さて、28(日)・29(月)・30(火)という無茶な日程で開催予定された2003年の冬コミ……当然ながら、いろんな事絡みで参加できない社会人、および学生が大量に発生したであろうことは想像に難くないです。
 余談ですが、52000あまりのサークル参加申し込みのうち、東京、神奈川、埼玉、千葉のサークル代表者住所の上位四つで全体申込数の6割を越えてしまうんだとか。やっぱし、遠方の人間にコミケっは参加しにくいのですか。 (笑)
 
 ……一般参加のアンケートは不可能でしょうが、ちょっと興味ありますな。
 
 某日。
 電話。
ラオウ:『……どうもですね、土曜日にはそちらに行けそうもないんですよ』
高 任:「ほほう」
ラオウ:『というか、初日って何があるん?』
高 任:「んーと、テニプリとか、ナルトとか……(笑)」
ラオウ:『君は行くのか?(笑)』
高 任:「んー、がんぱれと、ガールズサイドがあるのと……あとは……いや、あんまり期待はしてないが(笑)」
ラオウ:『……会場で合流するという手もあるんだが、カタログは君が持ってるし』
高 任:「いや、ラオウさんの場合初日は本当に出番無いのと違います?俺もその日の気分次第で行くかどうかわかりませんけど、もし行ったら(ぴー)さんのとこは買っときますよ?」
ラオウ:『んー……じゃあ、日曜日の夕方にきみんちに乗り込むという方向で』
高 任:「らじゃ」
ラオウ:『で、吉井さんはやっぱりダメなん?』
高 任:「ここ数日、全く連絡が取れません(笑)」
ラオウ:「ふーん(笑)」
 
 12月26日(金)
 この日の夜……といっても日付が変わった頃から降りはじめた雨は瞬く間に雪へと姿を変え、関東平野を(笑)うっすらと白く染め上げていったのでした。
 ちなみに、吉井さんはこの日も連絡取れず。
 
 12月27日(土)
 昨日の雪から一転して気温が急上昇。
 徹夜組もほっと一安心。
 吉井さん……連絡取れず。
 この時点で、今回吉井さんは仕事の都合が悪いんだろうと高任は心の中で断定。
 
 12月28日(日)
 アバレンジャー、ライダー、ナージャさんのジェットストリームアタックを心ゆくまで堪能してから、おもむろに部屋の掃除を開始。
 丁寧に積み上げた段ボールの中身が部屋の中に散乱した瞬間……
 
高 任:「ふむ……(時計に目をやって)……10時半か。まあ、天気もいいし、光合成がてら足を運んでみますかね」
 
 などと、高任は現実逃避を開始。
 いそいそとビッグサイトへと向かうのでした。
 で、某乗換駅にて……
 
 見知らぬ人間:『俺はこれからペン一本で食っていくんだよ!』
 
 などと熱く語る集団がいたので、てっきりコミケ組だろうと思って何気なくその後をついていってたのですが、どうやらペンはペンでも『赤ペン』だったらしく、有馬記念の開催される東京競馬場へと向かってしまうところでしたわ。(笑)
 で、まあなんだかんだで12時ちょうどにビッグサイトに到着……もちろん、既に列などは消滅していてそのまま流れるように会場入り。
 とりあえず、次の夏コミの申し込み書を購入して、目当てのサークルでラオウさんの分も購入して、後はがんぱれとかそのあたりを練り歩き練り歩き。
 しかし、今日は人が少ないというか……いわゆる女性が多い日なので、いつもは購入した同人誌を片手に腰を落ち着けてフロアを我が物顔に占領してる男性に取って代わって、購入した同人誌を片手に腰を落ち着けてフロアを我が物顔に占領している女性が大量発生してました。
 まあ、男性と女性という性別の違いはあれど少なくともこの会場にいる人間は行動原理が似通ってるんだから取る行動もおのずと似通う連中が集まるのが当たり前といえば当たり前。(笑)
 でもね…
 
 休んでる暇あるなら、同人誌探せば?
 
