Kawasaki650 W1 Special/W1
<2004年3月初稿> 上の写真は2枚とも昭和45年から47年まで乗っていたW1Special
W1Sはカワサキが吸収したメグロの流れを踏襲したワンキャブW1の発展型でツインキャブ仕様。
キャブ以外の違いは、フロントホイールが18インチから19インチへ..
メーターがセパレートになり、キャブトンマフラー、タックロールシートが装着された。
もちろん馬力も47psから53馬力にアップ...あまり体感では判らないが...
W1/W1Sとも、今では見なくなった右チェンジ、左ブレーキ...つまり、ペダルが普通と逆。
ちょっと腕に覚えのあるライダーでも、最初は戸惑ってしまう...ってところが優越感だった。
「ちょっと乗らして」..「おまえにゃ、乗れんよ!」..なんてね(笑)
エンジン、ミッション、クラッチが別体のため、それぞれ別々にオイルを入れる。
ドライサンプ式のエンジンオイル供給も今では見なくなった構造の一つ。
今のバイク、セルのみでキックなしが多くなっているが、このバイクはキックのみでセルなし。
力自慢だったマンモスさんは、650ccのキックを手でかける練習なんかをした。
もちろん、手でかけられましたよ。
キャブトンマフラーの音は「好きもの」にとっては素晴らしいが、近所のおばちゃんにとっては騒音。
朝早く出かけるときは住宅地の外れまで押していってエンジンをかけ...即スタート。
夜遅くに帰ってくるときは、最後のカーブを曲がって即エンジンを切って惰力で家まで帰る。
そんな生活をしていた。
左側の写真は我が家の車庫で...右の写真は茨城県十王町の海へ海水浴ツーリングに行ったときに写したもの。
このツーリングは友人2名と3人で行った。
一人はW1SA(左チェンジ仕様の新型)、もう一人はHONDA Dream CB450K1だった。
CBヨンハンの彼は、CP77の項で登場したType1の友人。
彼は当時Kawasaki A7に乗っていたのだが、友人に貸して事故られ、ツーリングの足が無かった。
おりしも、CBヨンハンに乗る別の友人は車に横からぶつかられ、足を折って入院中であった。
ライダーは骨折、にもかかわらず、バイクはほとんど無傷...
不謹慎にもわれわれは、入院中の友人からバイクを借り、海水浴に出かけたのだ。
しかし...やはり、悪いことはできないもの...
入院中の友人の呪いが通じたか...
キャンプを兼ねた楽しい一泊海水浴ツーリングの帰り道...
国道6号線で...
3台まとめてスピード違反で捕まってしまった。
3台が一列縦隊で走っていたのに...
W1SA:70km/時、ヨンハン:72km/時、そして我がW1Sは75km/時。
制限速は60km/時...当時の道交法では15kmオーバーから家裁に出頭なのだ。
私だけが出頭..トホホホ...
こちらはW1Sの模型...プラモデルではない。
メタルモデル...タンク、レンズ類以外は金属製の組み立てキットなのだ。
エンジン、クランクケースなどはバフがけをし、スポークはピアノ線を切って一本一本組み付ける。
完成までに約1ヶ月を要した。
非常に精巧なモデルキットだったが、愛車として乗っていたものからすると、若干説明書の指示に...
「それ、違うんじゃないの?」と思える箇所があった。
この写真で判るのはサイドスタンドの形状...
ピアノ線を曲げて自作した。
また、キットには方向指示灯が無かったため、他の模型から使えそうな部品を流用し、改造して装着した。
その他、ワイヤー、パイプ類の取り回し、タンクの塗装法など、可能な限り実車に近づけて完成させた。、
さて..実は、その後、ワンキャブ仕様のW1を友人から2万円で譲り受け、約4年間乗っていたが..
写真が残っていない...確か、学園祭でロックバンドをやったとき、ステージ後方に飾った写真があったはずなんだが...
見つからない...見つかったら、すぐにアップしようと思う。
とりあえず、現状はカタログ画像でご勘弁。
我がW1はワンキャブ、フロント18インチ以外はスペシャル仕様で、メーターもセパレート、キャブトンマフラー、タックロールシート装着でカラーリングは白。
白いヘルメットをかぶっていたこともあって、よく白バイと間違えられた。
しかし、昭和51年、通勤途中で異音がして、パワーが出なくなった。
その日はそこに乗り捨てて、ヘルメットを持ってバスに乗り、職場にたどり着いた。
その週末、トラックを借りて家まで運び、後日、バイク店まで押していく...
結婚前のカミさんと一緒に...関係ないけど...
ちょうど車検も近づいていたので、修理がてら、車検も受けるか...と思ったが、アマかった。
診断の結果..
「クランクシャフトにヒビが入っていますね。部品代が5万ですから10万〜15万円ぐらいは覚悟してください。その上、車検でしょ?2〜30万円ですな」...(冷汗)
今でこそプレミアバイクだけど、当時はただの旧式バイク...とても20万円なんて...月給7万円の時代ですよ。
ってわけで、乗車継続は断念...廃車..そのままそのバイク店に引き取ってもらうことになった。
W1/W1Sとも、歴代愛車の中でも特に思い入れが強い...人生終了までにもう一度所持したいバイクである。
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