のんびり釣ろう

ニュージーランドに行くと、日本人がたくさんいる。
観光地ならどこの国でも言えることだと思うけど、
北島のオークランドや南島のクラストチャーチにはまとまっている。
観光で数週間来ている人と、ワーキングホリデーなどで長期滞在してる人に別れる。
服装や集団を見るとその区別は難しくない。
かえって、日本人と韓国人や中国人を見分ける方が難しい。
ワーキングホリデイビザで来ている20〜30代の働き盛りの若者がほとんど。
社会にでてある程度働いた後、会社を辞めてニュージーに来たという若者もたくさんいる。
ニュージーランドまで来て、日本人の友達と戯れ、街角に座って日本語で過ごして・・・
そんなあたりまえの光景を見ていると、「これでいいのか?」と、
目的は人それぞれだと思うけど、ちょっと気になる。
でも、そんな自分も例外ではなく、その中のうちの一人なのである。

大学を卒業して、就職に失敗してニュージーに来たのか?
自分探しの旅をしに来たのか?何かに挑戦しに来たのか?
私の場合はどれも当てはまる。

ニュージーまで来たのだから、みんな何かを求めて一生懸命なのだろう。
私の場合は、家庭や仕事で身を固める前に、
今しかできない、無謀な旅を、自分勝手に思う存分楽しんでやろうと、
ニュージーのマスを相手に挑戦しに来た。
英語も文化も違い、自然が奥深く残され、大きなマスがたくさんいるこのニュージーは、
相手にとって不足はない。
大きな魚を手にした自分に言葉では表せない幸せを感じる。

迷い、悩み、葛藤、いろいろと考えながら、ここニュージーのいるんだろう。
私だけが例外じゃない。
ニュージーの旅には終わりがあるし、日本に帰って現実と向かい合って、
まじめに?働き、社会に貢献し、家庭を築かなければならない。

今だけしかない時間を、ムリして、わがままして、悩んで、将来を考える。
日本の外から、日本のことを考えてみる、夢でも見てみる。
風船のようにユラユラと風に揺られるのも悪くない。
そんな人生の回り道もゆとりがあっていい。
そんなことを考えながら、今日も川に向かう。

02年5月23日実家より


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