吉田精肉店

第四十六話無敵

異様な光景が広がっていた。
たくさんの悪魔やロットが倒れてカタストロフの周りに輪を作っていた。
「どういう事だ。これはいったい」
それを見てニーズヘグがつぶやいた。
「近寄られたくないのでしょう。近づかれたら攻撃を与えられてしまう。それを防御してるので
は?」
どうすればいいかはそれを聞いた瞬間全員が理解した。
「ノーフィ、ノーヴィス、一斉射撃だ!」
ほかのロットも聞いていたようで。
皆銃口を向けていた。
悪魔はそれを見守っていた。
「おや、私が出てきても気にせず遊んでいらっしゃっていたのにどうしたのですか?」
カタストロフが馬鹿にしたように言った。
「うるさい熊の好物でも量産してろ!!」
すべての銃口が同時に火を噴いた。
あらゆる種類の弾丸が一つの獲物に向かって集まっていく。
だがそれは期待を感じさせる煙幕さえ作らずに燃え尽きた。

「まるで大気圏突入のようだ。すべてのものが燃え尽きてしまう」
プテロットの通信を見ていたアシュタロンが言った。
「後どれくらいでつくアッシュ?」
名前を急に略されてアシュタロンは面食らった。
「そうプテね、あと五分ヘヴン標準時プテ。もうすぐみえてくるプテ」
「急げおまえの話を聞いていて奴の無敵さの秘密がわかった」

「さて君たちにお礼をしよう、ヘヴンティアーズとアースヒューリー。どっちがいい?
そうだな、悪魔君たちは”ここ”が大好きらしいし、こっちだな。」
しばらくは何も起こらなかった。
急に地面に穴が開いた。
「傷ついたこの星の涙、味わうといい。」
「よけてください隊長!」
とっさにニーズヘグは身をかわした。
さっきいた場所には穴が開いていた。
「この技はいったい何なのだ?」
「隕石です」
「隕石!?」
「奴のその……
魔力で作り出したものか?」
「違います、自然界に存在するもののようです」
「どういうことだ?」

「説明しよう」
「アシュタロン!それにヘレバルス!」
「もうドンパチやってる余裕はないみたいだからな」
ヘレバルスが答えた。
「師匠と戦えるなんて感動プテ」
とりあえずその危険な発言についてはスルーした。

「どういうことなんです」
「奴の能力、それは摩擦操作だ。
地面に摩擦が無くなればたてなくなり、摩擦が最大限になればあらゆる物質は通過できない。
まさに無敵能力だ」

それだけでなかった。
カタストロフの一部が青くなって分裂しようとしていた。



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