力を込めるためには、クラウス自身が性的に興奮した状態にならないといけないわけで。
 普通のエロゲーなら、『くくっ、どうした……俺を興奮させてみろよ』…などと、屈辱と羞恥に震える少女を相手にあんなことやこんなことを強制させちゃったりするもんですが、このゲームはちょいと違います……いや、本質的には変わらないのですが。
 実はこのクラウス……子供の頃と、少年期において、ちょっとショッキングな出来事があって、若くして不能となっていたのです。
 クラウス自身も諦めていた時、セーラと出会い……股間を蹴り上げられ、罵られて、彼は悟ったのです。
 自分の心の中に潜んでいた性癖を。
 
 そう、彼はマゾだったのです。
 
 と、言うわけで、賞金稼ぎ(主に魔物退治)をしつつ、父の行方を調べるセーラに対して、クラウスの土下座が炸裂します。
 嫌々ながらも……魔物を倒すためにという言い訳を与えられ、クラウスの倒錯的な要求を受け入れていくセーラの明日はどっちだ?(笑)
 
 
高 任:「……さすがライアーソフトというべきか、発想からして素晴らしいな。こう、常人では思いつかないと言うか、思いついても『いや、ちょっと冷静になろうか君たち』などとたしなめる人間がいて、軌道修正されたりするもんなんですが(爆笑)」
吉 井:「誰も止めるモノがいない暴走列車って事ですか(笑)」
ラオウ:「まあ、その発想をちゃんとゲームとして、形に出来るってのはそれなりの能力が必要だよ。だから、ただの暴走列車というわけでは」
吉 井:「暴走列車ってのは否定しないんですね(笑)」
ラオウ:「つーか、土下座冒険活劇ってなんやねん、とかパッケージ見て思った(笑)」
吉 井:「まあ、ストーリーがストーリーだけに、あんまりバカゲーって感じはしませんけど」
高 任:「いや、思いっきりバカゲーですやん……というか、シリアスとは認めないです俺は(笑)」
ラオウ:「まあ、バカゲーだから許される設定破綻であって、バカゲーじゃないなら、容赦ないツッコミ入りますけど?(笑)」
吉 井:「え?」
高 任:「ツッコミどころ多いですよね……後半のシリアスな展開に騙されそうになったユーザーは多いんじゃないでしょうか」
吉 井:「…バカゲーで、いいです」
高 任:「バカゲーか…かつて東のイリュー〇ョンに、西のイ〇ターハートと言われた時代があったわけですが、今だとどんな感じなんですかね。とりあえず、ライアーソフトは外せませんよね?
ラオウ:「バカゲーメーカー番付か……何もかもみな懐かしい(笑)」
吉 井:「え、そんなのあったんですか?」
ラオウ:「いや、すっごい昔の、ごく限られた話ですが」
高 任:「もう、イ〇ュージョンはデビュー作からして『もっこ〇まん』でしたからね。フロッピーで、データ容量に限りがあるというのに、『さあ、みんなで歌おう〜♪』とかいって、〇っこりまん音頭とか始まったときはもう(笑)」
ラオウ:「エンディングもなかったかあれ?それはそうと、あのゲーム画面見て、もっとほかに頑張らなきゃいけない部分があるんじゃないだろうか…などと(笑)」
吉 井:「イ〇ュージョンは納得として、もう一つってそうでしたっけ…?」
高 任:「いや、一発バカゲーのメーカーは除外です。独断と偏見で言うと、〇リュージョンは狙って作ってるバカゲーで、イン〇ーハートの方は天然ですかね。最近でも、後者はなんとも不思議なゲームを作ってますけど(笑)」
ラオウ:「いや、ちょっと話逸れてる……というか、読み手はついてこれるのか?98は98でも、パソコンの98の時代の話は、もう厳しいんじゃないか?(笑)」
高 任:「いや、なんというかね……最近、ゲームやる量ががくんと減ってるから何とも言えないけど……こう、無難なバカゲーが増えてるというか。ほら、ドスからウインドウズに移行時なんか、腹がねじ切れそうなぐらいはっちゃけたゲームはぼろぼろでましたやン」
ラオウ:「いや、あれは作り逃げというか、末期症状というか(笑)」
吉 井:「今も充分末期状態だと思いますが(笑)」
高 任:「まあ、一言で言うと…最近は『サムライがいない』(笑)」
ラオウ:「言葉の意味はよくわからんが、なんとなく言いたいことはわかる」
高 任:「正確に言うと、いつの時代もサムライはいるんだけど、今は黙殺されたり切腹させられる時代だから」
ラオウ:「冒険が出来ない時代ですからねえ」
吉 井:「しみじみと、黒い会話を(笑)」
高 任:「……というわけで、こういう発想を元にゲームを作ったこのメーカーはすげえなあ、とまず感心するわけですよ。10年前ならいざしらず、今……じゃなくて、もう2年前のゲームか……にしても、俺はこのゲームにサムライを感じたよ」
ラオウ:「土下座ですし(笑)」
高 任:「いや、そうじゃなくて」
 
 脱線。
 
高 任:「しかし、最初は面白がって、セーラにエッチなお願いするときは全部土下座してたんだけど、それじゃなダメですよね?」
ラオウ:「ああ、なんかお願いの内容と説得の仕方の組み合わせの相性があるみたいだな」
吉 井:「土下座が有効なのは、『手で〜』と、『特殊な衣装で』だったと……組み合わせ次第で、抵抗値が8割ぐらいになるみたい」
 
