YAMAHA Vmax'91
そして現在の愛車'91年型Vmax US仕様。
実は、購入時から88〜89年型の「赤黒」にちょっと魅力を感じていたので、その色に...
<そしてその後>
<ノーマル回路図>
<ブースター回路図>
<実装リレー部>
<実装バッテリー付近>
<オリジナルの回路>
<Vブーストのおさらい>
<実際の写真>
<部品(材料)の調達>
<ユニットの回路図>
<ユニットの製作>
<ユニットのケース>
<割り込み箇所>
<切り替えスイッチの取り付け>
<ユニットの組み付け>
<試走>
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<目次へ>
85年に輸出車として販売開始以来羨望のマシンであった。
91年の年が明け、やっとカミさんから許しが出て、購入の運びとなった。
90年から国内版も販売開始となり、どちらにするか結構悩んだが...
どうせ買うなら...と逆輸入車購入に絞り、物色していたところへ...
1月18日、米軍イラク空爆によって湾岸戦争勃発。
円のレートが変わったら一大事...と、翌1月19日、新座の「弁慶」に飛んで行き...即決。
車両105万円、諸経費込みで約125万円であった。
ところが...やや早まったか?...船便の関係で2月28日納車...約1ヶ月強待ち...ガクッ。
在庫のあるところにすればよかった...
と待っていた1ヶ月強、反省しきりであった。
結果的には円のレートも変化無く、逆に徐々に値が下がっていったのだから皮肉なものである。
そして2月28日、めでたく納車。
ほしいほしいと思っていた5年余り、街でVmaxを見ると...
ライダーがなぜかみんな下手くそ!
「なんであんな下手くそがVmaxに乗るんだ!?」と妙に腹がたったりしていたが...
実際に乗ってみたら...オレも下手だった!(笑)
パワー、特性、重量...聞いてはいたが..「聞く」と「実際に乗る」では大違い!
このバイク、うまく乗れるやつは、相当上手い!...と認識を新たにするのだった。
現に、しばらくの間、右折時の対向車待ちではセカンド発進をしていた...ローではリヤが滑りそうな気がして...いや、ほんと。
あ...写真の説明を忘れていた。
またがった写真は納車当初3月10日の撮影。
その下は、同年の彼岸に一人で親父の墓参り(富士霊園)に行ったとき、我が母校(昭和33年入学〜二年生の途中で転校したが..)静岡県小山町立須走小学校に立ち寄り校門の前でシャッター。
「♪みどりのおかのまなびやの〜〜...♪」今でもこの校歌なんだろうなあ...
<目 次>
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10年目のイメージチェンジ
紙ねんどのVmax
プラモデル
そしてその後(2012年5月追記)
車検を流してしまった話
ヘッドライトブースターを自作した話
クラッチフルードを交換した話
サブスイッチを装備した話
タイヤだけはしょっちゅう交換している話
Vブーストをを3000回転から作動させるユニットを自作した話
アクセサリー紹介
<10年目のイメージチェンジ>
2001年3月、Vmaxも10年が経ち、イメージチェンジしたくなった。
XSはラッカースプレーで塗装したが、今回はウレタン塗装。
ものの本で2剤型のウレタンスプレーが発売されたと読んだので..
ドイトに行ったら、あったあった...しかし、1本1980円...コリャ高い。
そこで、下地からベースのカラーまではラッカーで...
仕上げのクリアのみウレタンで吹くことにした。
ウレタンスプレーは硬化剤が缶の中に仕込まれていて、逆さにして頭をガツンと地面に打ちつけることにより、硬化剤の入った容器が壊れて中で混ざるというもの。
したがって、一気に全量を吹いてしまわなくてはならない。
吹き付け後は、完全硬化するまでひたすら待つ。
3月ごろの気候で約3日である。
ダミータンク上のワーニングシールはスキャナで画像化し、完成後にシールを作って貼ることにした。
これが逆輸入車の証しだからね...
サイドのエンブレム、リヤフェンダー上のYAMAHAのロゴはミラーイメージで画像化し、両面テープ、カッティングシート裁断の原稿にした。
さすが、ウレタン塗装、いい艶が出た..
<紙ねんどのVmax>
上の写真は乗り始めて3年ほど経ったころ、紙粘土で作ったVmax。
これだけの人気バイクなら、すぐにでもプラモデル化されるとたかをくくっていたのだが、一向にその気配は無く...
