弾道学は、内部と外部の二つに分けられ、 弾頭が銃口を飛び出すまでが内部弾道学(INTERIOR BALLISTICS)で、
銃口から外に出ると外部弾道学(EXTERIOR BALLISTICS)と呼ばれる。
一般には銃口から外で描く弾道(EXTERIOR BALLISTICS)が問題にされますが、弾頭が銃口を飛び出すまでの初期状態を作っている基本が(INTERIOR BALLISTICS) であり、この(INTERIOR BALLISTICS)に横を向いて弾の飛び方を論じる事はできない関係になります。(INTERIOR BALLISTICS)を構成する要素を細かく見ると、銃を手に取る瞬間やそれ以前の銃というものにむかっての工作作業が始まった時からスタートしているのではないでしょうか。
なぜって、その人が銃をかまえた時のかまえ方や固定する強さやねじれの強さや反動の受け方等々の個人的要素が手にとった瞬間からその銃の個性と関わってしまい、 引き金の弾き方や保持(手で持つのか、台に乗せるのか、立木に添わせるのか、等々)の方法によっても銃の歪みに変化を与え固有振動特性も人の手の握る力や 固定状態との関係で変化をともない、身体がユラユラとゆれるためにその変化量は時間とともに常に変化(ある一定の範囲の中と思いますが)させてしまっているという 動的な状態であり、発射の時の熱(銃各部熱特性と人為的熱支配のゆらぎ)のコントロール状態がこれに上乗せされて射撃するわけです。
銃は硬い物では無く、楽器だと思えば納得するのではないでしょうか。
例えば、ギターの弦を強く引き締めると音は高音域になっていくように、また胴体のさわり方で音は変化するように、銃では機関部のネジの締め方や先台の締め方などがそれに相当する部分と思われます。
先台等は、ギターの胴体にあたり、共鳴箱のようなものですし、音の出方は弾の出方のようなものですから、射撃専用とするなら、先台は無いほうが単純化に一歩近づきそうですね。
以下の英語の文章のあるサイトのアドレスは、 http://www.loadammo.com/whatisballistics.htmですので、関連する文章を見ると参考になります。
A pound of single-base rifle powder has an energy content of about 1,246,000 ft-lbs of energy or about 178 ft-lbs per grain of powder. In actual practice only a fraction of this energy is available to accelerate the bullet. Julian Hatcher in HATCHER'S NOTEBOOK reported the energy distribution for the Browning Machine Rifle as follows:
Heat to cartridge case(カートリッジケースの加熱)
4%
Kinetic energy to bullet(弾頭の運動エネルギー)
29%
Kinetic energy to gases(ガスの運動エネルギー)
19%
Heat to barrel(銃身の加熱)
22%
Heat to gases (ガスの加熱)
19%
Heat to bullet friction(弾頭との摩擦熱)
7%
100%
You will note that the energy imparted to the bullet is only about 29% of the total powder energy available. While this is typical of many small arms cartridges, actual efficiencies may range from 17 to 37 percent or more. The actual efficiency is basically a function of expansion ratio and charge weight to bullet weight ratio.
