さて、今年もまた夏がやってきました……と言うわけで2008年夏コミです。
 今年の日程は、8月15日(金)、16日(土)、17日(日)……の、3日間開催。
 ちなみに、最初のコミケは当然1日開催で年3回……さすがに高任もそこまで古参兵というわけではありませんので、体験しているわけではなく、知識として知っているだけです。
 1986年の冬コミ……が、初の2日間開催だとか。
 で、1995年の夏コミ……で、20周年記念とか、その他諸々の絡みがあって、3日間開催を初めて試み、1996年から今のビッグサイトに場所が移り、1997年からは夏コミの3日間開催が続いてます。
 冬コミに関しては、1999年に初の3日間開催……ただ、このときは西ホールが使用できないと言う事情があっての3日間開催だったので、2002年が実質的には冬コミでの初の3日間開催と言うべきでしょう。(2004年、2005年は2日間開催)
 
 さて、毎回箱庭的コミケレポートを書いているとネタがかぶるというか、なんか変わったことが無いと困るな……などと考えるようになったりならなかったり。
 まあ、床の上にバナナの皮が落ちていたら、踏んづけて転ばないといけないという価値観を有する地方が、日本のどこかにあるとかないとか。
 
 
 7月中旬。
 
知 人:『たまにはさっさと原稿描き上げてみたらどうかね。びっくりするぞ、多分誰かが(笑)』
高 任:「はっはっはっ、そんな優等生行動で笑いがとれると思うなよ」
知 人:『……わざと切羽詰まらせてるの?』
高 任:「そんなわけない……と言いたいが、深層意識レベルだと、ありそうで怖い」
知 人:『まあ、毎日コツコツ描けば…としか言えないけど』
高 任:「一応言い訳するけどさ、俺、毎日コツコツHPのSSとか書いてるんだけど……毎日コツコツ漫画描いたら、コツコツとSSは書けないよ?」
 
 8月3日(日)
 
 この日、ビッグサイトのイベントでちょいとした事故がありました。
 入場を焦って、エスカレーターに人が殺到……重量オーバーで緊急停止、のブレーキの耐久限界をもぶっちぎった負荷がかかって、逆回転。
 で、怪我人がでた云々は、ニュースになったからご存じの方もいらっしゃるのでは。
 
 さて、このイベントではエスカレーターの人数制限がうまく出来てなかったとのことですが、高任の知る限り、コミケにおいてエスカレーター付近ではスタッフが、繰り返し繰り返し注意をしています。
 
 1段に2人。前の人とは1段あけてお乗りください…歩かないでください。
 
 それと同様に、会場のいろんな場所でいろんな注意がなされ、カタログ等には注意事項が色々載ってます。
 エスカレーターの例を挙げるまでもなく、ちゃんと意味があっての注意です。
 アンケートなどで判明する問題点……の対応策を考えて、また新たな問題点…の繰り返しで育んできた、人類の英知というか。(笑)
 当然、昔のルールは通用しない……という事もあり得るわけで。
 
 『コミケでは雨が降らないから、傘は必要ない……というか、余計な荷物は極限まで減らして本を買うのだっ!』
 
 ……が、理解できる人は、おそらく90年代の参加者だと思いますが、開催期間が3日になれば、雨に降られる確率は高まりますし、当然雨に備えて傘の用意は必要。
 
 しかし、ここ数年……いわゆる列を並べる駐車場が無くなって、速やかに一般入場者を会場内に注入する(笑)状況になってから、これは一般参加者にとって正しい(最善の)ルールとは言えなくなってます。
 間隔を狭くし、密度の高い列の速やかな移動によって会場内への移動を可能としている今の状況……傘を差すと、当然人と人との間隔をより必要とします。
 つまり、入場待ちや屋外での行列における雨具……は、傘ではなく、合羽が最善という状況に変化しつつあります。
 もちろん、コミケに初めて参加する人間がいきなり『傘じゃなく合羽を』とか言われてもわけが分からないでしょうし、何度も参加している人間にしても『この注意は何のために必要なのか?何を目的としてこの注意事項はあるのか?』という思考が出来る人でないと、『何言ってんだ、こいつら?わけわかんない注意すんなよ』……と、イベントのスムーズな運営を損なう存在になっていく可能性は高くなります。
 先のエレベーターなど……自分の身体の安全に関わって来ますしね。
 
 ちょいと堅い説明になりましたが、多少なりとも周囲の人間に理解を広げる義務があるかなあ……などと思ったので。
 まあ、カタログの注意事項をきちんと読んで……その本意を理解できるなら理解を、理解できなくても愚直に注意事項を守るだけで、随分違います。
 集団におけるある程度の犯罪発生は、むしろ集団の正常性を示す……のは事実ですが、ここ数年、犯罪率(ルール無視という意味で)がものすごい上昇して、既に正常ではない状態になってますし。
 
 
 8月6日(水)
 
 コミケのカタログを買いに…。
 7月19日頃から書店売りが開始されていたので、遅いかな……と思ったんですが、やはり遅かったらしく。
 いつも(良く)買ってる店で店員に『ないっすよ…』などと言われ……色々と探し回る羽目に。
 
 ちなみに、書店売りのカタログは会場で購入するより高いです。(200円〜500円程度)まあ、書店の利益を乗っけるわけだから、当たり前ですが……店によっては、おまけが付いたり……おまけいらないから安くしてと思う高任は、やはり関西思考かと。つーか、どことは言わんが、こんなちゃちいペットボトルホルダーとかもらっても使えねえっす。
 
