前橋中公川柳クラブ
月例句会
中央公民館
1月22日(火)
互 選
課 題 道
7点句
武骨だがおやじの背中道しるべ 弘伊
5点句
登山道戻る勇気もリュック詰め 伸夫
3点句
筋道を説いたつもりがぼろを出し キートン
拡幅へ移転やむなし道祖神 通夫
2点句
老境で見つけた道を踏み締める ゆう子
道たずね先ず読み方を教えられ 偉夫
振り返る道より一歩前の道 ゆう子
霧の中君を頼りの登山道 由子
あの道もこの道もいい生まれた地 偉夫
1点句
行く道を今日二歩にして明日一歩 征美
道の駅田舎訛りも売っている 弘伊
こいさんが辿る難波の恋遍路 ふみお
あても無く田畑走る古いナビ 伸夫
観光地土塀沿いに車夫の列 節子
渋滞に間道探す妻のナビ
ゆっくりと路地へ踏み出す母の膝
消しゴムで来た道戻り改正す
継がさねば一子相伝繋ぐ為
立ち止まる我の背を押す道しるべ
消滅の危機故郷へ続く道
寄り道の癖が祟って見放され
小走りで横断歩道渡りきる
雑詠
9点句
風向きを読んで話の輪を抜ける 通夫
4点句
パワハラと騒ぐ女の濃いルージュ 偉夫
3点句
七草を刻む厨に春の色 通夫
初稽古道場を出る白い息 由子
2点句
霜かぶり春待つ蕾川柳 弘伊
1点句
新元号幸という字を入れてみた さち子
紅梅が鳥居の朱と競い合う 伸夫
恥をかきかかせた事を今悔いる 節子
平成のこれが最後の初詣 弘伊
自然薯の長さも自慢クズも置く 由子
久しぶり手探り会話誰だっけ 偉夫
合わす顔無いが会いたさ募る親 節子
年明けて孫も婚約湧く喚起
北風に背を向け抜いた漬け大根
残り柿日がな食餌に群れる鳥
多選阻止言った本人また出馬
正月も爬虫類は檻の中
紙芝居見入る炬燵の孫姉妹
カモミール霜降り耐えて春を待つ
幼虫の蝶が糸吐く冬籠り
2月12日(火)
互 選
課題 泡
4点句
地ビールで乾杯しよう村おこし ふみお
うたかたの夢を見させる宝くじ 通夫
強敵へ一泡吹かす猫だまし 通夫
3点句
積み上げた過去の努力が水の泡 弘伊
2点句
消えるまで乗ってしまった泡の舟 節子
唐突な祝辞の指めい泡を食う 偉夫
口元に旨さが残る一気飲み 征美
ひっそりとバブルの付けをやり過ごす 偉夫
外車買う濡れ手に泡の遺産分け キートン
1点句
大量に落ちる滝壺泡の海 弘伊
週末は泡風呂浴びて取る疲れ 伸夫
荒波に飛び散る泡の磯の花 キートン
大ジョッキ飲み干す口に泡のヒゲ 節子
泡立てて洗う髪には光る虹 伸夫
縄張りを荒らされカニは泡を吹き 征美
足留の雪に料理も水の泡 由子
利かぬ気に親の膳立て水の泡
御嶽海大関取りも水の泡
言い訳で遅刻ビールの泡を消す
泡の膜ビールうまそな父の膳
10億のうたかたの夢覚める夜
雑詠
5点句
お互いが潮時さぐる年賀状 偉夫
歯を抜かれ少し老けたという鏡 通夫
4点句
トキメキを忘れボ~と生きている さち子
3点句
幸せの前を素通り気づかない 偉夫
優しさをめくってみれば疚しさが 節子
1、2階寝床別でも恙無き キートン
2点句
初詣小銭握って足踏みし キートン
統計を誤魔化す為の会議する 伸夫
1点句
廃棄する分も作らす恵方巻 通夫
趣味見つけ今じゃ仕切り屋濡れ落ち葉 節子
こだわった真っ向勝負なごり惜し ゆう子
嫌日の煽りに乗って荒ぶ民
銀座通り商店もなく走るバス
健診の通知表にはBが増え
家という拠りどころありはばたける
シザンサスやっと一輪咲いて春
出来るなら一皮むきたい全身を
腰のある手打ちうどんに母思い
ダイヤモンド富士も写真でがまんする
ざくざくと霜を踏んでる大寒日
次回句会は 2月26日(火)です
提出句は 「おおとり」
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