 テーブルトーク関連サークルを練り歩きつつ、『あ、そういやラオウさん夕方来るんだっけ…』などと理性を取り戻し、後ろ髪を引かれながらも会場を後に……後にしようと思ったんですが、何やらパナソニックセンターで楽しげな催し物が。
 知る人ぞ知る、M1グランプリ……の予選?
 高任は漫才が結構好きなのでしばらく足を止め……止め……その時舞台に出ていたコンビのネタというかつかみがあまりにお粗末で、寒くて凍え死んでしまいそうだったのでさっさと帰りました。
 
 夕方。
 ぴるるるる……
高 任:「はい、高任です」
ラオウ:『ラオウです。今、駅に着きましたのでもうすぐ着きます』
高 任:「はーい」
 で、十数分後。
 ラオウさんたらドアを開いて(電話がかかってきてから鍵は開けておいた)部屋に入ってきて……『高任さん、俺が強盗だったらどうすんの?』などと、ラオウさんの方を振り返りもせずにキーボードをカタカタ叩き続けている高任を非難し始めたり。(笑)
高 任:「……いや、足音でラオウさんってわかるし。第一、その位置関係で俺を一撃でどうにかできるか?」
ラオウ:「いや、刀とか持ってたら一撃でばっさりと」
高 任:「そこまで準備万端の強盗だったら、用心しても無駄な気がするのだが?第一、部屋の電気がついているにもかかわらず部屋の中に押し入ってくる強盗相手に抵抗できるのは達人レベルじゃないと不可能だろう?」
ラオウ:「まあ、それはそうだが……じゃなくて、人としてまずは挨拶しろ(笑)」
高 任:「遠方よりようこそ(笑)」
ラオウ:「うむ」
高 任:「んじゃ、これがカタログ…これが同人誌…」
ラオウ:「おお、サンキュ……って、今さら言うのも何だがこの部屋の有様は一体?
高 任:「うむ、いろいろあってな……掃除するのがイヤになったんじゃよ(笑)」
ラオウ:「……まあ、片づき度はともかく俺の部屋よりスペースがあるのは認めるが(笑)」
 
 ええかげん、引っ越し終わらせろよ。
 
ラオウ:「しかし……なんだなあ」
高 任:「何よ?」
ラオウ:「ここ数年、冬になって君の部屋に来るたび寒い思いをさせられていたのだが……さすがに今年は全然寒くねえ(笑)」
高 任:「むうぅっ、身も心も北国の住人になりやがったか!?」
ラオウ:「はっはっはっ、暑いから上着脱いじゃお
高 任:「むうぅ…おそるべし」
 
 数分後。
 
ラオウ:「やっぱし、ちょっと寒くなってきたかも(笑)」
高 任:「……ただ単に駅から歩いてきて身体が暖まってただけかい(笑)」
ラオウ:「そういえば良いものを持ってきたよ。ほら、断熱シート(爆笑)」
高 任:「ねえ、それは嫌がらせ?それは僕に対する嫌がらせ?
ラオウ:「だってこの部屋底冷えするし」
高 任:「これから冬本番なのに、そんな軟弱さで大丈夫ですか?」
ラオウ:「まあ、なんとか……ところで、ミカンは?(笑)」
高 任:「うむ、数日前に食い終わってしまったよ……じゃあ、もうしばらくしてから夕飯ついでに買い物に行こうじゃないかね」
ラオウ:「……さては、遠方からやってきた人間に荷物持ちをさせようという腹か貴様」
 
 夕飯時。
ラオウ:「……何でこのラーメン屋、まだ潰れてないん?」
高 任:「店の中を覗き込むまではともかく、その世界の終わりを悟ったような表情はやめなさい(笑)」
ラオウ:「……相変わらず客が入ってないようですが、やはり腕前は進歩しているんですか?」
高 任:「今回吉井さんが来たら、騙して連れて行こうかと思っていたんですけどね…(笑)」
ラオウ:「君も大概酷いな(笑)」
高 任:「さて、どこで食いますか……俺、外食なんてしないからどこが上手いかなんてわからんからなあ…」
 
 で、飯食ってミカン買って帰宅。
高 任:「明日はどうするかね?」
ラオウ:「んー……8時起きぐらいで」
高 任:「はいよ」
 などとうだうだしてたら、ラオウ氏が夜の9時ちょっと過ぎにお眠りモード突入。
高 任:「……疲れてんのかな?」
 と、高任は12時過ぎに就寝……就寝。
 