 
 
 8月13日(水)……12日だったかも。(笑)
 
 さて、いつもなら高任の方から、吉井氏なりラオウ氏に連絡を入れ、日程というか、色々都合を聞いたりするのですが、今年は色々あって(夜中に電話は……とか、日中は2人の仕事の都合が…とか)連絡を入れられないまま……。
 痺れを切らしたのか(笑)、ラオウ氏の方から電話がかかってきました。
 
 
ラオウ:『……やあ』
高 任:「……やあ」
ラオウ:『えーと、最近どう?』
高 任:「何、その単身赴任先から帰ってきて久しぶりに会った息子に、どう話しかけていいかわからない父親のような言葉は?(笑)」
 
 中略。
 
ラオウ:『というわけで、16日(土)の夕方頃にそっちに行くから』
高 任:「そうか」
ラオウ:『……』
高 任:「……(この男、原稿のすすみに関しては一言も触れず、何かを窺ってるな)
ラオウ:『じゃあ……また』
高 任:「うぃー」
 
 などと、大人なんだか子供なんだかわからない、腹の中を探り合うような会話の後、せっかくだからと吉井氏に連絡を入れ、これまた同じく16日(土)の夜に到着予定とのこと。
 
吉 井:『じゃあ…またね』
高 任:「はい」
 
 2人とも、何故か原稿について触れてこなかったり。(笑)
 いや、これまでの経験というか、積み重ねてきた悪行が、言葉はなくとも意志疎通を可能にしたのかも知れませんが。
 と、いうわけで。
 
 敢えて状況を書かなくとも、読み手である貴方との意志疎通は可能ですよね?
 
 
 さて、7月の電力使用量が過去最高を記録し……月単位でなくても、歴代2位を記録したとかしないとか。
 まあ、実際7月の平均気温は全国各地で1度から3度ほど高く、猛暑と言えば猛暑なんでしょうけど……高任の感覚からすると、夜が暑いのは確かですが、日中はそうでもない……ぐらいとしか。
 
 ちなみに、8月12日頃の週間天気予報(関東というか、千葉、東京付近)はこんな感じ。
 
 8月15日(金)……晴れ。暑い。
 8月16日(土)……朝は雨、日中は降水確率高めの曇り。夜になると、雷雨の可能性……気温は、夜になるまでは高め。
 8月17日(日)……曇りだけど、降水確率高め。気温は普通。
 
 
 8月15日(金)
 
 朝。
 仕事が終わって家へと帰る高任の脇をすり抜けて、おそらくはコミケ会場に向かう人間が……まあ、朝っぱらからコンビニで原稿をコピーしてるから、ほぼ100%間違いないでしょうけど。
 空を見上げれば、いいお天気。
 絶好のコミケ日和……もとい、『雲ってて、でも雨は降らないで、涼しい……それが夏コミ日和』との言葉に従えば、ちょっとダメ。
 
 というわけで、夏コミ初日。
 漫画FCというか、漫画系……早い話、商業誌に掲載されている漫画のパロディ。
 ちなみに、コミケのサークル申し込みの3分の1がこのジャンルだそうです。
 もちろん、雑誌単位だったり、作品単位だったりでジャンルは様々に別れ……それ以外の、いわゆる浮気ジャンルに手を出すサークルの率が高く、特に目当てもなくぶらぶらと全館全列爆撃を行うことで掘り出し物を見つけられる楽しい日でもあります。
 
 参加できればの話ですが。(笑)
 
 後は、音楽、テレビ、スポーツ、特撮…。
 描き手の愛情を身体いっぱいに感じたい……という意味でなら、音楽というか、アイドルというか、スポーツというか、こういうジャンルはカロリーめちゃ高いです。(笑)
 あまりに愛情が深いせいか、良くない噂をたまに耳にする事もありますが……『も〜、好き好き好き、私、このグループが好きで好きで好きで〜♪』……というピュアなサークルから、愛情を妄想に昇華させたり、追っかけ費用を稼ぐために、利益を追求する一部のサークルが存在したり……などと、『興味ないから行かね』という一言ですませるにはもったいないカオスを形成しているとかいないとか
 ええ、できることなら若いウチに経験しておくのもよろしいかと……つーか、若いウチしか耐えられないとも。台風の中心に飛び込めば話は別ですが。(笑)
 
 まあ、最近の参加者の傾向としては、興味のある対象の、さらに自分の価値観と波長の合うとこだけ回ってお終い……という比率が高まっているようです。
 全部回れとはいいませんが、興味のある対象プラスアルファ……ぐらいの余裕はあってもいいんじゃないかと、高任は思います。
 
