*スキー用具の選び方
2.スキーブーツ

さて、スノーボードになくてスキーにある、最大の違いといえばコレ、ポールです。
「ポール」で行きたいところですが、言いやすいので「ストック」を使いましょう。

主に100cm以上の長さのスキー(長板)では、基本的にストックを使います。当然2本一組です。
どうやらストックを持つのがダサイと思ってる人がいるようですが、滑るにしても飛ぶにしても、ストックを持っていた方が絶対スタイルがいいです。
コブ斜面などはストックがないとリズムが取れないし前傾スタイル維持も難しいですし、フラット斜面にしてもリズムを作るのに必要です。ストックワークでスキーは格段に変わってくる、それくらい重要なのがこのアイテムなのです。スキーはストックなしでは形をなさないんですよ。
他にも、リフト待ちや平地をこぐとき、ビンディング脱着など、ストックの持つ意味は大きいです。

さて、ストックの重要性を説いたところで(笑)、説明に入りましょう。
ズバリ、重要なのは長さと取り回しの良さです。
長さはストックの種類を問わずに重要な項目です。滑りのスタイルによって長さは変わります。

モーグルスキーやパークでは、ストックは短い方がいいです。前傾でコブを突くスタイルのモーグルでは、ストックが長いと非常に滑りづらいですし、腕をひねってしまうこともあります。パークでは、長いストックは引っかかりやすいので危険です。
長さの目安としては、ストックを平地で持ち、肘が直角か、やや下に曲がる程度でOKです。実際は先っぽ数センチが雪に埋没しますので、それよりやや短いイメージになります。コブやパークを攻めるなら、そのくらいの長さで十分でしょう。

逆に長いストックを利用する状況というのは、あまり多くありません。
クロスカントリースキーやバックカントリースキーなど、平地をこぐ頻度の高いスキースタイルなどに使われます。長すぎるストックは通常邪魔なだけなので、考えなくていいでしょう。
一般的に、ゲレンデスキーではストックを持って肘が少し上に曲がる程度、とされています。モーグルやパーク用に比べて5〜10cmほど長いくらいがいいようです。
イメージとしては、ちょっと短め、くらいがもっとも扱いやすいといえます。
もっとも現在は、登る滑る、と両方あるバックカントリースキーヤーなどのために、長さを調整できるストックも売っています。コレを選ぶのも一つの手でしょう。

次に素材です。ストックで重要なのが長さと素材になります。
値段は素材で変わり、高い順からチタン、カーボン、アルミとなります。
チタンストックは丈夫で軽く、言うことなしの最強素材ですが異常に高価です。よほどのこだわりがない限り手を出せる物ではありません。
そんな中主流になりつつあるのがカーボンストックです。カーボンは非常に軽量で、高級車の車体などにも使われる素材です。チタンほど高くなく、かなり軽量なのでおすすめします。
ただし、カーボンは丈夫ですが柔軟性が無く、ふとしたことで折れやすいという欠点があります。
もっとも、今は開発も進んで、別素材と組み合わせることでその辺も改善されてきているようです。
最後にアルミ素材です。コレはもっとも安価で、けっこう丈夫、多少曲がっても折れない、など魅力の多い素材です。少々重いのが難点ですが、振り回しに支障がなければ十分です。
現在はアルミでも様々な素材が開発されており、ひたすらに剛性を高めたモデルから、比較的軽量のモデルまで多種多様です。

ストックには、形状の違いもいくつかあります。
たまにレーサー用にワインド(曲がった)したモデルがありますが、これはもともとはクラウチング姿勢の際、体のラインに合うように開発された物です。
今では衝撃を逃がすように設計されたワインドモデルなどもあるようです。特にまっすぐでなければいけないということもないですが、持ち運びなどの際、邪魔になることもあります。
特に目的がない以上、ストレートなモデルでいいと思います。

ストック選びの結論としましては、値段とデザイン、こだわりで比較対照して選びましょう。