それならばと、ある夜、急に思い立って会社帰りに西友文具売り場で紙粘土を買って帰った。
その夜、おおざっぱにデッサンをし、それを元に造形、基本的な形は作ってしまった。
なんせ、紙粘土は放っておくとすぐに固まってしまう。
部品のままにはしておけないのだ。
一晩乾かし、翌日帰宅したら既にカチカチに乾燥していた。
プラカラーで色を塗り、二日間で完成。
フロントフォークには強度を持たせるため、つまようじが埋め込まれている。
サイドスタンドもつまようじである。
<プラモデル>
現在、2000年に発売されたプラモデルを作成中(長期休止中だが..)。
我が愛車は1991年型...発売されたのは2000年型...
ブレーキなどが少々違うが、何とか改造しようと、模型店に出向いた。
と...なんと、1986年型なんていうのがあるではないか!
しかし、1986年型だとブレーキは同じだが、ホイールが違うので...
清水の舞台から飛び降りたつもりで、両方購入して帰ってきた。
写真左側が86年型。
家に帰って箱を開けると...なんと...
1986年型には2000年型に入っていない部品が一組追加されている。
ワンポッドのディスクブレーキと初期型のホイール...その他はまったく同じ。
新しいホイールも入っている...
ってことは...2000年型、いらなかったジャン...ショック!
しかし、なんで部品が多いのに同じ値段なの?...しかも、箱は86年型のほうが少し小さいのに...
ってわけで、86年型のキットから91年型を作ることに...でも、いつできるのかなあ...
2012年5月追記
2012年...新車登録から21年が経過したが...
まだまだ、元気?に走っているのだ。
しかし、やはり年月の経過はそこらじゅうに不具合を発生させ、「元気に」と言うよりは「なんとか」走っているという方が当たっているかも...
プラモデルの方は相変わらず未組立のまま、箱はホコリをかぶっている状況。
しかし、最近立て続けにバイクのプラモデルを作ったりしているので近い将来には紹介できるだろう。
このページも初稿から約8年が経過し、その間我がVmaxの身にもいろいろなことが起こった。
ひさびさに「追記」という形でその後の経緯を記述してみようと思う。
今回の追記は「〜した話」シリーズだ。
<車検を流してしまった話>
別項で書いたとおり2003年に長く勤めた会社を辞め、2004年から2005年にかけて嬬恋村に家を建てて(自作)移住した。
このVmax、初年度登録は91年の2月...つまり、当然だが2005年の2月に車検時期となるわけ。
でも、このころ私は雪の嬬恋でしゃかりきに家作りの工事をしていてVmaxは東京に置き去り...
車検を流す羽目になってしまった。
東京にはまだカミさんの実家が残っていて息子2人が住んでいた。
そこに、まあ、概ね1年間全く動かさずに置いてあったという状況だった。
そこまで全車検ユーザー車検で通してきたが、車検切れのバイクを陸運支局まで乗って行く訳にもいかず、さらには1年もの間放置してあったバイクではメカニカル的にも大いに不安。
初めての業者委託の車検と相成った。
業者は友人の紹介で鷺宮のGMTに依頼した。
案の定、そこかしこに不具合が出ており、20万円弱の車検経費...(泣)
その結果、車検時期が11月に変更になってしまった。
これ、実は不幸中の幸いで、移住した嬬恋村は12月〜4月は降雪・積雪シーズンなのでバイクなど到底乗れる状況ではない。
2月の車検なんてまさに雪の中、ユーザー車検なんて出来っこないのだ。
11月に変更になったおかげで次の2007年以降もユーザー車検が継続できるようになったのだ。
2年ごと、雪が降る前に車検を通してほどなく冬ごもりに入ってしまう状況ではあるが...
2005年は車検後バイクが戻ってきたときには既に嬬恋村は積雪状況。
嬬恋村に持ってきても意味がないのでそのまま東京に春まで保管し、雪の消えた4月10日に東京から嬬恋村まで陸送した。
2006年4月Vmax無事嬬恋へ
<ヘッドライトブースターを自作した話>
2009年11月、雪の降る前に車検を...と、前橋の車検場(陸運支局)に赴いたが、残念ながら一発で通らなかった。
理由はヘッドライトの光量不足...
前回の車検時にも指摘があったのだが、そのときはエンジンの回転を上げてなんとかクリア。
でも、今回はダメ!