 12月29日(月)
 早朝……5時過ぎ。
ラオウ:「……寒い」
高 任:「んあ…?」
 寝起きじゃなかったら、『聞いたかぁっ!天帝様がお嘆きだぁっ!』などと一ボケかましたんでしょうけど、さすがに高任そこまで頭のネジぶっ飛んでませんし。(笑)
 何やらいつものように、お隣の住人が朝の4時過ぎから部屋の中でごとごと騒ぎ出したのを受けてそれになれてないラオウ氏が目を覚ましてしまったとか。
 で、目を覚ましてカタログのチェックをしてたのは良いんですが、とうとう寒くて耐えられなくなったのか高任に直訴したという状況。
ラオウ:「毛布…毛布をもう一枚プリーズ」
高 任:「……はい」
ラオウ:「つーか、隣の住人は朝っぱらからガタゴトガタゴト何しくさってるんですかほんまに?」
高 任:「……常識のない馬鹿を相手にしたって無駄だぞ」
 まあ、高任も目が覚めてしまったのでニュース見たり、カタログ見たり。
 
 いろいろありましたが9時少し前に出発し、何やらグッドタイミングで交通機関の連絡がつながったせいか会場に9時47分に到着。
ラオウ:「……無駄に待ち時間が長い最悪のタイミングやな(笑)」
高 任:「まあまあ(笑)」
 で、高任の後ろに並んでいた人間が……良くわかりませんが、携帯の着メロ(?)を流しっぱなしにし続けていたので、ラオウさんが軽くジャブ。
ラオウ:「すいません、うるさいんですけど」
男 性:「……」
 この男性、音楽垂れ流し状態をストップさせはしたものの……『……うるさいって言われても…そんなんうるさいあたりまえやし……ぶつぶつぶつ…』
 などと、注意した相手を前にして愚痴垂れ流し状態に突入。
 しばらく放置しておいたら列の中でぴょんぴょん跳ね回り、独り言を呟き、携帯を操作して0.5秒間隔で曲を鳴らしたり……など、周囲への迷惑全開モードに突入し始めたので、とりあえず視線ジャブを叩き込んでみたら、いきなりしゃがみ込んで靴ひもを結びなおし始めたり。
 
 ま、コミケ会場にはこういう人結構いますんで。(笑)
 
 ちなみに、会場に入場できたのは10時30分。
ラオウ:「何をきょろきょろしてます?」
高 任:「いや、さっき完成させた年賀状を出したいんですが(笑)」
ラオウ:「最低ですね、あなた(笑)」
高 任:「まあ、それほどでも……仕方ない、帰りにポストを探すです」
ラオウ:「ところで……高任さんの今日の狙いは?」
高 任:「これっぽっちもないですが(笑)」
ラオウ:「……ないんですか?」
高 任:「ないです」
ラオウ:「何しに来たんですか?」
高 任:「……えーと、ラオウさんの後をつけ回しておもしろおかしくコミケ日記のネタにさせて貰うというと言うことで(笑)」
ラオウ:「おい?」
高 任:「大丈夫。某マリア様や某家政婦並に観察してあげますから」
ラオウ:「お、お前なあ……」
高 任:「いや、お礼なんて別に(笑)」
ラオウ:「高任さんのレポートってさ、あること無いこと書きまくるから…」
高 任:「あることあることだろう(笑)」
ラオウ:「お前って、読者がこう誤解するだろうという意図を持ってある部分を妙に強調するから性質悪いというか…」
高 任:「……つーか、ラオウさんの代わりに列に並んだりするから、ラオウさんにとってもメリットはあるはずだが」
ラオウ:「だーかーらー、お前が代わりに並んでも買う買わないの判断ができないから……」
高 任:「いや、そうじゃなくて。例えばラオウさんがこのサークルの列に並ぶ……と同時に、俺がラオウさん目当ての違うサークルの列に並ぶんですよ
ラオウ:「は?」
高 任:「で、ラオウさんがそっちのサークルで買い物を済ませた後、俺の並んでる場所と交代するんです。で、交代した後に俺はまた違うサークルの列に並ぶという繰り返しで……並ぶ時間を短縮しつつ、自分で同人誌の中身を確認しつつ買い物できるという、名付けてオペレーション人柱(笑)」
ラオウ:「……おお(笑)」
高 任:「ご理解いただけましたか?」
ラオウ:「いや、それは俺個人にとってはかなりグッジョブなんだけど、君はそれでいいのか?
高 任:「いや、ここに来たは良いけど今日はマジでやること無いというか…(笑)」
ラオウ:「……で、俺がネタになるんですか?」
高 任:「まあ、そのぐらいの代償は(笑)」
 
