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訴状や支払督促が届いた

裁判所から訴状や支払督促が届いたとき

突然、裁判所から「訴状」や「支払督促」といったものものしい書類が届けば、誰しも戸惑ったり不安を憶えることと思います。

しかし、まずは冷静になり、届いた書類の内容をよく読んで、次の点を確認してみてください。

まず確認するべきこと

訴状や支払督促に記載されている「請求の趣旨」と「請求の原因」をよく読み、原告(債権者)が何を請求し、どのような主張をしているのか確認する。

届いた書類が訴状の場合は、「第1回口頭弁論期日」と「答弁書の提出期限」を確認する。

答弁書を提出すること

訴状が届いている場合、原告は裁判所での 通常訴訟(または少額訴訟)を求めています。

通常訴訟 は、裁判所が定めた期日に原告被告双方が出頭してそれぞれの主張を述べ、相手方の主張に事実と異なる点があればこれに反論し、双方に争いがある点については証拠を提出して、最終的に裁判所による判決を求める手続きです。

よって、被告としてはまず、答弁書 を提出することにより、原告の請求や主張に対する姿勢を明確にする必要があります。

万一、第1回口頭弁論期日までに答弁書を提出せず、期日に出席もしなかった場合、原告の主張をすべて認めたものとみなされ、原告の請求を認容する判決を下されてしまいます。

さらに、この判決が確定して債務名義になると、強制執行(預貯金や給料の差押えなど)を受ける恐れが生じます。

よって、訴状が届いたときはまず、提出期限までに 答弁書 を提出する ことがとても重要です。

督促異議申立書を提出すること

支払督促 は、貸金返還など金銭の支払請求をする場合にのみ利用できる訴訟手続きの一つです。

督促ということばが使われてはいますが、訴訟外での「催告状」・「督促状」などによる督促とは異なり、裁判所が関与する訴訟手続きの一種ですので、決して軽視してはいけません。

支払督促は、債権者から提出された申立書のみを審査して発せられる、いわば簡易な訴訟手続きであるため、支払督促を受けた債務者には、より厳格な手続きである通常訴訟によって審理を受けることを求める権利が保証されています。これを 督促異議 といいます。

督促異議は、支払督促の送達を受けた日から2週間以内 に申立てる必要があり、これにより手続きは通常訴訟に移行します。

期間内に督促異議を申立てず、その後に 仮執行宣言付き支払督促 の送達を受けてもなお督促異議を申立てないでいると、送達から2週間を経過することで仮執行宣言付き支払督促は確定して債務名義となり、強制執行を受ける恐れが生じます。

よって、支払督促が届いたときは、速やかに 督促異議申立書 を提出する ことがとても重要です。 

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