しかも制度変更で1日に3回しか検査ラインを通せない。
いろいろ手を尽くし、バルブを新しいものにしたりしたが改善されず3回ラインを通ったがとうとうダメ。
仕方なく一度家に帰り、買い置きをしておいた新しいバッテリーに積み替えて翌日もう一度挑んだがやっぱりダメ!
近くのテスター屋さんにバイクを持ち込み、思いっきり充電をしてもらってすかさずラインに飛び込んでようやくクリア!
結局なんだかんだで前橋までほぼ3往復したので2日間で約440kmも走るハメになった。
近年では例のない長距離走だ。
ネットで調べてみたら古いVmaxによく出る現象らしい。
ワイヤハーネスやスイッチ類の劣化でヘッドライトに電気が届くまでにかなり電圧降下が起きてしまうそうな。
なんせ、バッテリー〜イグニッションスイッチ〜ライトスイッチ〜ハイロー切換スイッチを経てやっとランプに電気が届く、さらに資料によるとスタート時にライトを消灯するためにスタータースイッチも通っているらしいので無理もないこと。
元々輸出仕様なのでライトスイッチはないのだが、常時点灯を解消するために自分で増設したのでさらに条件が悪い。
で、次回(2011年の車検)のためにヘッドライトブースターを自作した。
前置きが長かったが、ここからが本題。
ブースターといってもリレーを使ってバッテリーから直結でライトを点灯させるもの。
まずはノーマル状態の回路図だ。
ともかくバッテリーからこれだけの機器を通ってやっと電球に電気が届くのだ。
これがブースターを組み込んだ回路図。
青く塗りつぶしたところが今回自作した部分だ。
ハイとロー、それぞれに一個ずつリレーがいるのだが、少し前に別の用途(パジェロの改造:キーレスアンサーバック)で使おうと購入したがやり方を変えたので使わずに温存したリレーが2つおあつらえ向きに手元にあった。
で、それを使って自作。
ノーマル状態でヘッドライトに繋がっていた線はリレーを動作させるためのみに使われ、実際にヘッドライトを点灯させる電力はバッテリーから直にリレーを介して供給される。
これがブースター?実物だ。
作ったユニット(リレー2個)は導線を少し長めに取り、特に固定もせずとぐろを巻かせるようにして左サイドのダミーダクト(エアインテークみたいな形をしたヤツ)の中に押し込んである。
ダミーダクトを取り付ければ完全に隠れるので外観はまったく変わらない。
ライトは見違えるように明るくなった。
バッテリー付近はこんな感じ。
右上にヒューズケースが見えるが、この先にブースターユニット(リレー)があるのだ。
このあたり新規の導線が錯綜していて昨今の苦労がにじみ出ている。
ちなみにヒューズケースに並行してもう1本赤い導線があるが、この先にはメスのギボシ端子があり、バッテリーが上がってしまったときにシートを外さなくても充電器が接続できるようになっている。
Vmaxのバッテリーは、このようにシートを外した状態からさらにここに写っているイグニッションコイルを外さないと現れてこないのだ。
<クラッチフルードを交換した話>
嬬恋村に陸送してひと冬、ふた冬と越すウチに氷点下20度の冬越しはやはりキビしいのか次から次へと不具合が発生する。
春、ようやく雪が消え、冬ごもりからさめて「さあ、走るぞ!」というときに必ず発生するのがバッテリー上がりとクラッチ不良だ。
バッテリーの方は前項で触れたバッテリー+端子の引き出し線を使用して充電すれば回復するが、問題はクラッチ。
スカスカ状態で全く切れない。
Vmaxは油圧式のクラッチでなおかつ調整は自動(不能)...これが結構くせ者なのだ。
ワイヤー式ならなんとでもなりそうなのだが...
マスターシリンダー内のフルードを抜き、新しいフルードを補充してしばらくポンピングすると少し改善する。
それでも気候が良くなり夏を迎える頃には結構いい状態になるのだが秋口にはまた...