 さて、高任はちょっと事情があって一般参加できなかったのでカタログを見ながら、ベクトルの方向を探ってみます。
 
 漫画系のサークルカットはあまりあてにならないとまで言うと言いすぎですが、なんせ夏コミは申し込みからイベントまで半年の期間があります。
 連載が終了し、他にツボに来る連載が始まったりすると『ああっ、俺(私)はこの作品に出会うために生まれてきたっ!』とばかりに、申し込みや、サークルカットの事を忘却し、新しい作品にのめり込んで……時には、漫画じゃなくゲームなどの違うジャンルにまでぶっ飛んでしまう方が……だから、見て回るのが面白いんですけど。
 というわけで、カタログをチェックする限り(笑)……以前ほど圧倒的というわけでもありませんが、やはりジャンプサークルが多く、『リ〇ーン』を筆頭に『銀〇』『テ〇プリ(連載終わったけど)』『ナ〇ト』『ワ〇ピース』……などなど。
 昔はそうでもなかったですが、最近は人気はあってもあまり連載が長くなるとサークルの数が減少していく傾向にあるようです。
 描いてる本人がマンネリを感じるのか、埋没感に抵抗を感じるのか……は、わかりませんけど。
 某アフタヌーンの野球漫画とか20ページほどサークル続きます(列で言うと6列程度…『テ〇プリ』と同規模)ので、ジャンプだったら、たぶん独立ジャンルに分類される規模だと思います。
 しかし、チャンピオン系統は相変わらず少ないというか……まあ、いじりようがない作品が多いとも言いますけど、マガジンの『はじ〇の一歩』が10サークルしかないという事実の前では、しっぽを丸めるしかないです。(笑)
 
 かつて高任的にはちょっと重要だった特撮ジャンル。
 サークルカットには、仮面ライダーキバがそこそこ……ちなみに、キバの放送が始まったのは1月27日で、夏コミの申し込み締め切りは2月12日。
 最大でも、最初の3回分の放映しか見てない状況で申し込みを……いや、某雑誌とかチェックしてるなら話は別ですが。
 まあ、特撮というか、仮面ライダーシリーズが好きで、とりあえず新番組で申し込んで、内容は後から……というサークルが、夏コミになってどうなるか……というのは悪趣味な楽しみ方です、真似しないでください。(笑) 
 余談ですが、ごろーちゃんと北岡は、まだまだ人気……と言っても、新シリーズが始まるたびに、サークル数は減少していきます。(笑)
 
 さて、天気予報通り……夜になると、晴れてはいるものの、微妙に空気に不穏な気配が……というか、妙に湿度が高いというか。
 さて、次の日はどうなる事やら……などと思いつつ。
 
 余談ですが、この日の朝、ゆりかもめがドアの故障か何かでちょっとトラブルがあったらしく、これを利用してコミケに向かった人の足に影響があったのではないかと。
 
 
 8月16日(土)
 
 夜は雨も降らず、朝もお天気……でも、風は湿気を含んで妙に重く。
 こういう日の野球の試合は、フライがいつも以上に風にながされたり、飛距離が落ちたりするので要注意。
 
 この日はアニメ……まあ、アニメのパロディといっても、漫画原作の場合どうなるんですか…という疑問のあるジャンル。 ゲーム原作はそっちのジャンルに統一されたり、原作とアニメ、どっちがより強い影響を与えたか……などを考慮して、多分決められているんでしょう。(特に準備会の方から指示がない限りは、初出のジャンル優先)
 
 なので、サークルとして申し込む場合、きちんと申込書を読み込まないと後で泣きを見るジャンルです。
 後は小説…(以下略)…と、ゲーム。
 まあ、ゲームも色々とジャンルが分かれて……『恋愛』『RPG』『ス〇ウェア・エ〇ックス』『格闘』『電源不要ゲーム』『歴史』などの……いや、『三〇無双』は歴史じゃなくて、むしろ格闘というか、アクションのような。
 
 正直、最近アニメ見てないので……ゴ〇ゴって、やっぱり漫画系になるんでしょうね……サークルカットを見ても、良くわからないを通り越して、ほぼわからないと言うか。
 つーか、大きなジャンルが形成されてないってのだけはわかります。
 いや、ガンダムはおいといて。(笑)
 
 小説やゲームも、あまり地殻変動がなさそう。
 
 あ、同人ゲームって、2日目だったんだ……わあ、ラオウさんに教えてあげるの忘れちゃってたよ。
 でも仕方ないよね、仕事の都合で16日の夕方に行くって言ってたから……つーか、実際は、カタログを購入したモノの、ほとんど読んでないと言うか、チェックすらしてない状態なので、実際そんなこと考えながら原稿描いてたわけではありませんが。(笑)
 
 さて、11時50分。
 
ラオウ:『すまん、今からでるよ』
高 任:「おお、そうか」
ラオウ:『で……やっぱ、着くのは6時頃だな』
高 任:「ふむ、頑張れ」
 
 と、電話を切り、しばらく作業を続け。
 
高 任:「さて、気分転換(笑)に奥付(本の最後のサークル名とか発行日とか記すアレです)でも書きますか…」
 
 5分後。
 
高 任:「あれ?プリンタのヘッドでも汚れてるのかな?」
 
 クリーニング。
 
高 任:「……えーと、印刷設定を変更してみるか…」
 
 2分後。
 高任は慌てて、プリンターのインクを買いに家の外に飛び出しました。
 
高 任:「くそうっ、いつもは前書きやあとがきから仕上げていく(笑)から、速めに対処できたのに……やはり、原稿から先に仕上げていくのは順番が間違っていると言うことかっ!?」
 
