吉田精肉店

第二十話対話

・・・・・・また一人消えそうだよ・・・。
赤い宝石が伝えている。
「またか、グレゴリュフの次はだれなんだ?」
白い悪魔が聞いた。
君の友達のあの子・・・、ゼヴァス君だっけ?」
カインはそれを聞いて少し動揺しているようだった。
「らしくないな、アルマゲドン?悪魔を全滅されるんじゃなかったのか?」
黒いロットが様子を見ながら言った。
「・・・糞が・・・・。」
どうして?
赤い宝石がたずねた。
「?」
二人は宝石の言葉に耳を傾けた。
彼もグレゴリュフも、力を欲しなければ、死ななかった。
僕にはそれがわからない?
「聞いてみたらどうだね?」
カインは言った。
わかった、いってみるよ、君たちにより協力するために役に立つかもしれない。

光が去った後、ラグナロクはカインに聞いた。
「いいのか。いかせて?」
「あれは何度も勝手に出て行っている。
そのたびに成長してるじゃないか。
破壊神”カタストロフ”は。
それに・・・。」
もしかしたらゼヴァスを・・・。
俺に残された最後の良心か・・・。


悪魔との対話

ベットに横たわる悪魔を一人のロットと、悪魔が心配そうに見ている。
・・・ああ、ニーズヘグはうまくやってくれただろうか、いやだめだろうな・・・。
せめて我輩が・・・。
君はゼヴァス君だね?
?お前は天使か死神か?
神だよ。
・・・・神か、なら我輩に力をくれ。
もういらないのではなかったのかい?
愚かだった。
理不尽な暴力に対して我輩はあまりにも無力だった・・・。
君も理不尽な暴力がほしいの?
いや・・・せめてもう一度守るための命を・・・。
・・・そしてまた死ぬの?
かも知れない・・。
このまま楽になったほうがいいよ。
・・・心残りだ・・・。
ザーゴンとノーフィスかい?
・・・・ああ。
我輩も可能性はあった・・・。
ノーヴィスを殺しノーフィスにねらわれる可能性も・・・。
そのほうがいかに良いか?
妙に自己献身的じゃないか?
ひとつだけ頼みがあるノーフィスを説得する時間をくれ・・・。
いいよ・・。
だけど君は素敵ではなくなったね、
破壊の欲望を持っていたらどれだけ僕が君に貢献できるか・・・。
なぜなのグレゴリュフに復讐して満足したの?
そんなちっぽけなの?
もう良いよ!君からは僕の目標が何かわかるもんか!


ロットとの対話

憎い・・・。ザーゴン・・・、ノーヴィスの墓標に奴の首を・・・。
このどへたれ!めのまえにいるじゃん。
さっさとやってしまえ!
だれだ?
神だよ。
ふざけているのか?
「どうした?」
「てめえに心配される筋合いはねえ悪魔!!」
怒鳴っちゃってばっかみたい、ゼヴァス君がおきちゃうじゃない。
ゼヴァスは生きてるのか?
うれしいの?
うれしいさ。
おまえがやったのか?
そうだよ。
じゃあこっちの質問に答えてよ?
どうしてザーゴンをすぐに殺さないの?
弟の仇でしょ?
ゼヴァスの・・・親友・・・だからだ。
ゼヴァスに嫌われたくないの?
・・・・・ああ。
ザーゴンも同じだよ。
あいつを許せるの?
わからない・・・、時々おかしくなる、
あいつを殺したいのが私の本心なのか。
そうでなくてはノーフィスは浮かばれない・・。
ノーヴィスとゼヴァス大事なほうをとれば良いじゃない?
そんな簡単に言うな!!!!
君が難しくしてるじゃないか?
僕の望みはみなが望む破壊・・・。
真の答え。
教えてあげるよ、お前が死ね!
そうすればノーヴィスにも会えるし無駄なことに頭使う必要もない。
あはははは。

神との対話

何をそんなに喜んでいるの?
この波動、音に聞く破壊精神か・・・。
そうだよ・・・。
次元を旅し、自らの望む答え、
捜し歩いた・・。
無界、ヘヴン・・・あらゆる世界。
ロットと悪魔を合わせれば答えが見つかるってね。
未熟で不明確だったけど、まともに会話できるくらいに進化できたよ。
それでか?ずいぶんおしゃべりなのは?
そうだね。悪魔の神様。
ゴットにあえてうれしい?
そうだ。
私は彼に会いすべてを彼との戦いに向けたい。
勝ちたい?
いや純粋な戦いへの渇望だ。
勝ち負けなど関係ない。
思えば今まで下らぬ勝利、ちゃちな成功、つまらぬ結果に
一喜一憂していた私が愚かであった。
ヘヴンはどうでもいいの?
ヘヴンはおろか、無界、悪魔どもにすら興味はわかない。
奴との勝負という究極の過程・・・。
それこそが・・・。
望み。


ゴットさん。
何のようだ。
ヴィシュヌさんに出会ってどう思った?
ヴィシュヌか・・・。
ついに生まれて出でた意味を見つけたというところだ。
どういうこと?
ガ・シレルという田舎で生まれた私・・・。
敵を倒せと命じられた。
私の疑問はこうだ。
敵とは何か?
愚か者どもはこう答えたよ。
強きものだとね。
私を生み出したものなら私より強いに違いない。
そう思ったよ、純粋だった私はね。
でもね私は裏切られた。
弱い・・弱すぎる・・・。
それからというものこのそらで敵を探していた。
いたの?
いたよ、すばらしい好敵手がね。




わからない・・・・なぜ僕に彼らはなにを導き出してくれるのか。
きっと
これからわかるんだ。
この悪魔戦争で。


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