−印籠制作工程

印籠を木地から加飾(蒔絵)するまでには100以上を超える工程があります。
その印籠が出来上がっていく工程をおおまかにですが一部を順に紹介致します。


■木型選び
まずつくる印籠の形や大きさにに見合った二本の木型を選ぶところから始まります。
一本は印籠の外形用。そしてほんの数ミリ小さなもう一本は内側の立ち上がりに使用されます。
サビ付け
和紙に漆とトノ粉を練り合わせたものを塗り、
それを木型に巻くサビ付けをします。
印籠は和紙を土台に繰り返しサビ付けされる乾漆の技法によって作られます


紐の穴を通す工程
紐通しの穴は無油漆を和紙に塗り、
それを丸め小さな管をつくります。

孔の固定
木型にサビ付けされた段に管を一直線に取り付けこれを再び和紙で巻きサビ付けを施し固定します。
サビ付けの終わった木地は4日間乾燥させます。

段はずし
木型からはずされる蓋となる部分と四段の木地は、このあと段と立ち上がりは
一年間さらに乾燥させることにより強度をを増し数百年の歳月決して狂いません。

研ぎ
内側と外側のあいくちにサビをつけ研ぎだします。

中塗り
内側に漆を塗りあいくちの表面を整えます。
数分の狂いなく内側と外側を合わす事が、印籠作りににとって一番重要で難しい工程です。

組み立て
印籠の組み立ては薄いヒノキで作られた底板を完成した段に接着。
更に外側の段に内側の立ち上がりを組み入れます。
段と立ち上がりのあいくち部分を合わせます。


梨子地蒔き
組み立てた立ち上がりの内側と外側に、
金の梨子地を蒔く内部の仕上げを行います。
梨子地を蒔いた後、漆を塗りそれを乾燥し研ぎ出します。

−加飾(蒔絵)−

置目
薄美濃紙に下絵を描き、木地に転写し消粉と呼ばれる金粉を蒔き文様を木地に写しとります。

銀書き
さらに置目の線に沿って漆を塗り、再び銀粉を蒔き描く線を木地に定着させる銀書きを行います。
そして文様を蒔絵で描きます。

バックの仕上げ
文様以外の部分全てに漆を塗り下地となる金を蒔きます。

盛上げ
文様の浮き上がった部分は土と漆による泥サビによって
盛上げ印籠の図柄に厚みを持たせ一体化させます

蒔絵(金粉蒔き・銀粉蒔き・青金粉蒔き)
さまざまな大きさの金、銀、青金などを蒔き、その図案に応じて蒔絵を行っていきます。
蒔絵にはいろいろな技法があります。そのいくつかを紹介しますと、
肉合研出し蒔絵・・・高蒔絵が塗面に溶け込みレリーフ状になった研出しです。
平蒔絵・・・・・・ヤスリでおろした金属粉を丸めた平粉、丸粉を蒔いたもの。
高蒔絵・・・・・・塗面から文様が高く盛り上がっている蒔絵。
研出し蒔絵・・・中塗り後に蒔絵を行い、蒔絵が地面と同じように平らに研出した蒔絵。
さらに平文(金属の板金を文様に切り抜き貼る)や螺鈿(貝を埋めたり、貼って研ぎだす)と
いったものもその図案に応じて組み合わせていきます。

毛打ち
すべての蒔絵を終えて一度磨かれた後に、髪の毛や葉脈などの部分がある図案でしたら
一ミリにも満たない線を書いていきます。

あいくち金
最後に全てのあいくち面に漆を塗り、乾き間際に金粉を蒔きます。

乾燥後、生正味漆を綿で摺り漆を行い、乾燥させます。

乾燥後,蒔いた金の種類によっては菜種油、石粉などをゴムにつけ磨きます。


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