 注…クラウスがセーラに要求する項目は『脱衣』『手で〜』『足で〜』『排泄行為で〜』『泡踊りで〜』『放置で〜』『自慰で〜』『特殊な衣装で〜』の8種類あり、それぞれレベル1から3まで(レベル1をクリアすると自動的に2にランクアップ)あります。
 それに対してお願いの仕方は、『説得』『すねる』『泣き落とし』『土下座』『うんちく』『逆ぎれ』の6種類。
 それぞれの行為に対する抵抗値があり、説得の仕方によって抵抗値が上下した後、さいころ2個をふって、その値を上回れば成功。
 『逆ぎれ』はさいころ5個を振る(通常は2個)ことが出来ますが、その反動なのか、次回においてセーラの全項目の抵抗値が鬼のように跳ね上がってしまいますので、まさに最後の手段というか、最後の武器です。(笑)
 セーラの抵抗値は、行為が成功すると全項目の抵抗値が少し減少、失敗するとその項目の抵抗値が減少します。
 例えば、『足で〜』の抵抗値が10だったとすると、相性の良い『すねる』を選択したとき抵抗値は8となり、他の選択肢では10だったり、逆に抵抗値があがって12だったりします。
 これを失敗すると、次回において抵抗値が8ぐらいに減少…成功すると『足で〜』のレベルが上がり抵抗値は上昇、ただし他の項目の抵抗値が減少。
 抵抗値の低い項目を選んでいくと、全項目をクリアできないと言うか……まあ、セーブロードは出来ますけど、失敗覚悟で、抵抗値を削りにかからねばクリアできない項目もあります……というか、抵抗値の高い『排泄行為で〜』は、失敗しまくらないと無理。
 
ラオウ:「まあ、別にエロという意味ではわりとソフトな内容だと思うし……失敗しても、それなりに魔力は得られるみたいだし」
吉 井:「あれって、失敗してるのに何で魔力たまってるんですかね?」
高 任:「そりゃ、『そんなことできるか、馬鹿ーっ!うるさいうるさい、アンタの言ってる事なんて、全部う〇こっ!』などと、罵られながら、なぐられたり蹴られたりしてますからね…違う意味で、クラウスは性的興奮状態におかれたのではないかと(笑)」
吉 井:「失敗してもまんざらでもないってのはお得ですね(笑)」
ラオウ:「そういや、『う〇こうん〇』連発するヒロインってのも珍しいな(笑)」
吉 井:「珍しい以前に、いないでしょう……『君望』のあゆの『猫のう〇こ踏め』はまたちょっと違うでしょうし」
高 任:「セーラにいたっては、メッセージウインドウ全部を『う〇こ』で埋め尽くしましたからね(爆笑)」
吉 井:「声優さんって、大変」
高 任:「それはそれとして……クラウスのせいで、セーラって少しずつ壊れていってますよね(大爆笑)」
ラオウ:「壊れてるよなあ……いや、人間として大事な部分は壊れてないけど」
吉 井:「というか、クラウスの調教…って言っていいのかな…セーラの独白で、拒絶感と絶望感が足りなくて現実逃避が出来ない…の部分で思わずほろりと来ましたよ(笑)」
高 任:「ああ…『足で〜』のアレですか」
ラオウ:「ああいう意味での、可哀想で涙が止まりませんというエロゲーは、俺は初めてでした(爆笑)」
吉 井:「本質的には、嫌がる相手に無理矢理……なんですが、泣けますよね、違う意味で(笑)」
ラオウ:「違う意味での泣きゲー(笑)」
高 任:「まあ、特殊なプレイってのは基本的に双方の合意の上でやらかすものなのに、このゲームの場合、片方はまるでわかっていない……ってところに、ある種のユーモアが発生してるというか」
ラオウ:「いや、エロゲーの場合……つーか、鬼畜モノの場合、双方の合意なんてモノはあった試しがないが(笑)」
吉 井:「それ言ったらダメです、ラオウさん」
高 任:「でも、セーラって無知の恐ろしさというか、クラウスの(ぴー)にマッチ棒刺したりしますやン(笑)」
吉 井:「想像するだけで痛そう」
高 任:「……全身麻酔の手術を受けたら、それに近いことは経験できますよ」
吉 井:「へ?」
高 任:「いや、全身麻酔というか、手術の前に浣腸するのは知ってましたけどね……ほら、尿が出ると困るから……その、刺すんですよ、管を。カテーテルで容器に向かって垂れ流し状態にするわけです」
ラオウ:「あ、そうか…キミ、肘の手術で」
吉 井:「いや、でも……麻酔かけてから、刺すんだよね?」
高 任:「刺すのはね……でもね、抜くのは麻酔が切れてからなんですよ」
ラオウ:「む、むう…」
高 任:「抜くときにね、看護婦さん…じゃなくて、看護士さんか…が、言うんですよ。にっこり笑って、『かなり痛いですから』って(爆笑)」
ラオウ:「いや、サディストだろその女(笑)」
高 任:「まあ、刺す管ってのは、こう、一見抵抗の少なそうなアレなんですけど、簡単に抜けたりしないように先端が膨らんでて、それが抜かれるときにぐりっと…」
吉 井:「やめてやめてやめて」
ラオウ:「さては吉井さん、怪談とかダメな人ですか(笑)」
高 任:「もう、かなり痛いなんてもんじゃなかったです。個人的に、ギャートルズを越えましたね、あの瞬間(大爆笑)」
ラオウ:「その表現……若い子には通じないだろう(笑)」
高 任:「はっきりいって、靱帯を完全断裂したときより痛かったです……まあ、人によってはあれで新しい世界が開かれたりするのかも知れませんが(笑)」
ラオウ:「一歩踏み出す勇気がなかったと(笑)」
高 任:「おいおい」
吉 井:「高任君、手術前の浣腸ってやっぱり、看護士さんに?」
高 任:「あれはあれで好きな人にはたまらないシチュエーションなんでしょうけどね。あいにく、そっちの趣味は(笑)」
 
