ニュージーランド初、ヒツジキャッチ!


ニュージーランドと言えばヒツジ。
総人口350万の15倍もいるらしい。
それだけに町から出ればヒツジ、ヒツジ...
良く言えば、広い牧場に広がるのどかな風景。
悪く言えば、山に群がるウジムシ。
数えていたら眠くなってしまう。
釣りをしてても周りをウロウロ、メーメー。
口笛や犬の鳴きまねをすると、
広く散らばっていたヒツジは一気に集合して動き出す。
それが結構面白くて、やめられない。
しかも、俺には牧羊犬の血が流れているのか、
ヒツジがそばにいると、必ず追いかけたくなる。
夢中になって草を食べているヒツジを、後ろから静かに近づいたり、
草や岩に隠れて近づいたりと、大接近を試みる。
だけど、ちょこまかしたヒツジは捕まえることはもちろん、
触れることすら許してくれない。
それでもめげずに挑戦するけど、結果は同じクタクタになるだけ。
広兄とこの旅でどっちが先に、ヒツジに触れることが出来るかを競っている。
そして今日、夢のヒツジキャッチ!!!

アフリリという川で釣りを終え、車までの帰り道のことだった。
20頭ほどのヒツジが川岸近くでウロウロしていた。
広兄と作戦をねった。
右から流れ込む支流と、左から流れ込む本流にヒツジを追いつめることにした。
これはまたしてもない大チャンス。
ヒツジに逃げられないようにゆっくりと追い込む。
かなりのすばしっこさに、少しの油断も出来ない。
いよいよヒツジを追い込み、ヒツジには先がない。
一気に強行突破に出たヒツジに、こっちも勝負に出た。
横を次から次ぎに走り抜けてゆくヒツジ目掛け、
ジャンプ一発。タッチに成功!

クリクリパーマに脂ぎった毛。
なんか変な手触りだった。

そして再チャレンジ。
再び追い込んだヒツジに一気に走り寄ると、
前が詰まって逃げることが出来ない最後尾のヒツジにタックル一発。
見事に押え込んだ。
ヒツジの動きを止めたものの、
俺も頭からの着地で、ヒツジを抱えたまま頭の中に星が飛んでいた。
それでも初めてのヒツジキャッチに、
これぞニュージーランド!

モコモコした毛にクリクリお目め。
やっぱりかわいいヒツジに、ラム肉は想像できなかった。
ゆっくりと放してあげると、フラフラしながら群れに戻っていった。
俺の頭もクラクラ。
それでもニュージーランド初、ヒツジキャッチに、
面白かった。

02年1月24日アフリリリバーより

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