米軍横田基地返還の意見書採択を求める請願署名運動推進の呼びかけ

三多摩に働くみなさん、三多摩に住むみなさん、三多摩に学ぶみなさん、 東京には、横田基地をはじめ八つの米軍基地があります。一国の首都に、外国 軍隊の巨大な基地が戦後半世紀にもわたって存在するのは、世界に例のないこ とです。 日本政府は、日米軍事同盟の機能をアジア・太平洋地域から地球的規模に拡大 することを取り決めた「安保共同宣言」に基づいて、アメリカ「有事」に日本 の軍事力・経済力を総動員する「新日米防衛協力のための指針」(新ガイドラ イン)をアメリカとの間で取り決めました。これは、アメリカが戦争や軍事干 渉をおこせば、日本が自動的にそれにまきこまれる体制づくりであり、安保条 約の歴史的な大改悪です。 横田基地は、新ガイドラインによって、アジア・太平洋地域から地球的規模で の米軍の作戦を指揮する前線指揮所、日米共同作戦の総司令部としていっそう 危険な役割を担わされ、都民・国民が戦争にまきこまれる危険はいっそう大き くなっています。基地周辺の住民は今も横田基地に飛来する米軍機の爆音に眠 れない夜をすごし、米軍機による事故の危険、米兵の犯罪など、基地被害に苦 しめられ、街づくりは根底から阻害されています。 基地周辺の六〇〇〇人の住民は「静かな眠れる夜」と「住みよい環境」を求め て、新横田基地公害訴訟団を結成、夜間飛行差し止めと損害賠償を要求して、 日本政府とアメリカ政府を相手取って裁判を起こして闘っています。 この二月に「横田基地に関する都と周辺市町連絡協議会」(東京都と五市一町 で構成)は@米軍空母艦載機飛行訓練の全面中止A騒音防止対策の推進B適切 な情報提供などを政府と在日米軍に要請し、さらに十月には「日米地位協定と その運用の適切な見直し」を要請しました。 三多摩では「基地をなくせ」という世論の高まりの中で二十の市議会が横田基 地の返還・撤去を求める意見書を決議しています。 三多摩に働くみなさん、三多摩に住むみなさん、三多摩に学ぶみなさん、 米軍横田基地返還の意見書採択を求める請願署名運動は、提起して一年、いよ いよ十二月には都議会へ提出します。いま、東京都議会が、@米軍横田基地の 全面返還を求める、A爆音等の基地被害の解消と、日米地位協定の抜本的改定 を求める意見書を採択することは、住民本位の街づくりのためにも、核も基地 もない平和な首都東京の実現のためにも大きな意義を持つものです。横田基地 の地元三多摩のたくさんの仲間の力で、署名運動を大きく成功させようではあ りませんか。署名提出を前に、みなさんのいっそうのご協力を心から訴えます 。

一九九七年十一月

横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センター
   代表委員 岩本寅次 (西多摩地区労働組合連合協議会議長)
   代表委員 児嶋 徹 (医療法人健生会理事長)
   代表委員 鈴木亜英 (弁護士・三多摩法律事務所)
   代表委員 浜林正夫 (一橋大学名誉教授・横田平和まつり実行委員長)
   代表委員 三好鉱一 (三多摩地区労働組合連合協議会議長)
       連絡先 立川市富士見町一・二・六ハタビル三階三多摩労連内
              TEL〇四二・五二三・三三〇〇