 ちょい脱線。
 
高 任:「しかし、アクションシーンというか、銃撃システムはせわしないというか、インタラプト合戦に陥るというか(笑)」
ラオウ:「あれはあれで面白いんやけどな」
吉 井:「まあ、2周目からは戦闘シーンはスキップできますし」
高 任:「いや、なんというか……攻撃して、相手がそれをかわして反撃してくる、こっちはそれをかわして反撃……というのはいいんだけど、さすがに5回も6回もそれが続くとうんざりすると言うか。反撃しようと思ったら、基本的に反射速度必要だから、ある意味、嫌な疲労を感じるというか」
吉 井:「反撃しようとせずに、かわせばいいでしょう……まあ、避けたところで、さらに相手が攻撃してくる可能性もありますが(笑)」
ラオウ:「避けきったとしても、こっちが攻撃する場合に、相手がかわして……になるから、確かに、戦闘シーンが異様に長引くってのはちょっとあれかも」
高 任:「だからといって、割り込み不可のクイックショットだけでは味気ないというか……相手のどこを狙うかで、割り込み確率とかが変動するといいんだけど」
吉 井:「それだと、こっちも割り込みできなくなるんじゃ?」
高 任:「いや、その確率は反射速度で補うシステムで」
ラオウ:「ガンアクションゲームならともかく、それがメインじゃないからね……多分ゲームアビリティを悪くする原因になると思う」
高 任:「いや、それはわかってるけど」
吉 井:「あの割り込み可能時間って、1秒ぐらいですかね?」
ラオウ:「そのぐらいじゃないでしょうか……まあ、画面のどこにどのパネルが出現するかは決まってるようだし、反応が遅れたら選択肢が減って、避けるしかなくなる……あたりのバランスも悪くはないでしょう」
高 任:「一応、6回か7回を目安に、相手の割り込みが起こらなくなる……縛りは入ってる気はしますが」
ラオウ:「つーか、それ以前にこっちの気力が尽きて、回避しか出来なくなる消耗戦になるだろ。1ターンごとの気力回復量は決まってるし」
吉 井:「潔く避けて、攻撃は全部クイックでいいと思いますが(笑)」
高 任:「そんなのはわかってますが、そこで敢えて非効率的な行動をとるのが漢の道ですよ(笑)」
ラオウ:「無駄に熱い戦闘を?」
高 任:「そう、ラストの一撃は必殺技で……のノリで(笑)」
 
 
ラオウ:「ところでさ、俺って『三銃士』読んだことないんだけど、本当にあんな話なん?」
吉 井:「そんなわけないでしょう。原作ファンが読んだら発狂モノ…とか、クラウス自身が突っ込んでましたやん(笑)」
高 任:「……いや、大筋では間違ってない…のでは?」
吉 井:「高任君、どこをどうひねったら、間違ってないなんて言葉が…」
高 任:「いや、ダルタニアンが、アラミスのは着替えをのぞこうとするのは…」
吉 井:「まあ、その部分だけなら…」
ラオウ:「つーか、フランスの銃士って、女性がなれたんだっけ?」
高 任:「『ベルばら』読んで出直してこい(笑)」
吉 井:「出直せますか、それ?(笑)」
高 任:「うむ、余計に勘違いしそうなチョイスではある(爆笑)」
吉 井:「特殊な衣装で言うなら、俺は、ジョー先生で、『ジョーはジョーでも、インジャン・ジョー先生だっ!』でかなりきました」
ラオウ:「冷静に考えると、トム・〇ーヤの冒険ってえげつないよな(笑)」
高 任:「インディアンに対する偏見を無視していいなら、小公女セーラのいじめほどじゃないと思うが……もう、金持ちじゃなくなった瞬間にあれですし、それでまた金持ちになったらアレでしょ?なるほど、確かにこれは世界名作劇場だなあ、世間って奴をよくわかってるわって(笑)」
ラオウ:「まあ、フランダースの犬からしてアレですし……世間って冷たいよね(笑)」
高 任:「一見良い話とみせかけて、世の中の冷たさや、狡猾さを描き出してましたよね……後の方は、当たり障りのない内容の話が多かったですが」
 
 再び脱線。
 
ラオウ:「実は……俺って、西部劇とか全然わからない人なんだけど?」
高 任:「ワイアット・アープぐらいは知ってるだろ(笑)」
ラオウ:「そりゃ名前ぐらいは……確か、銃身が2メートルを超す拳銃を扱う、銃の名手だな(爆笑)」
高 任:「2メートルて、それ既に拳銃ちゃうやん。ライフルやがな(笑)」
ラオウ:「ライフルの早撃ちってのも怖いよな……目にもとまらぬ早撃ちで、1キロ先のターゲットがタターン、とか額を打ち抜かれて(大爆笑)」
高 任:「早撃ちの意味ねえっ!」
ラオウ:「つーか、自分の身長より長い銃身だと、まずホルスターから銃が抜けない(笑)」
吉 井:「いや、そもそもホルスターを腰に装備できないでしょ。背中に背負うしか」
高 任:「2メートルを超すライフルを背負って……あれ、そんなキャラ某漫画で見たな」
ラオウ:「2メートルを越す背中の刀が抜けなくて、斬り殺されるバカ侍なら知ってるが(笑)」
吉 井:「……ああ、そりゃ抜けませんよね(笑)」
高 任:「ラオウさん、本当はめちゃめちゃ詳しいんじゃないですか?」
ラオウ:「いや、冗談抜きで知らないんですよ。そりゃ、ビリー・ザ・キッドとか、カラミティジェーンの名前ぐらいは聞いたことありますけど……というか、カラミティジェーンは、『高飛びレ〇ク』で知った(笑)」
高 任:「ああ、アレですか……続き書かないんですかね…」
吉 井:「まあ、西部劇なんか知らなくても関係ないですし……というか、俺も知りません…」
高 任:「……あの、2人して何故そんな期待のこもった視線を僕に?」
ラオウ:「いや、こういう無駄知識とくれば」
吉 井:「高任君かなあ、と」
高 任:「いや、俺も知りませんって…つーか、西部劇って基本的に、メリケン政府がインディアンに対してやらかした大虐殺をごまかすためのプロパガンダでしょ?」
ラオウ:「うわお」
高 任:「正義は勝つってなアレじゃないですが、悪者は倒される。どんな困難にあっても、白人開拓者達の心はくじけない。偉大なるフロンティアスピリッツに乾杯…のノリですからね」
ラオウ:「まあ、白人開拓者ってのはただの侵略者だしなあ(爆笑)」
高 任:「あの頃の時代背景を頭に入れてから見ると、かなり切ない話が炸裂してるだけなんですけどね。それで、フロンティアスピリッツだの、ロマンだの言われても(笑)」
吉 井:「あ、話がどんどん黒い方向に…
 
