さて、2007年冬コミ……12月29日(土)、30日(日)、31日(月)の3日間開催、大晦日をビッグサイトで過ごそうという素敵日程。
 まあ、何回も書いてますが、会場フル使用で連続した日程の空きを……考えるとどうしてもそういう日程にならざるを得ないというか。(笑)
 
 余談ですが……この日に会場を使用したいという希望が重なったとき、当然会場側にどっちを選ぶかという選択権が与えられます。
 なんというか、他に希望者がいるなら、問題起こしそうなコミケじゃない方を選ぶ……というのは当たり前なので、自動的にコミケの日程ってのは、他に誰もが使わなさそうな日……ぐらいしか残ってないのは自明の理。
 だから、コミケの日程はもう少しどうにかならんのか……という不満を口に出すのは、大人の態度ではないです。(笑)
 
 ちなみに、吉井氏は30日来訪予定、ラオウさんは都合で今回はお休み。
 
 
 12月28日(金)
 
 明日は初日……夜の8時ぐらいから雨。
 気温がかなりと暖かく……冬にしては、なかなかの雨足の強さ。
 どうせ今年もいるであろう徹夜組が雨に降られている光景を想像しつつ。
 
 
 12月29日(土)
 
 昨夜から降り続いていた雨は、朝の8時ぐらいになんとなく上がり(笑)……と言っても、あくまでも高任が住んでいるところでは、ですが。
 
 まあ、何はともあれ、冬コミ初日。
 ゲームとか、アニメとか、芸能音楽……などと、カタログでは大きく分けて紹介されてますが、実際のところそれだけじゃ全然説明になってませんと言うか。(笑)
 例えば、瀕死連合はギャルゲーをネタに参加してますが、この日のゲームにはいわゆるギャルゲーは含まれていません。
 格闘ゲームとか、RPG、オンラインゲーム、電源不要のカードゲーム、ボードゲーム、TTRG……で。
 
 『早い話、ギャルゲーだけはゲームジャンルから隔離されてるんですね』……などと、何年か前にコミケに縁のない人間にさらっと言われたことがありますが、核心を突いた台詞と言えましょう。(笑)
 いわゆるBLとか乙女ゲームは隔離されることなく、ゲームジャンルに組む込まれているんですが……まあ、そういう事です。
 余談ですが……エタメロとか、ギャルゲーでいいような気が。
 
 それはともかく、このゲームジャンルってのは数年前と比べるとかなりの地殻変動があったジャンルというか、わかりやすい例を挙げると、FFだけでホールが埋まってしまいそう……という頃があったわけで。
 まあ、今はこのジャンルに限ったことではありませんが、バラバラなんですね。
 価値観の多様化、圧倒的求心力を持つ題材の消失……それは、決してイコールではありませんが、無関係でもありません。
 高任の所見は後に語るとして……。
 
 他のジャンルを軽視するわけではありませんが、このジャンルが組み込まれた日には、参加者の服装の明度が変化する……と囁かれるのが芸能ジャンル。(笑)
 カタログや、申込書を読み直して気がついたのですが……男性アイドルというジャンルコードはあるのに、女性アイドルのコードはないんですね。
 『TV・映画・芸能』の補足に『女性アイドル』という項目があるのでこの中に含まれるんでしょうけど、ジャンルとして独立していないと言うことはそれだけ申込数に差があると言うことでしょう。
 
 高任の個人的趣味としては、TTRGやカードゲーム、特撮関係を中心に練り歩きたいところですが、当然外出することなく家で原稿を書いて、夜はバイトです。  
 
 と、バイトに出かけようとすると、再び雨が降り出したり。(笑)
 うわあ、徹夜組二日連続の……まあ、今日もやたらめったら暖かいから、大事には至らないとは思いますが。
 
 
 12月30日(日)
 
 夜の雨は朝にはやんで……徹夜組に対する当てつけのような天気です。
 と言っても、午前中はちょっと気まぐれな空模様で、雨が降ったりやんだり。
 ただ、昼を過ぎてから風が強くなってきた……と言うことは、この二日間の雨から、冬の気圧配置に戻りつつあるのは明白。
 明日は冷え込むんだな……などと、推測できる状況でした。
 
 さて、そんな中での冬コミ二日目。
 FC(漫画や小説)、創作(少年・少女)、女性向け創作等。
 まあ、コミケらしい……というと、多少語弊というか、誤解を生みそうな気がしますが、そういうジャンルです。
 一応……というか、夏コミでは創作(少年)と創作(少女)が離ればなれになって、ちょっと話題になりましたが、冬コミで再び一緒に。
 噂では、創作(少年)と創作(少女)のジャンルを擬人化し、パロディ漫画にして本を作ってしまった強者がいたそうです。
 まあ、創作(少女)ちゃんが、創作(少年)くんに向かって、『このさよらならは……ずっとじゃないよね?きっとまた……』と、流れ出る涙に反して言葉を詰まらせて……、そんな創作(少女)ちゃんを創作(少年)くんがやさしく抱きしめて……という、べたべたな内容だったとか。
 
