そば粉【玄そば】 結実、収穫したそばの実で、まだ黒っぽい殻(果皮)をかぶったままのそばの実のこと。「玄」とは昔の言葉で「黒い
色」という意味であり、「そば」とはもともと「角張っている」という意味の言葉だった。 北海道、鹿児島、長野などが国内主要産地とし て挙げられる。ちなみに、玄そばの殻を取った状態を「丸抜き」という。 【新そば】 収穫期である秋に穫れたそばのことで、また新そばで打ったそばのことも指す。
【一番粉】 抜き(玄そばから殻を取るときに割れてしまったそばの実)を軽く粗挽きすると、胚乳の中心部が砕け、粉状になってくる。
これをふるいにかけて選別した粉を一番粉という。でんぷん主体で色は白いが、そば独特の香りや風味には欠ける。たんぱく質がほ とんど含まれていないため、つながりにくく、湯ごねで打つのが一般的である。 【二番粉】 一番粉にならなかった残りをさらに粉砕すると、粉状になる。これをふるいにかけて取り出されるのが二番粉で、香りや風
味に優れ、栄養価も高い。 【並み粉】 一般にそば用として使用されるそば粉で、内層粉、中層粉、表層粉をほどよく配合した粉のこと。標準粉ともいう。
【さらしな粉】 甘皮や細かく割れた殻を除いた、高純度のでんぷん粉。御膳粉ともいう。色は真っ白でさらさらとしており、そばらしい香
りはないが、そばにしたときの口あたりのさわやかさが特徴である。さらしなそばや変わりそばに用いられる。 製粉には技術と手間を 要し、それでいて少量しか取れないため、価格は高い。厳密には製粉方法が違うのだが、一番粉を取る工程で取り分けることが多 い。また、一番粉をさらしな粉と称する場合も多く、混同されている。 【挽きぐるみ】 玄そばを殻をつけたまま石臼などで挽き、それをふるいにかけ、殻を取り除いた粉のことを指したが、最近は殻を取り
除き、甘皮まで一緒に引き込んだ粉のことを指す。「全粒粉」ともいう。甘皮まで一緒に引き込んでいるため、色は黒っぽく、野趣に富 んだ味わいがある。とくに出雲そばが有名である。 【生粉打ち(十割そば)】きこうち つなぎを加えず、そば粉10割で打ったそばのことをいう。そば店の看板でよく見られる「生そば」の本
来の意味は、生粉打ちのそばのこと。 【二八そば】 そば粉8割つなぎの小麦粉2割で打ったそばを指す。
|