 この後、ちょっとやな話。不愉快に感じる方もいるだろうから注意。
 
吉 井:「そういえば、牧師と神父って何が違うんでしたっけ?」
ラオウ:「むう…」
吉 井:「あれ?」
高 任:「いや、多分深い意味での質問じゃないと思いますよ……早い話、牧師はプロテスタントで、神父はカトリックです」
吉 井:「なるほど」
ラオウ:「それ、早い話しすぎと違うか?(笑)」
高 任:「何が哀しくて、キリスト教について語らないかんねん(笑)」
ラオウ:「まあ、これだけ大殺戮を繰り返してきた宗教も珍しいというか……いや、珍しくないんだけど、殺した数がまさに桁違いというか」
吉 井:「すみません、HPが荒らされそうなネタはちょっと…」
高 任:「いや、しかしこのゲームの対談するからには、インディアンの悲哀というか、メリケン政府がやらかした、恥知らずな詐欺行為と大虐殺の歴史はあますところなく語る義務があるんじゃないかなあ(笑)」

吉 井:「ないから。そんな義務ないから

高 任:「つーか、西部劇知らなくても、メリケンがインディアンに対してやらかしたことぐらいは知ってるよね、ラオウさんなら」
ラオウ:「まあ、それなりに(笑)」
吉 井:「いやな予感」
高 任:「ゲームの中で、インディアンを飢えさせるためにバッファローを全滅させた…とかぬるい事言ってますけど、基本的にメリケン政府は大統領命令の元で一貫して焦土作戦やらかしてますからね。村燃やして、畑燃やして、女子供ぶち殺して」
吉 井:「え?」
ラオウ:「基本的にベトナム戦争と同じというか……伝記作家による嘘っぱち、『桜の木を切った正直者』で有名な某ワシントン大統領は、イギリスから独立して最初に重要視した政策が北西部の開発だったわけで……まあ、早い話、オハイオ河流域なんですけど…」
高 任:「開発じゃなくて、侵略ですやん。自分たちのモノでもない土地に入植するだけならともかく、そこにいるインディアンが邪魔だってんで、追い払おうと(笑)」
吉 井:「…」
ラオウ:「で、インディアン各部族が連合して、マイアミ連合ってのが猛烈な抵抗を開始したんですよ。と言っても、攻めてきたら追い払うだけですけどね。白人の住む地域に攻め込んだり、村や畑を燃やしたり女子供をぶち殺したりはしませんでしたが」
高 任:「で、何度か負けて…だったらと、各部族の酋長を召喚して、条約によって土地を奪おうとしたわけです……もちろんやってきたのは弱小部族の酋長だけで、有力部族の酋長はやってこない……けど、それらの酋長に強引にさせた契約をたてに、『その土地は正式に我々のモノだ。お前達は契約を守って出て行け』と」
吉 井:「……は?」
高 任:「わかりやすく言うと、例えばT県の住民はみんな来いと呼び出しがあって、県の人口80万人のうち100人ぐらいが来た。で、その100人にT県の土地は、あなたのものですという契約書に無理矢理サインさせて、残りの79万9900人に対して、おまえらは契約を守ってT県の土地から出て行けと」
吉 井:「……はあ」
ラオウ:「で、契約に応じぬ彼らは、約束も守らぬうそつきだ、卑怯者だ、犯罪者だ。そんなやつらは正義の鉄槌を食らわせてやらなければ…などと、ジャイアニズム三段論法によって討伐対象となり……まあ、最初はマイアミ連合の方が優勢だったんだけど、メリケンは色々恥知らずなことをやって…以下略。結局、最初から最後までそれと同じ事の繰り返しというか。敵が弱けりゃ、問答無用で大虐殺。抵抗が強ければ、懐柔、詐欺条約、焦土作戦で皆殺し…の繰り返し」
高 任:「メーカーによっては地図帳に、メリケンの領土がもりもり拡大していく様が載ってますが……それはすなわち、大陸各地で大虐殺やらかした結果で。もう、ロシアのコサックの侵略以上の速度で、しかもほぼ皆殺し」
吉 井:「むう…」
高 任:「1846年頃には、メキシコとも戦争やらかしてますし…あれも結局はでっちあげによる侵略で。まあ、南北戦争はさんで、1890年末の、ウンディッド・ニーの虐殺…スー族だったかな。これで、一応メリケンの西部開拓というか、侵略対象としてのインディアン部族の悲哀史は終了なんだけど、それから数年経たずして、ハワイの先住民カナカ族の人口を激減させた上で住民投票などというふざけた手段で自国に組み入れて……そんで、1898年にはスペインと戦争やって、それでスペインが植民地にしてたフィリピンに侵略を開始して、2年ほどで、人口の6分の1を大虐殺した上で植民地に……まあ、そこからも……太平洋戦争は別として、朝鮮戦争、ベトナム戦争、中東、アフガン、湾岸戦争、イラク戦争…メリケンという国は、建国してからというモノ、ずうっと一貫して同じ事やってきてるんですよ。日本の社会の教科書で、アメリカの歴史事項ってやたら少ないでしょ?あれは結局、日米同盟上、国民に悪感情を持たせないためのカムフラージュとしか思えないというか……本当のこと書いたらやばすぎますからね。メリケン建国からの歴史をずうっとおったら、大抵の日本人はメリケンという国に対して、嫌悪感持ちますからね」
吉 井:「む、むう…」
ラオウ:「……今、さらりと人口の6分の1とか言わなかったか?」
高 任:「一応、2年間で60万人ほどらしいが……この間発生したデング熱による死者も含めてとか言い訳してるけど、ほとんどが皆殺しの結果だろうね。だって、インディアン大虐殺してた将軍が投入されてるんだもん。そりゃ同じノリでやるだろうさ」
ラオウ:「やるだろうなあ…やっただろうなあ(笑)」
