吉田精肉店

第十七話実力

ゴット軍中心部、アンタッチャブル・ゾーン。
「おかしいプテ。」
「どうしたプテ?」
「気温が下がってるプテ、ゆっ雪が降り始めたプテ!?」
雪は強まり吹雪となった。
「あ〜れ〜飛んでいってしまう。飛んでいっつぁいまうプテ〜。」
吹雪の中から白い悪魔が現れた・・・。
「ここか・・・。」
(もうすぐだ・・・。)
「鎧魔、あそこだ・・。」
「あの森林の向こうか?」
(いいだろう挨拶代わりだ・・・。)
鎧魔が消えたかと思うとすべての木を伐採し終わっていた。
「これで見やすくなったろう?」

「・・・・ノーフィス・・・。」
「貴様だけは殺すぞ!!ザーゴン!!」
再びノーフィスがザーゴンに切りかかった。
しかしノーフィスの剣は空を舞った。
「・・・せっかく、会えたのだ。ゼヴァスに・・・、考えてみれば君に義理などない・・・。
これは戦争なのだ・・・。ノーヴィスは俺に殺されたのではない・・。
時代に呑まれただけだ・・。」
「ほざいたな外道!!それでこそ殺し甲斐がある!!!」
ノーフィスはザーゴンに飛び掛った。
「やめろ!!!」
ゼヴァスは二人を止めようと走り出した。
しかしヘレバルスにさえぎられた。
「なぜとめる?この闘いは自然なものだろう?
考えが違う、種族が違う。この対立。
よっぽど君らがグレゴリュフと戦ったことのほうが不思議だよ・・。」
「貴様・・・。」
ゼヴァスはヘレバルスをにらんだ。
「いいねえ、その眼、それだよ。俺が君をほっておいたのもそれがあるからなんだ。
ふざけてみたりしてきたけれど、やはり戦いを超える娯楽などない。
来なさい。君とそのロットで。
本当のヘレバルスを見せてあげよう。」
ヘレバルスは剣を抜き構え始めた。
「木刀だとふざけやがって!!」
「王覇妖屯術”むどう”」
ヘレバルスは構えたあと、まったく動かなくなった。
「オイ何のつもりだ。」
「無動、つまり動かないってことだよ。」
「なめやがって!!!」
ゼヴァスは飛び掛った。
「無道とはお前の勝利への道、つまり勝ち目はない・・。」
ヘレバルスはもう一本の刀を抜きゼヴァスを切った。
木刀なのでダメージはなかったが力が抜けた。
「無導とはお前を助けるもの、すなわち何もない。」
ゼヴァスは第二撃で吹っ飛ばされた。
「大丈夫か、ゼヴァス君・・・。」
「・・・ああ、どうやら完全に時間稼ぎの技のようだ。」


「分身か?」
大量のノーフィスに対してザーゴンが聞いた。
「そんなちゃちなもんじゃぁない。
これ貴様の脳へ直接送信しているのだ!」
「つまり通信技術の応用か?」
「そういうことだ!!疑問は解けたろう?死ね!!!」
しかしまた攻撃は外れた。
「機械とは実に電気を帯びやすいものだな。
四つのパワーのひとつ電気磁力を貴様に与えた。
つまり似たもの同士は反発するってことさ。」
「貴様と私が似てるだと?」
ノーフィスは声を荒げて答えた。
「俺の能力、ヘヴンで目覚めたものだが・・・、
俺は機械化すると同時に磁力を帯び、
相手に磁力を持たせることができる。
お互い手の内は明かした。これで平等だろ?
そして・・・。」
「そして?」
「お前も戦いながら、気になってしょうがないのだろゼヴァスのことが!!!」


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