吉田精肉店

第十話



”その名はマリス”

クロ・コロ…どうくつが点在するプレーン六つの集落のひとつ。
その離れの穴に最後のアブソリュートはいた。彼の名はデス、大地のトーア。かつての戦いで
は敵から死神と恐れられられたほどの男である。オーバーテクノロジーであるヘリと出会い(こ
れは彼のマトラン時代の話である。その頃は次元隔離が不安定でワームホールが多発してい
た。)銃等についても詳しい。そんな彼は今は隠居している。敵がいなければトーアとマトランは
相容れないと思っているからだ。そして今は彼は趣味であるマスク集めに没頭していた。
中でもお気に入りは最近珍しいワームホールからはいってきた光る金色のマスクである。

いつものようにそれを磨いていると、珍しい客人だった。その人物はかつての親友の息子クル
だった。
『クルか、オラがしばらくみねえうちに立派になったな。』
彼が見るに客人はトーアだった。
『何し着たんだ?まあ、座れよ。』
だが相手は座らずにこういった。
『その”アボ−キー・タイプ”のマスクをくれないでしょうかデスさん。』
急な客人は急いでいるらしい。ヘイトの馬鹿が何かしたって聞いたがこんな小僧まであせらせ
るとは。何がおきてやがんだ。
その時だった。彼のお気に入りのマスクはきゅうに光りだしたのだ。
<あなたがこの世界の光のトーアですか。私はあなたを助けるためあなたたちのいるべき世
界からやってきました。あなたが現れたことにより”アブソリュートプラン”はほぼ終了です。あな
たの使命を伝えましょう。>

その頃
『ダークさま、光のマスクを発見いたしました。クロ・コロの十七番廃鉱です。』
『よくやった下がっていいぞ。』
『はっ。』

『ようやくお前の出番だぞ部下の弔いをしたいんだろう。』
そこにはトーアというのにはでかすぎるものがいた。
『レキ2とかいったか。なかなかだ。わたしの憑依体としての適正も高い。こいつでトーアどもを
なぶってやるぞ。』
『お前自らいくのか。』
『われの力はわかっていよう、暇があったらそのマスクもとってきてやる。』
『ああ頼む』

<かつて世界にはマクータとマタ・ヌイが遣わしたトーアとの戦いがありました。マクータは敗
れ、その脅威は去りました。しかし真の暗黒の時代はそれからでした。各島々は急速な発展を
遂げメトロのような巨大都市を形成しました。そして・・・戦争をはじめたのです。>
『そんなばかな!!』
<しかしそれは事実です。共通の敵が去ったとき、かつての仲間を敵としたのです。>
『今のおれたちみたいだな。』
<そのときもやはりトーアは活躍しました、神よりちからを授かったものたち。しかしそのときの
彼らにはすでに美徳さえも失われていたのです。そして勝利者のいない戦いは終わりました。
戦いによって文明は失われたのです。残ったのは力あるもの、トーアへの憎悪と恐れ。そこへ
闇が姿をあらわしたのです。マクータの魂から分離した本質。その名をマリス、クルゥエル、ヴ
ァイスと言った。ある意味それは暗黒時代の私たち自身が生んだ暗黒面。ある者はネオ・マク
ータと呼んで恐れ、われらの神はまだ目覚めぬのかと絶望したのです。>続

闇の三馬鹿の名前が判明w
まあ一応マクータの精神の産物ね
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