米軍変革にともなう横田基地の様相

 米軍変革・再編にともなう横田基地の変化 米軍変革にともなう在日米軍関連の誤った見方が広がっている。 日本に「日米戦争司令部」とか「日米統合戦闘司令部」が出来ると言われているがこれは大きな間違い。
 そもそも在日米軍司令官は日本に置かれている米軍の総司令官ではない。日本に置かれている米軍部隊は米太平洋軍の指揮下にある。

「米軍変革」にともなう横田基地の様相はつぎのようになると考える。
@横田基地の主要な役割であった輸送中継拠点はアジア・太平洋のハブとして今後も継続されるだろう。 同時に米国のすすめるテロ戦争への米軍人を派遣するための演習やアジア・太平洋地域での災害救助作戦の中枢の役割を果たしていくと思われる。
A米太平洋軍の米軍変革にともない横田基地は平時と有事に米軍の体制が変化するだろう。 特に横田基地に置かれている第5空軍・司令部は、有事の際ハワイに置かれている13空軍の有事司令部(ケニー司令部)傘下に入り、ケニー司令部が第5空軍を統括する。そして第5空軍の50人のスタッフはケニー司令部第1分遣隊要員としての仕事を行う。
B 2010年横田基地に移駐する航空自衛隊航空総隊司令部と第5空軍の間で日米空の共同運用調整所が開設される。 この共同運用調整所は防空ミサイルに関する日米情報などの調整を行う。 横田基地に移駐した航空総隊司令部は、防空作戦、対艦、対地攻撃をも指揮できる司令部となる予定。

<進捗状況> 
2007年 10月27日 横田空域の一部削減についての日米合同委員会合意
                空自航空総隊司令部庁舎など配置計画、建設用地の共同使用日米間で協議。
2008年 2月 15日 航空自衛隊航空総隊司令部の米軍横田飛行場への移転推進式典
2008年 3月 7日  航空総隊司令部等の横田基地移転に係る司令部庁舎新設工事が開始

C在日米軍司令部と自衛隊との間にミサイル情報の調整を行う「日米統合運用調整所」が開設。
  2007年12月日米共同指揮所演習で使用
D軍民共用化の検討
  2007年10月12日 横田飛行場軍民共用化に関するスタディー・グループの設置

 
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