そんな頃に車検を迎えるので検査の時は非常に苦労する。
検査ラインでニュートラルが出せないとカッコ悪い...というか、ヒヤヒヤもんなのだ。
2009年の車検時は現地でフルードを調達して少し改善した状態で検査を受けた。
これはなんとかせにゃイカン...と、フルードの全交換をやってみることにした。
交換方法はサービスマニュアルや雑誌などに記載があり、それほど難しそうではない。
ただ、エアの混入が少々心配。
どの資料もワンウェイバルブ(液が逆流しないようになっているバルブ)を装備したブリーダーボトルというヤツを使用して行うと書いてあるが...結構高そう...と思いきや、ネットで調べていたら格安のモノがあるではないか!
通常価格1800円ほど、ちょうど見たときにはキャンペーン中とのことで1200円ほどになっていた。
即注文したのが左の写真のモノ。
ワンウェイバルブも装備、倒れないようにどこかに引っかけられるフックもついて、おあつらえ向きではないか。
参考までに買ったお店はココ↓
http://www.straight.co.jp/item/19-589/
品物が到着し、天気の良い日に即作業してみた。
やはりチューブの中を汚れたフルードに混じってエアがポツポツと流れていくのが見える。
エアがほぼ確認できなくなったところで作業を終え、マスターシリンダーの蓋を閉めてクラッチレバーを握ると「ん〜いい手応え!」
エンジンをかけて試し乗り...「おーーー久しぶりの快感だ!」
早くやれば良かったよ。
でも、不思議なことにブレーキの方はフロントもリヤもまったく問題ないんだよね。
何故でしょう?
<サブスイッチを装備した話>
フルードを交換してクラッチはすこぶる好調なのだが、今度は充電不良が発生。
目的地でエンジンを止めて、再始動をしようとしてもセルの廻りが弱くエンジンがかからないことがしばしば。
何度も押しがけを強いられた。
この重たいVmaxを押しがけするのは老体には過酷だし、なによりもカッコ悪い!
こんなときにキックさえあれば...
しかし、最近のバイクはオフロードを除いてほとんどキック無しだけど、キックって欲しいよねえ。
この風潮、全メーカーが習ったわけだけど、メーカーの意図が判らないよ。
なんて愚痴っても始まらない...なんとかせねば...
バッテリーをフル充電してもなんだか同じ事の繰り返し。
「こりゃ、レギュレーターがイカレたかな?」と新品に交換してみたが改善がみられない。
原因がつかめず、「発電器の交換かなあ...それでダメなら廃車にしてオブジェとして飾ろうか..」なんてところまで考えた。
で、何気なくバッテリーを外した際に車両側の端子間にテスターをあててみたら...
なんと、メインスイッチを切ってあるのに導通があるのだ。
約40Ωほどの抵抗値。
「あ...ハーネスが漏電してる」ってなもんである。
40Ωって?...オームの法則からどれくらいの電流が流れているのか計算した。
12(V)÷40(Ω)=0.3(A)...12(V)×0.3(A)=3.6(W)
ん?3.6Wって?...メーターランプぐらいか?
メーターランプだって一晩点けっぱなしにしたらバッテリー、上がるよねえ。
こ、こ、これだよ!原因は...
でも、ハーネスの漏電ったって、どこが漏電しているのか...こりゃ、つきとめるのは大変なこっちゃ...つーか、無理!
この程度の漏電があっても走るのには影響がないわけだし...
で、完全にバッテリーを遮断して孤立状態にするスイッチを付けることにした。
かなり乱暴な治療ではあるが...
バッテリーから車両全体に電気を供給するのは左写真の白いカプラ。
このカプラが少し上に写っているゴムで被われたカプラにささっているのだ。
テスターで漏電している端子を捜し、そこにスイッチを割り込ませることにした。
手持ちのカプラを捜してみたら、なんとぴったり合うものを発見。(黒いカプラ)
なんだか初めからこうなっていたかのように接続完了。
左の方に伸びて結束バンドでまとめられている赤い導線の先に新設のスイッチを付ける。
スイッチはこの位置に付けた。
このスイッチも手持ちの在庫から調達したが防水型ではないのでレバーの根本にグリスを詰め込んである。
ダミータンクの真下だし、これで行けるだろう。
エンジンをかけるときはこのスイッチをオンにしてからメインスイッチをひねり、始動する。
走り終わったらメインスイッチを切った後に必ず忘れずにこのスイッチをオフにする。
という二段構えの手順となってしまったがこの後、バッテリー上がりは起きていない。
昨年(2011年)の秋このスイッチをオフにして冬ごもりに入り、氷点下20度の冬を越え、連休前に引っぱり出して初始動をした際、Vmax単独でエンジンがかかったのだ。
例年春の初始動には必ずクルマかバッテリーブースターのお世話になっていたのだから嬉しい改善だ。
ん〜〜...っていうことはさ、「充電不良」だと思っていたことって、置いてあるウチにこの漏電が原因でバッテリーが空になっていて、なんとかエンジンをかけて走り出しても走行充電だけじゃろくに電気が溜まらず、エンジンを止めてしまうと「あれ?セルが回らない」ってーことだったのかな?
