黒目の中には、「房水」と呼ばれる透明な液体が絶えず循環していて、栄養源になっています。房水は通常、黒目の奥にある組織で作られて、黒目のつけねから外へ流れ出ます。この房水が作られる量と流れ出る量のバランスによって、眼球内の圧力(眼圧)は適切に保たれます。
●うまく流れ出ないと、緑内障になるおそれ房水の排水口(繊維柱帯)がつまったり、周りの組織に圧迫されてふさがれると、房水はたまり眼圧が高まります。そうなると、視神経の頭部(視神経乳頭)が圧迫されて、しだいに壊されます。こうした状態が「緑内障」ですが、多くの場合、自覚症状がないままに進行します。重症になると視野が狭くなるだけでなく、視力も障害されるおそれがあり、たいへん危険です。40歳以上になったら、1年に1回程度は眼圧の測定や眼底の検査を受けましょう。