釣りのかたち


ニュージーランドで私のベースになっているのは、愛車ミツビシギャラン。
この車が、足でもあり、宿でもある。
シートを倒せば、3人用のテントほどの広さになるので、
食事も寝るのも車の中で済ます事ができる。
少し窮屈に感じるけど、釣りを思いっきりやるには車生活が一番だった。
釣りを終えて宿に帰る時間、釣り場に行くための時間。それを考えると、車が楽だ。
寝る場所は、たいてい人気が無く水がある川の横。
その川は次の日に釣りに入る川だったり、一日の釣りを終えた川だったり、といろいろ。
毎日、毎晩車生活というわけでもない。
ニュージーランドの奥深い自然は一日で釣りきれない川がたくさんある。
そしてそんな山奥の川ばかりを選んで、
大きな魚とすばらしい川を求めて旅歩いている。
2週間に3回はテントやHut(無人の山小屋)を使った山奥の釣りをしている。
たいていの山ごもりの釣りは、2泊3日で戻ってくる。
帰ってくると、町に下り、ガソリンや食料を買い込み、e-mailをチェックし、
キャンプ場へ行ってシャワーを浴びる。
それで次の山ごもりの準備はOK。
目指す川へ向かい、その途中や、入り口で車中泊となる。
こんな感じで繰り返される。
歩きつかれたり、十分満足のいく釣りができたときなどは、
モーテルに泊まって夜中までテレビに釘付けになったり、
町で観光したり、公園で野球をしたり、のんびりする。
そんな生活はすぐに飽きてしまうので、また釣りに行く。
いくら釣ってもニュージーランドの自然は奥深く、私をひきつける。
行きたい川はまだまだある。
一日一日を大切に、クリアしながら旅は続く。
こんな形が、この旅にはぴったりあっているような気がする。

02年2月5日Moeraki Riverより


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