アメリカが同盟国に湾岸駐留経費の分担求める動き

 報道によれば、 コーエン米国防長官は三月六日開かれた上院歳出委員会公聴会で証言し、 ペルシャ湾岸地域での三万五千人をこえる米軍部隊の駐留の長期化に備えて、日本を含む同盟国にたいして、資金や軍備での要請をしていくことを表明しました。同委員会のスティーブンス委員長も、同盟国に駐留経費の分担を要求すべきだとの見解を示しました。これにより、今後、日本などへの資金要請を含む責任分担論が議会に強まることになります。  米国防総省は、湾岸駐留経費が昨年からすでに六億ドルを超えていることを明らかにし、議会に十三億ドルの追加支出を求めています。  冒頭に発言したスティーブンス委員長は、駐留長期化にともなう追加経費について、「米国の納税者がすべてを負担すべきではない」として、同盟国もパートナーとして応分の負担をすべきであるとのべました。  コーエン国防長官は、コクラン議員(共和党)の質問にこたえて、サウジアラビアとクウェート両国が通年ベースで合わせて三億二千六百万ドル支出するとのべていることをあげ、両国がさらに増額するよう議会への協力を要請しました。  長官はさらに、英国がイラク上空にもうけられている「飛行禁止区域」の監視飛行に協力してきたことなどをのべながら、「同盟国にたいし、さらに援助するよう要請する」「かれらはそれぞれ限界を持っているが、われわれの計画をすすめるうえでかれらが何をできるか、率直に提起する」とのべました。  委員会ではまた、バード議員(民主党)が「他の国にも協力を要請しよう。金がかかることを理解させよう」とのべ、日本などへの資金負担を要求しました。