<以下抗議文>
2008年4月9日
在日米軍司令官
エドワード・A・ライス・ジュニア中将 殿
横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センター
代表委員 菅谷正見
米海軍横須賀基地の米兵による、タクシー運転手殺害に抗議し
再発防止、米軍犯罪被害者の救済、米軍基地の撤去を要求する
3月19日に横須賀市汐入2丁目の路上で、タクシー運転手を殺害した米兵(22歳)が4月3日に逮捕されました。殺害された、東京の安全自動車品川営業所に勤める高橋正昭さん(61歳)はプロのドライバーとして、周りから信頼される誠実な方でした。そして、自交総連東京地連安全自動車品川労組の組合員であり、自交総連東京地連は、横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センターの事務局団体である安保破棄東京実行委員会の加盟組織でもあります。
突然、命を奪われた高橋さんの無念を考えると、強い悲しみと共に、激しい怒りを感じます。
報道によれば逮捕された米兵は、品川からのタクシー料金約19000円を踏み倒すために、高橋さんを殺害したと見られています。事件発生後の22日に、米兵が自ら米軍に出頭し米軍側に拘束されましたが、地位協定により「守られた」形になり、日本の捜査権が及ばず事情聴取まで2週間以上もかかりました。
横須賀では、2年前の2006年1月3日にも、空母キティーホークの米兵が、数千円を奪うために佐藤好重さん(56歳)を殴り殺す事件があり、このときも犯人は基地に逃げ帰りました。
そして、昨年7月の女性2名を刺傷させる事件、沖縄での少女の暴行と、再三再四繰り返される極悪非道な凶悪事件の犠牲者は「米軍基地」があるかぎり絶えません。
そのつど繰り返される「綱紀粛清」「兵員の教育プログラム見直し」「地位協定の運用改訂」で、凶悪な犯罪の再発が防止されたでしょうか。フェンスの内側で殺人の訓練を続ける米兵が、フェンスの外側で他国民の人権を尊重することができるでしょうか。
頻発する米兵の犯罪を根絶するには、在日米軍基地の速やかな撤去以外に道はありません。
今回の殺人事件も含め米兵の犯罪は、容疑者である米兵が起訴されて終わるものではなく、日米同盟を強化し、安保条約に固執し、米国の軍隊を日本に置き続ける日米両政府の責任が問われるべきものです。
また、こうした犯罪に巻き込まれた被害者への万全な補償、救済を直ちに行うべきです。
横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センターは、残虐非道な米兵の犯罪に満身の怒りをこめて強く抗議すると共に以下のことを強く要請します。
1、在日米軍基地を撤去すること。
2、タクシー運転手殺害事件の徹底究明を行い、厳正な処罰を行うこと。
3、米軍犯罪の被害者、遺族に誠意ある謝罪と補償をおこなうこと。
4、米軍基地強化のための原子力空母の横須賀配備を中止すること。
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