 1時間半後。
 
ラオウ:「ゴメン、確かに便利っちゃあ便利なんだけどもういい……今日の目当てはあらかた回れたし(笑)」
高 任:「おやま」
ラオウ:「つーか、このオペレーションには大きな欠点があるわ。一旦お前とはぐれたらお終いやんけ
高 任:「まあ、そればっかりは……」
ラオウ:「後、お前と入れ替わるときの周囲の視線が痛すぎる(笑)」
高 任:「というかですね、思ったほどネタにならんので俺的にはがっかりですわ(笑)」
 
 後は2人揃ってうだうだと練り歩き……ってな感じに、2日目もつつがなく終了。
 
ラオウ:「むう、何気なくたくさん買い込んでしまったような…」
 
 帰宅後、鞄の中からとりだした同人誌を床の上に積み上げつつ(笑)、ラオウ氏が財布の中を覗き込みながら呟きます。
 
ラオウ:「……この辺(ぴー)銀行のキャッシュディスペンサーある?」
高 任:「そりゃあるけど……いくら使うつもりですか(笑)」
ラオウ:「……高任さん」
高 任:「何よ?」
ラオウ:「俺らが子供の頃の買い物ってさ……一生懸命貯めた小遣いを握りしめ、『思い切って』散財したワケじゃないですか
高 任:「はあ、まあ…」
ラオウ:「で、大きくなるにつれて……『さり気なく』買い物ができるようになって
高 任:「はあ…?」
ラオウ:「そして、『金に糸目を付けず』買い物ができるようになって人はみんな大人になっていくんじゃないだろうか(笑)」
高 任:「ラオウさん、それは大人になるんじゃなくて汚れるって言います(笑)」
ラオウ:「まあ、それは冗談だが……というか、今年は久しぶりに田舎に帰ろうと思って」
高 任:「ああ、そりゃ金かかるっすね」
 
 で、金を下ろした後スーパーに。
 
ラオウ:「……」
高 任:「ラオウさん、アイスを凝視してどうしたいんですか?」
ラオウ:「いや、この2リットルボックスを抱えてドカドカ食ってみたいような……(笑)」
高 任:「別に構わんのだが、明日の最終日が終わってからにしようね。お腹を壊したままコミケはイヤすぎる(笑)」
 
 深夜。(笑)
 早々と寝ていたラオウ氏は何やら深夜に目が覚めてしまったらしく、カタログチェックをしていたとか。
 すると突然……
 
高 任:「私は高任です!高任です!高任です!
 
 と、高任が寝言で絶叫したとか。(笑)
 もちろん、そんなことは記憶にございません……つーか、どんな夢を見てたんだ高任。
 
 12月30日(火)
高 任:「あさ〜、朝だよ〜。ご飯食べるよ〜(笑)
ラオウ:「すうすう(安らかな寝息)」
 
 高任が朝っぱらからご飯を炊き、みそ汁を作り、野菜炒めを作り……万全の体勢でラオウ氏を優しく起こしたのですが反応がありません。
高 任:「とりゃっ!(7分程度の力で尻を蹴飛ばした)」
ラオウ:「うおぉっ!」
高 任:「朝ですよ、マスター(笑)」
ラオウ:「……今お前、蹴らんかった?
高 任:「いや、別に?
ラオウ:「……(困惑の表情)」
高 任:「というか、もう7時。早くご飯食べてシャワー浴びろ」
ラオウ:「……蹴ってない?
高 任:「神に誓っても良いが、蹴ってない(高任は無神論者)」
 
 で、8時ちょっと前に家を出て5分ほど歩いたところで、ラオウ氏がいきなり鞄の中を引っかき回し始め……
 
ラオウ:「……カタログチェックのシートを忘れたよ(笑)」
高 任:「良かったね、今気付いて(笑)」
ラオウ:「うむ。普通なら会場に着くまで気がつかないのに、ナイスだ俺(笑)」
 
