吉田精肉店

第二十三話見舞

ヘレバルスとの戦いから三ヶ月我輩の傷もだいぶ癒えてきた。
「ほう、治ってくれたようだね、やっと私も研究に打ち込めそうでうれしいよ。」
こいつはグレゴン、我輩を助けてくれた男だ。しかし得体の知れないの研究を続けて怪しい。
そうそう旧サードフォースは三巨頭のうち二人を失い、ロット軍に吸収された。
グレゴンはそのときも悪魔である我ら三人を保護するようにいってくれたのである。
しかし・・・。
「ゼヴァス!!!」
彼はザーゴン、我輩の身を案じてついてくれた親友だ、しかし・・。
「よかった、俺はどうなることかと、もう安心してノーフィスと戦えるよ。」
「すまん、ザーゴン、その話をしないでくれ・・・。」
「君困るよ、患者の調子を悪くするようなこというのは。」
「すまない。」
どうすれば、ノーフィスとザーゴン、二人の因縁を救うことができるのだろうか?
「どうだね、少し散歩でもしながら話し合うというのは?」
「いいんですか?」
「ああ、なまった筋肉をならすためにね、もっとも飛ぶのはよしたまえ、逃げるのかって思われて
打ち落とされても私は知らないよ。」
グレゴンはにやりと笑った。
お言葉に甘えて我輩はベッドから立ち上がって廊下へ出ようとした。
ゴチ。
いたたた。
何か見えない壁に当たったような感じがした?
「どうした、ゼヴァス君そこからは外へ出られないよ。」
「大丈夫か?」
改めて見直すとそこには壁があった。
あれ?おかしいな?


我輩はとある人物に相談するため、基地を抜け出した。
夜空を飛びながら、前線の明かりを目指した。
夜空に浮かぶ三つの月とちりばねられた宝石のような星星は美しかったが我輩の興味を誘うに
はいたらなかった。
ゼヴァスが近づいたことを向こうも気づいたようだ。
緑色の姿。ヘレバルスだ。
「どうしたゼヴァス君、また戦りに来たのかい?」
「今日は相談があってきました、一人で出てきていいのですか?あなたは司令官でしょ?」
「相談てのは後ろの二人の事かな?」
いつの間にかゼヴァスの後ろにはノーフィスとザーゴンがいた。
「おい貴様のせいでばれちまったぞ、ポンコツ!」
「てめえがついてこなければヘマなどしなかったよ!!」
「やれやれ、相当仲が悪いようだね。」
「そんなもんじゃないですよ、憎み合っています。」
「じゃあさ、たたかえば?」
「そんな!!!」
「誰も彼らが戦えって言ってないよ、俺とゼヴァス君対彼らで。」
その場にいた全員がこいつ何いってんのとおもったことは言うまでもない。



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