Ahaura riverアハウラ リバー
Ahaura riverのNZオババ  09/Mar/2002


     
          
 アハウラの魚は青い水に溶け込んでいる


02年3月9日Grey riverに流れ込むAhaura riverへと車を走らせた。
上流のHut(無人山小屋)を使って山奥の釣りをする予定だった。
車で行けるのは中流までで牧場の中を流れている。
水は十分澄んでいて(Haupiri riverとの合流から上)、魚はいる。
それでも人里はなれた山奥に行きたくて、
大きなリュック食料、寝袋、ビールを詰め込んだ。

地主の許可を取るために、砂利道の終わりにある農家に立ち寄った。
白髪の目がギョロッとしたおじさんがドアの前に出てきた。
おっかなそうに見えたけど、どこに魚がいるか、今日は上流に釣り人が入っていると、
聞き取りにくい英語で話してくれた。
家の周りに転がっている頭蓋骨付の鹿の角の話を持ち出してみたら、
待ってましたとばかりにハンティングの話が始まった。
こっちに来いと連れて行かされた物置には、さらに20頭ほどの鹿の頭があった。
巨大なライフルと玉に火薬や鉛を詰める機械も見せてくれた。
弾丸のように連発するハンティングの話は止まる気配がなく、
川に向かいたい私はちょっとめんどくさかった。
しかも会話の半分は聞き取ることができなかった。

     
     ライフル弾製造現場          ハンティングの話は延々と続いた

道の終わりにゲートがありその先は牧草地になっていた。
ゲートの前に車を止めそこから歩き始めることにした。
仕度を終えるとさきほど地主の家にあった車がやってきた。
運転しているのは大柄なおばさんだった。
私の車の横で止まると、
「あんたらはどこへ行くんだい!」
「誰の断りでここに入っているんだ!」と汚い言葉混じりで怒鳴っている。
かなり興奮気味に怒っている様子。
「すぐそこの家のおじさんに・・・」と言ってみたものの、
おばさんは「ここに車を止めて先に行くのは許可しない、先に4人の釣り人が入っていて
あなた方の入る場所はない。とにかくここから出て行きなさい。」
早口でほとんど聞き取れなかったけど、だいたいそんなことを言っていると想像した。
「釣り人がいるなら私たちはその後を釣るから、問題はない」と言いかけたけど、
さらに興奮させてしまいそうだし、NZオババの迫力に圧倒され、
最後の「You get it !」で話は終わった。
さっきのおじさんとの会話は何だったんだ?
なんか納得のいかない気分でしぶしぶと山奥をあきらめ車を走らせた。

            
        水深30cmほどの浅場で揺れていた魚は何の疑りも無くフライを吸い込んだ

 
     美しい水からすばらしい魚が釣れる68p・3.2kg


Waikiti riverとの合流まで来たところに車を止め、
その近辺のAhaura riverを釣ることにした。
目指す山奥のはるか下流だったけど、水の色はすばらしく青く澄んでいて、
広い河原の中で分流したり、合流したり、
長い瀬ありプールありといった具合で十分楽しめる流れだった。
場所によって川を渡れ、魚もすんだ流れの中に見つけることができた。
釣った魚は、全てブラウントラウト。
広兄が70p8lb、他1尾。私が68p7lb、65p7.5lb他1尾を釣った。
どの魚もがっちりとしたすばらしい体系で、針に掛けてからの突っ走りが見事なものだった。
中にはジャンプまで見せてくれる魚もいた。
何気なく入った区間だったけど、さすがニュージーランド、十分楽しませてもらった。

           
                    でっかい魚は掛けてからも大変だ

       
            
 じわ〜っと寄ってくる

この水量、透明度、魚の密度、アベレージのでかさ、
さらに上流の人里離れた区間、どんな流れがあるのだろう・・・
いい釣りをしたものの、ちょっと後ろ髪を引かれる思いでAhaura riverを後にした。
Ahaura riverまた行こう。

02年3月9日Greymouthより


      
        
流れの際でスポッとドライフライを吸い込んだ70p・3.6kg


                         Topへ       fishingへ