 いや、そもそも明日サークル参加する人間が、今原稿を描いていることが……
 
 などと、風がツッコミを……
 
高 任:「お?」
 
 空を見上げると、いつの間にか怪しげな雲がむくむくと広がりつつあり……風が、ひんやりとしたモノに。
 季節にもよりますが、夏のこういう状況は危険です。雨が降り出していなくても水辺からすぐに離れた方がいいでしょう。
 暖かい空気は軽く、冷たい空気は重い……つまり、地上付近に冷たい空気、上空に暖かい空気というのが、ある意味安定した大気の状態(すごいはしょってますから、鵜呑みにされても困ります)なわけです。
 太平洋高気圧ばーん…の夏、低気圧や台風などの影響で、上空に冷たい空気がやってくると、冷たい空気は下に行こうとし、暖かい空気は上に行こうとします。
 これがいわゆる、天気予報で度々耳にする、『大気の不安定な状態』の1つの例です。
 この後どうなるかは、中学校の理科ですね。
 雨粒は急激に大きくなり……いわゆる、集中豪雨の発生する一歩手前です。
 まあ、雨粒のイオン化がどうのこうので雷の発生するメカニズムは、高任も不勉強ですので、理系の人にでも聞いてください。
 
高 任:「やばっ、さっと(急いで)買ってこんと」
 
 30分後。
 
高 任:「カートリッジ間違えちゃった…」
 
 ゴミと化したカートリッジを手に、プリンターの前にへたり込む高任がいたり。
 外はぽつぽつと雨が降り出しています。
 夜の8時まで開いてるから、それまでに行けばいいか……と、原稿作業を進めつつ、『ラオウさんに買ってきてもらうのも手か…』などと。
 
 
ラオウ:「……買ってきたよ」
高 任:「おう、サンキュー」
 
 結局、『今駅に着いたよ』などと連絡してきたラオウさんの好意にすがるような感じで、遠くの電気屋まで足を伸ばして(近くの電気屋にはなかった)買ってきてもらいました。
 
高 任:「よし、これで後書きが書ける」
ラオウ:「……」
 
 高任の原稿手順を知ってるだけに、ラオウさんやや引きつり気味。(笑)
 
ラオウ:「もしもし?」
 
 以下略。
 
 8時頃(?)、吉井氏到着……靴やら、靴下やら、びちゃびちゃで、かなり難儀したご様子。
 
ラオウ:「あ、吉井さん…PSPの『ゴッ〇・オブ・ウォー』どうでした?」
吉 井:「まあ、いつも通りというか……ちょいと、いやかなりボリューム少な目というか。例のボーナスゲームは、やりすぎだろと言うか(笑)」
高 任:「むう」
 
吉 井:「……(原稿を並べている)」
高 任:「あれ、吉井さん何か出すんですか?」
吉 井:「うん、ちょっと無料配布をね…もう、出来てる」
ラオウ:「……俺が言うのもなんだが、きみらサークルメンバーとして意志の疎通がとれてないのでは?(笑)」
高 任:「気にするな。男はいつも一人きりなんや」
ラオウ:「原稿の手伝いやめていい?」
高 任:「ラオウさん、最近何も描かないね?確か、何か描くことでコミケのチケットを…」
ラオウ:「うむ、この手伝いは純粋な友情の発露だよ。気にすることはないさ」
高 任:「うむ、友情に感謝するよ」
吉 井:「……」
高 任:「(吉井氏の原稿というか、それを見て)……あれ、ひょっとして吉井さん、それデジタルですか?
吉 井:「ああ、ちょっとコミック(以下略)買ったんだよ。それで作業を」
高 任:「むう、デジタル化の波がここまで……というか、どうですか?自分で使おうとは思いませんが、興味はあるんですけど」
吉 井:「まあ、慣れの問題もあるだろうけど……今のところ、手で描いた方が早い
ラオウ:「みもふたもありませんな」
吉 井:「まあ、トーンとか、描き直しとか、便利ではあるんですけど……便利ではあるんですけど、絵がうまくなるわけじゃないですから(笑)」
ラオウ:「なるほど」
高 任:「昔、トーンを使うだけでうまくなったように錯覚するのと同じようなもんですか
吉 井:「近いかも」
 
 さて、最近は漫画原稿のデジタル化が進んでおり、コミケに参加するサークルへのアンケート結果によると完全アナログ(よーするに、用紙にせっせと描きこんで原稿を完成させることね)のサークルは26%。
 つまり、4サークルに3サークルは、何らかの段階でパソコンを使用して原稿を制作しているとのこと……『カラーのみデジタル』というサークルの割合がかなり低いため、これらのサークルはほぼ全ての原稿をパソコンで制作していると判断していいでしょう。
 ただ、下書きから全てデジタル……の、オールデジタルかどうかまでは、不明です。
 えーと、早い話……適当に絵を描いて、スキャンして、パソコンでコマ割りして……完成原稿がデータという感じだと、半デジタルというか。
 まあ、昔からの印刷会社ならともかく、新規に同人誌印刷に乗り込んできた会社だと、紙原稿は一切受け付けない(そもそもアナログを読みとる機材がない)ところも結構あるわけで……ある意味、時代の流れとも言えるんでしょうか。
 
ラオウ:「そういえば、8月の頭に香川で仕事がありましてね、高任さんから、吉井さんが以前さぬきうどんツアーとかやってたと聞きまして」
吉 井:「え?」
ラオウ:「いや、さすがに本場というか、いろんな種類があったので、めぼしいうどんをいっぱい買ってきたんですよ。ちょっと食べ比べてみませんか?」
 
 などと、袋から半生タイプのうどんを1つ、2つ、3つ……
 
吉 井:「…って、どれだけ、買ってきたんですか?(笑)」
ラオウ:「いやあ、多分関東のスーパーで、これだけの種類はそろわないでしょう。おそらく、関東の一般家庭で、もっともさぬきうどんの種類が豊富ですよ、ここは(笑)」
吉 井:「食べ比べって…俺はもう夕飯食ってきましたよ」
 
