C9事故抗議要請書
横田基地に所属しているC9輸送機「ナイチンゲール」がエンジンカバーの一部(1メートル50センチ四方)をどこかに落とした事故について、同機はエンジン火災を起こしていた事が米軍の調査で明らかになった。エンジンカバーは火災の影響で脱落した可能性もあるとのこと。
これは墜落にもつながりかねない重大な事故であり、早急に事故原因を究明公表すること、安全が確保されるまで同型機の飛行を中止することが必要との立場から、横田基地撤去センターは12月14日の申し入れにおいて、下のような要請書を基地側に手渡した。
その場で基地広報担当職員から、原因調査中であり結果は自治体を通じて公表する旨の返事があった
要 請 書
C9患者輸送機のエンジン火災事故に対し怒りをもって抗議するものである.
報道によれば、十月二十九日午後一時頃横田基地第三七四空輸航空団所属のC9患者輸送機のエンジンカバーが紛失していることが確認され、その後の米軍による調査で、エンジンが火災を起こしていることが判明した.
米軍機のエンジン火災は、墜落にもつながりかねない重大事故であU、放置できない重大な問題である.
貴殿もご承知のように横田基地は、人口密集地に存在し、直下には数百万の人々が生活している.周辺住民は、米軍機による騒音により生活が破壊され、たえずいつ発生するかわからない事故にさらされている。しかも、こうした事故が起きても、米軍からは事故原因、安全対策などについて地元自治体や住民が納得できる説明も、報告もないのが現状である.そもそも、C9等の輸送機の訓練はアメリカ本土でも例がなく、まして人口密集地での訓練など論外である.まさにこうした米軍の行動こそ、住民無視の横暴極まりないものであり、決して許すことはできない.
われわれは、事故原因の解明、安全対策の公表を要求するとともに、安全が確認されるまでの間は、C9輸送機の飛行・訓練を中止することを要求するものである.また、輸送機などによる市街地上空での訓練の禁止を求めるものである.同時に騒音、事故などの元凶である横田基地の返還を重ねて求めるものである.
一九九八年十二月十四日
横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センター
代表委員 岩本寅次(西多摩地区労働組合連合協議会議議長)
〃 児嶋 徹(医療法人健生会理事長)
〃 鈴木亜英(弁護士・三多摩法律事務所)
〃 田中龍男(国立立川昭島労働組合総連合議長)
〃 浜林正夫(一橋大学名誉教授・横田平和まつり実行委員長)
〃 三好鉱一(三多摩地区労働組合連合協議会議長)
在日米軍兼第五空軍司令官 ジョン・B・ホール中将殿
第三七四空輸航空団司令官 マーク・A・ボルチェフ大佐殿
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