高 任:「なんか、幕末の歴史とかで、坂本龍馬が『メリケンはすごいのう』とか言ってることになってるけどさ、当時の江戸幕府としてはちゃんと海外の情報を仕入れてるわけですよ。世界の状況はもちろん、メリケンという国のやり口というか、でっちあげによる侵略としてのメキシコとの戦争とかしってるから、ペリーとかやってきたときは大騒ぎですよ、そりゃ。見識のある人間は、国内でごたごたやってる場合じゃねえ…って、みんな言ってますからね。でも、当時の日本人はそのあたりの事情知らない奴とわからない奴ばっかりだから、新撰組がどうの攘夷がどうの、なんてばかげた騒ぎに終始して……つーか、俺があの当時の幕府の重臣の立場だったら気が狂ってますな(笑)」
ラオウ:「怖いよねえ、アメリカ……というか、南北戦争なかったら、日本は一体どうなっていたのか(笑)」
高 任:「……まあ、そこまで正直に書いたら、このゲームも洒落にならなくなるし」
ラオウ:「つーか、歴代のアメリカ大統領と、ヒトラーはどっちがアレか…といわれたら、個人的には、大統領の方と答えます(爆笑)」
吉 井:「そ、そう…なんですか?」
ラオウ:「アメリカは世論で動く……と評する言葉がありますが。それはつまるところ、自国の利益にのみ動くってのが徹底された姿ですよね。マキャベリレベルで言うならそれは正しいですけど、その正しさってのは、世界平和云々では使えない理論ですし……と、ちょっと話が逸れました。結果は抜きにして、ヒトラーの虐殺理由と、アメリカ大統領の虐殺命令理由……本質的に、俺は後者の方により恐ろしさを感じますね(笑)」
高 任:「まあ、メリケンの悪口ばっかり言うのもアレですし……日本は日本でアイヌに対してやらかしてますよね……少なくともメリケンはインディアンに対して居留地という檻を与えましたが、日本は檻すら与えなかったし。しかも、官から民に払い下げて、いつの間にかアイヌの人たちのモノだったはずの土地に、『立入禁止…某財閥』なんて立て札が(笑)」
吉 井:「……屯田兵って、ひょっとして」
高 任:「それは日本の暗黒歴史の後期ですよ……蝦夷地の開拓、それに関わる苦労話は社会の教科書にちょろっと記載されてますが……そもそもそこは無人の土地というわけじゃなかったという事実は無視されてますね(笑)」
ラオウ:「開拓という言葉には、領土を広めることという意味があるからな……まあ、侵略という言葉をオブラートで過剰包装すれば、そんな感じに(笑)」
吉 井:「過剰包装ですか…」
高 任:「結局、メリケンだろうが、日本だろうが、韓国や中国も含めて……どこの国でも、自分たちの後ろ暗い歴史は極力隠すのは当たり前というか……というか、某中国のチベット侵略とか、そのあたりはひた隠しにしてるよな(笑)」
ラオウ:「建国期の国ってのは大抵無茶をやらかすしな……そういや、インディアンの居留地って、なんか後になって資源が見つかったから、そこからも結局は追い出したんじゃなかったっけ?」
吉 井:「え?」
高 任:「追い出しましたよ。有益な土地を居留地にしておくわけないでしょう、メリケンが」
吉 井:「…」
ラオウ:「怖いですよね、アメリカ」
吉 井:「うう…アメリカ怖い、アメリカ怖いよう…」
高 任:「うむ、洗脳完了だ(笑)」
ラオウ:「これに関して本気で嘘は言ってないってのが一番怖いけどな。ただ、政治家としてはそういう命令を下せるってのは素晴らしい。まあ、人格者が政治家になると、大抵は国は傾きますし(笑)」
吉 井:「人格者じゃなさすぎたら、転覆するじゃないですか」
高 任:「そういや、ゲームの中で出てきましたけど…対インディアンへのメリケン政策の一番顕著な例が、チェロキーネイションですよね。白人的生活様式や価値観を拒否して滅ぼされた多くのインディアンとは逆に、生き延びるためにそれらを認めた上で積極的に同化し、キリスト教徒になり、独自のチェロキー文字を作って……これで、彼らが我らを殺す理由はなくなったとか思ったんでしょうけどね」
ラオウ:「勘違いしてるよな…メリケン政府は、土地が欲しいだけだもん。野蛮人とか異教徒とか、そんなのただの口実だから、別の口実を見つけるだけの話……結局、1万数千人を皆殺し……じゃないな、生き延びた人もいるから」
高 任:「大量殺戮兵器が見つかるとか見つからないとか関係ないですよね、だって、そんなのただの口実だもん(爆笑)」
吉 井:「いきなりさらっと毒を混ぜないでいただきたい(笑)」
ラオウ:「いや、本質的にアメリカってインディアン大虐殺してたころから全然変わってないんですよ。もうびっくりするぐらい一貫してますから……そういう意味では、とても信用のおける国というか(笑)」
高 任:「初代某将軍の、『正規軍の一部として常時作戦に参加するのではなく、時々家庭や仕事に戻りながら敵対行動を続ける連中を兵士とは認めない』……ってのは名言ですよね(笑)」
ラオウ:「言葉は聞いたことはあるけど、初代某将軍って…?」
高 任:「アーサー・マッ〇ーサー。『あいしゃるりたーん』のダグラス・〇ッカーサーの父親だよ」
ラオウ:「へえ……息子も息子だが、父親はさらにアレか。正規軍も何も、そこの政権なり国を認めてないくせに」
吉 井:「それはつまり……ゲリラ活動に携わる人間に対しては捕虜に対する国際規約云々を守る必要がないと」
ラオウ:「早い話、皆殺し命令ですね……だって、正規軍なんか存在しないですから。アメリカにとっては」
高 任:「メリケンの悪口はきりがないな(笑)……と、まあ西部劇を知る必要はありませんが、このゲームのヒロインの一人である飛び立つ鳥の慟哭を知るためには、インディアンの歴史というか、メリケン暗黒歴史は勉強しておくのが大事かと」
吉 井:「メリケン暗黒歴史って…」
ラオウ:「このゲームではかなりソフトだもんね」
高 任「ゲームの中で、鳥がクラウスに言いますよね。『インディアン政策か…お前は馬鹿なのだな。でなければ優しいのだ、間抜けなぐらい』あの台詞が心に残りましたね」
ラオウ:「……と、まあ社会の授業のような話はやめようか。手遅れかも知れないけど(笑)」
吉 井:「手遅れを通り越してます(笑)」
 
