「きゃあああああああああぁぁっ!」
 最高級の絹をまとめて10枚ほど引き裂いたような悲鳴がこだまする。その悲鳴の発生場所はもちろんシャワー室だ!(笑)
 事件発生から5分後、二人の少年が小隊職員室に連行されていた。
「・・・で、滝川はともかく速水、なんであんなことしやがった?」
「俺はともかくって・・・」
 本田に抗議しようとして立ち上がりかけた滝川を、坂上先生が押しとどめる。それを横目で見ながら本田は速水に返事を促した。
「・・・すいません。僕、そういうのよく知らなかったんで興味があったんです。」
 ぽややん。
 僅かな沈黙の後、微かに頬を染めた本田と坂上と芳野はひそひそと話し出す。
「滝川に誘われたな。」
「ええ、間違いないでしょう。」
「・・・速水君は被害者みたいなものですね。」
 あまりの内容に滝川の顔が怒りで赤くなる。が、それを見た速水は再び口を開いた。
「先生、僕が滝川君を誘ったんです。ごめんなさい。」
 ぽややん。
「よし、速水は帰って良し!滝川は説教だ。」
「ちょっと待ってくれよおっ!」
 職員室を後にしながら、速水は口元を微かにつり上げた。
 
 
                    完
 
 ・・・速水のあっちゃんは結構黒いキャラだと思うのですが?(笑)わざと争奪戦とか起こしてみると、各キャラの本性が見えてきて楽しいです。
 ちなみに(争奪戦後)速水君と会話してひっくり返りました。(笑)『それが、本性か?それがお前の本性なんだな?』という気分で。
 いや、どのキャラも結構言う人は言うんですけど、多分一番ギャップが激しいです。

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