そうするとレギュレーターも正常だったんだね、きっと...
これって、おかしいおかしい?っていろいろいじくった挙げ句コンセントからプラグが抜けていたってのと似ているなあ...ガクッ!
ともあれ、修理としては邪道かも知れないが、これでまたしばらくは愛車としてそばにいてくれそうだ。
<タイヤだけはしょっちゅう交換している話>
欲しくて欲しくて...やっとの思いで手に入れたVmaxだったが...
通勤を原付に切り替えた頃から走行距離が伸びなくなった。
時々は通勤でも使っていたが、朝のラッシュ時の走行では爽快感もなく、誰かとつるんでツーリングに行くわけでもなく...
さらに嬬恋に移住してからは半年は雪で乗れない。
良い季節になると周りはツーリング野郎であふれるような地域。
となると、「地元のオジイがVmaxなんて...」と気後れしてしまう。
そうこうしているウチにオジイはどんどん歳を取っていく...
結果、まだ走行距離は1万キロを少し超えたところなのだ。
ところが車検を2回ほど通すとタイヤがバリ山なのにひび割れが発生してくる。
そんなわけで、タイヤだけはかれこれ5〜6回交換しているのだ。
バイク用品店に持ち込んでタイヤを買って交換してもらうと結構工賃がかさむ。
特に嬬恋に移住してからは近くにバイク店なんてありゃあしない!
なので、ここ何回かは道具やケミカルを買い込んで自分で交換している。
左の写真が直近のそんな風景。
タイヤ自体は通販でその時一番安い店で購入する。
お店だと注文して入荷するまで数日待たされ、値段も高い。だいたい前後で工賃込み3万5千円ぐらいか。
通販だと注文後、翌々日には家に届き、値段も安い。だいたい前後で2万円ぐらい。
使用する道具は貼りついたビードをホイールから外すためのビードブレーカー。
ホイールに傷を付けないようにするためのリムプロテクター...ところが、これが意外と使いづらい。
最近はあまり使わないで作業してしまう。
タイヤレバーはプラスチックの柄のついた少し長めのものを3本。
タイヤを組み込むときに滑りをよくするビードクリームなど...
これら、購入先はブリーダーボトルと同じ
ココ↓..結構愛用してます。
http://www.straight.co.jp/
あと、エア注入の際にはコンプレッサーも必要だね。
バルブの芯をとってエアを抜いたらビードブレーカーでホイールからタイヤを剥がし、タイヤレバー1本目を使用してテコの原理でビードをホイールの外へ...
1本目を押さえつつ、2本目を同様に...1,2本目を押さえつつ3本目を同様に...
すると2本目は不要になって抜き取ることが出来る。
抜き取った2本目は4本目として同様に...と繰り返していくとアッという間にビード全体がホイールの外へ出てしまう。
もう一方のビードも同様にして同じ側に外すとタイヤ全体がホイールから外れてしまう。
次に新しいタイヤのビードにビードクリームを塗りつけて、回転方向を間違えないよう、またバルブの位置とタイヤの黄色いペイント(マーカー)の位置を合わせてタイヤにホイールを斜めに差し込む。
そして外すとき同様にタイヤレバーでホイールに組み込んでいく。
全部入ったらバルブの芯を入れる前にコンプレッサーでエアを注入してビードをホイールにはめ込む。
あとはバルブにに芯を入れてエアを注入、空気圧を調整すれば一丁上がりだ。
タイヤを車両から外してしまえば組み替えの作業はものの10分で終わってしまう。
なので、リヤよりフロントの方が圧倒的に作業は早い。
最初にやったとき、最も心配だったのがホイールバランス。
バランサーはとうてい手に入れられないが、走ってみて感じるようならスタティックバランサーぐらいは買おうかな...