 ここからは普通の(?)対談。
 
高 任:「しかし……このゲームって、色々ネタふってますよね?」
ラオウ:「アパッチ族野球軍か?あれは不覚にも笑ったぞ(笑)」
高 任:「朝日を背に受けてやってくるアパッチ族。彼らが伝説の野球勇者達だ……いや、ちょっと待てよ、お前ら…とツッコミが(笑)」
ラオウ:「というか、あのネタって対象年齢高くないかあ?(笑)」
高 任:「多分、吉井さんやラオウさんにはさっぱりわからなかったでしょうけど、あの野球の試合の中でも、やたらネタが炸裂してました。つーか、年齢以前にどんなユーザー層を期待しているんでしょうかここのメーカーは(笑)」
吉 井:「そ、そうなんだ…」
ラオウ:「まあ、知人曰く『誰もついて来られない、孤高のメーカー』だからな(爆笑)」
高 任:「孤高にも程がある(笑)」
吉 井:「……『ひっこめアリトー』あたりもなんかのネタなの?」
高 任:「吉井さん、それ多分一番わかりやすいネタだと思います(笑)」
吉 井:「ええー?」
ラオウ:「つーか、昔の野球って、バッターが投げるボールの球種やコースを指定できたのか?」
高 任:「うん、できたよ」
ラオウ:「マジですか…」
高 任:「まあ、バッティング練習のノリというか……お互いに何点取るかの勝負だった頃があったわけなのですよ」
ラオウ:「なるほど…」
吉 井:「結局、グレートチーフけいこって何者だったんでしょう?」
高 任:「グレートチーフはグレートチーフでしょう……というか、彼女の先物取引のネタって、某漫才のパロディですかね?」
ラオウ:「しらんわ」
高 任:「そういや、バッドエンドになるけど、『せっかくだから俺はこの赤いエロ本を調べるぜ』とかありましたやん(笑)」
吉 井:「あったねえ……デス様ネタが(笑)」
高 任:「俺、アレでふいたんですよ、ディスプレイに麦茶を(笑)」
ラオウ:「だから、何故バカゲーをプレイ中に飲食を…」
高 任:「いや、笑ってはいけないところに追いつめることで心の修行を」
吉 井:「…せっかくだから調べた赤いエロ本の中には何があったんですかね?(笑)」
高 任:「そりゃあ、デス様でしょう(大爆笑)」
ラオウ:「照準の狂った銃で、クラウス大活躍(笑)」
高 任:「しないしない」
吉 井:「俺は、無難なところでヤンガー親子のやりとりが面白かったです(笑)」
ラオウ:「確かに無難というか…」
高 任:「でもいいですよね、西部一の子煩悩ガンマン……最近あまり渋めの親父キャラとご無沙汰してたから」
ラオウ:「荒野を駆ける親バカ一代男(笑)」
高 任:「ホテルの部屋の入り口で正座して、『お、俺は後5時間はこうしてないと、パールに部屋に入れてもらえない…』の台詞はほろりときますよね」
ラオウ:「いや、笑うとこだろ、アレ」
吉 井:「というか、土下座といい、正座といい、えらく東洋の島国の文化が入り込んでますね、この西部(笑)」
高 任:「ゲームの中でクラウスが突っ込んでましたけど、『往生』なんて、キリスト教徒の使う言葉じゃないよね。つーか、英語でどう表現するのやら」
ラオウ:「まあ、根本的に重めのシナリオってのは、笑える部分を作るのは基本ですから……『ベル〇ルク』の某エルフなんかがよい例で」
 
 
ラオウ:「しかし……クラウスって何歳だ?」
高 任:「子供の頃、故郷の村が大虐殺されて……新大陸にわたって……のはずなんだけど、故郷を失ってから5年ってのが、繰り返されてるよね」
吉 井:「ジェシカと会ったのは、間違いなく新大陸に来てからですよね……インディアンとつきあいがあったわけですし」
ラオウ:「だよね……テキストを鵜呑みにすると、クラウスって下手したらまだ未成年なんだよな。というか、成長期がどうのこうの言ってるから、18歳未満かも(爆笑)」
 
高 任:「大丈夫、女の子が18歳以上なら大丈夫(大爆笑)」
 
吉 井:「いや、全然大丈夫じゃないよっ!」
高 任:「そうでしたっけ?」
吉 井:「女の子はもちろん、男も18歳以上じゃないとダメだってば」
高 任:「まあ、日本のコンシューマーゲームはパンツが見えたら15歳以上推奨だし」
ラオウ:「え、そうなん?」
高 任:「なんかそんな話を聞いたことがあります」
ラオウ:「じゃあ、お茶の間アニメの代表格サ〇エさんってダメなん?」
高 任:「当たり前やン。ワカ〇ちゃん15禁やで(大爆笑)」
ラオウ:「むう、意外とアダルトなアニメやったんやなあ…」
吉 井:「二人とも、無理矢理話をでかくしないでください(笑)」
高 任:「つーか、ジェシカとの思い出でクラウスの体つきがだいぶ大人っぽく…とかありましたやん。あの時点から5年で考えたら……ねえ?(笑)」
ラオウ:「まあ、アメリカの男子は12歳になったら父親から拳銃を手渡されるわけだし」
高 任:「いや、ナイフな。ナイフだから(笑)」
吉 井:「な、何のために、ナイフを…」
高 任:「そりゃ、ナイフがあったら、鉛筆は削れますし、野宿するときは必須道具ですし……でも、いきなり襲ってくる犬が倒せません(爆笑)」
吉 井:「バイオハ〇ードですか。また懐かしいネタを」
ラオウ:「つーか、犬ぐらいナイフで倒せよ(笑)」
吉 井:「いや、無傷で倒すのは難しいですよ……キャンセル攻撃の裏技使えば話は別ですが(笑)」
高 任:「……話を戻すが、最近は子供が大きくなったらナイフをプレゼントする…みたいな家庭は少ないらしいです」
ラオウ:「まあ、ぶっそうな世の中だしやっぱり拳銃だろ」
高 任:「そのネタをまだ引っ張るか……ところで、シナリオの本筋をしゃべるのはまずいですかね?」
吉 井:「でも、このゲームって小説化されてたのでは?」
ラオウ:「ああ、会話からテキストまでゲームの文章そのまんまの、これこそノベライズという小説だったとかいう噂を聞いたことがある(爆笑)」
高 任:「マジですか」
吉 井:「小説化の意味ないでしょ、それ」
ラオウ:「いや、読んだわけじゃないし、ただの噂。真偽のほどは…」
 
