・・・誰もいない屋上まで来てしまった。一体何の話なんだろうか?
「ねえ、速水君の好きな人のこと・・・聞いてもいいかしら?」
 心臓が下手なダンスを踊り出し、訳もなく顔が熱くなるのを感じた。
「え・・っと、君のこと、好きって言ったら困る?」
 彼女が微笑んだ瞬間、僕と原さんは恋人同士になった。
 
 毎朝届く原さんの手作り弁当。
 正直言うと僕はもう少し薄味の方が好きなんだけど・・・。
「はい、ののみのかわいいおべんとうあげるね!」
「おら、お弁当だ。やるよ。」
「ハーイ、お弁当でス・・・。」
 でも、さすが魅力700。
 普通より七倍いけてるだけあって食べ物には困らない。
 ・・・あ、荷物が一杯になっちゃった。どれか捨てなきゃ。
 ・・・・・・・えい、『原さんのお弁当』。
 ドスッ!
 背中に焼け付くような痛みを感じた瞬間、悲しげな原さんのささやきが耳に入った。
「・・・あんなに裏切らないでねって言ったのに。」
「・・・ちょっと手が滑っただけなんだってば・・。」
 
 
 
 実際のプレイの最中、瀬戸口とののみが恋人同士の状態。頬染めた瀬戸口に『ののみのお弁当』をプレゼントされたときは、このキャラはとんでもない人でなしと思いました。
 この話での速水君は刺されても仕方ないですよね。(笑)

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