高 任:「原稿完成してからにせん?(笑)」
 
ラオウ:「そんないつになるかわからない事より、目の前のうどんを(笑)」
 
 中略。
 
 何時かは秘密。(笑)
 
 さて、うどんをゆでる時に気をつけなければいけないこと。
 大きな鍋を使うということです。
 まあ、沸騰にしたお湯にうどんを入れて……で、基本的にうどんは常温なわけですから、湯の量が少ないと、てきめんに温度が下がってしまうわけです。
 うどんに限らず、麺をゆでるという行為によって、麺の中でどういう化学変化が起こっているかというと…以下略。
 ついでに言うと、鍋が小さいとゆであがりにムラがでやすいと言うか……一人暮らしの人間が、そんな大きな鍋を持っているかというと…。
 
 
高 任:「ふむ…(1本とって…味見)……こんなもんだな」
 
 火を止め、冷水で……と言っても、水道水ですが、表面のぬめりを取るように……ぬめりを……ん?
 ゆで上がりの証明となるぬめりがあまりでてないって事は……微妙にイヤな予感を覚えながら(笑)、めんつゆを用意し、ざるうどん…。
 
ラオウ:「むう…?」
吉 井:「これって…コシがあるんじゃなくて」
高 任:「ふむう、一本筋の通った見事なゆであがり(笑)」
ラオウ:「いや、うどんでアルデンテ(芯にわずかに歯ごたえを残すゆであがり)やられても…」
吉 井:「いや、アルデンテどころじゃないよ、これ。半分ぐらい芯が残ってるって」
 
 運悪く、味見した一本がゆであがっていたため、こんなもんだろ……と思ったのが、実は全然ゆであがっていなかったことが判明。
 ラオウさん、吉井氏からブーイングを浴びる高任。
 
 と、言うわけで、ぶーぶー文句言いながらそれを平らげ、二つ目にチャレンジ。
 つーか、やはり鍋が絶望的に小さいのが問題というか。
 
高 任:「……(味見したけど、歯ごたえとかの感覚があまり働かない)……ラオウさん、こんなもんか?後、1,2分って気がするけど」
ラオウ:「お前、自分が信じられんのか(笑)…(味見)……ふむ、1、2分ってとこだな」
 
 と、まあこれは何とかオッケーで。
 
 
高 任:「さあ、色々あったけど寝ますかっ」
ラオウ:「うむ」
吉 井:「うん、寝よう」
 
 
 8月17日(日)
 
 目覚ましは6時にセット……だけど5時。
 
 寝ていた吉井氏がくしゃみ、鼻をすする音で目が覚めて……『あー、そう言えば、雨に濡れて…シャワーも浴びずに、冷房の利いた部屋で原稿描いてたもんな、風邪引いたんだろうな…』などと思ったのも一瞬で。
 
 起床、シャワー。
 
高 任:「やたら涼しい(室温23度……前日と同じ時間より6度低い)けど、気温が上がったら蒸して不快指数高そうだ」
吉 井:「曇ってるみたいだから……気温上がるかなあ?」
ラオウ:「いくら暑くなっても、俺が今すんでる家よりはマシだろうさ」
高 任:「……(笑)」
吉 井:「…というと?」
ラオウ:「帰ってみると、部屋の気温が37度とかざらですし」
高 任:「人間の住む場所じゃないな」
吉 井:「……中東にすんでるんでしたっけ?(笑)」
ラオウ:「いや、ビルの最上階というか……もう、あり得ないぐらいの暑熱地獄というか。エアコンガンガン利かせっぱなしでも30度(笑)」
高 任:「ふむ、エコのため28度設定を叫ばれている中で、30度設定か。人間の鑑やな(笑)」
ラオウ:「いや、設定温度は人類の敵レベルなんだけど(笑)」
高 任:「……ふむう、夏コミは日頃の鍛錬が活かせる絶好の場というわけだな?
ラオウ:「いや、好きで鍛錬しているわけでは(笑)」
 
 まあ、暑くなるか、涼しいままなのかわからないので……凍らせた麦茶、計4.5リットルプラス、水とか、アレとか……雨具も持って出発。
 
ラオウ:「そういえば、グー〇ルで高任さん家まで来たよ」
吉 井:「え、来られました?俺は、途中で道がわからなくなりまして」
高 任:「えーと、マップがどうのこうの言うやつですか」
ラオウ:「うん、それ……あれ、そこのイタ車(萌車とも言う)は?」
高 任:「3日前ぐらいから見かけないよ……お盆だし、実家にでも帰ったんちゃう?
ラオウ:「あれで実家に帰るのは…」
高 任:「イタ車の実家は、コミケだよ(笑)」
吉 井:「なるほど」
 
