とき | 2005年7月18日(月・祝) 午後1時30分〜3時30分 |
ところ | 横須賀市文化会館 和室 |
主催 | 横須賀市民九条の会呼びかけ人 |
参加者数 | 約40人 |
在日朝鮮人の方の話を聞く機会はこれまであまり無く、良い企画だったと思います。
私には戦争中の記憶はほとんどありません。子供の頃、外国人に接する機会も少なかったのですが、日々の生活と教育を通して、欧米人に対する劣等感とアジア人への罪悪感を持つようになりました。同世代の人には共通する思いがあるのでは無いでしょうか。それが、戦後の復興の原動力でもあったと考えています。
日本の発展とともに、劣等感の方は解消しましたが、罪悪感の方はずっと残り、よく行く中国でも、戦争の傷跡を見て時々感じます。
今、いつまで謝り続けるのかと、罪悪感を抱かせないような教育をしようとする動きがありますが、日本の侵略を正当化する危険な徴候です。悪かったことをはっきり認める姿勢が、近隣諸国と良い関係を保つ上で重要なことだと思います。
横須賀九条の会の学習会に参加した。日韓の歴史についてと、在日韓国人三世の青年の話を聞いた。
国際化が言われて久しいこの国で、なぜ隣国の韓国・朝鮮のことを、私はこんなにも知らないのか。または、なぜ知らされてこなかったのか。
彼は、日本生まれの日本育ちで、現在はサラリーマンとして働き、税金を納めている。が、そんな彼に参政権はない。自分の納めた税金の使い道について物申す余地は微塵も無いのだ。
彼は、就職まで日本名で暮らしてきた。就職を機に本名を使う決意をした。就職活動は難航した。親しい友人にも、韓国人であることを告げた。友人は驚きつつも「でも、お前はお前で何も変わらない」と言ってくれた。しかし、彼はこの友人の反応に疑問を呈す。「もっと自分をわかってほしい」と。
隣国とのこれまでの関係と、いま目の前にいる在日の青年と。九条は、内向きではいけないと思う。改悪の内容は、国粋主義的で内向きだ。平和は、内向きで実現できるものではない。平和とは、他国との関係の上に成り立つものだ。「日本だけ平和」なんてことはありえない。九条は、直してはいけない。私たちは、九条をもっと育てていくべきだと思う。殊更自虐的な歴史観を持つつもりは無いが、九条を育てることで過去の反省とし、そこから本当の国際化、世界に対し胸をはっていくことができるのだと思っている。
学生時代は「何で世界史なんてやるのー?」と思っていたが、今頃わかりました。参加してよかった。
崔さんは、私のこどもと同じように、横須賀で生まれ同じ環境で育った青年です。けれど、日本の国が戦前、戦中に朝鮮半島の人たちにしてきたことから、在日という在り方を、自分の意思に関係なく強いられ、祖国を想っても南北に分断されている哀しさ。戦後60年たち、崔さんのように3世のひとたちが、今を生きるほど時間がたっても、その葛藤が続いている。人はどこに生まれおちても、政治が原因で背負うものを持たせてはいけないのだと考えました。
崔さんの話から、韓国と北朝鮮が民間レベルまでも国交を回復しはじめていると聞けたことは、戦いによらない平和、外交による平和を作り始めている人間の智恵と進歩を感じました。そして、それが憲法九条の精神です。九条をなくすだけでなく、九条がいきる社会にしていきたいです。
話を聞けてすごくよかったです。韓国と北朝鮮の間に道路や鉄道が通ってたり、数千人単位で交流があるなんて知らなかったし、平和の流れがこれほど進んでいるなんて思いもしませんでした。在日韓国人が日本に60万人もいて、想像を絶する差別を未だに受けていることも初めて知りました。隣の国のことをあまりにも知らない(教育で知らされていない)ことを実感しました。マイノリティがいかに無視され、差別され、生きにくい日本なのかも。
崔さんの「同じところを共有するのもいいけど、違うところを認め合うのがより深い関係だと思う。だから友達に韓国人であることを打ち明けた」という話を聞いて、本当にそうだと思いました。違いを理解するためには、歴史的な背景や、そこからくる現代の問題を学び、人がとる行動に対して「なぜそうするのだろう」と原因を考える、少なくとも理解しようとすることが必要不可欠だと思います。今回得た知識を、どんどん伝えていって、呼び掛け人の輪を広げていきたいと思います。
崔さんの学習会の前日に、池子・米軍住宅反対の集会があって行ってきました。そのなかで、元朝日新聞記者の石川がんさんが、「米軍は韓国の役割を日本にやらせる。」という話がありました。崔さんの話を聞き、そのわけがわかりました。米軍が韓国の市民に対して起こした、二度目の事件の時には、ブッシュが、すぐ謝るような、市民の怒りからくる反米感情の強さと、言いなりにならない政府がある。私たちの国では、どうでしょうか。日本には、司令部を持っていくのは無理と判断するような、市民の運動を拡げていきたいです。
崔さんの話を聞いて、日本が各国にしてきた事、自分の国の歴史を私はほとんど知らずに勉強してこなかったのだなあと感じました。その場にいることが恥ずかしくもなりました。こんな人は多いと思いますよ。若者にも、これから大きくなる子どもたちにも、是非、近代現代史の大切さを知り、学んでいってほしい。学んでいかなければ…と思いました。
在日三世なのに選挙権がないことに驚きました。納税の義務はしっかりあるのに…。こんなことも知らずにいたことを恥ずかしく思いました。本名を名乗り、ある意味不安定な立場ながら“凛”とした生き方に尊敬の気持ちを抱きました。