などと思いつつ試走してみると...意外と大丈夫なんだな、これが。
四輪だとハンドルのブレになって現れるが二輪の場合は多少バランスが狂っていても「振動」が増えるだけなのだろう。
元々二輪車なんて振動こそが「味」みたいなところもあるので全く問題ないな。
なんてところが私なりの解釈。
なのでスタティックバランサーも未だに持っていない。
次回もこの線でGO!だ。
<Vブーストをを3000回転から作動させるユニットを自作した話>
インターネットを見ていたらなにやら面白いものを発見した。
通常6000回転あたりから作動するVブーストを3000回転から作動させる方法だ。
VブーストとはVmax独特のシステムで、高回転域になると1気筒あたり2個のキャブレターが割り当てられて高レスポンスを得るというもの。
しかし、オリジナルの6000回転からの動作では通常走行で殆ど入ることがなく、宝の持ち腐れに等しいのだ。
この方法はVブーストを制御するコントローラーに回転数を「勘違い」させることで結果を得る。
今まで知らなかったけど、Vmax乗りの間では結構有名なネタらしく、結構たくさんの先人の方々がアップしている。
が...多くのサイトでの記載に対してちょっと首をひねったところもあったのだ。
そのあたりも含めてユニット製作レポートを記してみよう。
まずはオリジナル状態(6000回転動作開始)。
回路は左図のようになっている。
イグニッションコイルはエンジンに対して前後に2個ずつ分かれて配置されている
89年型まではパルスを2番コイルから拾っており、90年型以降は3番コイルから拾っているらしい。
この変更は何を意図したのか判らないが、現実そうなのだと...
いずれにしても4つあるイグニッションコイルのうちのひとつからパルスを拾って回転数を感知しているのだ。
私のは91年型なので3番コイル(線色は「黄」)だ。
テスターで確認してみたらやはり3番コイルとの間で導通があった。
文字で書くと簡単だが、この確認はシートやダミーダクトを外さないと出来ない。
どのみちダミーダクトは外すことになるが...
で、コントローラーから出ている3Pコネクタを外し、その間(図の赤い四角の部分)に今回作るユニットを挟み込む形で作成する。
コネクタのコントローラー側「灰」線が車両側の「黄」に接続されているあたりが、その変更の名残だろうか。
さて、ユニットを作る前に、そもそもVブーストの仕組みってなんぞや?というところからざっとおさらいしてみよう。
冒頭に書いた「首をひねった」部分もこれがないと書きづらいので...
左図にVブーストの仕組みを模式化してみた。
VmaxはV型四気筒の4ストロークエンジン。
シリンダーは図のような配列で並んでいる。
キャブレターが「V」の内側で上方から吸気する構造のため4つのキャブレターが非常に近い位置に設置されている。
この配置が「Vブースト」という発想を生んだのだろう。
図の通り、#1と#2、#3と#4がバタフライバルブが組み込まれたパイプで繋がっている。
特定のエンジン回転数を感知したコントローラーがサーボモーターを動作させ、バルブを開いて1気筒あたり2個のキャブレターから混合気を取り入れて高レスポンスを生み出すという仕組みだ。
左の写真が実際のコントローラーだ。
左側ダミーダクトを外すと現れる。
四角で囲ったユニットがVブーストコントローラー。
そこから出ている赤丸印のカプラーの間に自作ユニットが入り込む。
左の写真が今回調達した材料(部品)一式だ。
整流用のダイオード2個、抵抗(4.7kΩ )1個、スイッチ1個、3Pカプラー1組。
もちろんこの他に電線やギボシ端子を適宜使用した。
電線は極力色を分け、出来ればオリジナルと同色の線で配線すると判りやすいだろう。
費用はカプラやスイッチまで入れても千円以内ってところ...
これでVブーストが3000回転から動作するっていうんだから、なんで今までやらなかったんだろ?