 すごく、読んでみたいです。(笑)
 
 ただ、この手の噂は大抵がガセですけど。
 まあ、それはさておきカタログを見る限りでは……銀魂・テニプリ・ナルト・リボーン等のジャンプ系パロディが相変わらず派閥を為し、後はまあその時その時でアニメになった漫画だとかそういうのが割合を増す……の繰り返しで、ここ数年は題材は変化すれども、その中身は変わらず……といった状況でしょうか。
 高任的には、『ブリーチ』の数が少ないなあ…と、意外に思いましたが。
 
 で、高任はバイトから帰ってきて仮眠とってからもちろん原稿です。
 だからどうして、普段からコツコツと……などとお叱りを受けるのはわかってますが、最近というかここ数年、自分の描く絵から受けるダメージへの耐久力の衰えを感じてまして。(笑)
 自分の描く絵から受けるダメージに負けない内圧(外圧を跳ね返す力として認識してください)として、締め切りが必要になってきているような気がします。
 まあ、こういう言い訳してる時点で腐ってるのは明白ですが、話を作るのは好きなのでやめられません。
 
 で、夜の8時に、吉井さん来訪。
 
吉 井:「で、どうですか?」
高 任:「あっはっはっ」
吉 井:「……」
高 任:「いや、夕方に来ると聞いていたので、いつもの一枚一枚仕上げる、の手順ではなく、まず全ページペン入れして……と言う感じに」
吉 井:「……」
高 任:「お願いします」
 
 と、休む暇もなく作業に。
 
 9時(?)頃、ラオウさんより電話。
 
高 任:「おや、お久しぶり」
ラオウ:『状況はどうかね?』
高 任:「まあ、例によって、例の如くというか」
ラオウ:『おい』
高 任:「まあ……あの時よりましな状況」
ラオウ:「なるほど」
 
 などと、しばらく会話し。
 
ラオウ:『では、吉井さんにも良いお年をと、伝えてくれたまえ』
高 任:「うむ、わざわざありがとう」
 
 また黙々と原稿作業。
 
高 任:「……あ、そういえば、HPのアドレス変わったんでしたよね?」
吉 井:「え…?」
高 任:「夏コミは落選で、去年の冬コミは落としてるじゃないですか」
吉 井:「ああ、そっか、奥付」
高 任:「ええ、で、アドレスは?」
吉 井:「……」
高 任:「吉井さん、まさか…
吉 井:「いや、自分のHPのアドレスなんか忘れるよ普通……いや、携帯を見れば」
 
 まあ、休憩を含みましたが、なんとかかんとか12時。
 
高 任:「……(原稿確認中)……よしっ」
吉 井:「終わった?」
高 任:「じゃ、さくさくとコピーして、製本しましょう……と、いつものコンビニつぶれましたから、別のとこ行きますけど」
 
 外に出ると……昨日までの暖かさはどこへやら。といっても、いつもの冬にくらべたらやはり暖かいですが。
 
 コピー、製本…が、2時前。
 
高 任:「製本テープは、明日会場でやりましょう。どうせ、会場前は暇ですし」
吉 井:「そうだね」
 
 で、就寝……といっても、高任はあんまり眠くなかったので明日の準備というか、確認をして、カタログ読んで……。
 
 
 12月31日(月)
 
 2007年も今日はお終い。
 空は青く晴れ、冬らしい冷たくすんだ空気が肌を刺す……そんな一日の始まり。
 まあ、ぶっちゃけ眠りについてから、5時間程で家を出るわけですが。
 最寄り駅からちょっと行って乗り換えて……。
 
吉 井:「……今日は割と空いてるような」
高 任:「大晦日だから……というか、単純に少ないような」
 
 まあ、大晦日だろうが正月だろうが会社に行く人は会社に行って仕事しなきゃいけませんが…。
 
高 任:「おお」
吉 井:「どしたの?」
高 任:「いや、クレーン車がずらっと並んでまして。大晦日だから、出払ってなかったんですねきっと」
 
 既に時刻は朝の8時……本来なら、いろんな工事現場に派遣されているはずの特殊車両がずらと並んだ光景は壮観というか。
 
 で、新木場駅から臨海線に……むう、某スイカの普及率が高まっているのか(スイカだと、JRから臨海線乗り換えで改めて切符を購入する必要がない)、昔はずらっと長蛇の列をなしていた切符売り場にほとんど人が並んでいなかったり。
 まあ、年に二回のコミケのためだけに某スイカを持っている地方在住の方も結構いるみたいですし。
 国際展示場駅までの往復切符を買って……おっと、行きと帰りを間違えないように、自動改札を…。
 
