「んっ・・と・・・」
 鉄棒の下で、何やら佐渡おけさと阿波踊りを足しっぱなしにしたような奇妙な動きをしていたののみを見かけて、瀬戸口は声をかけた。
「どうした、東原?」
「んとね、ののみ、運動しようとおもったけど手が届かないの・・・」
 ちょっとべそをかいたようなののみの表情を見て、瀬戸口は口元に小さな笑みを浮かべながらののみの体を抱き上げてやる。
「これなら届くだろう?」
「うん、ありがとなの。」
 瀬戸口の助けを借りて鉄棒にぶら下がったののみだが、かけ声ばかりで全く体が動いていない。
「ん・・・しょ。ん・・・しょ。」
 それを見かねて瀬戸口がののみの体をゆっくりと持ち上げてやる。
「わ。いーち、にー、さーん・・・」
 
 瀬戸口の助けを借りて地面に降りたののみはふうっとため息をついた。
「えへへ、ののみ一杯がんばったよ。」
「ああ、そうだな。」
 額に汗を浮かべたまま、瀬戸口は優しく微笑んだ。と、ののみの体が瀬戸口の方に倒れかかってきたので慌ててそれを受け止める。
「どうした?疲れたのか?」
「ん・・・ののみ頑張ったから眠くなっちゃったの・・・羊さんを数えるとぐっすり眠れるんだよね。」
 既に半分寝ぼけているのか、意味不明の呟きである。
「めーが一匹、めーが二匹、めーが・・・・すう。」
 安らかな寝息をたて始めたののみを背負って、瀬戸口は家までの帰り道を歩きながら呟く。
「・・・子供はいい夢を見る権利がある。ゆっくりおやすみ・・・。」
「ん・・・おとーさん。」
 ののみの小さな手が、瀬戸口の背中をきゅっと握りしめた。
 
 
                   完
 
 何か最初の意図とは違う方向に行ってしまった気がしないでもない。(笑)
 しかし、普通にゲームをすすめると八割方『ののみ・瀬戸口』カップルができあがりますよね?『ヨーコ・来須』も確率高いですけど。
 ののみは懸垂できないとか聞いたんですがよくは知りません。
 とりあえずこの話に関する突っ込みはめーということで・・・
 

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