2013年 武蔵野テンカラ会 釣行記 NO5-2

6月月例釣行会 IN福島 (渓忠編)

釣りに集中をしていると胸のポケットに入れておいた携帯が鳴りだした、娘からである、時計を見ると既に4時を回っている。帰って来た娘達の顔は蒼白であった、聞くところによれば往きは下りでスイスイと行けたが帰りは坂だらけ・・・疲れ切った様子だった。娘達を乗せてキャンプ場に戻ったが、誰も帰っていなかった。時間つぶしに車の脇に椅子を出してビールを飲む・・・涼しい風が周囲の木々を通りぬけ私の首元にも伝わり、耳を澄ませばだろうか心地よいひびきの音が耳に聞こえる。空を見上げれば明日の好天を約束する様な白く、薄い雲がゆっくりと流れている・・・なんと至福のひと時だろうと一人感傷にふけっていると、キャンプ場脇から笑渓さんと渓素さんが帰って来た。笑渓さんのベルトにはビニール袋が吊るされておりかなりの岩魚が入っている様だ。渓素さんは残念ながら釣れなかったが、ロングラインがかなり上手に振れる様になったとの事、明日へのリベンジに期待が持てそうである。5時を過ぎた頃に春渓さんと渓潮さんも戻って来て全員集合となった。

新緑が眩しい福島

まず、先に出て来たのは餌釣りテンカラの一番の違いである、一か所での粘り釣りであった。

<やはりテンカラはテンポ良く釣り上がる方が良い事>
<テーパーラインとレベルラインの違い、其々の良い所、悪い所>
<よくテンカラ関係者で言われているオツリの意義>
アプローチでその日の釣果が違う理由>
<良く見える毛ばり、沈める毛ばりの使用方法>
<魚に気取られない服装の色について>
<その場に適したラインの長さ、毛ばりの色>
<今までの釣り行脚で体験した内容・・・>
<たくさん釣る人の毛ばりを使っても同じ様には釣れない>等々

燃える囲炉裏のに顔を真っ赤にしながら、お互いの意見の交換。そして楽しい会話は12時を過ぎても終わる事がなかった・・・

渓潮さんもかなりの大物を釣ったとの事、早速腹を割き串に刺して囲炉裏端で焼く準備を始める。囲炉裏の火は先ほど渓素さんが手慣れた様子で燃やしてくれていて、 おでん鍋もすぐに乗せられる状態になっていた。着替えも終えてまずは乾杯!このビールの味は格別!釣りの疲れも一気に吹っ飛んでしまう。囲炉裏の周りは畳の為長く座って居られる、天井を見ると煤で真っ黒、柱も同じ様に黒光りをしているが、しっかりと組まれてちょっとの地震ではビクともしない・・・子供の頃の我が家を思い出して懐かしい、久しぶりに幼い昔に帰った気分は最高である・・・空腹によく煮込んだおでんは言葉では表せない・・・なんと旨い事か!私は夢中で箸を走らせた・・・先ほど囲炉裏の脇に並べた岩魚も香ばしい香りを部屋に漂わせる、この岩魚を戴くのはまだまだ先だが我々の時間も充分ある。
こんな楽しいひとときを演出してくれたのは春渓さんだ!じつにきめ細やかに必要な皿や割り箸を用意してくれる。何もしないで座っている自分が誠に申し訳ない・・・
おでんで腹いっぱいになったところで誰からともなく釣り談義になっていた、つぎから次へと出て来る其々の釣り体験談はとても興味があり参考になる。        

橋下に降りるには左側に護岸が階段状になっている所からだが、途中で釣りをやめて上がって来る釣り人と挨拶を交わす。温厚そうな中年の釣り人はテンカラ竿を手にしている。どうでしたか・・・と尋ねると手を横に振った・・・もう少し時間が経てば釣れ出すと笑いながら言う・・・そうですかと答えて階段を降り切った。
午前中、娘達を見送りながら橋上から見下ろすと数は少ないが、流れの中にの姿を確認している。私はまずその確認した辺りに毛ばりを落とす。数回流したが当たりがない。やはり先ほどの釣り人が言っていた様にまだ時間が早過ぎるのだろうか・・・そんな事を考えながら上流を目指し、石周りの淀みに先ほどと同じ様に毛ばりを落とすとキラリと水中が光った、確かに岩魚が毛ばりに反応をした様だ。もう一度同じ場所に毛ばりを沈めると今度はガツンと来た!26cmほどの綺麗な岩魚だった。そのすぐ先には1mほどの高さの堰堤があり、さほど深くはないが落ち込み付近には沈み石が散らばっている。その石の下には必ず岩魚が潜んでいる筈・・・此処は逆さ毛ばりが効力を発揮する。数回ゆっくりと誘いをかけると岩魚も堪らずに喰いついて来た。岩魚との勝負に勝ったその瞬間がたまらない気分である。堰堤の流れ込みに毛ばりを落とし、自然のまま沈ませると面白い様に岩魚が掛かって来る。この堰堤下だけでも数匹の岩魚とやりとりをする事が出来た。