吉 井:「……くそう、あのラーメン屋はいつつぶれるんだ」
 
 温厚な吉井氏が、そんなことを言うのは、もちろん例のラーメン屋で。
 
吉 井:「昨日も、2人ほど客がいたよ」
高 任:「むう…どうなんですかね」
ラオウ:「……(ぼそぼそと)普通、週末の夜に客が2人なら、ダメだと思うんですが」
 
 駅の売店で新聞を買おうと思ってたら閉まっていて…。
 
高 任:「うおっ、しまってやがる。7時過ぎてるというのに」
ラオウ:「お盆だからとちゃう?」
 
 まあ、あまり時間もなかったので、電車に乗って、乗り継いで……ここで、ちょっとしたトラブル発生。
 例によって、乗車率200%オーバー(と言うより、段ボールとかの荷物に圧迫されてるのかも知れませんが)の電車ですから、車内はぎゅうぎゅう。
 で、吉井氏の背後に大きなボード(推定で、高さ140センチ、幅80センチ程度)持った人が乗ってまして。
 頭上に掲げるのもアレですし、荷台にも乗せられない大きさだから、自分の身体に引き寄せるようにして持っているわけで……当然、横からの衝撃でばっきりいくのは目に見えてます。
 電車は揺れますし、人は乗り込んできますし、ちょっとした動きで悲劇が発生するのは目に見えている状況というやつです。
 
高 任:「(うお、吉井さん耐えてる耐えてる……後ろによろけたらボードまっぷたつになるのが目に見えてるもんな)」
 
 決して身体の大きくない吉井氏、全力で背後のボードを守り続けて。
 
吉 井:「……めちゃくちゃ緊張した(笑)」
高 任:「つーか、あの大きさのボードを混雑するのが目に見えてる公共の乗り物に持ち込むのはどうかと……気持ちは分からないでもないですが、分割すべきですよね」
吉 井:「それはそうだけど……でも、良かった。俺がまっぷたつにしなくて」
ラオウ:「……俺なら、別に頑張りませんけどね(笑)」
高 任:「鬼か、アンタ」
ラオウ:「つーか、事情を説明するなりして壁の側に行けばいいだけの話だろ。それを無防備に入り口入ったとこの、中央でのほほんとしてるだけやん。他人の好意に甘えてるだけというより、この状況でどうなるかすら想像できてない人間に、現実を見せてやるのはむしろ優しさだと思うぞ」
高 任:「まあ、それはそうだけど(笑)」
 
 
 新聞を買おうと思って寄ったコンビニで長蛇の列……どうやら、お金をおろそうとする人間がずらっと。
 一瞬、前日の買い物で散財した徹夜組か……と思いましたが、何万人も人がいれば、お金を十分に準備するのを忘れた人間が数十人ぐらいはいてもおかしくないか…などと。
 
 会場に入り、アの59だからこっちか……などと、ちょいと寝ぼけていたのか、高任は座席の並びを間違えて、東(1〜3)ホールではなく東(4〜6)の方へ。
 申込書を買って……。
 
高 任:「ごめん、寝ぼけてた。俺らのスペース、向こうだわ(笑)」
ラオウ:「おいおい(笑)」
 
 などと、慌てて東(1〜3)の方へ。
 スペースに行き、両隣のサークルに挨拶し、机の上のチラシを整理……と言うより、団扇と某印刷所のチラシ以外は全部捨てるとも言いますが。(笑)
 前日に自分のスペースに『チラシ不要』という張り紙をしても、容赦なく(張り紙が隠れると、もう意味無し)チラシがうぞうぞと積み上げられていくとか。
 今回のスペースは、旧型の椅子というか……ちなみに、サークルのスペースは、長さ180センチの机を半分こして2つのサークルが使います。
 1つのサークルのスペースは横90センチ……まあ、早い話、椅子の種類によってはというか、椅子を2つ横並びにすると、どこかで無理がでます。(笑)
 スペース内に1人しかいないサークルとか、お休みしてるサークルが緩衝帯になって、その無理を吸収するケースが多いのですが……まあ、今回は運悪くというか、椅子を縦並びにするしかなく。
 縦に並べれば並べるで、サークルの後ろの通路を圧迫する羽目になり、『チッ、こっちにはみ出すんじゃねえよ、ルールぐらい守れや』ってな視線で睨まれたりすることもあったり無かったり。(笑)
 まあ、それはさておき、準備会の方に見本誌を提出して……カタログチェックにいそしむラオウ氏はさておき、まったりタイム。
 
高 任:「しかし、涼しいですね」
吉 井:「午後に、気温が上がるかどうかだけどね……というか、オリンピックの女子マラソンの方も涼しいみたい」
高 任:「……コミケの神様じゃなく、マラソンの神様というか、気温が高くなって欲しくないアスリートの祈りですかね、この涼しさは
 
 後で天気図を確認したところ、登山者が恐れる二個玉低気圧(低気圧が2つ連なって移動していく現象)が日本海、関東の沖を台風という配置。
 これを知ってたらこんなに凍らせたペットボトルなんか持ってこなかったのに。(笑)
 
『ナンバー……の車のライトがつきっぱなしに…』
 
ラオウ:「めちゃめちゃ親切な放送やな」
高 任:「まあ、バッテリー上がるとえらいことになるし」
ラオウ:「……車って、押しがけできるんだっけ?」
高 任:「昔やったことあるけど、成功率は100回やって1回ぐらいだったかな……押しがけがせいこうしたのか、ただの偶然かどうかわからないよ」
ラオウ:「ふーん…(中略)…しかし、原付のガソリン入れて1000円かかるってのはショックやな」
吉 井:「車で、ハイオク入れて1万5千円の方がもっと憂鬱ですよ」
ラオウ:「あ、吉井さんハイオク入れてるんですか?」
 
