吉田精肉店

第九話魔剣

まただ・・・。
レーヴァティンがうずいている。
ぼくがこの剣を持ったのは造られて間もないころ。
この剣は試作された後だれももてないことが発覚し専用機を作る計画が進められた。
しかし量産はされなかった。
ぼくもレーヴァティンも・・。
レーヴァティンがこのようにうずくのかだれにも説明はできていない。
でもぼくはなんとなくわかる。
警告してるんだ。
なにを?
カタストロフだ。
運命の上にありえない因縁が
矛盾の連鎖反応を起こし
破壊と死と破滅を呼び寄せる。
ぼくはみてしまった。
もうひとつのせかいを・・・。
でもそれは大いなる悪夢のほんの始まりだった。
サードフォースはぼくの償いだ。
レーヴァティンは教えてくれる。
悪魔の襲来を仲間の危機を。
行こう、なすすべのない運命を選択してしまった自分をあざ笑いに。

「でて来い!
頭脳部が存在していることはわかっている。
しかも一人だ。
単純命令しか出せないことは今わかった。
回り込むなんていかにも単純な命令だな。
その上見たところこいつらには喰う本能しかないと見える。
食欲を常に優先していることは敵を殺すより死体を喰うことの優先を見ればすぐわかる。
それに反する行動をとっているということは頭が要るってことだ!
自分を守らせようたって無駄だぞ。
私の感度を甘く見るな!」

銀色の悪魔が姿を現した。
「久しぶりだな。
皆さん。
仲間であったのはしばらくの間だけ、
時空を旅してきた俺様には悪魔のほうが懐かしいのさ。」
「デビル・・・マグナス。
裏切ったのか?」
「いや違うさ坊やたちといるほうが気分がいいのでね。」
「では坊やたちと行く末をともにしてはいかがでしょうか?」
デビルマグナスの後ろに一人のロットがいた。
「ニーズヘグ・・・隊長・・・?」
「すまない、レーヴァティンが教えてくれなければ間に合わなかったよ。」
「くそがああああああああああああ。」
デビルマグナスはニーズヘグに飛び掛った。
ニーズヘグはひらりとかわした。
「坊やたち、やっておしまい!!!!!!」

すべてのアジ・ダカーハがニーズヘグに飛び掛った。
「安らか眠りを・・・坊やたち。」
ニーズヘグはレーヴァティンをアジ・ダカーハの最後列まで投げた。
「はあ?何やってんの、安らかな眠りにつくのはお前たちじゃねえか。
何得物を見当はずれなところへ投げてんだよ?」
「子守唄は何がいいかい?空間圧縮!!!」
レーヴァティンがニーズヘグを軸に回転する。
そのかいてんの円がやがて小さくなり、残ったのはニーズヘグだけだった。
それを見たデビルマグナスは恐れながら言った。
「坊やたちはどこへ?」
「いるべき場所へさ。」
ニーズヘグは笑いながら答えた。
「いるべき場所・・・・?」
「おかしいな?わからないのかい?
悪魔のいるべき場所といったら地獄しかないはずだよ?」



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