8日午前5時に我が家を出発、娘の友人を2人乗せて外環道に入ったのは5時30分、到着予定時間は午前10時30分だ。
土曜日の渋滞も予想されたが、時間が早いせいだろうか車の流れは順調だった。SAで燃料補給、朝食を済ませ一路、目的地を目指す。途中、道の駅でトイレ休憩をして現地に到着したのは1時間遅れの11時30分だった。
本日の参加者、春渓さん、渓潮さん、笑渓さん、渓素さんは昨晩のうちに出発したとのこと、午前4時頃には着いて仮眠の後、既に何処かので竿を振っている筈である。
キャンプ場の受付は食堂と聞いており、車を前に停めると中から人の良さそうなおばさんがニコニコしながら近づいて来た。私の車が11時前後に到着をすることを、予め春渓さんが知らせてくれていた様だ、心配りに感謝しながら娘達が泊めて戴くバンガローへ案内してもらう・・・
娘達の予定はレンタルサイクルで自転車を借りて、観光名所を見て回る事、自転車の借り場所は食堂から2キロほど引き返した公園事務所にあった。本流を挟んで無料駐車場と橋を渡ると対岸に事務所がある。レンタル料を払おうとしたら無料だと言う。の民宿、キャンプ場を利用する人はお金が要らないとの事だった。その観光客優遇方針は嬉しい限りだ・・・娘達は自転車で下り、来る時に車中から見つけたレストランで昼食を済ませるとの事で、私は全員が12時に集合する予定の食堂へ車を走らせた。

囲炉裏を囲んでの釣り談議に時間も忘れて

娘達の自転車乗りは慣れないせいか、フラフラ状態で頼りなかった。人様の娘さんを預かっている立場から心配をせざるをえない・・・午後からは皆と一緒に竿を出したかったが、トラブル発生の事を考慮して 公園の橋下付近で釣る事に決め、2人にその旨を話し下流へと向かうことにした。橋下から上流の取水口大堰堤まではキャッチ&リリース区間で私はその100mほど下流から釣り上がる事にした。降りた辺りはザラ瀬が続きポイントらしき場所が見当たらない・・・ちょっとした石周りの淀みを見つけ毛ばりを落とすといきなりバシャと来た!腹がオレンジ色の23cmの岩魚である。リリースしようとした時、春渓さんの書き込みを思い出した。そこには夜の宴会用の岩魚は其々が確保・・・という内容だった。ビニール袋にいれて気がついた。このままキャッチ&リリース区域に入る訳にはいかない、そこで一旦車に戻ってクーラーボックスに移す事にした・・・

食堂に着き、先ほどのおばさんに尋ねると2人が帰っているわよ、と隣の茅葺の民家風の家を指差した。古い家屋である・・・私が子供の頃母親と過ごしたあばら家に似ている。
あの時代に帰った様な気分で戸を開けると渓潮さんと渓素さんがくつろいでいた。短い挨拶の後今日の釣果を聞くと、昨年、私達が入渓したへ入ったが本流との合流地点で一匹良型が一匹釣れたのみ・・・前回と同じ様に魚影が見られなかったので諦めて引き返したとの事であった。
12時30分を過ぎたが春渓さん、笑渓さんが帰って来ない・・・きっと大漁で時間を忘れて釣っているのだろうと想像して、3人だけで食堂でソバを食べる事にする。食堂では先ほどのおばさんともう一人の同年輩のおばさんがいたが、この方もとても感じの良いおばさんだった。たいした待ち時間では無く 暖かいソバが目の前に現れた。そのソバを口に入れてその美味しさに感動、これぞ伝統を誇る蕎麦である。また、サービスに出された豆腐がすばらしい!!今まで食した豆腐の味とは比べられない美味さだった。

春渓さんが企画した福島釣行は昨年から楽しみにしていた。
昨年は残念ながらボーズに終わった私だったので、リベンジに燃えていたのである。2日間家を空けるとなるとウコッケイの面倒を家内に頼まなければならない。夕食時にその話を出すと傍らで聞いていた娘が即、私も行きたい!!と言って来た。兼ねてよりその村に伝わる伝統行事興味を持っていたためである。ついでに友人2人も同行をするとの事、断り切れずにやむを得ずに承知をした。翌日、今回の釣行リーダーである春渓さんにお願いをすると、快く承諾をして戴いた。

6月8日〜9日

 渓忠 記

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