装填された火薬の約29パーセントしか弾頭の運動エネルギーになっていないという事が書かれています。
と言う事は、ロスになる様々な要因が61パーセントもあって、その中でHeat to bullet friction(弾頭との摩擦熱)というのが、 弾頭直径や銃腔中心とのズレなどによってはその摩擦抵抗も様々な値をとって来ますし、弾頭芯がブレるという事は銃身に対しての周期的振動を垂直方向に 起こしますから、(芯ブレで回転しているので)さらなる摩擦増加(遠心力による壁への摩擦増加)と振動損失(銃身も振動させられる)が加味されていきますから、 上記の内容よりもう少し複雑な組み合わせとなっているものとおもわれます。
また、ガスと銃身との関係では、一発目の両者の温度差と、二発目の温度差は異なりますし、温度差の大きい方が熱のロスも大きくなり、 一部のロスの違いは全体の割合にも影響し、熱ロスの違いが弾速の違いに結びついてきますので、 射撃の場合は、この熱損失の増減の影響を少なくするために常に一定の温度で続けていくような必要性があるとおもわれます。
(熱のロスが増加するという事はガスの温度が下がるという事になりますのでガス圧が低下するという関係になり弾頭を押す力が弱くなるという関係ですから、 押す圧力が低下すれば弾速が低下しますので、着弾地の位置が変わるという事になります。)
上の表には、弾頭側面と銃腔内壁面とのスキマがあるためのガスの逃げについて書かれていませんが、内部弾道学(INTERIOR BALLISTICS)としては、 これも非常に大きな問題とおもいます。
逃げがあると言う事は、逃げる量の割合だけ火薬の発生熱量に損失が出るという事であり、この逃げ方によっては振動発生 (回転しながら銃身という距離を少しの時間をかけて移動するために起こる進行方向とは直角の向の運動) にもなりますし、 逃げた高圧ガスは弾頭の前に回り込み、弾頭の前に圧力がかかる事になりますから、弾頭は前後から圧力を受けた状態に変化しますので、 前進を阻むように働く要因となっているようにおもわれます。
極端な例として、弾頭の前後に同じ圧力がかかったとすれば、弾頭は動かないままとなるでしょう。さらに、弾頭の横の隙間を通って前方に噴出しているガスも回転しながらその位置を進ませているという事になります。
これは弾頭が前方に噴射する小型ロケットエンジンの一部になっているという事であり、その推力の推移を一手に引き受けて前方噴射回転をしながら前進する、 というきわめて複雑な状態を作り出す事になります。
この前方への回転を伴った噴射推力は弾頭の偏芯回転が起こす回転振動エネルギーとは別に薬室の方向へ向けたエネルギーであり、3キロサイクル程度の回転 をしていますので、銃床尾があたる肩にはその回転反動が瞬間的に作用しているとおもわれ、一つの銃という系の片方が固定(半固定)された状態の中でこのような振動と反動 が発生すると、銃口は固定されていませんので、銃床尾を基点とした三角形状の銃身回転ブレを起こしてくるのではとおもわれます。
このような事が起こると、銃口の向きはさらに360度回転ソッポを向く力を受ける関係にもなりますので、着弾点のバラツキ増大につながってくるものとおもわれます。
そして、銃床尾の固定(半固定)とは、肩にあてた時の力の入れ具合とか骨の位置との関係などによって固定に近いか動きやすい半固定状態に近いか等の状態変化が伴います ので結果として銃口ブレの量に関係し、キチッといつも同じ肩当て状態を保った射撃が余分なバラツキ防止につながってくるとおもわれます。 また、銃身と機関部(薬室部)はほぼ一体と見ていいでしょうが、銃床は別質でありボルト等で組み合わさっているだけですから、このボルトの締め方や機関部と銃床 との接触具合によっても振動力の伝わり方が変わりますのでバラツキも変わるという関係にもなってしまうというと言う事ではないでしょうか。
さらにもう少し細かく見ると、銃身で発生した振動は鉄やステンのパイプを揺さぶっているのであり、その揺さぶりが銃床に伝達係数を介在させて伝わっているのであり、 銃身と銃床という二つの系でそれぞれ異なった固有の動き方をするものがボルトで接合されているものが鉄砲だよ、という基本概念が浮かんできます。
ですから、(INTERIOR BALLISTICS)の問題はこの基本概念を構成する各要素の材質の選定から加工技術とその実施方法、各寸法精度の許容範囲の取り方とか、その形状 、組み合わせ方、等々の出発点から安定したいい弾道の銃が作りたいたいなーと言う戦いが始まっているものと言えます。1.チタン合金の撃針について。
2. Hi タイプのスコープマウントについて。
3.弾道ソフトについて。(いろいろあるよ)
今後の予定
4. Model24のボルトの分解と組み立てについて。
5.マウントリングの取り付けについて。
6.フリーフローティングについて。
7.ケースリサイズについて
8.混合火薬と弾速などについて。
9.不安定要因について
10.弾頭と銃腔内壁との隙間がもたらす問題。
11.写真集
12.3006アックレーとバーンズとの組み合わせに関して
14. バーンズの銅弾頭のつぶれ具合比較写真
15. 弾頭直径あれこれ比較写真
16.野生動物−長野県、のページ(自動撮影による写真)
17. 相互リンク
18.その他、工事中