実弾砲撃訓練横田基地飛来抗議・要請書 

       要 請 書
 米海兵隊による沖縄県道一〇四号線越え実弾射撃訓練の東富士演習場での分散実施のため、九月五日・六日・九日に訓練部隊が民間機により横田基地に到着し、民間バスでキャンプ富士に向かうもようである。
 私たちは日本における米軍の訓練の拡大に反対である。すでに実施された演習では、「沖縄における年間の訓練と同質、同量」との約束をはるかにこえる砲弾がうちこまれ、沖縄より長い射程距離での射撃、および、夜間も含めた射撃が実施され続けている。これは、沖縄の痛みを全国が分散して分かち合うなどといえるものではなく、沖縄での演習を質・量ともに大きく上回る訓練を我が国全域を使って行うものである。
 私たちは米軍の活動に民間を巻き込むことに反対である。しかし新ガイドライン路線のもとで民間の米軍への協力が次々に具体化されている。私たちはこの観点からも横田基地を通過して行われようとしている砲撃訓練のための海兵隊の移動訓練が民間交通機関を使って行われることに強く反対する。
 私たちは横田基地が地域住民に被害と不安を与え続けていることに大きないきどおりを感じている。横田周辺は人口密集地であり、本来軍事基地などをおくべき場所ではない。横田基地は日常的な騒音被害に加え米兵による傷害事件・砂袋の誤投下・騒音による運動会の妨害など周辺にさまざまな被害を与えている。わが国において許し難い不祥事を引き起こしている米海兵隊が横田基地に飛来することは地域の不安と怒りをいっそう大きくするものである。
 私たちは、我が国のどのような場所で行われるものであろうと米海兵隊の実弾射撃演習に厳しく反対し、ただちに同演習を中止することを強く求める。
 私たちは、実弾射撃演習のために米海兵隊が横田基地を使用することに対しきびしく抗議する。
 私たちは、米海兵隊の移動に民間の交通機関を使用することに対し厳しく抗議する。
 また、私たちは、海兵隊の移動に関して周辺住民の安全に万全の注意をはらい、地域住民にいっさいの迷惑をかけないよう強く申し入れる。
 同時に私たちは横田基地の全面返還を重ねて求めるものである。              
二〇〇〇年八月三〇日
        横田基地撤去と基地被害をなくす共同行動連絡センター
            代表委員 岩本寅次(元西多摩労組連議長)
                 児島 徹(医療法人健生会理事長)
                 鈴木亜英(三多摩法律事務所弁護士)
                 田中龍男(国立・立川・昭島労連議長)
                 浜林正夫(一橋大学名誉教授・横田平和まつり実行委員長)  
                 三好鑛一(元三多摩労連議長)
在日米軍兼第五空軍司令官ポール・V・へスター中将殿
在日米軍横田基地第三七四空輸団司令官マーク・A・ザムゾー大佐殿

 
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