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出発の時、ボートを降りた地点から釣りたい・・と少々弱気な発言をしていた渓隆さんだったが、とんでもない・・・かなりの健脚である、三番手までをあっさり到達、更に魚止メを目指す事になった、時計を見ると午前10時40分、帰りの集合時間はバックウオーターに午後2時だ、私達は竿をたたんで進みながら、此処というポイントだけに毛ばりを落とした、時間稼ぎの為でもある・・・・この沢最大の難所に着いたのは間もなくだった、この大淵は左岸寄りに足場を水中に探しながら進むのだが、目の前に迫る大岩をどうして突破しようか・・・・と考えてしまう、初めて訪れた釣り人は此処が魚止メと勘違いをしてしまうのも無理がないだろう。渓隆さんも此処が魚止メと思った様子だったが、そこは山岳経験者・・・・その難所を軽くクリヤー、ここからは竿を出しながら魚止滝を目指す事とする。難所のすぐ上には遡上したジャンボが一休みする淵がある、先行させてもらった私が毛ばりを落とすも反応なし・・・・それからは好ポイントの連続だが何度竿を振っても魚影が無い・・・しかし、魚止滝から20mほど下流まで来た時の事である、右岸側に大岩がある浅瀬に毛ばりを振り込もうとして流れを見ると、なんと!なんと!40cmを軽く越える岩魚がゆうゆうと泳いでいるではないか・・・目を凝らしてみるとその一匹だけではない、数匹のジャンボ岩魚が確認されたのだ、此処は渓隆さんに譲ろう・・・・私は後方の氏に口を押さえながら手招きをした、事情を察した渓隆さんもそっと近づいて来る・・・手慣れた手つきでまずは一投・・・逆さ毛ばりは流れにのってジャンボの目前にユラユラ・・・・しかし喰ってくれない・・・・繰り返し流すが結果は同じだ、そこで大型毛ばりに交換してフワリと落とした、

ダムサイトに着くと渓隆さんは既に到着しており、あの人懐っこい笑顔で迎えてくれた。早速、明日にそなえてボートを降ろし、ゲートの管理人さんに挨拶をする。いつもの事だがここの管理人さんはどなたもやさしい・・・奥利根湖は青々と広がり満水状態だ!いつもの繋留場所は無理の様だがとにかく、何処へ入っても歩く距離が少ない・・・・足腰に自信のない私にはありがたい事だった。駐車場はカヌーの団体が色とりどりのテントを張っている、ボートを降ろしている間に渓英さんが3台分のスペースを確保してくれていた。その夜、私の簡易テントの中での晩餐会はじつに楽しかった・・・・飲んで、飲んで、また飲んで・・・3人のオジサン達は完全な酔っ払い、アルコールに弱い渓英さんも持参のビール(極小)で我々二人に対抗・・・・一番遅くまで起きていた様だった・・・

 2010年 武蔵野テンカラ会 No8

奈良沢本流は渓英、幸渓  O沢に渓隆、渓忠

奥利根釣行記

O沢と本流合流地点までの下流には良淵が続く。その流れ込みで釣っていた渓隆さんの竿がいきなり曲がった・・・・・これは大物・・と駆けつけるとハリ先にぶら下がっていたのは何と、10cmに満たない岩魚・・・ガハハっと豪快に笑う渓隆さん。小さいながら記念にとカメラを向ける、その先の荒瀬から私も20cmの岩魚を掛けて、O沢へと入った。O沢の水量は平年並み、出会いの開けた淵には魚影はなかったが、水は澄み渡り底の白砂がユラユラとゆれて・・・・いつ訪れてもここの渓は穏やかな渓相で我々を迎えてくれる。このO沢は昨年にも渓英さん敏渓さんと入っているが、雨に降られて帰りには濁流の中の撤退となった。今日は上天気・・・・・水温も14℃、ほどほどの楽しい遡行が出来そうだ・・・魚止メまでに右岸より一番手沢、二番手沢、三番手沢と3本の支流が流れ込んでいる、一番手までは平川でたいした淵はない・・・・従って大物が留まる所もないようだ。二番手、三番手までも同じ様な渓相だが多少の落差があり適当な淵も現れる。O沢の核心部は三番手を過ぎてからとなる。両岸が狭まりゴルジュ帯となり、次々と良淵が現れる・・・大型ジャンボは湖から一気に此処まで遡上をする様だ、それをターゲットとする釣り人は三番手までは竿を出さずに一番乗りをめざす・・・

ボートを降りてすぐ釣りが出来る所から・・・という渓隆さんの希望にあわせて沢割は奈良沢本流に渓英さん幸渓さんが入り、まだ足に自信がない私が渓隆さんとO沢という事となった。二人が上流へと向かう後ろ姿を見送って、私達は本流とO沢が合流する少し手前から釣り始める・・・渓隆さんと二人で釣るのは私にとって初めての事である。渓隆さんはご自分でブログを出されているので(武蔵野テンカラ会のHPにも掲載)ご覧になった方も多いと思いますが、数々の名作品を世に出されている名プロデューサーだ・・・また、海釣りにかけては自他ともに認める超達人であり、渓流釣りが存在しなければ、業界の違う私などとてもお話が出来る相手ではない、いつも誰にでも柔和な笑顔で話しかけているが、その眼光は鋭い・・・バックウオーターから柳林を少し歩くと開けた渓となる、テンカラには最適な渓相だが、この辺りは毎日釣り人に攻められている、まずこの辺では無駄だろうと思いながら、柳の枝に覆われている深場を見つけて軽く毛ばりを落とすといきなりバシャと来た・・・引き寄せて見ると12cmほどの綺麗なヤマメだった,今日は釣れそうですよ、と渓隆さんに声を掛けたかったが届かない距離、そっと渓に戻して私も氏に追い付く事にした。

奈良沢は穏やかな流れ・・・・大物の遡上は・・?

