作図マスクのコンパス講座
5.正しいコンパスの「跡」の残し方
さあ、ついに作図だ。
ここでは話を分かり易くするために「垂直二等分線」の作図を考えよう。
まずは、自分で、線分ABをとり、
線分ABの「垂直二等分線」を作図してごらん。
さて、できたかな?
まず一番やってはいけない作図はこんな作図だね。
もう見てすぐにわかるけど無駄が多いね。
だいたい、作図で「完全な円」を1個描くことなんてないよ。
だからといってこんな作図もいけないんだ。
まあ、さきほどの図よりは無駄が少ないけど、まだ
不必要な線があるね。
ところが、この図は、参考書や教科書によく出ているんだ。見たことあるでしょ?
では、教科書に間違った作図が載っているのか・・・というと、実はそうではないんだ。
参考書や教科書に載っているのは「描き方を説明するため」の図なんだよ。どこを中心に
してどのような半径で描いていくのかをわかりやすく表しているんだ。
だからこれは「作図の説明図」と考えた方がいいね。
正しい作図は、「こう引いてこうすればこうなるからまちがいなくできる」という、
一通りの手順にそって描かなければならないんだ。
コンパスで線を引いているうちに「偶然できた」のは作図とはいえないんだよ。
ということは、垂直二等分線を正しく作図するためには「必要なポイントだけ」を
考えて、そのポイントをコンパスでみつければいいね。
上の図でそのポイントがわかるかい?
そう、2ヶ所あるね。
コンパスの線と線が交わっているところだ。
その2ヶ所だけをみつけるように作図すればいい。
うん。ずいぶん良くなったね。
でも、まだ作図マスクの作図としては不完全だね。
私にとっては作図は芸術作品だからね。
では、最後の仕上げにいくよ。
必要な2点のポイントをとっているのはいいけど、そのポイントの決め方に無駄が
あるんだ。いいかい、1点を決めるためにはコンパスの跡を「2回」交わらせること
になるよね。その1回目は、まだポイントを探している状態だから引く跡は長めにす
るはずだ。でも「2回目」を考えてごらん。
2回目はポイントがはっきりするのだから、そこだけに跡をつければいいんだ。
つまり、
コンパスの跡が交わるときは、1回目が長く、2回目は短く
つけるべきなんだ。
というわけで次のような作図が正しい垂直二等分線なんだ。
この作図をみると、コンパスの跡は最初にBを中心にしてつけて、その後でAから
つけたことがわかるね。このように、良い作図をみると描いた手順がわかるんだ。
さて、正しい作図の意味がわかったかな?
これからは作図を職人の技のように「無駄なく」、「しぶく」
描いてくれ。作図マスクからのお願いだよ。
それじゃあ、またね。
質問や感想を作図マスクに送りましょう。