 ちょっと脱線。
 
高 任:「さて……このゲームって、声高に主張してるわけじゃないけど、眼鏡娘に対する静かで深い愛情に溢れてるよね」
吉 井:「そうだよね」
ラオウ:「……は?」
高 任:「わかりませんかラオウさん?」
ラオウ:「わからないし、わかりたくないような(笑)」
吉 井:「いや、サブキャラなんかでさらりと眼鏡娘出てきますし」
高 任:「エンディングでも、クラウスが戻ってくるの眼鏡娘のパールだけでしょ。それ以前に、第二部におけるエッチシーンでも、なんかパールに対してだけクラウスの態度が優しいし」
ラオウ:「ああ、言われてみるとアレは眼鏡娘か」
高 任:「そういう眼鏡娘に対する愛情は嬉しい。嬉しいんだけど……そのせいで、ゲームとしてのバランスを崩すようではイカンとは思います」
吉 井:「え、崩れてる?」
高 任:「スーも、飛び立つ鳥も、クラウスは帰ってきませんやん。なのに、何故パールにだけは帰ってきたのか?帰ってきたのなら何故すぐに帰ってこずに、3年経ってから帰ってきたのか……読後感というか、ゲームとしての統一性を考えると、ああいう眼鏡娘に対する愛情としか思えない偏りは……バカゲーだからでは目をつぶることの出来ない失策としか思えません。あそこは愛情を胸に秘め、違うエンディングにするべきでしょう」
ラオウ:「ごめん、俺ちょっと高任さんのこと誤解してたわ(笑)」
吉 井:「眼鏡娘よりゲームとしての完成度を優先しますか」
高 任:「しますよ……別にバッドエンドだろうが、ハッピーエンドだろうが、キャラの本質は変わりませんやん。どっちでもいいならもちろん幸せになって欲しいし、なるべきですが、このシナリオの場合ハッピーエンドはあり得ないというか、設定ぶちこわさないとハッピーエンドになりませんし」
ラオウ:「まあ、高任さんがそこまでいうなら、一応きちんとつっこんでおくか」
高 任:「つっこんどきます?」
吉 井:「うわあ…」
高 任:「クラウスがいーでぃー(ED)の人になったのは、まあ故郷の村大虐殺というより、ジェシカ惨殺の件からですよね……で、3年ほど前にステファニーが色々やってくれたけどダメなわけで」
吉 井:「……?」
高 任:「いや、つまりゲームの冒頭でクラウスが言ってた『自分は間違っていた。そして気づいたんです、自分の性癖に…』ってな発言はそもそも成り立たないわけですよ」
ラオウ:「色々試したんだったら、当然その選択肢は含まれてるよね」
吉 井:「いや、MとかSとか、そもそもあの時代に…」
高 任:「まあ、日本では某鬼先生の文章から認知度が高まっていきましたが……海外ではわりと昔からアレですからね(笑)」
ラオウ:「つーか、そもそもゲームの中で娼館に女王様いますやん。単純にMの人なら、女王様に責められた時に反応してしかるべきですよね……まあ、実際はそんな割り切ったもんじゃないだろうけど」
吉 井:「ああ…」
高 任:「……」
ラオウ:「……」
吉 井:「あれっ?」
高 任:「あ、気づきましたか(笑)」
吉 井:「第二部で、クラウスって普通に、何事もなくエッチしてますやん(大爆笑)」
ラオウ:「まあ、それに気づけば、ユーザーを泣かせてなんとかごまかそうと足掻いているシナリオライターの魂胆が丸見えになるわけですが(笑)」
高 任:「ある意味、それに気づかずに素直に泣けた方が得するかも知れません」
吉 井:「復讐の鬼と化した2年間で……治ったわけはないか(笑)」
高 任:「あのあたりをどうにかしないと、物語の発端というか、クラウスとセーラが知り合って……の部分が完全否定されますからね。じゃあ、一体あれは何だったのか……の部分は何も語ってませんし」
吉 井:「む、むむう…」
高 任:「個人的にはこのバカシステムを高く評価してるだけに、そのあたりを全否定する設定破綻というか……シリアスノベル云々は認めないし、認められないです」
ラオウ:「まあな」
高 任:「そりゃ……こじつけようと思ったら出来ますけどね」
ラオウ:「え、できるん?(笑)」
高 任:「いや、基本的にクラウスって人間不信ですやん。ジェシカにお世話になってた頃、世渡りというかそのあたりは覚えたけど……故郷の村を大虐殺、そんでもって、また心を開きかけた矢先にジェシカが殺されて……表向きこそ、穏和そうに笑ってますけど、人間不信の極致ですやん」
吉 井:「そ、そう…かなあ?」
ラオウ:「ちょ、ちょっと苦しいが……まあ、確かにそういう情報の断片はあるからいいとして、それがどうこじつけられるの?」
高 任:「だから、クラウスのいーでぃーは、性癖がどうとかじゃなくて、極端に凝縮された人間不信から来るモノで……だから、セーラには反応したわけだ」
吉 井:「……」
ラオウ:「……それで?」
高 任:「セーラとの生活は……まあ、言ってみればクラウスにとって人間としてのリハビリですな。第二部における、外見的な変化なんてのは、結局はクラウスの内面の人間不信が顕在化したという象徴みたいなイメージで」
ラオウ:「つまり……この物語は、クラウスが人間らしさを取り戻していく過程を描いたモノだと」
高 任:「それで一応理屈は通る…よね?」
ラオウ:「なるほど……で、高任さん自身はそれを信じてる?」
高 任:「いや、全然」
吉 井:「何のネタですか、それ?」
ラオウ:「いや、全然(笑)」
高 任:「ただ……第二部においてのあのエッチシーンというか、行為自体を、クラウスが指輪に込められた魔力を使うために必要だったってのは示唆されてるよね。だとすると……その部分だけをクローズアップするなら、クラウスはあの場面で人間らしさをきちっと見せなきゃいけないはずなのよ」
ラオウ:「……あんまり見せてないよなあ」
吉 井:「でも、あそこで人間らしさを見せたら……ハッピーエンドに持っていくのが自然な流れになりません?」
ラオウ:「ええ……だから、第二部において物語のベクトルと、設定のベクトルが無茶苦茶になってるんですよね。眼鏡娘に対する愛情かどうかは知らないけど、キャラによってまたそのベクトルを変えてるし」
高 任:「個人的には……あの第二部で作品としての統一感が破壊されてしまってると思います。もちろん、そのあたりを無視さえすれば泣ける展開なので……第二部そのものの評価が高いってケースは当然あるでしょうけど…」
ラオウ:「……苦言を呈すれば、第二部をああいう風に書きたかったなら、第一部もしかるべき書き方があるよね。多分、第一部と第二部って連続した流れとしてシナリオを練ってないね」
吉 井:「む、むう…」
ラオウ:「個人的にこのゲームはバカゲーとしてしか評価してません。泣ける話として評価するには、あまりにもそのあたりの設定がおかしいから論外というか
高 任:「とはいえ……バカゲーとしての評価は高いよね(笑)」
ラオウ:「それは確かに」
吉 井:「じゃ、じゃあ…最初に言ったとおり、これはバカゲーと言うことで」
ラオウ:「ええ、それなら問題ないです」
吉 井:「鬼だ…この二人は設定の鬼だ(笑)」
高 任:「まあ、とりあえず……眼鏡娘に対する愛情だけはしっかりと受け取ったよ(爆笑)」
ラオウ:「う、うーん?」
高 任:「ラオウさん、わかる人には一発でわかります」
ラオウ:「わからない人間には一生わからないだろ、それ」
 
