許されなかったNicholas creek


パーミッション(許可)といえば、2000年に南島を釣り歩いたときのことだった。
ニュージーランドに来る前に、日本でニュージーランドの釣りビデオを見た。
当時の私は興奮状態でそのビデオに見入った。
60pの大きなマスが、水草揺れるスプリングクリークでライズを繰り返し、
ドライフライを静に吸い込む。
そんな映像を見た私はそこへ行きたくて、行きたくてたまらなくなった。
そのビデオの中で、その川がニコラスクリークだとわかり、
さっそく地図とガイドブックでその川を探した。
そして訪れたのは2000年の3月だった。
「ニコラスロードの終わりにから川に入る」
というビデオ通りのアクセスで川に入ることにした。
牧場の中を流れる川なので、地主のパーミッション(許可)を取りに、
ニコラスロードの終わりにある農家に立ち寄った。
家の中から出てきたのは20代の女性で、
釣りの話をすると、なんと「No」と言う。
「ここは私有地なので、立ち入り禁止です」とまるでダメだった。
尋ねてしまったからには、「知らなかった」で入ることはできず、
他にルートを探してみたけど、やっぱり私有地を通るのでダメだった。
泣く泣くニコラスクリークををあきらめた。

こんな感じで自分勝手で自由気ままな釣りの旅は、
パーミッション(許可)で許されないことがある。
その点高いお金を払ってガイドを雇えば、問題なくクリアできる。
もちろん貧乏お気楽の旅にそんなお金はなく、
釣り場は自分の足で見つけて、自分の力で釣りたい精神にガイドは雇いたくない。
後ろ髪は引かれるものの、「川なら他にもたくさんある」と自分に言い聞かせ、
こんなときはあきらめる。
なかなか面倒なパーミッション(許可)だけど、
正々堂々と思いっきり釣りを楽しむために、パーミッションは欠かせない。
釣りするときは忘れずに・・・

02年3月18日
Waimakariri riverより



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