 会場に9時到着、例のごとくぐるぐると周囲を歩かされて列の体裁を整えたのは9時20分。
 さらに25分ほどしてから、会場突入のための列入れ替えで移動。
 
ラオウ:「……この感じだと、入場は10時半と言うところか」
高 任:「多分、10時にここに着いても入場は精々10分ぐらいしか変わらないでしょうね……何時に到着して、入場が何分だったってなアンケートを採ると面白いかも
ラオウ:「……今日に関して言えば9時に来てもほとんど意味ないな。早い奴はとことん早いし(笑)」
高 任:「朝の7時半ぐらいに並んだら、入場は10時15分ぐらいなんですかね……」
ラオウ:「しかし……入場時間短縮のためとはいえ並んでからずうっと立ちっぱなしか。狼は生きろ、豚は死ねって事か?(笑)」
高 任:「体力的に弱い人間にはますますきついですか」
ラオウ:「……最近ねー、全館まんべんなく爆撃してると体力の衰えを感じるんだよな」
高 任:「そう?俺は、最近以前より楽になったような気もするが?」
ラオウ:「……それはね、君の本の購入量が以前に比べて減ったからだよ
高 任:「うむ。人間は誰もが重い荷物を抱えて生きていくんですね(笑)」
ラオウ:「コミケではおおむね間違ってないな、それ(笑)」
 
 などと馬鹿話をしてるうち、予想通り10時半に入場。
 
ラオウ:「高任さんは、西館からですか?」
高 任:「は?」
ラオウ:「いや、ギャルゲースペースで『チョコキス♪』本でも探すのかなと」
高 任:「ん〜、西館は最後に回ろうかと」
ラオウ:「ほう?」
 
高 任:「最初に足を運んでいれば『チョコキス♪』本があったかも知れないのにねという可能性が、これからの俺の人生を支えて…
 
ラオウ:「既に見つからないと諦めているのは良くわかったが、お前の人生って、本当に支えが必要なのか?」
 
高 任:「つーか、東館に知り合いがいるから差し入れが先かなと。鞄の中を空にしないと本が入らないし(笑)」
ラオウ:「鞄が2つあれば問題ないのでは?」
高 任:「1つで充分ですよお(笑)」
ラオウ:「ま、それはさておき……じゃあ、集合場所は例の場所で2時、3時。2時は15分経過でスルーって感じに」
高 任:「へーい」
 
 知り合いサークルを回ってとりあえず会場内を一瞥。
 日程のせいなのか、気持ち人数は少な目っぽい。
 列を往復しながらねりねりと3時間あまりも歩きまくり。
 その間、エロ同人誌買ったり、猫漫画買ったり、何やら懐かしい香りの漂う創作(少年)漫画買ったり、眼鏡娘のステキな創作(少女)漫画買ったりしたと思いねえ。(笑)
 
 ギャルゲー(PC)スペースはコンシューマースペース数の衰退に反比例して数が増えてるんですが、タイトルがばらついて収拾つかなくなって感じ。
 人の集まりもばらばらでした。
 男性向け創作は相変わらず人いきれに満ちていて(笑)、熱気と情熱に溢れてました……が、パロディとしての男性向け、創作としての男性向けの二分化が進む一方で、いわゆる眼鏡娘専門(笑)とか、SM専門とかの細分化されたジャンルがなんというか……。
 創作(少女)……いつも通りというか、スペース割り振りのせいかいつもより男性客が多め。まあ、好きな人にはたまらないジャンルですが、ラブラブファイヤーな漫画は最近あまり見かけません。(笑)
 創作(少年)……創作じゃねえだろってなサークルも見受けられますが、メカあり、格闘あり、青春ありと、いろんなジャンルがあってやはり高任にとってははずせないジャンルです。
 評論・論評……主に文章が多く時間を食うせいか、あまり人がいないジャンルですが、時たま楽しいモノが見つかるので、充実感を得られるジャンル。
 
 で、2時。(例の場所)
ラオウ:「……な、何を読んでるの?」
高 任:「あ、ラオウさん。いやあ、この同人誌すごいんですよ。みっちり100ページほど使って(ぴー)国の建国から最盛期までの歴史やら文化やら詳細に書き上げてて……素晴らしい資料です
ラオウ:「そ、そうか……」
高 任:「俺的には嬉しいけど書いてる本人は本当にこの本が売れると思っていたのかどうかちょっと疑問に思いますが(笑)」
ラオウ:「そ、そうか……」
 
