1993年「風」 | |
風呂上りにすぐ着物を着るのを嫌がるのは子供の常だろう。 大人だって誰も見ているものがいないと知れば裸でウロウロはじつに気持のいいものである。 私の田舎の母はしまい風呂に入った後、夏などはよく庭の真ん中に立って星を見ていた。 もちろん「すっ裸」である。田舎のことゆえ夜ともなればだれも通らない。 がしかし月明かりは以外に明るいものであった。 そんなことは誰も気にしない時代があつた。我が家だけだったかどうかは知るすべもないが・・・・ |
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