平成11年6月2日
東京都知事石原慎太郎殿
東京都教職員組合
北多摩西支部
拝島第二小分会
代表上原稔男
私たち教職員組合は、子どもたちの育やかな成長を願い、ゆきとどいた教育の実現をめざし教育諸条件の改善にとりくんできました。児童460名、教職員32名の本校における飛行機騒音の実情と児童、教育活動に与える影響について申し述べさせていただきます。
騒音の実情
★まさに離着陸の直下であるため、二重窓であっても騒音によりしばしば授業を中断することがある
★朝礼その他校庭での集会にあっても、飛行機の飛来するときは短時間とはいえ、話し手も聞き手も通過をまたねばならない。
★特に、超大型輸送機にあっては足もとから体全体をずしんと押しつぶさんぱかりである。
★ファントムジェット機は高い金属音を響かせ叩きづけられるような音である。
★いわゆる「タッチアンドゴー」の訓練にあっては一単位時間中騒音に悩まされながら学習を続けねばならない。
影響及ぴ問題点
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通学の途中であれ校庭での遊びの最中であれ、子どもたちは、飛来する飛行機の下で一斉に耳を押さえうつむく。ただひたすらうつむいて耳をおさえるしか術がない。
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教室が二重窓とは言え、一年中冷暖房と空調がはたらいているわけではなく、子どもたちの健康のため窓を開ける必要も生じる。このようなときの飛来は、学習効果を低下させるぱかりでなく、いらいらや落ち着きのない子を知らず知らず育てることにつながる。
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単純に計算して、授業中多い日は20回も飛来する、1日1回の飛来で中断があるとすると年間200回の中断となり、1年から6年卒業まで1200回の授業中断となる。1回わずが10秒としても200分間が騒音で消えていく。
貴職におかれましては、この度横田基地の問題に特段のご配慮有るやに伺っております。民間飛行機との共用使用ではなく、静かな環境で伸び伸びと学ばせる環境を1日も早く実現するため、ご尽力して戴きたく失礼を顧みずお便り差し上げる次第でございます。
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