 ラオウ氏の鞄、1つはぱっつんぱっつん(笑)で、『もうこれ以上本を詰めるのは勘弁してつかあさい…』という悲鳴が聞こえてきそう。(笑)
 
高 任:「で、東館は全部回った?」
ラオウ:「いや、今日はちょっと人が多いというか…目を付けてた所は全部回ったけど、練り歩くのはさすがに…」
高 任:「そうか?俺はいつもより少ないように感じたぞ?」
ラオウ:「タイミングの問題かもしれんが……で、ちょっと休ませて(笑)」
高 任:「うんうん、人は誰も重い荷物を抱えて生きていかなければいけないからね
ラオウ:「いちいちひっかかる物言いをするね君は(笑)」
高 任:「つーか、明らかに運動不足だろラオウさん」
ラオウ:「んー否定はせんが……」
 
 そして西へ。
 
ラオウ:「げえぇむぅっ!シューティングゥッ!」
 もちろん出来の良さげなゲームは速攻で売り切れる(特にシューティング)事の多いジャンルなので、2時を過ぎてから行っても……。(笑)
 それでも、あぁっという間にラオウ氏の財布からお金が出ていくのを高任は優しく見守っているしかなかったわけで……。
 
高 任:「チョコキス♪!チョコキスゥッ♪!」
 高任がコンシューマーギャルゲーブースを練り歩くのを、ラオウ氏がとても優しい目で眺めていたりするのがとてもイヤ。(笑)
 ときめもとか、TLSとか……数年前からほとんどメンツが変わってないのが良いのか悪いのか。
 個人的には『北へ。』の同人誌をちょっと期待したんですが……てへ。
 
ラオウ:「んじゃ、帰りますか」
高 任:「……」
ラオウ:「どうしました?」
高 任:「いや、昨日といい今日といい、面白いネタが全然ないデスだよ。ここで素直に帰るとまずいんですよ(笑)」
ラオウ:「……面白いネタってのはそうそう転がってるもんでもないと思うが」
高 任:「何かないかね?」
ラオウ:「ふむ……そういえば冬コミには珍しく臭い人がいっぱいいたよ(笑)」
高 任:「は?」
ラオウ:「いや、夏コミは臭いのが当たり前というか……でも冬コミで臭いのは珍しいですよ?(笑)」
高 任:「……どうでもいいですが、面白いネタになると思いますかそれ?」
ラオウ:「君の力量次第」
高 任:「無茶言うなよ(笑)」
ラオウ:「……つまり、ここらで一発面白いネタを作ってくれと?(笑)」
高 任:「うむ」
ラオウ:「いや、無理だろ(笑)」
 
 帰る方向を間違ったり、事故にあったりするわけもなく(笑)、何事もなく帰宅。
 ラオウ氏が2つの鞄から同人誌を取りだして床に積み上げていくのを眺めつつ……
 
高 任:「そういやアンタ、田舎に帰るとか言ってたがこの同人誌ごと里帰りするの?
ラオウ:「こんな重いモノ担いで帰る馬鹿じゃない
高 任:「こんな重いモノ担いで会場内を練り歩く馬鹿ではあるが(笑)」
ラオウ:「昨日の分と合わせて段ボールに詰めて宅急便で送るつもりだが」
高 任:「……重さ制限あるんだけど」
ラオウ:「……同人ゲームは宅急便で送ると確実に割れるから持って帰るか」
高 任:「で、帰りの飛行機は?
ラオウ:「元旦
高 任:「……今日は、12月30日なのだが?」
ラオウ:「うむ。正月までよろしく」
高 任:「……」
 
 
 金曜の深夜から土曜の朝にかけて雪が降ったりしたのでアレでしたが、全体として3日間とも暖かく、しかも好天に恵まれて夏コミとは対照的でした。
 高任の主観ですが、やはりこの冬コミは全体的に人手が少なかったような気がします。
 3日目であの人出はあり得ない(笑)というか、やっぱり日程が影響してるんでしょうね。
 
 12月31日……宅急便で送るなら、同人誌読まずにさっさと段ボールに詰めやがれと心の中で呟きつつ。(笑)     高任斎。 

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