米空母艦載機による突然の離発着訓練に抗議し、即時中止を求める申し入れ


 すでに実施されている一月九日から一三日(予備日として一月一四日から一九日)にわたる横田基地での空母インディペンデンス艦載機の離発着訓練について私たちは強く抗議し、この訓練の即時中止とこれからも一切実施しないことを強く要求する。
 貴国のすすめる軍事干渉に日本を自動参戦させるための戦争マニュアル=新ガイドラインのもとで、沖縄では海上基地の建設が強要され、本土では軍事演習が強化されている。こうしたもとで横田基地での艦載機の無通告訓練が拡大されてきていた中での今回の訓練である。
 今回の訓練について地元自治体に連絡されたのは既に訓練が開始された後であり、その傍若無人ぶりは、これまでにもまして異常なものといわねばならない。
 横田基地による米軍機の爆音や墜落事故などの不安や恐怖は周辺住民の人権をも侵害する事態にあり、その被害の完全補償と基地撤去をふくむ抜本的解決が求められている。艦載機による訓練の「日常化」は周辺住民にいっそうの苦難と負担を重ねるものであり、到底容認できるものではない。しかも、今回の訓練は日中から深夜まで二四時間にわたるものとの事であるが、正に戦争体制そのものであり、絶対に許すことはできない。
 周知の通り同基地の所属する一帯は人口密集地域であって、貴職の本国では市民生活と両立し得ないものとして訓練禁止は当然とされている地域である。まして、関係住民や自治体の度重なる反対を押しきって、しかも突然強行するなど異常の沙汰と言わねばならない。
 地球的規模を視野にその覇権の牙を砥ぐ訓練を、強引に実施することを日本国民、東京都民は絶対に許すことはできない。
 あらためて、離発着訓練の強行に抗議し、即時中止と将来にわたる停止、横須賀基地の「母港」廃止、さらには、横田基地からの米軍撤退と跡地の全面返還を強く求めるものである。

一九九八年一月一二日

            横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センター

在日米軍兼第五空軍司令官
ジョン・B・ホール中将殿
在日米軍横田基地第三七四空輸団司令官
アラン・J・ブライディング大殿