 きんこーん〜♪
 
高 任:「…吉井さん、行きと帰り、間違ってませんか?」
吉 井:「うん、そうみたい」
 
 とかありましたが、いつも通り8時25分頃に会場に到着。
 夏コミの申込書を購入して、スペースのチラシを片づけて、サークル登録とかしつつ、製本テープで製本の仕上げ。
 それが終わると、知人のスペースに挨拶にいったり……後は、駅の売店で購入した新聞を読んで時間をつぶしたり。
 
高 任:「ぐふっ…」
吉 井:「ん?」
高 任:「いえ、競輪選手が女子高生の合宿所に忍び込んだという記事で、『逃げ不発』という見出しがちょっとツボに(笑)」
吉 井:「うわあ…」
 
吉 井:「……」
高 任:「どーしました?」
吉 井:「いや…2007年のいろはカルタなんだけど、ブットさんの暗殺ネタがあって…」
高 任:「……あれ、27日か、28日の事件ですよね?
吉 井:「あれがなかったら、この文字にはどんなネタがあったのかな…と」
 
 後、『自賠責保険が2割下げ』、『アメフトで、ペイトリオッツがレギュラーシーズン全勝』、『北極点の氷、消滅か?』などのネタでわいわいと騒いだ後。
 
 なんというか、コミケ会場での会話ネタとしてどうか……などと、二人して悩んだり。
 
 10時……開場。
 
 草も生えぬ不毛の地を開墾すべく、岩穴を穿って水路を通し、貯水池、用水路……人々が固唾をのんで見守る中、水門が開く。
 キラキラと輝くうねりが水路を走り、『水がっ、水が来たぞっ!』と大歓声に包まれる……
 
 開場と共に迫り来る人波を見て、そんなシーンを想像してしまうのは高任だけでしょうか。
 
スタッフ:「会場内は撮影禁止です」
 
吉 井:「怒られちゃった(笑)」
高 任:「コスプレは別として、撮影禁止でしたっけ?」
吉 井:「撮影禁止だよ」
高 任:「むう、しらんかったです」
吉 井:「というか、風景撮影とコスプレ撮影の区別つかないし。撮影は全部禁止…の方が管理しやすいだろうし
高 任:「なるほど…」
 
 後で気になってカタログを調べてみたんですが、コスプレ撮影についてしか言及してないような…。
 まあ、会場内での撮影は禁止……と考えていた方が摩擦は少ないでしょう。
 
 と言うわけで、冬コミ3日目。
 男性向け創作、ギャルゲー、葉っぱに鍵っ子、タイプ・ムーンなどのメーカージャンルに、同人ソフト、学漫、評論など。
 
 ジャンルの細分化……については前から言ってますが、サークルとしての供給側ではなく、需要側の変化についてはあまり言及してきませんでした。
 高任の独断と偏見ですし、集めた意見なり情報も偏っているので、話3分の1ぐらいだと思っていただくとありがたいです。
 
 需要側の専門化家と言うべき現象がここ数年、急激に増加しているみたいです。
 早い話、自分の興味のあるとこしか回らない……そりゃ、当たり前だろとか言われそうですが、多分それが想像以上にひどいというか。
 例えば、チョコキス♪の同人誌を買いに行く……で、チョコキスのとこだけまわったら、それで帰っちゃう、みたいな。
 他のゲームとか、漫画とかアニメとか……に目を向けないというか、顕微鏡的目的意識とでも言いますか。
 まあ、人の勝手だ、ほっとけよ……と言われたらそれまでなんですけどね。
 社会の役割分担による個人の専門化……と同じく、情報の増大による個人消費の専門化が、いわゆるオタク文化を生み出したわけですから、ある意味そのままの流れなんでしょうけど。
 
