イタリア事故に関する首相発言への抗議文
総理大臣 橋本龍太郎 殿

1.報道によれば、首相は4日にイタリアで低空飛行訓練中の米軍機がロープウエイのロープを切断して20名を死亡させた事件に関連して、 「機種は違うが、普天間基地移転はぼく以上に知事が心配して求められたことだ。ぼく自身ぎょっとした」等と発言したと伝えられている。
2.これは事故への心配をよそおいながら、イタリアでの惨事を利用し、普天間基地周辺での事故の危険性をてこに海上基地の受け入れを迫る発言であり、許すことのできないものである。
3.「ぎょっとした」と言うほど首相が普天間基地について事故の危険を認識しているというなら、米国に対してただちに普天間基地の即時無条件撤去を求めるべきである。 同様に人口密集地にある米軍横田基地をはじめすべての米軍基地の撤去を要求するべきである。
4.ほんとうに首相が今回の惨事に対して心配をしているというなら、日本においても頻繁に行われている同様の低空飛行訓練の即時全面禁止を米国に対して通告すべきである。
5.横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センターは首相の発言に対し厳重に抗議するとともに、次のことを要求する。
(1)今回の発言について陳謝し取り消すこと
(2)米国に対し、普天間基地の即時無条件撤去を求めること
(3)名護における海上基地建設を断念すること
(4)横田基地をはじめすべての米軍基地の撤去を求めること
(5)米軍機による日本における低空飛行訓練を即時全面禁止すること

1998.2.5
横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センター
代表委員
  岩本寅次(西多摩地区労働組合連合協議会議長)
  児嶋 徹(医療法人健生会理事長)
  鈴木亜英(弁護士・三多摩法律事務所)
  田中龍男(国立立川昭島労働組合総連合議長)
  浜林正夫(一橋大学名誉教授・横田平和まつり実行委員長)
  三好鉱一(三多摩地区労働組合連合協議会議長)
TEL 042−523−3300
FAX 042−523−3320