 
高 任:「まあ、このゲームをどう評価するかは……小説化されたってことは、多分、世間的にはバカゲーじゃなく、シリアスっぽい物語として評価されたんだろうけど。俺は、やっぱりそっち的には評価できないと言うか、素直にバカゲーとして楽しみました」
ラオウ:「まあな……ただ、そういう楽しみ方をしてると、後半部分がなあ。あんまりバカゲーじゃないからなあ(笑)」
吉 井:「お、おそらく二人の評価は世間とは正反対だと思います」
高 任:「別に…クラウスの性癖とか、過去とか、そのあたりの設定が完全に謎だったら、このシナリオで構わないとは思いますよ」
ラオウ:「土下座とかの、エロゲーとしての設定と、おそらくはライターが書きたかったシナリオの設定が接触不良を起こしてるから」
高 任:「シナリオメインなら、そもそも物語の起点に矛盾が生じたりするからどうしても評価は落ちる……でも、バカゲーメインなら、とりあえずシナリオはおいとけますからね」
吉 井:「俺としては……普通のシナリオでも、それなりに面白いと思うんですが」
高 任:「……アレですね。クラウスが土下座する相手がセーラだけじゃないシナリオをくめば、もっとフットワーク良かったでしょうね」
ラオウ:「というと?」
高 任:「早い話、クラウス自身が賞金稼ぎで……MでもSでもかまいませんが、4人のヒロイン誰かに頼んで魔力を補充するみたいな(笑)」
吉 井:「おもいっきりエロゲーシステムだよ、それ」
高 任:「でも、土下座云々のシステムはそれでオッケーでしょ?それに、それだとヒロイン4人の独自のシナリオを展開できるという利点がある。まあ、メイン設定としてセーラのシナリオを持ってきて、他の三人のシナリオを絡める方式になるでしょうけど……多分、ゲームとしてはこっちの方が完成度を高めやすいと思います」
ラオウ:「まあ、このゲームのシステムだと……4人のエンディングを確認するために、それぞれサブシナリオが発動するといえ、ほぼ同じ道筋のシナリオを最低でも4回繰り返さなきゃいけないから……ちょっとつらいかも(笑)」
吉 井:「えっと……結局、二人のこのゲームに対する評価って?」
ラオウ:「いや、さっきから言ってますけど高いですって」
高 任:「まあ、バカゲーで、なおかつ、設定に大きな矛盾を生じさせる事なく、きちんとシナリオを書ききったら……傑作レベルですし。一応、惜しいよな、このゲーム……というスタンスで、俺はけちを付けてるんですが」
吉 井:「な、なるほど……」
ラオウ:「でも……第二部はおいといて、第一部のシナリオって、すぐにオチが読めますよね」
高 任:「別に、オチが読める読めないは、かまわないのでは?」
ラオウ:「ん……設定破綻以前に、俺としてはストーリーそのものが陳腐に感じたけど。どこかで、聞いたような、読んだような話……結局、俺としてはバカシステムとしてのアイデアが抜けていたという意味での高評価であって、高任さんとは違って、設定が破綻していなかったとしても、そんなに高い評価は与えないと思う」
高 任:「む、むう」
ラオウ:「面白かったのは事実だけど、『面白かった』の成分を分析すると、ストーリーはほとんど貢献してないです」
高 任:「土下座システムと、キャラのやりとり?」
ラオウ:「まあ、ちりばめられたネタもそうだけど……そのあたりをのぞいて、シナリオとして秀逸か?と聞かれたら俺は首を振る」
 
 
高 任:「まあ……好き嫌いはさておき、間違いなくネタにはなるよね(笑)」
ラオウ:「バカゲー好きなら、迷うことなく
吉 井:「いや、普通に楽しめると思いますよ…思いますよ(笑)」
高 任:「まあ、ライアーソフトにしては受け口が広そうなのは認めます」
ラオウ:「またえらく誤解を招きそうな(笑)」
 
 
 お買い得度…… 9
 音楽…………… 7
 操作性………… 8
 再プレイ度…… 4
 土下座度………10(クラウス以外にも土下座の使い手がずらり)
 絶対値評価…… 4
 
 
 土下座、怪しげなうんちく……何やら、某ガ〇ディーンの口先男ス〇ムを彷彿とさせるクラウスですが、基本的にほとんど役立たずです。(笑)

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