今回はちょっとエレガントに組み付けたかったのでカプラを入手したが手に入りにくければ平形ギボシ端子で代用できる。
ダイオードは耐圧200Vのものを使用したので抵抗に比べるとやや大柄だ。
抵抗は1/2Wぐらいのものを使いたかったが手に入らず4.7kΩ1/4Wを使用した。
あまりに小さくて頼りないが大電流が流れるわけではなく信号を拾うだけなので特に問題はないだろう。
これが今回自作したユニットの回路図だ。
「オリジナル回路図」からスペースの関係で説明に不要なイグニッションコイル#1,#2を省いてユニット部を書き入れてみた。
青く塗りつぶした部分が自作ユニット。
ひとつのイグニッションコイルから拾っていたパルスを2つのコイルから拾うようにすることで、コントローラーは3000回転を6000回転と勘違いしてサーボモーターを動作させ、バタフライバルブを開き始めるのだ。
この方法に関する多くのネット情報が「増設はコイル#1から..」とあったのだが、「#4から..」が正解ではないか?...というのが私の考えだ。
これが冒頭に言った「首をひねった」ところ。
4ストロークエンジンは、吸入(下死点へ)〜圧縮(上死点へ)〜爆発(膨張)(下死点へ)〜排気(上死点へ)...
という動作を繰り返してクランクシャフトが回転運動をする。
つまり2回転に一回しか爆発しない...というのは、まあ、誰でも知っていること。
となると#3に対応するのが#1??と疑問に思ったのだ。
正反対の動作...具体的に言えば「圧縮」しているときに「排気」しているシリンダーが対応するシリンダーということになる..んじゃないの?
でないとパルスを均等間隔で拾えないよねえ。
これはつまりバタフライバルブで繋がっているキャブを持つシリンダーってーことじゃないかな?
だからこそキャブの共有が可能なはずだ。
パーツリストでクランクシャフトの図を見ても#3と同じ動きをするのは#4である。
ということで、「結果が出なければ実績のある先人の方々に習えばよい」と、とりあえず#4に割り込んで増設パルスを取得することにした。
いずれの場合でも結果が出るのなら「パルスを均等間隔で取得する」ことはそれほど重要なことではなく、「パルス数のカウント」こそが重要...ということなのだろう。
さて、脱線話はこれくらいにして、製作レポートに戻ろう。
パルスはコイルのマイナス側から取得するので、ダイオード(D1,D2)は図の向きに入れて互いの干渉(導通)がないようにする。
スイッチ(S1)をONにすれば3000回転から、OFFにすればオリジナルの6000回転からVブーストが動作する。
抵抗(R1)はデジタル回路(コントローラー)の動作を安定させるためのプルアップ抵抗というわけだ。
簡単な回路なので製作はアッと言う間だ。
ビニールテープ、熱伸縮チューブなどで絶縁には充分に配慮しながらこんな感じで組み上げる。
下に敷いてあるピンク色の紙は導線の長さの目安とするためバイクにあてがって書き取ったもの。
赤い線はスイッチを介して4番コイルに接続する線だが、長さを現場合わせするため長いままにしてある。
ユニットケースはいろいろ考えた末、アロンアルファのケースの先を使うことにした。
これは抜群のアイデアだったと「自画自賛」である。
4番コイルは右側ダミーダクトとキーシリンダーカバーを外すと現れる。
カプラを引っぱり出すとオレンジ線が灰線に切り替わって赤○の所に出てきているのでここにダイオードとスイッチを介した増設パルス取得線を割り込ませるのだ。
Vブースト動作開始の切り替えスイッチはこの位置に取り付けた。
この位置だと雨が当たりやすくなると思い、念のため防水カバーを被せてある。
右に見えるのは既に取り付けたバッテリー遮断スイッチだ。
そしていよいよユニット本体の取り付けだ。
左写真のような形に収まり、ダミーダクトを取り付ければ外からはまったく見えない。
配線が終わったら外した左右のダミーダクト、ダミータンクを元通り組み付けて完成。
さて、結果はどうだろうか?
バイクが元に戻り、エンジンに火を入れて試し乗りだ。
このあたりは信号が無く、横道が無く、直線...なんていう試走にはもってこいの道路がたくさんある
エンジンが暖まり、ワクワクしながら走り始めた...
おーーーっ! 考えは正しかったようだ。
まるで違うバイクになったようにスイッチオンで加速すると3000回転あたりからグイグイ引っ張っていく。
っていうことは、要はオリジナルでパルスを取得している3番コイル以外のコイルならどれに割り込ませても良いってことかな?
2箇所で割り込ませれば1/3の2000回転で、3箇所で割り込ませれば1/4の1500回転からVブーストを効かせられるってことだろうか?...
ま、そんな低い回転からなんて、必要ないな。
逆にあの「切り替わり感」が味わえなくなってしまいそう。
いやあ...ひさびさの「楽しい改造」だった。
このところ「不具合改善」の改造ばかりだったからね...