 高任としては、自分の知らない何かに出会える機会をみすみす失うのはもったいないよ……と思うんですけどね。
 
 10時30分。
 サークル口開け……中身を確認せずに、前の同人誌も買って行かれたので、最近HPにやってこられた人なんだろうななどと思いつつ。
 
高 任:「……描いた本人がいうのもなんですが、やっぱり中身を確かめずに買われるとドキドキします」
吉 井:「ドキドキしないぐらい精進しようよ
高 任:「……それは?」
吉 井:「……某ファミ通で、週間売り上げがトップだった、一度は読んでおきたい小説100選というか…」
高 任:「…売り上げがトップ?」
吉 井:「まあ、脳トレとかで買った大きすぎる大人達は、そういうのしか買えるゲームがないし
高 任:「でも、売り上げトップって…おっきなお友達は一体何をしてるんですか?
吉 井:「まあ、某ファミ通だから、信用できるかどうか…」
高 任:「というか100選だと、どんな…」
吉 井:「(パッケージを出して)こんな感じ……川端康成とか、志賀直哉とかないのが意外というか」
高 任:「川端康成は、版権の問題では?まだ、死後50年経ってないでしょ?」
吉 井:「ああ…でも、志賀直哉は…?」
高 任:「アレは、小説の内容が差別云々ですからね、外したんじゃないですか?」
 
 などと、雑談に耽る。
 つーか、表紙を見てそのまま通り過ぎていかれるのには慣れてますが、そもそも人が通らない。
 チョコキスで申し込んでいるサークルがいる場所なので、右を見ても左を見ても、『この会場で影以外に友はなし』というサークルさんが割と多め。
 つまり、目当てのサークルさんに突撃して新たな場所へ……という人ばっかり通る。
 
 ラオウさんがいたら『人と場所のせいにしない』などと言われそうですが。
 
 確かに、どこにいても『これはっ』という本を出しているサークルには、自然と人が集まってくるモノですので。
 
 で、11時半頃に、二人目。
 中身を確認してから……心が落ち着く。(笑)
 
 その後は、20分〜30分おきに、ぽつぽつぽつと……うむ、確認する素振りも見せないあたり絶対にHPのお客様ですね。(笑)
 いつもお世話になっております。
 
 1時45分頃に来られた方が、『月記を楽しみにしてます』と。
 あんまり他人の日記を読む機会がないのであれですが、面白いんでしょうか……楽しんでくれているのなら何よりです。
 後、『あんまりためないで…』に関しては……まあ、善処しますとしか。

 トイレおよび、画材を見るためちょっと席を離れましたが……会場内のあちこちに赤い線というかテープで、立入禁止を示している区域があります。

 立ってダメなら、座ればいいんだ……なんつー一休さんの知恵は通用しませんが、季節も冬ですし面の皮の厚い人々がそこに座り込んで戦利品の分配なり、読書にいそしんだりする光景がいつものことですが、最近それが増えてきました。

 つーか、こういう事に関しては男女は関係ないですが、昔に比べて女の子が増えてきました。冬は多少マシですが、『せめてパンツは隠そうよ』……と思ったりしつつ、知人の『まあ、赤線区域だからねえ…』を思い出して口を押さえたり。

 すみません、下品な上に親父ネタです……意味が分からない人は、辞書で『赤線』、『赤線区域(地帯)』を調べてみてください。

 
 後は特筆すべきこともなく……3時を過ぎれば人はいなくなり、サークルは割と残ってましたが、そのまま静かに終了を待つのみで。

 3時半。

 不審な荷物や人物チェックを促す例の音楽(さがしものは〜♪)が流れ。(9時半・12時半・3時半に流れます)

吉 井:「まあ、ある意味会場内は不審人物だらけなんだけど」

高 任:「ぶふっ…」

吉 井:「ど、どうしたの?」

高 任:「いえ、ちょっとツボに…」

 4時終了、撤収……の運びとなりました。
 
 家に帰り、吉井氏はいつものように知人とうち上げに……高任は、乙女ゲーじゃなくて、百合ゲーをちょっとやって、バイトがないから15時間ほど睡眠をとって目が覚めたらお正月。
 
 さて、今回のカタログの漫画レポートを読んでいて首を傾げたのですが……夏コミの初日がとにかく暑かったというレポートが多数。
 夏ですから……程度ではありましたが、それまでを考えると涼しかったよねという記憶しか。
 と、まあ気温1つとっても……高任の主観と他の参加者の主観ってのはこんなにかけ離れているわけですので、このレポートも一応それを念頭に置いていただければ幸いだと存じます。
 
 
 何はともあれ、年末の慌ただしい中、わざわざ瀕死連合のサークルに足を運んでくださった方々に感謝します。
 後、コミケに参加したかったのにできなかった方……このレポートがほんの少しでも心の慰めになってくれれば幸いです。
 コミケを知らない方……は、まあ、話半分から3分の1程度で、へえ、こういうイベントがあるのか……と、わずかでも楽しんでいただければなにより。
 
 旧年における来訪に対する感謝と、新年も旧年中とかわらぬ厚意をよろしくお願いします。

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