 今年の春、脚立から落ちて腰を痛め、車で治療院に行った帰り道で追突されて後遺症に悩まされ、日々釣り欲が失われていた時、突然幸渓さんからメール・・・思案の末、重い腰をあげる事にした。メンバーは渓英さん、渓隆さん、そして発起人の幸渓さん。集合場所はあの八木沢ダム駐車場、渓英さん、渓隆さんと私は30日昼頃に出発、仕事に情熱を燃やす?幸渓さんは午後10時に家を出て、ゲート付近で仮眠。31日午前4時半にゲートまで渓英さんが迎えに行き、朝5時にダムサイトを離れる計画だ。
 30日午後1時に我が家を出た、所沢インターまでは約30分 埼玉県には海が無い、だから重いボートを積んだトレーラーが車に曳かれてノロノロと移動する姿は珍しいらしい。道行く人はじろじろとボートを見る。おまけに私の運転席にも目が向く・・・・狭い道路を申し訳ありません!私はそんな気持ちになりながらも、それを無視して先に進む。所沢インターに入ったのは予定通りの1時30分、これからは誰にも気兼ね無く堂々と走れる、三芳サービスエリヤで給油していると渓英さんから電話があり先ほどお宅を出発したとの事、さてどちらが先に目的地に着くだろうか・・・もちろんそれは渓英さんだ!ボートを引っ張る私はいつも他車に遠慮して一番端、つまり3車線の3番目だ。しかし、それも高速に入って30分ほど・・・・やがては右に左にと車線を変えて先を急ぐ事となる。赤城高原サービスエリヤに近づいた時、前方に見覚えのある黒い試走車・・・・いえ、ステップワゴン・・・・なんと渓英さんの車だ。私のトレーラーを確認したらしく、速度を落として私の後ろに付いた。トレーラーの牽引は何かと気を使う・・・・後ろに付いてくれた事で一安心だ。

奈良沢支流O沢

逆さ毛ばりだが、ハックルが水に馴染まず水面に浮いたままジャンボの頭上へ、その瞬間、水面がガバっと割れた・・・・・やった!・・合わせは完璧だった、見ている私も渓隆さんもジャンボが掛かったものと確信した、しかしラインの先には尺に届かない奴が右に左にと暴れまわっている・・・・・・・。此処にかけた時間は20分、集合時間を考慮、あきらめて魚止滝を見る事にした、魚止滝の水量は平年並みだ、左岸寄りの溜まりに二人で何度も毛ばりを入れるが反応はない、この滝の流れ込みは右岸側でかなりの深場となっている、大岩魚はその中に潜っているのか、それとも留守なのか・・・この魚止滝は初めから期待はしていなかった、前日にも二人の餌釣り師が攻めたばかりと聞いていたからだ、渓隆さんも私もあのジャンボの群れを見ただけで充分であった、あとは魚止滝をバックに記念撮影をするのみ・・・豪快にしぶきを上げて落ちる滝を背にした渓隆さん、まさに仁王立ちだ。小休止の後、ゆっくりと渓を下りはじめる・・・・時計を見るとまだ12時、奈良沢へ向かった渓英さん、幸渓さんはどんな釣りを楽しんでいるのだろう。

湖面はおだやかに広がり、小さな流木もさほど気にならない。4名を乗せたボートは心地よいエンジン音をひびかせて目的地へと向かう。9・9馬力エンジンは今春、奥利根マリンボートの高柳氏に点検整備をお願いしたばかり<チュウさんが釣りを止める時よりこのエンジンのほうが持つよ>と保障されている。奈良沢バックウオーターには舟が見受けられない、よし!我々が一番乗りだ、と、喜んだのもつかの間だった。柳林の中にしっかりと確保されたカヌーが2つ、人目につかない様に置いてある。周りを見渡してもテントらしき物も見えない・・・きっと源流域にでもテン泊しているのだろうと判断した。

〜渓隆さん魚止滝で仁王立ち

私達は渓隆さんのペースでゆっくりと釣り上がる事にした。私は久しぶりに参加してくれた渓隆さんの釣りを、カメラを手にしばらくは下流から観戦する・・・竿は少し長めの3,9m、ラインは淡いグリーン系を3m、ハリスは0,8を1m・・・その先には嬉しい事に私作の16号黒系逆さ毛ばりを使用している。まず、毛ばりをポイントの上流に落とし、ラインにテンションを与えずにユラユラと自然のままでポイントまでもって行く、毛ばりはかなり沈めている様に見えるが実際は20cm位だと判断する、合わせは先端のラインに変化があった瞬間である・・・二つほど浅い瀬を攻めた後、次の瀬に毛ばりを落とした瞬間、氏の竿がしなった、上がって来たのは22cmの岩魚・・・・それを高々と上げて私の方を振り返った、海釣りの達人も渓流釣りではまだ日が浅い、とても嬉しそうな笑顔であった。その後、二番手、三番手まで好調に釣り上がる渓隆さん・・・どうやらこの渓は渓隆さんに合っている様子だ。また、私が感心したのはその釣りに対する考え方だった、先行はするものの後方で釣り上がる私の為にしっかりとポイントを残してくれている、豪放に見えても心はじつに繊細・・・自分だけが楽しむのではなく、同行者にも気配りをする姿勢に氏の人生哲学を垣間見た気がした。

ダムの水は満杯・・・よかった!歩かないで済む・・・

7月31日

魚止滝ジャンボは留守・・・しかし途中の淵に

渓隆さんに次々と、渓の女神からの贈り物

渓忠 渓隆

渓隆さん初獲物は?cmの大物・・・・