横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センター
96年11月〜97年11月活動報告

 横田基地は新ガイドラインのもとでアメリカの全世界への出撃基地として強化され、地域住民への被害と危険はますます大きくなっています。これに対して、6000名の新横田訴訟がはじまり、 自治体の姿勢も基地に厳しいものとなり、私たち横田基地撤去センターも誕生するなど、横田基地を包囲する勢力が着実に前進しています。

・ 横田基地の動き
昨年9月のアメリカによるイラク攻撃の際に横田にある米第5空軍司令部は配下の青森三沢基地のF16戦闘爆撃機を出動させ、配下の沖縄嘉手納基地からKC135給油機を飛ばしグアムから飛び立った戦略爆撃機に給油を行いました。自治体や民間の機能と権限を米軍の作戦に協力させるガイドライン見直しの動きのさなか、今年6月には北富士での実弾砲撃演習に向かう米海兵隊を全日空機が嘉手納基地から横田基地まで輸送しました。また基地の南端には、北側からの航空機を着陸させるための計器誘導着陸装置(ローカライザー)が新たに設置され、北側からの進入民間機の着陸が容易になり基地機能が強化されました。

・ 行政にデメリット感と抗議の動き
 この2月に「横田基地に関する都と周辺市町連絡協議会」(東京都と5市1町で構成)は@米軍空母艦載機飛行訓練の全面中止A騒音防止対策の推進B適切な情報提供などを政府と在日米軍に要請し、さらに10月には「日米地位協定とその運用の適切な見直し」を要請しました。東京では「基地をなくせ」という世論の高まりの中で5つの区20の市の議会が横田基地の返還・撤去を求める意見書を決議しています。(葛飾 台東 豊島 練馬 港 武蔵野 三鷹 小金井 国分寺 立川 保谷 田無 小平 東久留米 清瀬 武蔵村山 東大和 調布 狛江 府中 多摩 日野 稲城 八王子 町田) 

・ センターの結成
 96年11月24日、日本平和大会IN横田に呼応して開かれた横田基地行動の集会の場で「横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センター」の結成を宣言しました。

・ 11・24横田基地行動
 11月24日、日本平和大会実行委員会と共同して、昭島堀向児童遊園で集会をもち、横田基地へ向かってデモを行い、1500名が参加しました。

・ NLP抗議行動
 97年2月6日横田基地でのNLPへの抗議行動を27名の参加で行いました。

・ 基地ガイド養成講座
 97年4月19日横田基地ガイド養成講座第1回を13名の参加で行いました。今後継続的にガイド養成に取り組むことが確認されました。

・ 新横田基地公害訴訟団支援
 アメリカの新聞への意見広告や、公正判決要請の署名を撤去センターのオルグに乗せて呼びかけました。また2月14日の第2次提訴、2月20日の公判への参加などを呼びかけました。

・ 基地撤去意見書採択を求める対都署名
 91団体にオルグ、75W以上の地域の200自治会へのいっせい郵送、集会等の会場署名行動(横田平和まつり、10・21、11・16、赤旗まつり、日本平和大会など)にとりくみ、 団地の管理組合が署名を集めて届けてくれるなどの広がりも出て、現在までに直接センターの事務局に集まったものが、約2300筆になり、全都で3万越えました。

・ 撤去意見ポスター「もういや!横田基地」
 三多摩革新懇に協力して基地撤去を訴える意見広告ポスターづくりに取り組み団体100個人600の賛同を得て完成しました。できあがったポスターの張り出しを各団体に要請して歩きました。

・ 横田平和まつりでの活動
 第11回横田平和まつりに参加し、展示のコーナーとマイクロバスによる基地調査を担当しました。基地調査には57名が参加しました。

・ 日本平和大会参加の呼びかけ
 沖縄で開かれた第10回日本平和大会への参加を統一オルグ等にのせて呼びかけました。直前のオルグは中止になったため呼びかけの範囲は狭いものにとどまってしまいました。

・ 団体オルグ
 署名の依頼・基地調査参加・意見広告ポスター賛同など諸課題を持ってのオルグ活動でのべ91団体をまわり、運動の前進のための大きな力になりました。

・ 運動を交流しましょう
  2次含め6000名の新横田訴訟のスタート、ガイドライン問題で多くの参加者を集めた立川や府中の学習会、団体独自での横田基地調査の取り組み、新横田訴訟団による騒音調査監視行動、全国公害被害者総行動と連帯した防衛庁外務省要請等等、横田基地をめぐる運動が着実に前進した1年間でした。それぞれの運動の豊かな経験を交流し、みんなのものにすることは撤去センターの大切な役割です。センターではそのためにニュースの発行をはじめました。本総会でも各団体・各地域でがんばってきたことを大いに出し合い学び合いましょう。

・ 代表委員(96年11月24日センタースタート時) 
  岩本寅次(西多摩地区労働組合連合協議会議長)
  児嶋 徹(医療法人健生会理事長)
  鈴木亜英(弁護士・三多摩法律事務所)
  浜林正夫(一橋大学名誉教授・横田平和まつり実行委員長)
  三好鉱一(三多摩地区労働組合連合協議会議長)
・ 事務局団体(96年11月24日センタースタート時) 
  東京平和委員会
  安保破棄東京実委
  日本共産党東京都委員会
  立川労連
  西多摩労組連
  三多摩労連