 などと話しているウチに、例によって、開場前の列の大移動があり……。
 
 さて、10時。
 
『コミックマーケット、開幕ですっ!』
 
 会場内を包み込む拍手……は、やがて喧噪にとって代わり。
 
ラオウ:「んじゃ、行ってきます」
 
高 任:「あ、風が吹いてきましたね(開場とともに、シャッターが開くので)」
吉 井:「人の動きによる風だったらイヤだけど(笑)」
高 任:「熱風…と呼ぶには、それはあまりに湿度の高い風であった。熱く、重く、多少の不快感を伴う臭気をはらんだ…」
吉 井:「いや、想像しちゃうからやめて(笑)」
 
 10分後。
 
ラオウ:「ダメだ、向こう側に渡れない」
高 任:「は?」
 
 まあ、会場直後の列はあまり拡散しないようで……本当の人波に遮られて、向こう側に渡ることが出来なかったから一旦戻ってきたとか。(笑)
 
ラオウ:「いや、参ったね(笑)」
高 任:「別の所、回ったら?」
ラオウ:「ああ、最初は障害物がないから人の勢いがすごくなるんだよ。人が多くなってくると、勢いが緩むというか……そろそろいけると思う
 
 と、ラオウさん、再び戦場へ。
 
高 任:「うむ、兵(つわもの)とはかくありたいモノですな」
吉 井:「(ぼそっと)…いや、それはどうだろう」
 
 高任しばらく記憶無し。(笑)
 
ラオウ:「(高任の肩を叩いて)寝るな」
高 任:「いや、寝てませんよ、全然」
ラオウ:「んー、某サークルで何かくじ引きがあって……当たったんだよ。当たった人間だけに、何か売るとかいう話らしいんだけど。まあ、午後にでもまた回ってみようと思う……あ、これ読むか?」
 
 と、何やらくじが当たったサークルの同人誌を読み……。
 
高 任:「……あの、吉井さん」
吉 井:「なに?」
高 任:「いや、この同人誌を読む限りでは……さっきラオウさんが言ってた、くじが当たった人間にだけ売るモノって、これの事ですかね?(笑)」
吉 井:「…(本を読んで)……これの事じゃね?(笑)」
高 任:「……」
吉 井:「……え、ラオウさん、これ買ってくるんですかね?(笑)」
高 任:「いや、使う、使わないはともかく、ラオウさんなら絶対買ってきますよ。『ナイスジョークっ!』とか言いながら(笑)」
吉 井:「え、でもこれって……くじ引きって事は、事前告知とかしてるんじゃ…?
高 任:「いやあ、ラオウさんそういうのは全然調べないですよ……多分、何も知らずにくじを引いて、当たって、なおかつ、洒落で買ってくる……それがラオウさんですよ(笑)」
吉 井:「あー、言われると確かに……」
 
 さて、今更ですが。
 瀕死連合、今回の新刊は……例によって、『チョコキス』というか、『偽チョコ』というか、偽チョコ一周目の後の、安寿が主人公の家で暮らし始めて……のエピソードがメインというか。
 吉井氏は、某ボックス360を熱く語る内容の本を無料配布で。
 
 と、いうわけでお客様。
 瀕死連合のスペースの前で、携帯電話でのやりとり……多分、誰かに頼まれてだと思いますが。
 
お客様:「じゃあ、あるの全部(全種類1冊ずつ)」
 
 お客様が帰った後。
 
高 任:「どこか、別のサークルと間違えてるのでは…?」
吉 井:「いや、一応サークルの名前も告げて確かめたよ?」
高 任:「じゃあ、割と最近にHPにやってきた人に頼まれて…ですかね?」
 
 ちょっと記憶無し。
 
ラオウ:「(高任の肩を叩いて)…寝るな」
高 任:「いや、寝てませんよ、全然」
ラオウ:「……つーか、今日は人が多いな」
高 任:「え、そうかあ?」
 
 注…椅子が縦並びのため、吉井氏が前に、高任が後ろに座ってます。
 
ラオウ:「つーか、アレだな……今日は涼しいだろ」
高 任:「うむ、なんとなくこのまま気温は上がらない感じだな……ペットボトル重いから、どんどん飲んでくれ」
ラオウ:「いや、そーじゃなくて……涼しいから、リタイアするやつが少ないんだよ。いつもなら、もう座り込むやつが相当数でてるはずなんだけど、それがものすごく少ないというか」
高 任:「なるほど、快適な気温で生命力の減少が少ないから、いつもより動き回り続ける奴の割合が高いと言うことか?
ラオウ:「うん、そう……くそう、もっと気温上がらないかな、40度近くまで
高 任:「アンタは良くても、死人がでるよ(笑)」
 
 コミケの常識。
 『過酷な状況ほど、本を買いあさることが容易になる』
 
ラオウ:「さてと、じゃあくじに当たったとこにでも行ってくるわ」
高 任:「……行ってらっしゃい」
ラオウ:「何、今の微妙な間は?」
高 任:「ううん、別に(笑)」
 
 ラオウさん、新たな旅立ち。
 
吉 井:「……買ってくるかな?」
高 任:「ああ、聞いてましたか(笑)」
 
 あ、ぽつぽつとお客様は来てます。
 おそらく、というか、全員HPがらみだと断言できるところが寂しいですが。
 
 ちょっと記憶無し。
 
ラオウ:「(高任の肩を叩いて)…だから寝るなって」
高 任:「いや、寝てませんよ全然」
ラオウ:「……」
高 任:「あ、買ってきましたか、『ちくわ』(笑)」
ラオウ:「え、何でわかるん(笑)」
高 任:「いや、同人誌の中に描いてるもん」
 
