とるるるるるる・・・・
「俺だ。」
「はっ、こちら5121小隊の狩谷十翼長であります。本日は・・・」
「挨拶はいい、用件を言え。」
「中村の部署をスカウトに変更した・・・」
ぎゃりっ!
車椅子の頑強な抵抗を乗り越えて、ナイフの切っ先が狩谷の背中をえぐる。
「誰かを殺すのなら自分の手を血で汚しなさい・・・それが、最低限のルール。」
「・・・あなたに、僕の・・・気持ちが・・・わかって・・・たまるものか・・・」
狩谷の眼鏡が床に落ちる。
素子はそれを拾い上げて、狩谷の顔にかけてやった。
「あなたに私の気持ちをわかってもらおうとは思わないもの・・・」
そして通信機からは準竜師の声が続いている。
「中村はウォードレスが着用できないからその陳情は聞けないな・・・何か他の陳情にしろ。」
原さんセカンドマーチ第7話・完
そう言えばこの前、『原の陰謀で若宮がスカウトになった』んですが・・・そうかあ、原さんは若宮のことが嫌いだったんだね!
ちなみにその時の整備主任は中村でしたけど。(笑)
熊本市立図書館に戻る
/
次の章へ→