 えーと、『ちくわ』と言っても食品のそれじゃなく、形状がそれに似ているというか……もうちょっと説明すると、ゴム素材で出来たちくわというか…。
 
 オ〇ホール。
 
 この後、3人が3人、それを見て、というか説明書きを読んで大笑い。(笑)
 ラオウさんが再び戦場に旅だった後も、高任はそれを見てゲラゲラ笑い(ツボにはいると笑いが長続きするタイプなんです)、吉井氏もこっちを見て笑っているところに、お客様来訪。
 
 うわおう。(笑)
 
 ちなみに、今の状況。
 それの入った箱を握りしめた高任がゲラゲラ笑い、吉井氏は振り返ってその箱を見つめていて……まあ、その箱は、見れば中身が一発でわかるようなイラストとあおり文句がデカデカとあるわけで。
 
お客様:「……(高任の目には、口元半笑いに見えました)」
 
 助けてラーメンマン。
 
 まあ、ひょっとすると、お客様は気付いてなかったのかも知れませんが……えーと、ほら、心に負い目があると、ちょっとした仕草が背中に刺さると言いますか。
 いや、もう、あのきまずい空気ったら。あ、下ネタ嫌いな人ごめんなさい。(笑)
 
お客様:「…えーと、続きを楽しみにしてますので…」
吉 井:「いや、高任はこっちですので(と、僕は無関係です…という感じに、高任を指さす)、こちらにどうぞ」
高 任:「(うわ、馬鹿丸出しの役が俺に回ってきたぁっ!)」
 
 は、続き頑張ります。
 頑張らせていただきます。
 
 なんというか、このイベントが印象的すぎて……あまりに気温が快適で、ほとんど寝てたとも言いますが。
 そうこうしているウチに、雨が降ってきたのでしょう、シャッターが閉まって(雨が吹き込むと、本がえらいことになりますから)……それでも涼しいことには変わりなく。
 
 そして4時。
 
『コミックマーケット、閉会です』
 
 拍手。
 今回のコミケは、脅迫状とかが相当数送られてきたらしく、一般参加者に対して荷物チェックが行われたとか……まあ、サークルの人間も『危険物は持ち込んでいませんか?』などと聞かれたりもしました。
 まあ、コミケに限ったことではなく……えーと、ポ〇モンの大会が中止になったケースとか割とまだ記憶に残っているのではないかと思います。
 何はともあれ……色々トラブルがあったようですが、終わって良かった。
 
 スペースの椅子と机を片づけてから撤収……外にでると、まあ強くもないけど弱くもないスプーンお〇さんみたいな雨が……どんな雨だ。つーか、意味わからない人続出な表現かも。(笑)
 
 国際展示場前駅のロータリーには、例によってイタ車が……なんだ、このバスは。
 
 側面にディスプレイがあって、ゲームの紹介というか何というか……一言で言うとゲーム宣伝バス?
 
吉 井:「あ、このバス、昨日秋葉原で見たよ」
高 任:「え、こんなん、街中走っていいんですか?(笑)
 
 吉井氏はこのまま知人との打ち上げに直行するとかで、高任の最寄り駅にて別れ……駅前のスーパーで寿司とか総菜を買って、ラオウさんと高任は帰宅。
 
 あ、ラオウさんの購入した同人誌の大半は宅急便で送り済みです。
 
高 任:「俺シャワー浴びる…」
 
 睡眠不足、冷えた身体……温かいシャワーの感触が、まるで布団の中にいるようで…
 
 ごっ。
 
高 任:「ふいー」
ラオウ:「なんかさっき、ものすごい音がしたけど?
高 任:「シャワー浴びながら寝てしもて、頭ぶつけた(笑)」
ラオウ:「……それで死んだら、俺、ものすごい容疑者にされるよな?
高 任:「うん、多分犯人扱い……『シャワー浴びながら勝手に転んで、頭ぶつけて死んだ?漫画じゃあるまいし、警察舐めてんのかっ!』とか脅されて自白を強要されるんだよ(笑)」
ラオウ:「イヤな想像やな…つーか、横になると寝るぞお前」
高 任:「……めちゃくちゃ気持ちええ〜。なんで、コミケの後のこれって、こんな、気持ちえんやろか〜?」
ラオウ:「いや、単に寝不足ではないかと(笑)」
高 任:「まあ、寝るなら寿司食ってから寝るか……つーか、もっぺん『ちくわ』見せて(笑)」
ラオウ:「……そんなに気に入ったか」
高 任:「ゲラゲラゲラ……つーか、つかうん?(笑)」
ラオウ:「いや、部屋に飾る……のもまずいか。どうしよう?(笑)」
高 任:「まあ、ナイスジョークではあるんだけど、その後どうするかで困るよな、それ」
ラオウ:「むう…」
 
 もう、何というか、ちくわに始まりちくわに終わったというか。それはそうと、当たりくじを持って買いに行った先で、サークルの人に『え、何を売ってるか知らなかったんですか?』とラオウさんは言われたらしいです。(笑)
 
 暑く……はなかったですが、悪天候の中、遠方よりわざわざ瀕死連合のスペースに足を運んでくださった方々に感謝を、同時にお疲れさまでした。
 それと、両隣のサークルの方には色々とご迷惑をおかけしました。
 
 
 冬コミ申し込みをすませた後で……高任斎。

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